注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
✒本記事に入る前の現状のまとめ
〜現在は世界大戦の一歩手前。問題は誰が米国を動かしているのか。
Iran and the U.S. are disputing the location where a $100 million U.S. drone was shot down over the Strait of Hormuz. The incident immediately heightened the ongoing tensions in the region. https://t.co/lRUxdNmosN pic.twitter.com/q6oJAUePkH
— AP Graphics (@APGraphics) 20 June 2019
ホルムズ海峡について最も重視すべき点は、【中略】...一番狭いところで21海里【しかない】海峡であるということ――つまり決定的なことですが、ホルムズ海峡の半分がイランの領海で、もう半分はオマーン国の領海となります。
――これが意味するのは、国際法の下でどこかの国が【海峡を】開け続けるよう、擁護できるような「国際水域」が存在しないということです。
――だからこそ根っからの実業家であるトランプ大統領としては、自分に【、すなわち米軍に海峡で守って】欲しいと望むのであれば、「先に金を払え」と他国に宣言したのでした。
【中略】
ですがホルムズ海峡を閉じさせないためにトランプ大統領に支払う者は、ムダ金を叩くことにとなるだろう、と当該報告書は指摘しています。
――何せイランが海峡を閉じたければ、実際にしないといけないのはペルシャ湾が戦争状態にあると宣言し、ホルムズ海峡を交戦地帯だとして、海峡の半分を通る全ての“敵対的な”軍や民間の通行を禁止するだけなのですから。
――こうして【イランは】一発も【実弾を】撃たずして、どの船会社といえどペルシャ湾をオイルタンカーで通過できない状態にしてしまえるのです。
――その反面、アメリカ経済は破滅します。1,200兆ドル規模のデリバティブ市場が爆発し、そこから世界の銀行システムが崩壊し、世界のGDPの80兆ドルも破綻して、空前絶後の不況を引き起こすでしょう。
ということで本日エルサレムで始まったのが、米国・ロシア・イスラエルのサミットです。
【このエルサレムのサミットは】前段階であり、今週末にはトランプ大統領とプーチン大統領と習国家主席が【世界の終わりという】悲劇的な事態が起こるのを阻止するため、日本で会う【ことが予定されています】。
【ロシア連邦】安全保障会議は、トランプが国内の政治的報復行為を恐れることなく、国際舞台でもっと【自由に】動き回れるよう、彼にこぞって反対している“ディープ・ステート”勢力の撲滅を急ぐべきだとの意見で一致していました。
【以下、本記事】
大掛かりなコカイン密輸の摘発から数日後の駐車場爆破
本日クレムリンに出回っている【ロシア】対外情報庁(SVR)の新報告書は、【前回に引き続き】またもや【ロシア公文書の機密度として最上位の】「特に重要な」極秘情報に指定され、大部分が黒塗りされていました。その中で、暗号名「アクティビティ【=活動】」という米陸軍の「秘密部隊の中でも、最も秘密にされた部隊」に言及しています。
――またの名をミッション支援アクティビティ【部隊】とも言い、アメリカの【公けに存在を】認められていない17番目の諜報部です。
――この金曜、6月21日の夕方にフィラデルフィア北東部のショッピング・モールの駐車場で、自動車8台を爆発させました。
――この駐車場は、その14時間ほど前に攻撃を受け、凄まじい爆発が【付近の製油所で】起こったフィラデルフィア港から州間幹線道路95号線の輸送道路を介して、32キロ(20マイル)の距離のところにあります。
――【車の爆発は】驚いたことに、南米のペルーとボリビアに押し寄せている、イランに支援されたヒズボラのテロリスト勢を標的に据えた米軍の組織的な作戦の一部だったのです。
――【ヒズボラに対する一連の作戦で】最も新しい攻撃が決行されたのが先週の火曜日、6月18日でした。上記の極秘米陸軍部隊が何百ものアメリカ連邦警察の諸部隊の支援を受けつつ、フィラデルフィアのまた別の港に降り立ち、重さ15,876キロ(3万5千ポンド)、【末端】価格11億ドル以上分のコカインを没収して、アメリカ史上最大規模の違法麻薬の押収【事件】となりました。
(1-A) Multiple car fire at Franklin Mills Mall parking lot, Northeast Philadelphia https://t.co/aGnwWkaySC
— Montana 🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年6月23日
State Warns: Hezbollah Flooding Peru, Bolivia with Terrorist Assetshttps://t.co/saYQh6eV2D
This massive stash of cocaine is just a fraction of one of the largest drug busts in history https://t.co/khQofFiBbd pic.twitter.com/VDDjkQoz2n
— New York Post (@nypost) 2019年6月22日
コカインの積み込みに関わったロシア国籍の航海士
当該報告書によりますと、6月18日に米国務省から【ロシア連邦】外務省(MoFA)宛てで、FBIがフィラデルフィアにて拘束中のロシア国民一名のため、“相談員の補助”を大至急要請したいとの緊急外交通知がありました。
――この要請は即座に承認され、イヴァン・ドゥラシエヴィッチ【という人物】を取り調べるために【ロシア】外務省の外交官とSVR【=対外情報庁】の諜報職員の両方がニューヨーク市からフィラデルフィアへと赴きました。
――南アメリカからヨーロッパへ向かう途中、フィラデルフィアの「パッカー通りマリン・ターミナル港」で「アクティビティ」部隊によって拿捕されたコンテナ船「MSCガイアン」号に乗っていた二等航海士です。
SVRがイヴァン・ドゥラシエヴィッチを取り調べると、彼はMSCガイアンの一等航海士[ロシアと米国の双方により名前は黒塗りないしは極秘扱い]から5万ドル渡され、「目出し帽を被った」テロリストらがペルー沖でコカインの包みをこのコンテナ船に積む手伝いをしたと認めた、と当該報告書は続けます。
――合計14隻のボートが二度の機会に分けて、この船に接近【し、コカインを積み込んだ】という【密輸】作戦でした。
――最終的にこの船に積み込まれたコカイン【のブロック】は、並べると約2.5マイルまで至る量になりました。
――SVRがアメリカ連邦刑事罰に問われていたドゥラシエヴィッチに対し、速やかに罪状を認めるよう命じると、彼は直ぐさま【従い】ました。 [註:当該報告書の言い回しから判断するに、イヴァン・ドゥラシエヴィッチがSVRの“工作員ないしはアセット”の可能性があります。ロシアへすぐ戻されるか、そうでなければ“失踪させられる”のかもしれません。]
Smelly story of 15.5 tons of cocaine seized on board of MSC GAYANE https://t.co/uaD2W4O9Bm | MARITIME BULLETIN pic.twitter.com/Lqcp1EChZq
— WachtTeKooi (@WachtTeKooi) 2019年6月19日
ヒズボラが資金難だと見当違い
ペルーとボリビア両国に存在する、イランが支援していたヒズボラのテロリストらがMSCガイアンにコカインを積み込んだと“疑われている、あるいはそう思しき”状況なのですが、当該報告書の指摘によると、アメリカの諜報諸機関やメディアはこの種の大掛かりな麻薬密輸活動が起こるだろうと【前々から】予想していました。というのも、主要なスポンサーであるイランが米国の容赦なき制裁下に置かれているため、ヒズボラの資金は【早々に】底をつくだろうと、彼らは考えていたのです。
――しかしながら、現実には「ヒズボラは資金難では全くありませんでした」。
――SVRの情報分析官らはこの点【こそ】、MSCガイアンが拿捕された3日後、しかも3マイルちょっと離れた場所で、フィラデルフィア港の製油所が攻撃されて「凄まじい爆発」を起こしたのは何故かを理解するにあたり、最も鍵となる要素だと述べているのです。
SVRが昨日記していたように【※日本語訳はこちら】、実は6月21日のフィラデルフィア港の製油所に対する攻撃というのは、間違いなくイランが行った「目には目を」【形式】のイスラム法「キサース」による報復措置であり、アメリカが6月5日にイラン最大の港施設を攻撃して「凄まじい爆発」を起こしたことに対抗するものでした。
――そして【21日の製油所攻撃を実際に】決行したのは、“西洋版メッカ”という別名で知られるフィラデルフィアで活動していたイスラム教徒の“スリーパー・セル”たちです。
Fire at a large shipping port near Bandar Abbas, #Iran. https://t.co/xrDQxpwjYS
— RadioFarda (@RadioFarda_Eng) 2019年6月5日
Explosion and massive fire at Philadelphia oil refinery caught on video https://t.co/S02h5fJmJg pic.twitter.com/eOthAdg4JN
— CBS News (@CBSNews) 2019年6月21日
もし駐車場の車が爆破されなければ……
“スリーパー・セル”によるフィラデルフィア港の製油所攻撃で責めを負うべきはヒズボラではなく、イランだとするSVRの分析に合致した【動き】を見せているのが、秘密部隊「アクティビティ」だ、と当該報告書は詳述します。
――この攻撃の14時間後、部隊は“スリーパー・セル”が使った車輌の内一台ないしは何台かをフィラデルフィア北東部にあるショッピング・モール「フランクリン・ミルズ・サークル」の駐車場まで追跡すると、すぐに灰にしたのです。
――【フィラデルフィア北東部には】“スリーパー・セル”のテロリストたちがこのショッピング・モールにある200以上の店舗によって形成された人ごみに紛れて逃げおおせれば、すぐさま保護を求めて匿ってもらえる30以上ものイスラム教のモスクが存在しています。
――その中でも最重要となるのが、ネイション・オブ・イズラムが抱える4つのモスクです。
――【この組織の】過激派アフリカ系アメリカ人リーダーであるルイス・ファラカーンは忌まわしくも、2018年11月にイランからドナルド・トランプ大統領へ脅迫まがいの警告を発した【人物】です:
Louis Farrakhan denies 'death to America' chant as he rips U.S. foreign policy in Iranhttps://t.co/Q99h0b8ywp pic.twitter.com/ssudME9j0J
— The Washington Times (@WashTimes) 2018年11月8日
オバマだろうが誰がトップになろうが、イスラム教徒ファラカーン擁護の民主党と左派SNSに要警戒
昨日【の報告書で】如何にルイス・ファラカーンが元大統領のバラク・フセイン・オバマによって長らく守られてきたかを詳述していたSVRの情報分析官らにとって最も懸念すべき点は、【分析官らが】ファラカーンをフィラデルフィア港製油所爆破の“スリーパー・セル”に関連付けてから3時間経たずして、2020年大統領選挙の民主党候補者である米国上院のコーリー・ブッカー議員がロクに考えもせずに【ファラカーンを】守ろうと飛びついたことです。
――そして「私はファラカーン師とは大変親しく、その信条もよく知っており、これまで彼の演説を何度も聞いてきました」と述べて、【オバマ同様】ファラカーンと会う意思があると宣言しました。
――ブッカーはこの驚愕の宣言でもって、「ユダヤ人を虫に譬えたツイート」をしたというのに未だファラカーン【のアカウント】を停止しない左派ソーシャルメディア大手のツイッターの仲間に加わったという訣です。
Twitter Won’t Ban Farrakhan For Calling Jews ‘Termites.’ They’ll Ban Conservatives For Calling Chelsea Manning A Traitor. | Daily Wire https://t.co/VZdXTTdDZ4
— Michael Reagan (@ReaganWorld) 2018年10月18日
ツイッターで引用されているデイリー・ワイア紙のヘッドライン:
なのでファラカーンのようにイスラエルやユダヤ勢に批判的だと、即座にトンデモ人物と看做されてしまうのでした。アメリカ国内の輿論も似たようなものでして、同じくとっても単純。
まず前提として、アメリカで肌の色による差別は根深いです(表向き大半の人は否定しますが、日本人の男尊女卑みたいなもので、絶対にどっか消せない)。ここら辺はあくまで私個人の見解ですが、アメリカ人はユダヤに成りすました東欧ハザール移民の影響で、典型的「ユダヤ教徒」を自分たちと同じ白人としてイメージしている感じがします(例えばジャレッド・クシュナーとか、ネタニヤフ首相のイメージ)。
ちなみにイエス・キリストも中東出身の筈ですが、何故か伝統的に白人として描かれます(※メル・ギブソンの映画『パッション』でも白人の超イケメン)。物理的にはアメリカ人イコール白人ではありませんが、黒人でも上の階級になっていくほど、白人よりも中身が「白人化」します。
なので特に保守層では反ユダヤ主義だなんて、“仲間”に仇なす顰蹙ものの「人非人」扱いなのです(多分)。
彼らの思い描く“ディープ・ステート”とは“同胞”のイスラエルやシオニストではなく、大半が白人ではないイスラム教徒や、共産主義者などの無神論者(つまり白人でも宗教を捨てた裏切り者)となっているんじゃないでしょうか。
こういう固定観念のせいで、パレスチナがどれだけイスラエルに虐げられようが、シリア人キリスト教徒がダーイッシュに虐殺されようが、白人じゃないので同情票が充分に集まらないのだと思います。カバール粛清に手間取っている一因もこの辺にありそう。
以上、あくまで私見でした。】
【以上、本記事】
おまけのスピリチュアル
トランプさんの支持母体で、ハルマゲドンを切望している福音主義(※ぴょんぴょん先生の解説で、その狂信っぷりをご一読あれ)系列の単立教会を擁立しています。大統領就任式でも祈祷を行った聖職者の一人でした。
【※6月26日のソルカ・ファール女史の記事より抜粋】
西洋諸国がローマ帝国崩壊以来お目にかかったことのないような社会主義者の乱痴気騒ぎによる快楽主義の中で自滅するのを辛抱強く待ちかまえているのは、2050年には28億人になるという世界のイスラム教徒人口です。
――彼らは西洋を乗っ取れば、中東で現在彼らが行っているように、キリスト教とユダヤ教の最後の痕跡までも根絶やしにしてしまうでしょう。
――ですが、この目標達成を阻む主要な障壁がトランプ大統領なのです。
――大統領に就任して初めの数箇月でヨーロッパに赴いたのは、西洋文明の諸価値を擁護するためだけではありません。彼はキリスト教・ユダヤ教・家族の美徳を褒め称えました。
――という訣で、【トランプ】本人と彼の国を破壊しようと悪魔の【報道】ネットワークがこぞって反対しているのです。
――先週、彼らに対して警告を発したのが、トランプのスピリチュアル・アドバイザーポーラ・ホワイト゠ケイン牧師でした。
――【大いに】権力と影響力を握っている、この福音派キリスト教のリーダーは、【中略】...社会主義者らがアメリカを死の旅路へと誘っていると分かっているのです。
【以下略】
翻訳:Yutika
註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
背後の動機は、自分の信じる宗教の天下取りっすかね。キリスト教で言えば黙示録のハルマゲドンで、救世主の再来。前回のソルカ・ファール女史の記事でご紹介したようにイスラム教ならば12番目のイマーム登場。ユダヤ教ならば、「ゴイム9割虐殺&1割奴隷化」の“地上の楽園”到来でしょうか。……世はまさに宗教戦国時代、そこへ肌の色差別も加わって超・傍迷惑なこと限りなし。
しかも次の世界大戦では、最初から核兵器が飛び交います。6月19日の別記事でもお伝えしましたが、現在“アメリカの玄関口”と呼ばれるカリブ海に、ロシア海軍が誇る最新鋭の空母「アドミラル・ゴルシコフ号」が来ているのです。25日にはハバナ港に入りました。ハバナ、つまりキューバの首都です、1962年のキューバ危機再来ですよ。
先月から偽旗タンカー攻撃が起こってイランのせいにされ、イランの商船や港も爆破され、21日にはイラン側の報復措置として、フィラデルフィア港の製油所が爆発されました。一応、「目には目を」となり、これで手打ちかと思いきや、更なる報復合戦が……というのが今回の記事。なんというか、しつこい。この人たちって他にやることないんですか。