まるで人体にも環境にも全く安全であるかのような除草剤

(あれ? あのおじさん、青い液体の入ったペットボトルぶら下げて、何しに行くんだろう?)

おい、しろ?

(あ、空のペットボトルで帰ってきた。)

しろ、聞いてっか? おめえ何見てんだ?

あ、くろちゃん、そこにいたの?!

ボーッとして、この陽気でさらに頭が空洞化したか?

ひどいなあ、
おじさんが除草剤まきに行くとこ、見つけちゃったんだよ。

除草剤か・・・
これからが、雑草との戦いだからなあ。
しかし、この緑の景色の中で、茶色く草が枯れてる光景は不気味だな。

だよねえ。そこだけ死の世界。
草が毒で苦しんでる感じだし。

とは言え、このあたりは
年寄りばっかだから、暑い中の草取りで死なれても困るしなあ。
除草剤にたよるのも、無理ないか。

くろちゃんとこは、いつもボーボーだね。

あれでも、オレなりにきれいにしてるつもりなの!
そういやこないだ、
近所のおっさんがひやかしに来てさ。
「おりゃおりゃ、こりゃあんた一人では広すぎるから、
除草剤まかんとダメですな。」
なんて言うから、「おれは除草剤はきらいです。」って言ったんだ。
そしたら、「おりゃ?
近ごろの除草剤は、肥料を濃くしてあるだけだから、心配ないがな。」

おりゃ? そんな除草剤があるの?

おめえ、おっさんが伝染ってるぞ・・って、
おかしいと思わねえか?
おっさんは信じきって使ってるが、ほんとにそうか?
ホームセンターで、大々的に売られてる◎◎アップだって、こう言ってるけどね。
「『安心してお使いいただけます』◎◎アップ製品シリーズは農水省登録を取得済みです。国が科学的データの裏付けで使用基準を定めていますので、
人体や環境への安全性が確保されています。」(
roundupjp)
おれ、まず「国」とか「科学的データ」を信じねえし。

でも、
◎◎アップは微生物が分解して自然にもどるって。
roundupjp
「雑草の茎葉にかからずに土に落ちた成分は、処理後1時間以内のごく短時間で土の粒子に吸着し、その後微生物により自然物に分解。
除草剤の有効成分“グリホサート”はもっとも簡単なアミノ酸である“グリシン”と“リン酸”の誘導体です。◎◎アップも同様の成分を含んでおり、普通物(毒劇物に該当しないものを指していう通称)に分類されます。
◎◎アップは野生生物・鳥類・昆虫類にも極めて安全性が高く、世界の環境保護区や、世界遺産の保全に、広く利用されています。」

なんか、
ええもんみてえに聞こえるな。
「世界遺産」なんて言われると、ハハア〜って信用しちまうだろう。

くろちゃん、「5−エノールピルビルシキミ酸−3−リン酸合成酵素」って言ってみて。

「5−エノールピルビルビルビル・・・・」なんだ、この早口言葉みてえなのは?

植物のからだに必要なアミノ酸を合成する酵素。
◎◎アップはその酵素、 5−エノール・ピルビル・シキミ酸−3−リン酸・合成酵素をジャマして植物を枯らすんだよ。

こうゆう、
素人にわからないような言葉を使って、たくみに化かすんだよな、バケガクは。
◎◎アップの有効成分名は、グリホサート・イソプロピルアミン塩。
ふつう、
グリホサートで通用してるけど。

また、舌かみかみしそうな名称が出てきたぜ。

草がアミノ酸を合成できないようにする除草剤を、「アミノ酸・生合成・阻害型・除草剤」。
その中で、芳香族・アミノ酸を作らせない「芳香族・アミノ酸・生合成・阻害・除草剤」。

それが、グリホサートのことだな。
◎◎アップ製造してたの、モンサントってのも知ってるよね。

ああ? 「製造してた」?
モンサントという名前は世界中できらわれて、悪の代名詞だったからな。
モンサントは、グリホサート+グリホサート抵抗性の遺伝子組み換え作物(GMO)のセットでもうけてきたけど。

つまり、
除草剤でふつうの雑草を枯らす。
その中で育てている作物は、GMOだから、除草剤で枯れることはない。
草取りの面倒もないし、除草剤を遠慮せずに使えるってことだな。
つうか、
GMOは発がん性もあるし、植物のバケモンだよ。
(
AFP BB NEWS)
インドやアルゼンチンでは、農民はモンサントによってひどい目にあってきたんだ。
「
芳ちゃんのブログ」を読めば、アルゼンチンのグリホサート被害がよくわかるよ。
アルゼンチンはGMO大豆で、牛肉の国から一躍、世界3位の大豆生産国になった。
けど農民たちは
グリホサートの恐ろしさを知らなくて、無防備に大量に使ったため、地域の水も空気も土壌も汚染されちゃったんだ。

ある意味、
グリホサートの実験場だな。
汚染地域では、がんが2倍から4倍、甲状腺機能低下や呼吸器系疾患、先天性異常も増えたって。

かわいそうで、写真がまともに見れねえ。
インドの方は、GMO綿花が気候に合わなくて減収になり、多くの農民が首つったんだよ。
人体実験+人口削減目的か、ひでえなあ。
『脱モンサント』が主流の世界と、逆行する日本

そんな
インドでも、モンサントの特許が消されたんだ!

つまりモンサントは、インドでこれ以上、大もうけできなくなるってことだな。

4月19日の「
印鑰 智哉のブログ」によれば、
「
インド・デリーの地方高等裁判所はモンサントの遺伝子組み換えコットンの特許を否定した。」
「すでに
ブラジル最高裁はモンサントの遺伝子組み換え大豆の特許の失効を宣言している。」

おお! インドもついに立ち上がったか! そしてブラジルも!

やったあ!
今後、カリフォルニア州で販売されるグリホサート製品には、「発がん性があります」って表示がないと売れない。

メキシコもヨーロッパも、先を行ってるよ。
「2015年11月、
メキシコ最高裁はメキシコ政府がモンサント社に与えていた許可を取り消す判決を下した。」
2017年「10月24日、
欧州議会はモンサントの『ラウンドアップ』などのグリホサートを成分とした除草剤の使用を2022年12月までに完全に禁止する決議を可決した。
家庭菜園での使用については今から直ちに禁止するということだ。」(
TOCANA)

世界はそう流れてるのに、
なぜか日本だけが逆行してるんだよ。
日本は昨年12月、グリホサートの残留基準値を最大400倍に規制緩和したんだ。(
mhlw)

はああああ?? やっぱり日本全体、蚊帳の外つうか井戸の底だな。

こんなにコワいのにね。
「インディアナ
大学などによる研究で、グリホサートの摂取の多い人は90%以上のケースで妊娠期間が短くなった。」(
印鑰 智哉のブログ)

妊娠期間が短くなる、
つまり早く子どもが出てくる。
てことは、早く育つって意味じゃねくて、
流産、早産が増えるってことだな。

同じブログによると、
「
規制緩和以前であれば日本列島住民がグリホサートを最も摂取していたのは遺伝子組み換え大豆からではないかと思われるが、
この規制緩和によって、それが小麦にとって変わることになる。
小麦は今回6倍規制緩和となっている。」

6倍だと!!! 厚生省は何をやってんだあ?
小麦に注意と言われても、学校給食のパン、菓子パン、ケーキ類、麺、お好み焼き、ほとんどみーんなアメリカ輸入小麦。

こりゃ、
グリホサートから逃れるすべはねえぞ。

お母さんは大変だけど、子どもたちは毎日お弁当持たせないといけなくなる。
じつは、
ワクチンからもグリホサートが検出されてるって動画があるんだよ。
「5種のワクチンから除草剤の主成分『グリホサート』が検出!」

なんかBGMがじめじめしてるが・・・5分でよくわかるな。

やっぱ出てきた、グリホサートとがん!

1980年ごろ、
ラットにグリホサートの混ざった餌を与える実験をしていたが、
3世代後にはラットの腎臓がおかしくなり、膀胱に初期がんのようなものができた。

やっぱ、発がん!
その結果から、アメリカの環境省(EPA)は「グリホサートに発がんの恐れあり」ということで、さらに慎重になった・・・んだけど、
その後なぜか、コロッと態度が変わっちゃったんだ。

それまで
グリホサートに慎重だったEPAが、突然豹変した、よくあるな。

しかも、
モンサントは不利な発がん結果を、「企業秘密」としてお蔵入りしちゃったの。
てことで、「
モンサントとEPAとの共謀によって、モンサント社はラウンドアップを技術的には未完成のままの状態で市場に展開したということである。」(
芳ちゃんのブログ)
国民の命とか安全とか、でんでん考えてねえな。
グリホサート耐性遺伝子組み換え食品に関するパブリックコメントの募集

でね、「
印鑰 智哉のブログ」で知ったけど、ちょうど
日本でも、「モンサントを買収したバイエルのグリホサート耐性遺伝子組み換えの食品としての承認に関するパブリックコメント」を募集してるんだよ。

おおう! まさにタイムリー!

「食品安全委員会」の審議結果を、かんたんに要約してみるね。
・今回、審査中のワタ(綿花のこと)は、トウモロコシ由来の遺伝子と、グラム陰性桿菌由来の遺伝子で組み換えられている。
その結果、グリホサートなどの除草剤の影響を受けずに生育する。
・組み換え遺伝子の安全性、遺伝子から産生されるタンパク質の毒性やアレルギー誘発性、遺伝子組み換え後のDNA解析の結果、GMOでないワタと比べて、安全性を損なうおそれのある要因は認められなかった。
・よって、このワタはヒトの健康を損なうおそれはないと判断した。

ワタの遺伝子に組み入れられたGMOトウモロコシは、「長期に渡り食糧や飼料として安全だった」とか言ってるぜ。ほんとかよ!

パブコメの締め切りは5月17日。メールの送り先は、
こちらでーす!
審議結果の詳しい内容が読みたければ、
こちらでーす!

ううん・・・しかし、いざ書こうとすると、どっから書いたらいいもんか?

じゃ、
これも参考にしたら?
「あなたがグリホサートについて知るべき10のこと。」
(
detoxproject)
参考になりそうな項目を書きだすね。
2.
2015年、WHOの国際がん研究機構(IARC)は、「グリホサートはヒトの発がん物質の可能性がある」と発表した。
3.
グリホサートはつねに食物や水に検出されている。
4.
お金をもらってない科学者(independent science)によると、グリホサートに安全な基準値はない。
5.
お金をもらってない科学者によると、グリホサートはホルモン−ハッカー(内分泌撹乱物質)である。

お金をもらってない科学者ってことは、御用学者の逆ってことだな。

6.
アメリカの大豆の90%、トウモロコシ・綿花の70%は、グリホサート耐性のGMOである。
8.世界的なグリホサートの市場は、2012年は約5400億円、2019年には約8700億円の売上が見込まれている。
9.グリホサート耐性のGMOは、世界の1億2000万ヘクタールのうち80%以上を占めている。
10.
グリホサートは、キレート物質と抗生物質で特許を取っている。

除草剤で、抗生物質だと?
ヤバすぎる!

おっし!
おれもいっちょ、書いて送るかな!
ぴょんぴょん
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
1年で一番、気持ち良い季節・・・は、除草剤の季節でもあります。
米作りをやめた田んぼで大麦栽培がはじまった頃から、土手に除草剤がまかれるようになりました。
大きらいな除草剤について調べていくうちに、ちょうど今、国の食品安全委員会が、遺伝子組み換え作物についてパブコメを募集していると知りました。
除草剤グリホサート及び4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ阻害型除草剤耐性ワタGHB811に係る食品健康影響評価に関する審議結果(案)についての意見・情報の募集について
私もいろいろ調べて、意見を送ることにしました。