注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
「貧困に苦しむ人に少額で無担保融資し、自立を促すバングラデシュのグラミン銀行が13日、一般社団法人「グラミン日本」を設立し、日本国内での事業を開始した。」
— AEQUITAS /エキタス (@aequitas1500) 2018年9月13日
「グラミン日本」が事業開始 貧困層の自立支援へ無担保融資 | 2018/9/13 - 共同通信 https://t.co/QR8y5Hz1GD
働く意欲と能力があるにもかかわらず、生活が苦しいシングルマザーや失業者などが貸し出しの対象。5人一組の互助グループをつくり、そのうちの2人にまず最高20万円ずつ貸し出す。2人の返済状況を見ながら、残り3人の融資を判断する。
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グラミン銀行は、借り手の97%が女性であることが特徴で、融資を受けたメンバー同士が励ましあって返済することで非常に高い返済率を実現し、顧客の半数以上が絶対的貧困から脱出したとも言われます。その功績から、創業者のムハマド・ユヌス氏はグラミン銀行共々、2006年にノーベル平和賞を受賞しました。
グラミン日本は、7つのユニークな原則に基づいた働き方によって、一部の者が利益を貪るような社会ではなく、貧困のない社会を目指そうとします。7つの原則の中には「楽しみながら仕事をすること」という多くの日本人には夢のような項目もあります。また働き方改革のお手本にして欲しい「スタッフは標準以上の労働条件・給料を得ること」という頼もしい項目もあります。「環境に配慮する」という地球にも大切な項目も光っています。利益のためには環境破壊など当たり前という野蛮な世界観はありません。
しかし一方、識者の中には、日本ならではの難しさを指摘する声もあります。「5人1組の互助グループ」が活動単位ですが、コミュニティの強いバングラデシュと異なり、現代の日本で支え合い、同時に失敗の共有が可能な仲間が5人集まるというのは難易度が高いのではとも懸念されています。
当面「融資対象に制限はないが、シングルマザーやワーキングプアの方々への支援から始める」そうです。シングルマザーへの支援は、子供達への貧困の連鎖や固定化を断ち切ることにも有効です。
グラミン日本自体、まずは5年後の黒字化を目指すとのこと。社会全体に貢献する会社、大きく育って欲しいです。