普天間基地を返還するだけで終わらない
辺野古の工事、どこまで進行してるの?

辺野古のテントで会った山本氏の話によると、
去年4月後半から護岸工事が始まり、今年の8月2日、周囲はすべて閉じられた。
あとは土砂を入れるだけだが、
7月27日の故・翁長知事の撤回宣言で土砂入れ中断。
翁長氏は8月8日に亡くなってるから、直前まで仕事してたんだね。

さらに、
台風のおかげで、補修工事に追われ、ついに完全に工事停止になった。

それは良かった!

photo by ぴょんぴょん
おれが行った日も工事は中断中で、座り込みの人もいないし、
平和そのもの・・・・・
だが、その翌日、
「米軍普天間飛行場の名護市
辺野古への移設を巡り、沖縄防衛局は17日、沖縄県の埋め立て承認撤回への対抗措置に踏み切った。」(
琉球新報)

とうとう来たか!だね。

こういうとき、
決まって政府が吐くセリフがこれ。
岩屋防衛大臣「普天間移設問題の原点は、市街地の真ん中に位置し世界でいちばん危険とも言われる普天間基地の危険性の除去と返還だ。防衛省は普天間基地の1日も早い全面返還を実現するために全力を尽くしたい」。(
NHK NEWSWEB)
岩屋氏って大分なんだけど、ついこないだまで「別府にカジノを誘致しよう」って言ってた人が、沖縄のことわかるの?

おれでも、原稿くれたら読めるぞ。
なんで、普天間を返還するだけで終わんないのかな?
なんで、代わりに辺野古を基地にしないといけないのかな?

何でだと思う?

もしかして・・・・
米軍はずっと、辺野古を欲しがってた・・・・・とか?

ピンポ〜ン!!

まさか! うそでしょ?
米軍は戦時中から、「辺野古がいいな」「辺野古に基地作りたいな」って言ってたらしい。

「辺野古がいいな」?
大きな船を横付けできて、飛行機も飛ばせて、近くに弾薬庫も、ヘリパッドも、演習場もあるような基地を、米軍は夢みてたんだ。
しかし、
それには莫大な予算がいる。

大規模な工事が必要になるからねえ。

photo by ぴょんぴょん

しかし、
その夢をただ同然、いや
ただ!で叶えられる時が来た。
1995年9月4日、米兵による12才の少女暴行事件が起こった。
日米地位協定によって、
実行犯が引き渡されなかったことにより、沖縄県民の怒りが爆発。米軍
基地を縮小しろ、いや
撤廃しろという運動に発展した。
それに対して
同年11月、沖縄に関する特別行動委員会(SACO)が設置された。

それが、よく耳にする「SACO合意」だね。
いかにも、沖縄の負担軽減のため、日米両政府が話し合ったように聞こえるけど、とどのつまり、
沖縄県民や本土の国民の了解もえずに、好き勝手な密約を交わした。

それが、「辺野古がいいな」の夢を叶えたってこと?
普天間を返してやる代わりに、ずっとねらってた辺野古に基地を移してよってこと。

なにそれ!
悪いことした方からおねだりして、おかしいでしょ?
しかも、
辺野古住民の意見とか、まるでなし?
そう、無視!
しかも、「おれたちの税金が使われてるし・・・」と、おれがつぶやくや否や、山本氏、目をまんまるにして、ツバ飛ばす勢いでこう叫んだ。
「
全額ですよ!! 全額!!
辺野古に基地を移転するための1兆円、全額日本政府が出すんです!!」

あきれた・・・全額だって??
沖縄が中国との戦争の最前線になる

そんな話をしながらも、山本氏は忙しく沖にカメラを向け、写真を撮るのに忙しい。

何かいたの?
辺野古沖を等間隔に走行する、ゴキブリの群れ。

ええ?! ゴキブリって泳げるの?

ああ、泳ぐの上手さあ。
ついさっきも台所で、黒いでっかいやつを追っかけてたら、丼の水たまりにドボン。
上手に犬かきしてるところをじっくり見物した後、そのまま庭にお連れした。

ゴキブリなのに、犬かきって・・・。
うわあ〜、それが海を泳いでたって?

ちゃうちゃう、
米軍・海兵隊の水陸両用車「AAV7」。
20両くらい等間隔で、沖に出ていくのを見た。

それって、兵士を乗せたまま、海から上陸できるんでしょ?

ああ、
1台に定員25名ね。
「AAV7」は、「アメリカ軍が湾岸戦争やイラク戦争などに投入してきた」車両で、
「船のように浅瀬を進み、そのまま上陸できる」(
NHK NEWS WEB)。

まるで、海を泳ぐ戦車って感じだね。
去る10月14日に、自衛隊の観閲式があったよな。
そこで堂々デビューした、
陸自の「水陸機動団」にも「AAV7」が導入されてる。
「水陸機動団」?

九州では、5年前から訓練が開始され、
部隊として発足したのは今年の3月。

言わば、「日本版・海兵隊」ってヤツ?

だな。
「沖縄が中国との戦争の最前線になる」と、山本氏は言う。
「水陸機動団」は、中国との戦争を見据えた、島しょ部の防衛が目的だそうだ。

つまり、
沖縄方面の南西諸島の防衛ってことだね。

それが、ここ最近、南西諸島は大変なんだよ。

南のリゾート地でしょ? 平和そのものじゃないん?
現在南の島々では、住民たちの反対を押し切って、自衛隊の基地建設ラッシュだ。
与那国島、奄美大島、宮古島、石垣島、種子島沖・・・・・
見えないところで着々と戦争の準備だ。

海がきれいで、観光客がたくさん訪れるところに基地?
でも、いざという時、自衛隊が島民を守ってくれるかも?

ドッコイ!!
「
これは防衛のためではなく、中国を標的にミサイルを撃ちこむことが目的だ。もし
現実化したら、反撃で離島は焦土と化すだろう。」(
人民新聞.com)

そうなんだ!?

山本氏の話によると、
中国に島を占領された場合、自衛隊は一旦島から引き上げて、体勢を取りなおしてから奪還のために戻る。
つまり、住民は取り残されるということだ。
住民は犠牲になってもいいということだ。
まるで、
73年前の沖縄戦の再現になる、と。
自衛隊が来ないほうが、標的にならずにすむね。

「
沖縄の米海兵隊は先制攻撃の部隊であることと同じく、
結局『防衛』は口実に過ぎない。
中国を仮想敵化し、『尖閣が占領される』とでっち上げ、戦前と同じく離島を捨て石にして対抗するという、二重・三重に
許されない作戦だ。」(
人民新聞.com)
「防衛」が口実なら、すでに「自衛隊」じゃおかしいことになるよね。

「2015年の
日米防衛指針で、『島々をめぐる戦争は日本が担当する』と謳われているが、
その総仕上げが改憲であって、
究極的に戦争の準備である。」と山本氏は言う。

だから、
中国と戦争したい安倍氏にとって、憲法改正は悲願なんだね。
米軍が辺野古を欲しがる理由

さあここから、
なぜ米軍は「辺野古がいい」のかを解き明かそう。
「強襲ですよ、強襲!」とわめく山本氏。 何のこと?と思ったら、
「強襲揚陸艦・ワスプ」が辺野古に来るぞってことだった。

ワスプ??

米海軍の
「強襲揚陸艦・ワスプ」って、でっけえ空母みてえな軍艦のこと。
そいつが
佐世保に接岸したのが、今年の1月14日。(
YouTube)

それがどうして、沖縄と関係があるの?
このワスプ、今年の3月、沖縄のホワイトビーチで、さっそく海兵隊を載せた。
もちろん、
最新鋭ステルス戦闘機のF35Bも一緒だよ。(
在日米海兵隊)

つまり、
岩国のF35Bを載っけたワスプが、佐世保から沖縄に来て、ホワイトビーチで海兵隊をお乗せしたってことだね。
F35戦闘機にはAとBがあるが、
Bは海兵隊仕様で空母への垂直着陸が可能。
F35Bの着陸映像、見てみろよ。ビックリだぞ!(
YouTube)

スゴイ!! コンピューター制御かあ、
これなら着艦が楽そうだね。
だけどワスプ、ワスプって、ワスプの何が辺野古と関係があるの?
ワスプという意味を知ってるか?
WASP、つまり
白人 (White) ,アングロ・サクソン (Anglo-Saxon) ,プロテスタント (Protestant) の3条件を満たしているエリート層のことだ。
(コトバンク)

なんか、
イヤな響きだね。

こいつが、辺野古に来たがってんだよ!

イヤだわ〜!

おめえ、性別ちがってね?
赤旗によると、
2012年12月、沖縄防衛局が提出したデータでは、辺野古新基地の岸壁の長さは「200メートル」。
ところが、2013年3月の埋め立て申請書では「271・8メートル」に延びていた。

「200メートル」から、「271.8メートル」?

その「271・8メートル」が、何の数字かわかるか?
ワスプが、秒速25メートルの風でも安全に係留できる距離が「271・86メートル」!

うわ!
ワスプがピッタシはまる!
早い話が、辺野古にワスプを泊めたい!

来るの? ジュゴンとかサンゴとか熱帯魚でいっぱいの、あの海に?
巨大な、バケモンみたいなワスプが!?
辺野古に来れば、海兵隊員はもちろん、近くで訓練してるオスプレイも、さっきのゴキブリみてえな水陸両用車も載っけられる。
もともと辺野古には弾薬庫があるから、
好きなだけ爆弾も積めるしな。

しかも、
戦闘機が飛び立てる滑走路も、ヘリパッドも、すぐ近くに演習場もあるし。
普天間なんかより、ずっとずっと実践的で便利な基地になるよ。
北部訓練場の返還条件に、高江にヘリパッドを6ヶ所も増設する理由も・・・。
高江のほうが、辺野古に近かったからかあ。
すべては、辺野古新基地のために。
「辺野古がいいな」の意味が、やっとわかったよ。

これはおれたちの、憶測でも何でもねえ。
「普天間飛行場・返還合意」で、米軍との調整役だった下河辺氏(元国土事務次官)の発言。
「
返還合意は沖縄県民の負担軽減ではない。米軍は陳腐化した普天間基地を手放し、最新鋭の軍事的技術のレベルアップした基地を望んでいた。これが海兵隊の本音だ。」(
NAVERまとめ)

出た!!

「
政府が辺野古『新基地』と呼ばれたくない理由は、大型港湾施設や弾薬搭載地域などが建造されることを、国民に知られたくないからである。
政府が隠す新機能とは、原潜や空母も横付けできる軍港とF35戦闘機の出撃基地であること。」
「
翁長知事が、『新基地』と呼ぶ理由は、普天間基地の代替滑走路だけでなく、弾薬庫もあり、大型港湾施設や弾薬搭載エリアが建造されることを国民に知ってもらいたいから。」(
NAVERまとめ)
天界の翁長氏は、きっと沖縄を見守ってるよね。

最後に、
無念にも高江のヘリパッドが完成してしまった後の、翁長氏のインタビューを要約して、転載するな。
(
琉球新報)
記者:SACO合意の理念は負担軽減でした、ただそれを実行した結果、高江では負担が増えている。
知事:北部訓練場4000ヘクタールが返されると・・・日本国民全体に負担軽減という名前でなされる・・・。
多くの国民は「安倍さんよくやるじゃないか」と、「4000ヘクタールも返してくれたか」となるわけですが、
・・・その実態は高江の方にヘリパッドをつくって新しい形での訓練が激化する・・・。
今回の新辺野古基地の建設、それにオスプレイが場合によっては100機も来る、あるいは護岸も強襲揚陸艦が停まることができる・・・一兆円も金をかける・・・そして美しい大浦湾を埋める。
本土 『知事は日米安保反対しているんですか』
翁長氏 『いやいや賛成ですよ』
本土 『じゃあなぜ新辺野古基地反対なんですか』
翁長氏 『あなた方は日米安保反対してるんですか』
本土 『いや賛成ですよ』
翁長氏 『じゃあなんで本土に皆さんのところに米軍来るのはみんな反対するんですか』
と言ったら返事がないんですよ。
いいねえ、翁長氏の言葉は。誰かさんと違って心に入ってくるよ。
翁長さん! 玉城デニー知事を、沖縄を、日本をよろしく頼んます!
■ 沖縄訪問後記 ■
沖縄で買った、黒糖あんだーぎー、相当おいしかった!
外国人観光客もいっぱいで、沖縄はアジアの拠点として十分やっていけそう。
だれか賢い人が投資して経済が上向きになれば、あっという間に基地なんかいらなくなると思う。
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
こじれにこじれた辺野古・新基地建設の問題。
調べようにも、どこから手をつけていいのかわからない。
そんな人でも現地に行けば、誰かが教えてくれる。
人の話を聞いたほうが、自分で調べるよりもわかりやすい。
今回は、「ヤマヒデの沖縄便りⅢ」というブログをされている山本氏とお会いし、辺野古の現状を伺った。