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牛サマディー君の読書レビュー④:<対論>緊急事態条項のために憲法を変えるのか (下)

 前回の続きです。
 自民党が主張するように、我が国が真に災害へ対処するには、憲法に緊急事態条項を付け加えねばならないのでしょうか。緊急事態条項は、災害対策として役に立つものなのでしょうか。地理的に自然災害の起こりやすい日本に生きる者として、「如何に災害に備えるか」についてはっきりとした認識を持つ必要があるでしょう。本書では、長く災害問題に関わってきた永井弁護士が、実に分かりやすい言葉で真の災害対策を語っており、そのほんの一部を引用させて頂きました。
 今回は、”災害時における権力・権限のあり方”という一つの論点のみに絞り、本書に基づいて緊急事態条項の是非を論じました。文章を読めばお分かり頂けるのではないかと思うのですが、この論点は、我々の人生観・社会観のあり方が問われてくる問題なのです。プラウト社会の実現へ向けて、我々はどのように生き、どのような態度で社会に関わるべきなのか。それが分かっていれば、緊急事態条項などという自民党の戯言に騙されることはないはずです。
(牛サマディー)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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<対論>緊急事態条項のために憲法を変えるのか (下)


災害大国、日本。この数年間だけを見ても、おびただしい数の国民が犠牲となり、私たちの心に深い悲しみをもたらしました。6年前の東日本大震災は、日本に未だ大きな傷跡を残しています。
気象兵器による意図的な"自然"災害も乱発されていますが、元々我が国は地理的に自然災害とは常に隣り合わせであり、災害対策は日本における非常に重要度の高いテーマなのです。更にはセントラルサンからの光の影響により、今後はますます災害の多発が予想されています。(こちらもご参照下さい。)

我が国は、如何にして災害に備え対処すべきか。
その回答として自民党が提示しているのが、かの悪名高い“緊急事態条項”です。

曰く「改憲し、憲法に緊急事態条項を書き加えよ。
それこそが、真の災害対策たりうるのだ」 と。


災害等により国家の存立が危ぶまれる時、憲法の大前提たる権力分立・基本的人権の尊重などという面倒な縛りが掛けられていたら、政府は充分に素早い対応がとれない。そのような場合にこそ国家緊急権(緊急事態条項)を発動し、権力の一元集中と人権の制限を処することで、政府は予想外の非常事態にも柔軟な対応が可能である。

彼らの主張はこのようなものです。緊急事態条項とは、非常事態発生時に憲法を停止させることで、災害等への対策を図るものなのです。


災害対策 如何にすべきか



災害時において、権力・権限は誰が握るべきなのか。
緊急事態条項の是非を論じるうえで、これは非常に重要なポイントとなります。
皆さんはこの問いに対して、どのようにお答えになるでしょうか。自民党が唱えるように、内閣総理大臣に大権を与えるべきなのでしょうか。それとも・・・?


海あり、山あり、川あり、平野あり・・・
この日本という国は、狭いながらも、多種多様な自然環境に恵まれた島国です。
その土地々々に独自の風土があり、私たち日本民族は、それと共に豊かな郷土文化を生み出してきたのです。
地元のことは、地元が一番良く知っている。それは災害時においても、まさしくその通りでしょう。災害時は、国家の中央が権力を握るのではなく、市町村レベルの地方自治体にこそ権限が与えられるべきなのです。
本書より、永井弁護士の発言を引用させて頂きます。


永井幸寿 弁護士 
本書より



 (前略)災害時に、市町村には一番情報が入ってくるし、住民と長年接していることもあって一番弾力的で迅速で、効果的な支援ができるんですね。それに対して国にはやはり、情報が入ってこない。(以下略) p37より

(前略)実際に私は2015年7月から9月に、震災の起こった6つの被災地自治体の首長と直接面談し、お話を聞きました。そうしたら、みなさんが異口同音に言うのは、市町村が主導する権限についてでした。国との役割分担については、市町村が主導して、国は後方支援をしてほしいということなんですね。マンパワーとか物とか、あるいはお金といった支援です。市町村を信用して裁量権を広くしてほしいということでした。(以下略) p25より

また、会場にいた小口幸人弁護士の発言も引用させて頂きます。

(前略)そこには、首長がいる。住民に直接選ばれた首長がいます。だから災害直後は、被災地の首長がまさに権限を持って、責任を持ってその地域を守る必要があります。もちろん、変なことをすれば次に、すぐに首を切られるわけですから。本当に災害直後は、地方自治体の首長に権限を与えるべきだろうと思います。
(中略)住民に選ばれたボスである首長が権限を持って、迅速に判断してこそ、本当に災害直後の緊急時にいろんな措置ができるのだろうと、現場にいて思いました。
(中略)逆に国に権限を与えても、まず被災地の状況はとても把握できないでしょう。把握できるのはいつになるか・・・という状況でしょう。そんな人たちに決定権を委ねて判断されると間違いが起こるし、国の判断を現場が待っていても、命は待ってくれません。(以下略) p39,40,41より


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牛サマディー君の読書レビュー③:「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 〜エマニュエル・トッド氏によるロシア分析〜 (上)

 第三弾です。再度ロシアについて執筆させて頂きました。
 私たちは、ロシア・プーチンを正しく理解する必要があるのです。何故でしょうか。更に言えば、何故私たちは真実に目覚める必要があるのでしょうか?今回はそのことについて書きました。
 今回取り上げる書籍は、以前時事ブログで取り上げられたものです。本書のおおまかな内容は、そちらでスプートニクによる分かりやすい解説が紹介されているので、興味のある方はそちらを参照して下さい。今回はその記事とは別の観点、つまり著者エマニュエル・トッド氏によるロシア分析をピックアップして紹介させて頂きます。
(牛サマディー)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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「ドイツ帝国」が世界を破滅させる 日本人への警告 エマニュエル・トッド著


我々の力 意識の光



戦争はもちろん支配層の意図により引き起こされるのであるが、そこには民衆を騙すというプロセスが必ず存在する。つまり我々一般市民が冷静に真実を見据えているならば戦争は引き起こされえないのであり、全ては我々の「意識」にかかっている。

これまで勃発してきた戦争の数々を振り返るならば、支配層がコントロールする大手メディアが嘘情報を流布し、他国や他民族、他宗教に対する誤った憎悪を民衆に植えつけ、人々を好戦的な意識へと誘導する心理的手法が常に用いられてきた。戦争の火種を無くし平和な世界を構築していく為には、我々が自身にかけられた洗脳を解き、真実に目覚めることが決定的な意味を持つ。このことについて竹下氏は、次のように述べている。

(前略)一人の人の理解の閃光が、人々の意識を確実に変化させているのです。(以下略)
Q&Aコーナー(質問と答え)銀行家のパワーの源 より引用

(前略)あなたは何も出来ないと思っているかも知れませんが、あなたの認識の光は、光の速度で世界に広がるのです。光が広がれば闇は居場所がなくなるのです。(以下略)
シャンティ・フーラ時事ブログ[NAVERまとめ]中東和平って何だった?欧米のホンネと覇権主義がパレスチナに産み出した不幸の卵  より引用

(前略)ですから、こうした闇の活動を暴露しようと戦っている人たちの活動を、陰謀論と言って馬鹿にする者たちは、人々の覚醒を妨げるというその行為によって、悪に加担しているのと同じなのです。
(以下略)
シャンティ・フーラ時事ブログ [真実を探すブログ]プーチン大統領がNWOアジェンダ(新世界秩序計画)やウクライナ、欧米を批判!「世界中を刑務所にする」 より引用

我々が信じ込まされている’偽り’。
政治、経済、医療、教育、食、歴史、宗教、科学、美術、宇宙・・・
驚愕すべきことに、’偽り’はありとあらゆる分野に渡っている。我々はそれら全てを丁寧に解きほぐし、完全なる真実の世界を追い求めなければならない。


pixabay 〔CC0〕



でっち上げられた敵、意図された対立



「ドイツ帝国」が世界を破滅させる
エマニュエル・トッド
[Amazonより引用]

今回紹介する本は『「ドイツ帝国」は世界を滅ぼす(エマニュエル・トッド著、文春新書)』トッド氏は人口学者であるのだが、本書における彼のロシア分析が非常に興味深い。彼は欧米メディアのプロパガンダに毒されておらず、彼自身の頭脳で自立的に物事を考察する学者であると言える。
自立する人の放つ言葉は、聴く者に深い気付きを与える。

ロシア・プーチンに関する誤ったイメージを解き、正確な理解を得ることは極めて重要な事である。それにより、支配層が撒いた戦争の火種を摘み取ることが出来る。真実の追求は、我々がこの世界で生きるうえでの義務ではないだろうか。以前一度取りあげたテーマであるが、今回もう一度、別の視点から取りあげてみたい。

トッド氏は人口学者としての立場から独特な視点でロシア社会を分析しており、以前紹介したコールマン博士と同じく、ロシアに対して肯定的な評価を下している。探究の道は異なれど、真理は普遍的なものなのである。
まずはじめに、トッド氏は次のように述べている。

ロシア脅威論は西洋が病んでいる証
(中略)西洋はたしかに世界で圧倒的に支配的だが、それと裏腹に今日、そのさまざまな部分において不安に駆られ、煩悶し、病んでいる。財政危機、所得の低迷ないし低下、経済格差の拡大、将来展望の不在、そして大陸ヨーロッパにおいては少子化など、いろいろな問題がある。
イデオロギーの側面から見ると、ロシア脅威論はまずスケープゴート探しのように、もっといえば、西側で最小限の一体感を保つために必要な敵のでっち上げのように見える。(以下略) P20,21より

このようなこと、つまり’敵のでっち上げ’は、日本社会においても言えるのではないだろうか?つまり、中国や韓国に対する激しい憎悪である。日本会議関係者、ネトウヨ達、彼らの主張は下劣そのものであり、明らかに精神が病んでいる。彼らの唱える’美しい日本’は偽物である。決して同調してはならない。

他民族を排斥するなどという下らないことに貴重な精力を費やすのは愚かである。自国の闇へと目を向けることのない盲目的愛国主義も愚かである。

ナルシズムに陥るでも自己を卑下するでもなく、ただただありのままを見つめよ。


これは古今東西様々な賢者達により説かれてきた教えである。自己に対しても、社会に対しても、このような態度で向き合わなければならない。それによって初めて根本的な変革が起こり得るのである。

pixabay 〔CC0〕


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牛サマディー君の読書レビュー②:国際金融資本がひた隠しに隠す お金の秘密(安西正鷹・著) 〜利子なるもの(下)〜

 無から生み出したお金に弱者ほど高い利息がかけられ、返済できなければ実物資産が没収されたり、人間関係をも破壊する「利子なるもの」。志をもって企業したとしても、「利子なるもの」のために、少しでも早く返そうと本来の働く目的までもが、いつの間にか乗っ取られてしまう。早くこのおかしさに気づいて、人間が人間らしく生きていける金融システムを築いていきたいものです。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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利子なるもの(下)

pixabay 〔CC0〕



信用創造



信用創造のメカニズムを知る必要がある。
通貨発行権は、莫大な権力である。無からお金を生み出す権力。
青い目の侍ベンジャミン・フルフォード曰く、「最大の利権は”お金”である」と。
あなたが銀行から借金をすると、この世に新たなお金が出現する。銀行は元々存在しないお金を「貸し付け」る。銀行は、自らが所有するお金を貸し付けているのではない。これが、信用創造なる仕組みである。(詳細はこちらを参照されたい。)

ここで、疑問を感じないだろうか。
無から創り出されたお金に、何故利子が発生するのか。
借金の返済が出来なければ担保の実物資産を没収されるというのは、おかしくないか。

利子の存在に正当性などない。本来銀行は、無利子で貸し出すべきなのである。
このシステムが根本的に間違っていることに、早く気づかなければならない。我々はずっと騙されてきたのだ。


銀行の役割



本書の内容とは少しズレるのだが、重要な事柄なので銀行の役割についても書いておきたい。
銀行は経済における心臓なのであり、極めて重要な役割を果たす。心臓が動くことにより、血液は全身へ送りだされる。適切な量の血液が、適切な速度で体を循環していなければならない。そうでなければ人は健康でいられず、最悪の場合死に至る。

pixabay 〔CC0〕



社会のどの分野にどれだけの量の購買力(お金)を配分するのかこれはまさに社会全体の命運を左右する重大な問題であることが分かるだろう。一国の経済が良好な状態であるためには、適切な場所に適切な量だけ信用創造すべきであることは自明の理である。

しかし市中銀行、ひいては中央銀行までもが株式を発行する民間銀行なのであり、彼らは社会全体の利益は目的としておらず、株主の利潤最大化をその第一目的とする民間企業である。したがって、銀行は手っ取り早く利益の回収できる大企業にばかり融資を行い、日本経済の中枢を担う圧倒的な数の中小企業は貸し渋られるという状況が生まれているのである。

自然エネルギー部門やフェアトレード事業よりも軍需産業や原発事業の方が利潤が大きいならば、民間銀行は迷わず儲けられる方へお金を流し込むだろう。これまで戦争が、金儲けの手段として意図的に誘発されてきたことを思い起こして欲しい。戦争によって銀行家がぼろ儲けしてきたのである。

銀行が絶大なパワーを有していることに気付かれただろうか。各分野に適切な量の購買力を配分するのは本来公的部門の役割なのであり、社会全体の利益のために為されなければならない。これは警察や消防、水道事業などが公的部門の仕事であることと全く同様のことである。

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牛サマディー君の読書レビュー②:国際金融資本がひた隠しに隠す お金の秘密(安西正鷹・著) 〜利子なるもの(上)〜

 第2弾では、経済学部に在学中の牛サマディー君に「利子なるもの」をテーマに執筆していただきました。大変、勉強になります。冒頭の赤字に“「利子」なるものの存在により、あなたは多大なる損害をこうむっている”とありますが、私たち夫婦もそれを実感する機会がありました。実は4月中旬に、義父が亡くなったのですが、下記はその時に妻が書いたメールです。

思わぬところで金融システムの不可思議を思い知ることになりました。
父の義兄の約1千万円の借金(高知県の融資、利息13%)の連帯保証人になっていた父。
義兄が亡くなり、同じく連帯保証人になっていた義弟は高知県保証協会に「元金だけ」払うことを約束。
そのために長い間、休日も働き、去年、完済。
しかし、その間に利子が付き、なんとその利子だけで現在2千万円。
当然、父が死んだので子である私たち兄弟に支払い義務が。
財産相続放棄の手続きをするように、元金を払い終わった叔父さんが進言(「保証人の借金は嫁に行っても養子に行って名前が変わっても関係なく血族関係のある人は法律上、借金を支払う義務がある」)してくれました。
(元金未払いの連帯保証人にもなっており、そっちの金額は想像がつきません)
狂っているとしか言いようのない「利子」の実態を知ることになりました。。

 今回の牛サマディー君の記事は私たちにとって、なんともタイムリーなものとなりました。ちなみに相続放棄の手続きは死亡から3ヶ月以内にしないといけないらしく、それを過ぎてしまうと一生支払い続ける義務が発生し、払いきれない場合は子々孫々と受け継がれていくようです。叔父の進言が無ければ、困り果てるところでした。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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利子なるもの(上)
次のことに気が付いているだろうか。
「利子」なるものの存在により、あなたは多大なる損害をこうむっている。

pixabey 〔cco〕



語られないものの中にこそ、大いなる秘密が隠されている。
利子、これは根源的な問題である。しかし学者は語らず、教科書に書かれず。学者達は去勢されているのだろうか。私が心から尊敬の念を抱いている故・鬼塚英昭氏は、次のような言葉を残している。

「もう一つ、私は若い読者に言いたい。
マルクス、ケインズ、ハイエク、フリードマン、サムエルソン、クルーグマン・・・・こういうユダヤ経済学を捨ててもらいたい。
君たちは二宮金次郎に学べ。「貧しい農村の生活をいかに改善するか」に一生涯をささげた彼の経済学を学べ。
経済に道徳を採り入れた新しい経済学を創り出してほしい。正直に働く人々、貧しい人々、体の不自由な人々を救い出す経済学を創り出し、美しい国日本を未来に残すべく努力してほしい。卑しい経済学にさよならしようではないか。
私は新しい経済学を「共生経済学」と名付けたい。貧しくてもよい。ともにその貧しさを分け合って生きる経済学の創造を期待したい。」

「ロスチャイルドと共産中国が2012年、世界マネー覇権を共有する」より引用

私はこの鬼塚英昭氏こそが、生涯に渡り真実を探求し続けた真のジャーナリストであったと思うのである。彼はこの世界の闇を真摯に見つめた人間である。我々は本質に目を向けなければならない。そうでなければ、人類は救済されえない。

複利の利子は魔物である



「経済は成長しなければならない。」この観念が人類に植えつけられている。
何故?と問うことがない。これは、我々がかけられた大いなる洗脳である。

pixabey 〔cco〕




次の事実を知ったら、あなたは驚くだろうか。
実は、我々は経済成長を強制されている。利子なるものの存在によって。

「国際金融資本がひた隠しに隠す お金の秘密(安西正鷹・著)」は、有利子金融の問題点を理解するのに非常に優れた本である。著者によると、実は紀元前から利子への批判がなされていたという。アリストテレスもハンムラビ法典も、利子を問題視していた。利子は太古の昔より、忌み嫌われてきた存在であった。本書によると、次のような理由である。

「これは利息を労働なくして得る所得、すなわち不労所得として卑しんだからである。利子を取ることでお金にお金を産ませ、神によって定められた自然の掟を無視し、少しも休むことなく金銭によって儲けることは、「自然に逆らう」罪であるとされていた。


利子は通常、複利で計算される。この複利の利子が、驚異的な破壊力を有する魔物であることを良く理解しなければならない。次の図をご覧頂きたい。著者によると物事の成長には3つのパターンがあり、この図はそれを表している。

「国際金融資本がひた隠しに隠す お金の秘密(安西正鷹・著)」P61より



「曲線C」、これが複利の描く成長曲線である。利子は、このように成長する。そしてまた、癌細胞も同じように増加する。
最初は非常に緩やか。ところが途中から、爆発的な増加を辿る。

このことは、何を意味しているのだろうか。著者は次のように述べる。

お金が複利により増える過程が発病から死に至る過程と同じなら、複利で増殖していく金融システムの行く末は「死」しかない。

pixabey 〔cco〕



刻々と時は過ぎゆく。時は金なり。時とともに膨らむ利息。
経済は、その利子分の成長を要求される。
雪だるま式に膨らみゆく、この利子なる魔物に追いつくことなど出来るのだろうか。

我々の労働により国家・企業・労働者の収入は増加する。ところが支払利子の増加速度は、それを遥かに上回る。幾何級数的に増えゆく支払利子に、緩やかにしか成長出来ない実態経済が追いつくことなど出来ない。拡大し続ける収入・支出の不均衡。
有利子金融のもとでは、全ての国家が赤字収支を運命付けられている。この不均衡は個人の破産・企業破産・国家破綻という形で清算されるしかない。本書ではこのような説明がなされている。

我々は「何者か」によって搾取されているのである。この「何者か」を、人は国際金融資本と呼ぶ。その大元を辿れば、ごく一握りの一族であることに気が付く。彼らは国家に金を貸し付け、甘い汁を吸い続けてきた寄生虫なのである。

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牛サマディー君の読書レビュー①:世界の黒い霧 ジョン・コールマン博士の21世紀陰謀史(下) 〜ロシアとプーチン大統領が狙われる理由〜

 昨日の続きです。
 今回は、プーチン大統領とロシアが欧米から目の敵にされる理由がとても分かりやすく書かれています。このような見識と文章力をもつ若者がいることに希望を感じます。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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世界の黒い霧 ジョン・コールマン博士の21世紀陰謀史(下)

President Barack Obama participates in a bilateral meeting with President Vladimir Putin of Russia at the Esperanza Resort in San Jose Del Cabo, Mexico, June 18, 2012. (Official White House Photo by Pete Souza)


プーチンへのネガティブキャンペーン


ワシントンは長年、世界各地で意図的に紛争を創り出すことで軍需産業に潤いをもたらし、石油等の天然資源を支配し、ドル覇権を維持し、世界を支配するという戦略を遂行してきた。彼らの野心を達成するうえで、ロシアの存在は大いなる脅威である。

都合の悪い国や人物を排除するためにメディアを総動員し嘘のプロパガンダを流布するという心理作戦は彼らの得意分野なのであり、プーチンにもその攻撃の矛先が激しく向けられてきた。

本書第三章で著者は「全面戦争も辞さない欧米メディアの中傷キャンペーン」と題し、マレーシア航空MH17便墜落事件の際に根拠のないプーチン攻撃がなされた例を指摘している。



(前略)アメリカとヨーロッパがMH17便の撃墜をロシアの責任だとしたことで、世界は全面戦争の瀬戸際に追い込まれた。

(中略)しかし今回のCIAは、ロシアとウラジーミル・プーチン大統領に対する煽動的なプロパガンダキャンペーンを繰り広げている。そこからは、世界第二位の核兵器保有国と直接の軍事衝突を引き起こそうという意図が見てとれる。CIAが政府内やメディア、各学会など、自らの指揮下にあるあらゆるヒト・モノ・カネを動員して慎重な組織的キャンペーンを張り、反ロシアヒステリーによる世論の汚染を狙っていることに疑いの余地はない。

現時点では、MH17便の撃墜につながった一連の出来事について、納得できる説明は何もない。アメリカの各情報機関が使える諜報システムは巨大なもので、毎年数百ドルが注ぎ込まれているのだが、これを総動員しても、ロシアの責任を追及する根拠となるべき、確固とした証拠は欠片も見つからなかった。

MH17便撃墜にまつわる物理的状況は現在も不明なままで、この悲劇を利用しようという政治目的は明らかだった。アメリカ、イギリス、ドイツの、それぞれ最も影響力の大きい大衆向けニュース雑誌である「タイム」「エコノミスト」「シュピーゲル」を見ても、初めから特集を組んで、ウラジーミル・プーチンへの激しい非難を、ロシアへの対決を望む声と結びつけようとしていた。(中略)すべてCIAが記事を書いていたのだ。どの記事も同じような侮辱的表現を用い、同じような嘘を語っていた。どの記事も、プーチンの「嘘の網」を非難していた。ロシアの大統領を「邪悪な大量殺人者」として描き出していた。(以下略)


結局この事件は、お馴染みの偽旗攻撃だったのである。また、近年のウクライナ危機もロシア弱体化を狙った欧米の策略であることはご存知の通りである。第四章「ワンワールド政府のウクライナ介入は世界大戦の号砲」において、それについて詳細な解説がなされている。

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