注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
ロシアはこの72時間で更なる厳戒態勢へ
本日クレムリンに出回っている【ロシア】国防省(MoD)の新報告書はよく読むと恐ろしい内容で、この72時間でプーチン大統領は2度も【ロシア憲法】87条の最高司令官(CINC)としての権限を発動させ、ロシア連邦防衛のための戦略的軍事配備を命じたというのです。
――1度目は10月11日、プーチン最高司令官が何千もの精鋭空挺部隊の兵に即時に戦闘態勢に入れるよう命じました。
――その際【プーチンは】戦時下の権限を行使するにあたり、「トルコにはシリア北部で軍事作戦を展開すると同時に、同地で活動している「イスラム国」のテロリスト集団(ロシアでは非合法【組織】)の武装兵を封じ込めることは無理かもしれない」と述べています。
――以上に続いて、この数時間前には、東部軍管区の8千の兵に敵の急襲部隊を撃退する準備を進めるよう命じました。
――おまけに核弾頭を搭載した弾道ミサイルと巡航ミサイル【を任された】1万2千【人】の部隊、【そのミサイルを発射する】213の発射施設や戦略航空機や水上艦も始動させました。
――プーチン最高司令官は欧米に対し、【以上の】恐ろしい核兵器で「あらゆる防衛【システム】の裏をかくことが可能だ」と思い知らしめ、【このような核弾頭付きミサイルの向上に】加えて「ロシアは、世界で他の誰も有していない兵器をも生み出した」と【欧米に】警告してみせました。
――戦時下の権限の下、追加の事実表明として指摘されていたのですが、何千もの米軍が10月19日の「国家非常事態」に現役復帰となるよう【命じられた】そうです。
――これは、近代アメリカ史において最も爆弾級【の暴露】文書である司法省のFISA報告書が公開される10月18日の翌日です。
――その内容はFISA濫用の件だけにとどまらず、大都市の電話帳並みの厚さ【なのだとか】。ドナルド・トランプ大統領の敵であるディープ・ステートと民主党に完全な破滅をもたらす可能性を有しているのです。【中略】...
Unlawful 702 unmaskings were done in part to find the best marks for CIA/FBI oconus ‘lures’ to target. P-dop, Page, Flynn via Halper & Mifsud ‘lures’. Susan Rice & Samantha Powers over to Brennan for execution to get EC, over to Comey for Crossfire Hurricane & FISA spying warrant pic.twitter.com/MaUd8Grf3n
— TheLastRefuge (@TheLastRefuge2) 2019年4月10日
ディープ・ステートといえば軍産複合体の戦争利権ですから
当該報告書によりますと、この世界が核【兵器戦争による】終焉の瀬戸際へと近づきつつあるのを当惑し、あるいは信じられない思いで見守っているアメリカの人たちには殆ど知られていない事実として、トランプ大統領は否応なしに(、つまり【既に始まったものを】止めたり、事前に防ぐことが不可能という意味で)、自らが敵対するディープ・ステートや民主党との生死を懸けた国内での戦いをシリアでの戦争と関連付ける【より他ありませんでした】。
――というのも権力の座に就いて以来、トランプはこれまで2度シリアからの米軍撤退を命じています。
――ですが不可解なことに彼は【毎回】方針を転換し、【米軍を】その場に留め置きました。
――こうして彼がこの件を巡る事実上の立ち位置を逆転させると、その後で彼に対する弾劾手続きが魔法の如く消えてなくなるのです【中略】...。
トランプがシリアから兵を引き揚げようとすると、どいつもこいつもキレやがる!」
攻守の流れが逆転! 今回は追い込む側になったトランプ陣営。
ですがここ数週間は、トランプ大統領と彼の敵であるディープ・ステートとの間で繰り広げられていたこの“軍撤退【発表】→弾劾”の流れが突如として劇的に変化した、と当該報告書は続けます。
――変化の原因は、トランプを転覆させようとしたオバマ゠クリントン政権の官吏らに対する犯罪捜査を任されていたジョン・ダーラム連邦検事が捜査範囲を拡大することにしたからです。
2.あと数日で公開されると言われているのが、「FISA文書」。FISA濫用の有無を捜査していたマイケル・ホロウィッツ連邦検事が提出した報告書から、一般向けに機密部分を削ったものです。これが明るみにでると、濫用を行ったCIAとFBIの反トランプ派閥は窮地に追い込まれます。
3.そしてこの度、捜査範囲となる時間軸を拡大すると発表されたのが、上記本文のダーラム検事によるロシア疑惑捜査の捜査、つまりマラー捜査とは逆に、トランプ陣営側の主張するディープ・ステートのクーデターの真偽の捜査です。こちらは年を越すと噂されていますが、上手くいけば本丸のオバマやクリントンまで切り込めるかもしれません。】
――これに反応を示したのがディープ・ステートに連なる民主党で、ヒステリックにトランプは弾劾すべきだと叫ぶ始末。
――トランプは即座に反撃に出て、全ての米軍をシリアから撤退するよう命じたのです。
....almost 3 years, but it is time for us to get out of these ridiculous Endless Wars, many of them tribal, and bring our soldiers home. WE WILL FIGHT WHERE IT IS TO OUR BENEFIT, AND ONLY FIGHT TO WIN. Turkey, Europe, Syria, Iran, Iraq, Russia and the Kurds will now have to.....
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2019年10月7日
つまりヨーロッパは、大量のテロリストを一人一人裁き、長年刑務所に収容するという膨大なコストをアメリカに負担しろと要求している訣で、トランプさんは「そんなのはアメリカの利益に叶わない!」と反対しているのです。】
トルコが攻撃しているのはクルド系シリア人ではなく、多国籍テロリスト集団
アメリカの人々には自国の軍隊がシリアで実際に何をやっていたのか事実を知らされていませんが、米軍はシリア民主軍(SDF)と呼ばれる戦闘集団を生み出し、武装させていたのだ、と当該報告書は詳述しています。
――【SDFとは】米国によるISISカリフ国の破壊作戦において、【カリフ国が】支配していたシリア諸地域で使っていた戦闘集団です。
――様々な相争うクルド人の諸派閥、アル゠カーイダのテロリストら、アルメニアやトルコやチェチェンといった場所からやって来た傭兵を急ごしらえで寄せ集めたものなのですが、その誰一人としてシリアの本物の市民ではありません。
過去5年間、トルコとロシアとイランはシリアを平和な国に戻す計画を練るため、サミットを幾度となく重ねて互いに【話し合って】きた、と当該報告書は記しています。
――どの国も、この地域に国家安全保障上の利害が直接かかっていますが、アメリカはそうではありません。
――中でもトルコは、同国に来ることを余儀なくされた100万を超えるシリア人難民を維持する費用をもう捻出することが出来ず、【この度】シリアに全員が帰るよう命じました。
――ですがシリアにあった彼らの帰るべき家も農地も都市も村々も、【どれもが】アメリカが支援するSDF軍に占拠されています。
――クルドの最も暴力的な因子がこの地域を自分たちのものにしようと狙って、【シリアどころか】トルコそのものに対してまで攻撃を開始していました。
――トルコにしてみれば当然のことながら、こういったクルドのテロリスト勢力に反撃するためシリアへ侵攻する訣です。
――奴らは本物のシリア市民【権を持つ】クルド人ではありません。【後者のクルド系シリア市民らは】今回シリア政府に守ってもらえるよう合意を締結しました。
――この合意によって、現在シリア政府軍が防衛に駆け付けています。
――そしてこの数時間で【シリア政府軍は】、ラッカ郊外の南部・南西部・北部の幾つもの村や町、アル゠タブカ市およびその郊外、アル゠タブカ軍用飛行場に入りました。
People in Tal Tamr town in northwestern Hasaka welcome Syrian Army units https://t.co/9vek12kFCF
— Net News Global (@Net_News_Global) 2019年10月16日
ロシアですらトルコの置かれた状況を理解しているのに、ヨーロッパの同盟諸国がトルコの敵に回るというこの不条理
クレムリンのドミトリー・ペスコフ大統領報道官は「シリアでトルコと軍事衝突する可能性を検討することすら、モスクワとしては断らせてもらう」と述べましたが、トルコ自身の同盟先であるNATO諸国については同じことが言えない、と当該報告書は深刻な指摘をしています。
――トルコのエルドアン大統領は彼ら【NATOの同盟国】にすぐさま支持するよう訴え、以下のような声明を出しました:
左派の非論理的な偽善に染まりきった欧米の世界においては現在、欧州連合に加盟しているスコットランドが間もなくイギリスからの独立の是非を問う2度目の国民投票を行うと宣言をしてみせる【一方】、時を同じくして【やはり】欧州連合加盟国のスペインが、全く同じ独立を巡る【国民投】票を求めたカタロニアの政治家たちを禁錮13年にしたというのですから、NATOが自分たちの同盟国【トルコ】を支持する可能性なぞ無きに等しく、下手をすればトルコを実際に攻撃しさえするかもしれない、と当該報告書は締めくくっています。
――攻撃がなされれば、ロシアとしてはすぐさま対応せざるを得なくなりますし、イランも対応を余儀なくされることでしょう。
――そして間違いなく世界大戦の勃発となりますが、これを止められるのはトランプ大統領だけなのです。
――ただしそれは彼がまずディープ・ステートの敵を破滅させることが出来たらの話で、残された時間は刻一刻と減っていっています。
They are better off!! EU mafia institution is not a democracy! You condemn Erdogan and Xi Jingping and Putin! But your silence on Spain's fascist regime is appalling!!!! Double standard hypocrisy deluxe!!! @RTErdogan @XHNews @TheChineseGovt @KremlinRussia_E @GovernmentRF pic.twitter.com/EDGrc5nPHc
— zara Israeli (@IsraeliZara) 2019年10月18日
ちなみに左下の画像「EU条約第7条」の内容は間違っています。それでもリツイートが止まないのですから、「自国民に攻撃してるんじゃねぇ!」という思いを汲んで頂ければ。】
【※後編に続きます。】
翻訳:Yutika
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。元記事と同じ画像は『ジョーカー』のミームのみで、其の他は全く異なるツイッター画像と差し替えております。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
当然のことながら、白人至上主義のディープ・ステートがトルコを同等扱いする訣がありません。ですがトルコは火事場泥棒的にシリアへ侵攻して、自国の領土を拡げたいのではなく、最早経済的に支えきれない大量のシリア難民がシリアに戻る気になってくれるよう、トルコとシリアの国境に安全地帯を設けたいのです。だって360万人の難民ですよ? 食費だけでも如何ほどか。
今回は前半で諸悪の根源であるアメリカの事情を詳しく、そして後半でトルコの置かれた状況に戻ります。この中で現在一番の問題は左派ヨーロッパ諸国。アメリカがシリア政府転覆のために集結させたテロリストは大半がヨーロッパ出身だというのに身柄引き受けを拒否し、彼らがシリアに居座ることを未だに支援しています。
エルドアン大統領が、「そんならウチにいるシリア難民をヨーロッパに送り込んだろーやないかい!」とキレるのも無理はありません。テロリストを追い出さない限り、シリアの一般市民はアラブ系だろうがクルド系だろうが、何教徒だろうが、怖がって戻ってくれないのですから。
あと補足として、本文では「19日に公開」とあるFISA文書なのですが、再び延期されてしまいました(※現時点では月末との噂)。なんでさっさと公開しちゃわないのかな、とずっと疑問だったのですよ。今回のソルカ・ファール女史の記事を読んでやっと理解しました。
「FISA報告書」とは、どうしてもトランプを大統領にさせたくなかったCIAやFBAが証拠(スティール文書)を捏造し、FISA(外国情報監視法)に基づく盗聴監視令状をFISAの秘密法廷で幾度も取得したという事件の捜査報告書を一般向けに編纂したものです。権力乱用事件と世間で呼ばれていますが、ようはトランプ選挙陣営に対してディープ・ステートが仕掛けたクーデターの一つ。
えーとですね……大量の軍隊を国内にがっつり配備させないといけないレベルの危険を孕んでいたようです。ロシアも警戒を最大限高めておかないといけないレベルだそう。つまりFISA文書の公開のタイミングによってはアメリカ内戦どころか核兵器が飛び交う第三次世界大戦を覚悟してね、という。マジですか。
ディープ・ステートを叩ける格好のネタだというのに、公開日がどんどん延期されているのも納得です。