かんなままさんの執筆記事第24弾です。
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子どもをよく見る
一番基本になることは、子どもをよく見ることです。子どもは本当にたくさんの素晴らしいこと、親の役に立つことをしているものです。
親から見て散らかしている、遊んでいるように見えても、子どもの気持ちを悟らないといけないのです。子どもが手伝ってくれていると分かったら「この子は優しい子だなあ」と思います。思うとそのようになって行きます。
これが子育ての根本であって、すべてです。これをいつも繰り返していくと、本当にいい子に育って、怒ることが必要なくなります。
子どものことをよく観察していたら、子どもは褒められることしかしていないのです。愛すべき存在です
親から見て散らかしている、遊んでいるように見えても、子どもの気持ちを悟らないといけないのです。子どもが手伝ってくれていると分かったら「この子は優しい子だなあ」と思います。思うとそのようになって行きます。
これが子育ての根本であって、すべてです。これをいつも繰り返していくと、本当にいい子に育って、怒ることが必要なくなります。
子どものことをよく観察していたら、子どもは褒められることしかしていないのです。愛すべき存在です
出典:「ぴ・よ・こ・と」竹下雅敏(著)
ママと5人の子供たちの日常
子どもが、何と5人!もいるママがベビーマッサージに来てくれています。一番上は中学生。下は5ヶ月です。家計のために下の子が生まれるまで働いていました。その日常は・・・朝早く起きて全員を追い立てながら自分も仕事に出かけ、帰ってからも子どもを急かせて寝せるという生活で、いったい私は何をやっているんだろう、これでは子ども達がかわいそうだと感じながらも、この歯車に組み込まれると、どうする事も出来ずに苦しい毎日だったそうです。
だから下の子が生まれるのを機に、仕事も辞め、保育園に行っていたお姉ちゃんも辞めさせて子育てに専念することにしたそうです。ところが、お産の日がお兄ちゃんの小学校の入学式!!お兄ちゃんにとって初めての学校です。一緒に行ってあげられないのが一番の気がかりでした。でも、当のお兄ちゃんは、ママの非常事態がわかっていて、「僕は大丈夫だよ、ママも頑張ってね」と、言ってくれたそうです。そして、学校に行く準備も自分でして出かけたとのこと。何て逞しくて優しいのでしょう!
保育園に行くことになったお姉ちゃんが赤ちゃんにかけた言葉
ママも話しながら、「いつも1人ひとりに何にもしてあげられないんです」と涙ぐんでいます。ベビーマッサージ教室の時間だけが、ちゃんと向きあってあげられる時間なのですが、赤ちゃんにベビーマッサージをしてあげようとすると、一緒についてきたお姉ちゃんが何から何までお世話をしてくれて・・・はたから見たら大迷惑。オイルはこぼすし、赤ちゃんを踏むし、手を曲げるし・・・。ママは「ありがと、ありがと」と言いながら赤ちゃんを守るのに必死です。落ち着いてベビーマッサージもできません。そのお姉ちゃんがどこに行くにも、もれなく付いてきてくれます(笑)
夏休みなどは悲惨で、朝から晩までドタバタ。とうとう保育園に行ってほしいと思うようになりました。お姉ちゃんを連れて保育園に行ってみると、お友だちが楽しそうにしているのを見て「私は保育園に行くことにした」と自分から言いだしたとのこと。
9月になって保育園に行く日が来ました。お姉ちゃんは前の日から張り切って持ち物を用意しました。でも、行く時間になったら迷いが出てきました。そして、決心したように赤ちゃんの所に行き「お姉ちゃんは今日から保育園に行くよ。寂しいだろうけど我慢してね。帰ってきたらおむつ替えてあげるからね、抱っこもしてあげるからね、ママを困らせないで待っててね」と言って出掛けたそうです。
ママはその言葉にびっくりしました。
正直、そのお世話がおせっかいにしか見えませんでした。もう限界だと思って保育園に行かせたのに、当のお姉ちゃんは、ママのために、しっかりお世話をしてくれていたのです!子どもだから、そのお世話もうまくできないけど、本当にいい子だと胸が熱くなりました。
でも、マッサージの日はついて行かないと気がすみません。だから、保育園は休みます。ママはやっぱり大変だけど子どもの優しさの方を優先してあげるようにしました。
1年生のお兄ちゃんの家庭訪問の日の出来事
さて、小学1年生になったお兄ちゃんの家庭訪問の日のお話しです。
担任の先生が来て「忘れ物が多いです。字の書きとりで、何度言ってもハネができません。給食を残します・・」など真剣に子どもの改善点を注意され始めたそうです。その時、ママは不謹慎にも笑いがこみあげてきて、思わずクスッと笑ってしまったとか。先生はムッとされたようですが、「笑ってすみません。先生、うちの子まだ1年生です。今から色々な事を自分で覚えていきます。忘れ物してもいいじゃないですか。今完璧に書けなくてもいいじゃないですか。給食も食べたくない日もあります。心配しなくても大丈夫です」「それに、とても優しい子です」と言ってしまったそうです。
あっぱれでした!!
まだ若い先生は子どもの事がわかっていません。自分の仕事に子どもを合わせようとしているのです。5人も子どもがいるママは、いつもドタバタで、1人ひとりの子には満足に関わってあげられないけど、子どもの事がよくわかっています。子どもを信じています。きっと1年生のお兄ちゃんも、ママの言葉を聞いて嬉しかったと思います。
それにしても、ママの忙しさは尋常ではありません。まともに話もできないのです。お出かけしても、周りに迷惑をかけるし、疲れるから行けません。いつになったらこのドタバタの生活から解放されるのでしょうか?
かつての私を見ているようで「ママ、頑張れ!!」と言ってあげたくなりました。
永遠に続くように思える忙しさの中にいても、その瞬間、瞬間、子どもの言葉やしぐさを感じとる感性を磨いていると、いつの間にか心配の種だと思っていたものが素敵な個性あふれる花の種だったことに気がつくのです。そして、20年後には伴侶が増え、孫が増えて想像もできない花園になっていますよ!と言ってあげたいのです。