Tansaは参政党に反対している

Tansaは企業からの広告費は一切受け取らないし、読者からの購読料も取らない、独立した報道機関なんだけど、
最近、どんな記事を上げてるかと思ったら、驚いた。「Tansaは報道機関として参政党に反対します」と宣言してるんだ。(
Tansa)

いいのか? 報道機関が公平じゃなくて?

その理由をこう書いている。
参政党の危うさは、過去の犠牲を美化することにもあります。参政党の選挙特設サイトでは、「日本を守るために力を尽くした英雄」として特攻隊員を挙げています。党としてのメッセージは「これ以上、日本が壊される前に次に戦うのは、私たち一般の国民の番だと参政党は考えます」。神谷氏は、
(中略)「突き詰めていくと、自分の命よりも魂の方が大事で、それを磨くために命を懸ける人が数多く生まれるわけです」
(中略) と語っています。特攻隊員の死も、命より魂を大事にした結果だと考えているのでしょうか。

う〜ん、次に戦うのは国民の番? おれたちも特攻を見習えってことか?
そういう政党に、多くの人が票を入れちゃったね。

そのワケを言おうか。
参政党が、他の政党が言わないような問題、たとえばワクチン、農薬、種子、水道民営化、反グローバリズムを取り上げたからだよ。
参政党が創った憲法案の前文

庶民の不満をすくい上げる、ポピュリズムって言うんだね。でも、参政党に投票した人たちは、参政党が創った憲法を読んでいるのかな?

参政党が憲法を創った?

知らないの? じゃ、一緒に参政党が創った憲法を読んでみない?日本国憲法や自民党案と比べながら。

はあ〜? 憲法? 長いんだろ? だりぃわ。

まあまあ、ザッとやるから、つき合ってよ。

しょうがないなあ。
日本国憲法 前文
(前略)日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。(後略)
参政党の憲法は、自民党の改正案とよく似ていると思います。自民党と違うのは、ところどころに、既存政党に不満を持つ人々への甘い言葉が散りばめられているところ。まるで、後ろめたさをごまかすように。
参政党案、自民党案、日本国憲法をザッと比べて感じたこと。それは、日本国憲法の格調の高さです。戦前と戦中に、軍国主義の狂気を体験した人々にしか書けない、名文です。