蓬(ヨモギ)は神様みたいな草
野菜も元は野草だったはずですが、最近は市場に出回っている野菜の約8割がF1(1代交配種)という話を聞いたことがあります。
種を落とし翌年また芽生える植物本来の姿ではないのです。遺伝子組換えなどもそうですね。
その点、野草は人工的に歪められていません。自然のエネルギーいっぱいです。
それに、もし食糧難になってもお金がなくても、田畑がなくても百姓経験がなくても野草なら大丈夫。ただし除草剤(枯れ葉剤)と毒草には注意が必要です。
というわけで、まずは、蓬(ヨモギ)の紹介です。どれほどありがたい存在かといいますと・・・
以前、足に竹がささったことがありました。
とても痛かったのですが、すぐにヨモギを採って少しもんで傷に当てると、痛みがスーッと消えて血も止まり、1日1〜2回取り替えながら2、3日くらい包帯でヨモギの葉を当てていたでしょうか、いつの間にかすっかり治り、傷跡も残りませんでした。
また、お餅屋さんでアルバイトをしていた息子が指先の肉をかなり削いで帰った事がありました。その時も1日1回ヨモギの葉を取り替えながらテープでとめていただけで、肉が盛って指がきれいに治りました。
ヨモギは天然の抗生物質ということで、猫の血尿や喧嘩傷など、病院でもらう抗生物質の代わりにヨモギの青汁で治しています。(病院の薬より副作用がなく良く効くようです。)
止血、殺菌、浄血・・・ヨモギって神さまみたいな草なんです。
野草教室で賢いお母さんが、オイル漬けを作って薬にすると話してくれました。
それではと、虫刺されに良いフキと化膿防止のドクダミとヨモギなどを全部一緒に良質の白ごま油等に漬け込み、オールマイティーに使っています。
オイル漬けは2週間目くらいから冷蔵庫保存が無難です。白カビ(酵母)が出たら混ぜ込んで冷蔵庫へ入れてください。(私は1年以上常温保存したものを、多少匂いますが平気で使っています。)
< このオイルの内容 >
- ヨモギ:適量
- フキ:適量
- サンショウ:適量
- ヤナギタデ:適量
- 菜種油(九州産古式圧搾1番搾り):葉が完全に浸かるくらい
< 使用用途 >
- ころんで作ったすり傷、切り傷
- 蚊やダニに噛まれた時、蜂に刺された時
- 膿が出るなどの化膿した時
- 火傷
また、アルコール(芋焼酎25度など)漬けも便利です。他の草やハーブと一緒に、半年〜1年くらい漬け込んでいます。
< このアルコール漬けの内容 >
- ヨモギ:適量
- ドクダミソウ:適量
- オレガノ:適量
- 芋焼酎(25度):葉が完全に浸かるくらい
< 使用用途 >
- 歯槽膿漏予防に、夕食後や寝る前にさかずき1杯を口に含みながら飲む
- コットンに染ませて顔の汚れ落とし兼化粧水
- 化膿した時の消毒など
そんなヨモギは昔から艾(モグサ)やヨモギ餅など欠かせない存在ですが、一番効きそうなのが青汁です。
5月くらいまでの新芽の柔らかい葉を使います。
6月、7月以降のあくの強い大きくなったヨモギは刈り、また生えてきた柔らかい葉を使います。
(大きくなったヨモギは布袋に入れてお風呂に入れたり、干して乾燥葉を枕や座布団にすると、いい香りで安眠効果にも。)
- ヨモギの新芽一握りをコップ1杯の水と一緒にミキサーにかけて漉す(カスは細胞膜が硬く調理やお風呂に)
- リンゴジュースなどで割って飲みやすくする
- 葉緑素の色が変わらない内に(5分以内くらいに)飲む
※いつでも沢山飲めばいいというものではなく、1回約30g(1握り程度)を1日3回くらいまで。
もし作り置きする場合はハチミツやメープルシロップ、リンゴジュース、きび糖などを入れておくと良く発酵して酵素ジュースになります。(何も入れなくても発酵してきます。)
1日1回くらい瓶をシャカシャカ振って混ぜ、びんの蓋を緩めて炭酸をシュッと抜いておきます。季節にもよりますが、1週間前後で美味しい酵素ジュースになり、糖分は多めが良く醗酵し、お酒っぽくなり、酢になるのを防ぎます。つまり放っておくだけで酢も作れます。
ヨモギの天ぷらやピザなどもとてもおいしいですね。
春ヨモギやヨモギの花のお茶も香りが良くおすすめです。 半日〜1日天日干し、後は陰干しで乾燥させます。できれば軽く焙煎した方がかびになりにくく保存できます。
教えて!ニャンコ先生!
自然豊かな大地を毎日かけまわっているミヨ(ニャンコ・2才)がお答えします!
自然豊かな大地を毎日かけまわっているミヨ(ニャンコ・2才)がお答えします!