最近、うちで起こったドタバタ3日間です。
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ぴょんぴょんの「至道無難」
§ことの始まりー1日目
それは知らねえ。
だって、母ネコが「ハア〜!!」って威嚇して、くろまるを近づけないから。
だから、みんなが帰った後、目を覚ましたクロチビが、大声でメエメエ鳴き出したときはビックリしたわ。
おとなしいから、こいつに決めたのに・・・。
だって、母ネコが「ハア〜!!」って威嚇して、くろまるを近づけないから。
だから、みんなが帰った後、目を覚ましたクロチビが、大声でメエメエ鳴き出したときはビックリしたわ。
おとなしいから、こいつに決めたのに・・・。
しかし、すべてあとのまつり。
夜通し、メエメエ鳴きながら、母親を探して回る。
抱っこしても、おもちゃで遊んでも、気が立って、落ち着いてくれねえ。
いつのまにか気がつけば、窓の外にはきれいな朝焼けが・・・。
夜通し、メエメエ鳴きながら、母親を探して回る。
抱っこしても、おもちゃで遊んでも、気が立って、落ち着いてくれねえ。
いつのまにか気がつけば、窓の外にはきれいな朝焼けが・・・。
§次の日 ー 2日め
あいつは、エサでも居場所でも、クロチビに譲って自分は退く。
だから、自分の居場所がなくなって、うろうろしてるのが哀れでなあ。
どこに行ったか探すと、2階のクソ暑い部屋のすみっこで、ゴロンと転がっていたり。
クロチビはちゃっかり、クーラーの部屋で寝てるのによ。
だから、自分の居場所がなくなって、うろうろしてるのが哀れでなあ。
どこに行ったか探すと、2階のクソ暑い部屋のすみっこで、ゴロンと転がっていたり。
クロチビはちゃっかり、クーラーの部屋で寝てるのによ。
§3日め
なんて野蛮なヤツだ!
くろまるは、一度もこんな乱暴なことはしなかった。
くろまるは、一度もおれの物を壊したことなかった。
くろまるは、こいつなんかより、ずっとできたネコで、いつも平和だったのに。
あれ?・・・おれ、ずーっと、あいつとくろまるを比較してる。
くろまるは、一度もこんな乱暴なことはしなかった。
くろまるは、一度もおれの物を壊したことなかった。
くろまるは、こいつなんかより、ずっとできたネコで、いつも平和だったのに。
あれ?・・・おれ、ずーっと、あいつとくろまるを比較してる。
ちょっと、クロチビに同情する。
ぼくが小さい頃、かわいそうなことがあったのを思い出したよ。
それまで飼ってた犬がいたんだけど、新しく子犬が来たんだ。
ぼくも兄弟も、その子犬の方がかわいくて、つい今までの犬を放りっぱなしにして。
ぼくのおやじが、子犬より今までの犬をかわいがれって言ったので、遠慮してあまり近づかなくしたら、何が悪かったのか、その子犬は、数日後に死んじゃった。
ぼくが小さい頃、かわいそうなことがあったのを思い出したよ。
それまで飼ってた犬がいたんだけど、新しく子犬が来たんだ。
ぼくも兄弟も、その子犬の方がかわいくて、つい今までの犬を放りっぱなしにして。
ぼくのおやじが、子犬より今までの犬をかわいがれって言ったので、遠慮してあまり近づかなくしたら、何が悪かったのか、その子犬は、数日後に死んじゃった。
子育てで、「ありのままを認める」こと、「愛」することがどんなに大事かわかってる。
だが、頭でわかるのと実際は、まったく次元がちがう。
おれ、クロチビを「愛」せるのか?・・・正直、あいつを「愛」せる自信がねえ。
だが、頭でわかるのと実際は、まったく次元がちがう。
おれ、クロチビを「愛」せるのか?・・・正直、あいつを「愛」せる自信がねえ。
入れ替えたばかりの、青畳の匂いを楽しんでいた昭子さん。
その青畳に、愛猫チロ(16歳)が垂れ流しを始めて、家中がすごい臭いになっちゃった。
いくら老猫とは言え、後始末に追われ、かわいがる気にもなれない。
いったいいつまで、こんな状態が続くのか。
うんざりしていたとき、「碧眼録」の一節、「至道無難・唯嫌揀択(しどうぶなん・ゆいけんけんじゃく)」を思い出し、ハッとした。
「なんのかのと選り好みして、差別して、心に襖や戸を立てさえしなければ、至道無難、道は平らだと。」
亡き夫、晴哉氏が「環境が同じでも、心が変われば、環境は自ずと変わってくる。心が先だ」と言ったとおりだと。
ネコは、弟子たちがこさえた室内トイレで用を足すようになり、垂れ流しはなくなった。
昭子さんは気づいた。
「今までなんと、せせこましい枠の中で躍起になっていたことか。こんなにも広々とした天地があるというのに・・・。」
§そして4日め
ちっとも、かわいくねえ!!
かわいがる気なんて、まったく起こらねえ!!
もう、ムリ!! 元の飼い主に電話してやる、ピピピ・・
〈ああ、こないだはどうも、くろです。
あ、いや、クロチビは元気ですからご心配なく。
ただ、くろまると相性が悪くて、同居はムリみたいです。
すみませんが、近いうちに返しに行きますので、はい、よろしく。〉
かわいがる気なんて、まったく起こらねえ!!
もう、ムリ!! 元の飼い主に電話してやる、ピピピ・・
〈ああ、こないだはどうも、くろです。
あ、いや、クロチビは元気ですからご心配なく。
ただ、くろまると相性が悪くて、同居はムリみたいです。
すみませんが、近いうちに返しに行きますので、はい、よろしく。〉
§1週間後
あれから元の飼い主に、クロチビをこのままうちで飼うことを伝えたら、喜んでくれた。
考えてみれば、あいつが来たおかげで、くろまるとおれの距離が前よりも縮まった。
くろまるが前よりもっと、大切に思えるようになった。
考えてみれば、あいつが来たおかげで、くろまるとおれの距離が前よりも縮まった。
くろまるが前よりもっと、大切に思えるようになった。