ぴょんぴょんの「暴走! メガソーラー」

 山の緑の斜面がはぎ取られ、無数の太陽光パネルが敷き詰められる。
 光を吸収して木陰を作り、鳥たちの憩いの場となって、動物たちに木の実を与え、炭酸ガスを酸素に変えてくれる「木」を切り、太陽光から「お金」を生み出す装置を置く。
 新しい時代の一歩手前にいる私たちが、まだ、こんなことやってるよ。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「暴走! メガソーラー」


メガソーラー建設ラッシュの理由


お、お、いつのまに、こんなにメガソーラーが増えたんか?

pxhere[CC0]


メガソーラーって、怪獣の名前かと思ったら、出力1000キロワット以上の大規模・太陽光発電のことか。

経済産業省によると、2017年9月末時点、稼働中のメガソーラーは、全国で合計5,785施設に及ぶ。
(日本共産党亀山市議団)

田舎は土地も安いし、高齢化で、休耕田や、手入れできない山が増えてるからね。

それ以外に、倒産したゴルフコースもねらわれている。

ゴルフ場自体が自然破壊だけど、破壊ついでに太陽光発電作っちゃえみたいな?

pixabay[CC0]


しかし、原発の代わりになると期待されていた太陽光発電が、邪魔者になるとはな。
「環境にやさしいはずが、逆に環境破壊としてやり玉に挙がっているのは皮肉なことだ。 」 (Yahoo!ニュース)
時事ブログでも取り上げられたように、メガソーラー建設によるトラブルは増えている。

どんなトラブル?

次のようなことが上げられる。
1 山林の買収、造成による「自然破壊」
2 発電パネルからの反射光や反射熱、などによる「住環境への影響」
3 森林伐採による、雨水や土砂の流出など「自然災害への影響」
4 景観の悪化による「観光産業への影響」
5 野鳥など「野生生物や植物への影響」
(Yahoo!ニュース)

pixabay[CC0]



こんなにたくさんの影響があ〜。

メガソーラーは意外とお手軽に作れるらしい。
建設費用も数百万~数千万円と安いため、土地さえ確保できれば、簡易な手続きで建設することが可能です。
環境アセスメントの義務がないため、市民は建設計画を事前には知らされず、地域住民への説明会もありません。」(日本野鳥の会)

環境アセスメント?

大規模開発事業等による環境への影響を事前に調査することによって、予測、評価を行う手続きのこと」(Wiki)。

しなくちゃダメでしょ、それ!

どころか今や、太陽光発電は資産となり、転売したり投資してもうける対象になっている。

環境を壊して、住民の怒りを買って、金をもうける。
それじゃ、まるで原発とかわらないじゃない!

「この手の『ソーラーバブル』が終わらないうちは、国民は高額な再エネ賦課金をもぎ取られて苦しみ、日本の国土は荒らされ続け、次世代への負の遺産が増え続ける。
税金を投入して不合理な事業を押し進めた結果、国土が荒廃し、経済も疲弊する。
(のぼみ〜日記)

しかしなんで、「ソーラーバブル」になっちゃったの?

今みたいにメガソーラーが増え出したのは、2012年「固定価格・買い取り制度」が始まってからだ。

「固定価格・買い取り制度」?

英語で「Feed-in Tariff」、略して FIT。
それまでは、余った電力しか電力会社に買い取ってもらえなかったのが、全部買い取ってもらえるようになった。

それで多くの企業が、太陽光発電に参入したんだね。


一時、買い取り価格が見直されたため、撤退したり倒産する企業もあって、バブルは弾けたように見えた。

ところが、そこからまた持ち直したのはどういうわけ?

韓国製、中国製の太陽光発電パネルが、国産よりも安くなったことが原因だ。

それで、メガソーラーの敷居が低くなったのか。

さらに2017年、固定価格・買取制度(FIT)が改正されたことも大きい。
一般電力会社を通さないと売電できなかったのが、改正により、電力小売業者へ直接販売できるようになり、市場が拡大したと同時に、多くの投資家の関心を集めるようになった。 (参考:Yahoo!ニュース)

投資の対象になってきたんだね。

ネットで検索すると、「太陽光発電所の現金化・転売をサポートします」という転売サポートがたくさんあるそうだ。
(日本共産党亀山市議団)

ひと昔前はゴルフ会員権の転売で、今は太陽光発電かあ。


大規模な太陽光発電施設は、原発に変わる自然エネルギーを増やすことを目的としたものではなく、単に金融商品化した施設を転売することで利益を得る道具にしている業者が存在する。」(日本共産党亀山市議団)


メガソーラーの抱える様々な問題


はあ〜〜〜どんないいものも、あつかう人次第で善にも悪にもなるねえ。
ところで、メガソーラーによる健康被害はあるの?

ネコがけいれんしとる。
「愛知県新城(しんしろ)市在住のHさんは、自宅隣の敷地にメガソーラーが設置されてから、飼い猫がけいれんを起こすようになり、
家族にもぜんそく、月経異常、めまい、頭痛、耳の痛み、吐き気、不快感、手の腫れ、
視力の低下、倦怠感、不眠、アレルギー症状などの体調不良が出た
という。(阿修羅)
けいれんする飼い猫の動画はこちら。


こ・・これは、まるで、てんかん発作だ。
移住して止まったということは、やはりメガソーラーが原因か!?

やっかいなことに、メガソーラー発電所の建設に対する法規制がない。
自治体としては既存の建築基準法、森林法、環境基本法などに合致していれば企業側に中止を命ずる手段はない。 」(Yahoo!ニュース)

地方自治体が、新たに条例をつくって規制しなくちゃいけないってこと?

後手後手になってしまったケースが、兵庫県赤穂市の御崎地区。
2015年、小高い山頂の緑がはぎ取られ、メガソーラー建設が始まった。
(エネチェンジ)

赤穂浪士の赤穂かあ。

Author:Utagawa Hiroshige[Public Domain]


そこは、都市の中の自然を保存する「風致地区」に指定され、一部は「山腹崩壊・危険地区」に当たっていたにもかかわらず、説明会もないままメガソーラー建設工事が始められ、住民の署名運動や抗議にもかかわらず、工事は強行された。

そういうとき、自治体って指くわえて見てるしかないの?

あわてた赤穂市は、「自然災害が起こりやすい場所には、出力50キロワット以上の太陽光発電などを作れない」という条例を制定したが、時すでに遅し。
すでに工事許可が出ている所には適用されない。
市の方も、「明確な法律違反がなければ、口をはさむことはできない」と困り果てている。

あらかじめ、法を整備しておくべきだったね。

先を見る目がある人が、上にいるといいんだがなあ。

しかもメガソーラーは、地元に何の恩恵もないんでしょ?

メガソーラーの多くは無人で、遠隔操作だから、地元にとっては新規の雇用も創出されない。
一方、業者には、再生可能エネルギー関連で固定資産税も軽減されるから、なおさら地元のメリットは少ない。
(Yahoo!ニュース)

いいことなしだね。

発電した電気は地元では使用されず、大消費地に送電されて地産地消にならない。

地域に迷惑かけてまで、発電した電気は大都市に送られ、それで得た収入は外に持って行かれて税金も取れない・・・・・まるでグローバル企業と、同じ縮図だね。

再生可能エネルギーは地域資源のはずである。
本来ならば自家消費(オフグリット化)を優先し、余剰分で地域の電力(コミュニティパワー)をまかなう形で電力の地域自給を目指すのが理想であるが、その方向には進んでいない。
逆に太陽光発電の普及が地方の自然環境を破壊する結果となっている。
これは原発の仕組みと同じである。 」(全国メガソーラー問題シンポジウム)

pxhere[CC0]


またか、原発の仕組みと同じ・・・・・。

「はよ、メガソーラー・バブル、はじけろ!」って思ってたら、そんな気配もある。
2017年7月の「第3回 太陽光関連業者の倒産動向調査」 によれば、
「太陽光関連業者の倒産が急増している。
2012 年7月に始まった「再生可能エネルギー固定価格買取制度」(FIT)を機に市場が急拡大した太陽光発電だが、その後、買取価格が連続して引き下げられたことなどでブームは沈静化。この間、太陽光関連企業の倒産が目立つようになっている。」
(のぼみ〜日記)

いいぞいいぞ、うれしいお知らせだ。

が、その後はどうなる?
太陽光パネルの寿命、知ってるか? せいぜい25~30年だぞ。

てことは、今じゃんじゃん発電してるパネルも、近いうちに寿命がくるってこと?

2040年頃、一気にみんな寿命になる。

あんなばく大な枚数の太陽光パネルが、一度に廃棄物になる日が来る??

心配なのは廃棄量の多さです。2040年の廃棄量は約80万トンと2015年の300倍超になる見込みです。」(NIKKEI STYLE)

おろおろ・・・・中古販売したり、リサイクルはできないの?

太陽光パネルは電極やシリコンを何層も強固に接着してできています。分離してリサイクルするのが難しく、20~30年の寿命を迎えると産業廃棄物の処分場に埋め立てられるのが現状です。」(NIKKEI STYLE)
リサイクル費用は高くつくから、まだ実用的じゃない。

2040年でしょ? まだ間に合うよ。
ぼくなら、そういう研究に助成金を出して、太陽光パネルを効率的にリサイクルする技術を開発するけどなあ。

リサイクルだけじゃなくて、太陽パネルの処分だって金がかかるんだぞ。

業者は、ちゃんと準備してるんかな?
中途で倒産したり、夜逃げでもされたら・・・・廃棄料は、市町村がかぶることになるね。
膨大な金額になるんじゃない? それを税金で出すなんて許さないよ。

しかも台風や大雨の水害で、放置パネルが破れたり、流されたりしたら、
感電の危険
はあるし、有害物質が溶け出すかもしれない。


太陽光パネルって有害物質が使われているの?

パネルの種類によっては鉛、セレン、カドミウムなどの有害物質が含まれているものがある。
(経済産業省) 

ヤバいねえ〜、そんなんが飲み水に溶け込んだりしたら。

建設時さえ、いいかげんな業者が、ちゃんと後始末まで責任持つと思うか?

罰則でも作っておかないと、信頼できないよ。

売電の買取金額には、廃棄のための金額も含まれているというが。
最初から、強制的に積立てさせないと、廃棄の時に金なんか残ってねえだろ。


未来を見据えたメガソーラーの法整備


今のところは、建設による問題ばかりだけど、将来は放置されたメガソーラーが問題になるね。
国もしっかり、未来を見据えて法整備しとかなきゃね。

ところで、おめえなら、太陽光発電の設置について、どんな法律を作る?

まず、情報公開の義務だね。
その土地に、もともと住んでる人への説明会・・・・・
って言うか基本、人が住んでるところには作っちゃダメだよ。
住宅の半径何キロ以内はダメとか、住人の視界に入る範囲はダメとか決めとかないと。

人家が少ないところにメガソーラーを見かけるが、声上げる人が少なくて大変と思う。

とにかく、一人でもそこに住んでたらダメです!!

「景観を保持する」という条例は、主観が入るから縛りが効かない。
民家から半径10キロ以内はダメとか、景観保護区域だからダメとかして守らないと。

でも狭い日本じゃ、ダメじゃない土地見つける方が難しいかも。

じゃあ、ここならメガソーラーを建設してもいい、って場所を決めておくべきだな。
外国はよく、砂漠に作ってるみたいだしな。

pixabay[CC0]


たとえば、放射能汚染のひどい地域とか、土砂採掘の跡地とか、埋立地とか。
もとお墓だったとことか、古戦場でいろいろヤバイことが起こる場所とかは、訳あり物件てことで、お安くすれば?

人の安全だけじゃなくて、動植物たちの生活も脅かしてはいけない。

「木は切ってはいけない」「木を切る時は、許可がいる」とか。
森や林、つまり木がどれほど、水源や海に大きな役割を果たしてきたか。
それを知ったら、木が切れなくなるはずだよ。

森林は農業にも、漁業にも、人びとの健康にも、すべてにつながっているからな。

pixabay[CC0]


それから、メガソーラーの周辺でよく使われている除草剤や除草シート。
年月が経ってボロボロになったホコリが、喘息やアレルギーの原因になってる。
毒をまき散らすよりも、自分たちで汗流して草刈りしてもらおう。

クリーンエネルギーを謳いながら、環境を汚染するなんて論外!

そして、発電を終えるときのことも、考えといてもらわないと。
発電を始める際に、前もって規模に応じた廃棄料を、市町村に支払っておくこと。
家を借りる時の、敷金みたいにね。

太陽パネルを安全に回収する資金さえあれば、倒産してトンズラされても心配なし。

そして、リサイクル技術の開発は、急ぎの課題だね。

ふう〜〜〜〜結局、太陽光発電もいろいろ問題が多いな。

かと言って、原発に後戻りするのは、まっぴらゴメンだからね!!

pixabay[CC0]


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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