メキシコ便り(48):ロペス・オブラドール大統領「人の命は、法の上にある」

 先日、エルパソ乱射事件の被告が無罪になりました。(朝日新聞)もうため息しかでない。。。😩以前、Yutikaさんが自身の記事で「偽旗」のことを指摘してくださっていましたが、タイミングを逃してしまい、ずっと気になっていました。以前メキシコ便りで取り上げたエルパソ乱射事件記事で、「偽旗」の意味を取り違えていました。お詫び申し上げます。「偽旗」=「ディープ・ステート側が都合よくお膳立てした事件」を指します。とのことです。(Yutikaさんの記事より引用。)Yutikaさん、ご指摘ありがとうございました。😊

 銃保持者で乱射事件に詳しいNatural Health News のマイクさんは、動画のはじめに「偽旗」の意味をpopoちゃんのように演技事件 / 実際に人が殺されていない事件と理解している人がいるので、誤解を避けるため「False Flag(偽旗)」の代わりに 「Staged Violence(仕組まれた暴動)」を使っていると言っていました。「えっ?!ネイティブでも間違うの?!」とちょっと内心ほっとしちゃいました。😉

 さて、popoちゃんの言い訳はこれくらいにして、メキシコでは10月17日にシナロア・カルテル(麻薬犯罪組織)が、シナロア州クリアカンで暴動を起こし、約2時間に渡るカルテルと軍の銃戦が続き、大事件となりました。その事件の発端は、エル・チャポ(麻薬王Juaqui´n Guzma´n Loeraのあだ名・シナロア・カルテルの元ボス、現在、アメリカで終身刑を受け服役中)の息子の一人が逮捕されたため。最終的に政府は国民の命を守ることを最優先し、エル・チャポの息子を釈放するに至りました。海外メディアでは、真実が伝えられていないようなので、ロペス・オブラドール政権が、この暴動をどのように対処したのか、popoちゃんがわかる範囲の事実を記事にしてみました。実のところ、未だ事件の真相が不透明で複雑。事件後、治安大臣、防衛大臣らが説明した逮捕時の話が二転三転。そして、大統領も、治安大臣も、防衛大臣も、この逮捕計画を知らなかったという不自然さ。現在、この逮捕劇にDEA(アメリカ麻薬取締局)の介入疑惑も浮上中!大統領は、来週火曜日、不透明さを取り除くために、オディビオの逮捕・釈放の経緯を時系列(分毎)に説明すると先ほど発表!どういう説であれ、この事件は、悪いヤツらがロペス・オブラドール大統領を辞任に追い込む為に大量虐殺を目論んだ「偽旗」だったよう。でも、オブラドール政権は冷静に対処し、惨事は回避されました。フェイクニュースは、カルテルの勝利とメキシコの危機を報道しています。

 事件後の大統領プレス・コンファレンスの質疑応答で「人の命は、法の上にある」と力強く語った大統領が、キラッと眩しかった✨国民の💗命💗を、道義を、最優先にして暴動鎮静したオブラドール政権。反対派は、どうにか大統領を引きづり落とそうといろいろなことを企てますが、どんな状況でも、ココロを乱さず、凛としている大統領には、ほんとに脱帽!popoちゃん、見習いたい!
(popoちゃん)
————————————————————————
メキシコ便り(48):ロペス・オブラドール大統領「人の命は、法の上にある」

悪の陰謀失敗!


メキシコ現地時間、10月17日(木)シナロア州クリアカンでエル・チャポの息子の一人、オビディオ・グスマン・ロペス(シナロア・カルテル)が逮捕された。。。が、逮捕後、シナロア・カルテルが街じゅうで暴れ出したので、5時間後に釈放。。。暴動鎮静。。。暴動の際 、カルテルは、警察、軍の侵入を防ぐため、街のあちこち19箇所でトラック、バスを燃やしブロックし、街の14箇所で、カルテルと警察、軍の銃戦。死者、計13名。(10月24日現在)El Universalより

オビディオ・グスマン・ロペス容疑者

こちらの動画(Ovidio Guzman Lopez, El Chapo’s Son: 5 Fast Facts You Need to Know)によると、今年2月に、麻薬、コカイン、メタフェンタミンをメキシコからアメリカへの密輸出(2008〜2018年)の疑いで、 アメリカから オディビオ・グスマン・ロペス容疑者の身元引渡しの要請が出ていたよう。

Author:NordNordWest[CC BY]
メキシコ・シナロア州クリアカン

シナロア・カルテルの拠点であるクリアカンは、海岸沿いでは、アメリカへの輸出用トマトが栽培され、山岳地帯ではマリファナ、アヘンが栽培されている。クリアカンは、伝説カルテルボスらの故郷として有名で、麻薬王、企業の重役らの家が隣同士で連なっている。(El Universalより)


住宅街っぽく見えるけど。。。実はクリアカンにあるカルテルの墓地!

これもカルテルの墓地!

これもカルテルの墓地!

ロペス・オブラドール大統領によると、逮捕を遂行したのは、30人ほどの秘密機関部隊。午後15時半ごろ、パトロール中の部隊が、オディビオの自宅でオディビオを発見したとか。。。でも、レストランだったとか様々な説も他から浮上。たまたまパトロールしてて見つけたの?!そしてすぐに逮捕?!ふ〜ん。。。😑 が、後日、治安大臣、防衛大臣は、それが事実ではなかったことを発表し、軍の麻薬部隊が計画し遂行した逮捕だったと。。。

専門家によると、ヘリコプターも出ていなく、30人程度で逮捕に望むのは少なすぎるという声も。。。軍も未熟な計画を遂行してしまったことを認め謝罪。

もっと怪しいのは、ロペス・オブラドール大統領によると、この逮捕について前もって知らされていなかったと。。。えっ?!知らなかった?!う〜ん。。。。😒。。。

この逮捕の件は知らされてなかったと発言するロペス・オブラドール大統領

ちなみに麻薬王エル・チャポ(シナロア・カルテル)は、過去3大統領(18年間)とズブズブ関係なのは、アナベルさん(カルテルと政府の癒着を暴露したジャーナリスト)だけでなく、アメリカでのエル・チャポ裁判でも明らかに。シナロア・カルテルは世界3大カルテルの1つといわれるほど大きな犯罪グループ。

そして、この事件後、ネット上では、過去3大統領のカルテル対策(暴力対策:政府がシナロア・カルテルだけを守り、他のカルテルを虐殺)のほうがよかった、オブラドール政権のやり方は失敗だったと出回ったと。。。(ナチョさん動画明らかに、やらせじゃん!😏


(一番上のタイトル意訳)クリアカンでの紛争は今、急に起こったものではなく、フォックス元大統領からペニャ・ニエト元大統領までが、ずっとカルテルと共犯してきたものの結果。

左から フォックス大統領(2000-2006)、カルデロン大統領(2006-2012)、ペニャニエト大統領(2012-2018)

動画の概訳:過去3大統領は、ずっとカルテルと共犯してきた。フォックス大統領は、就任直後、エル・チャポを刑務所から釈放。カルデロン大統領は、シナロア・カルテルを守り、他のカルテルを撲滅するために「麻薬戦争」開始。ペニャニエト大統領は、大統領任務終了の1ヶ月前にカルテルの凍結されていた口座を解除。カルデロン、ペニャニエト共に、アメリカでのエル・チャポ裁判で、シナロア・カルテルから賄賂をもらっていたことが暴露された。

ロペス・オブラドール大統領は、 以前から前大統領らの罪を問わない意向。でも、国民投票で国民が望めば、法に基づいて裁くと。ただそのためには、憲法の改正が必要。そして、実はすでに、国会でそのプロセスに入っていて、もしこれが通ると、少なくともカルデロン、ペニャニエトはとてもやばいことになる可能性あり!フォックスはすでに時遅し(時効)の可能性があるらしい。。。

ツイート文訳:エル・チャポの弁護士は、アメリカの陪審員の前で、シナロア・カルテルは、イスマエル・”エル マヨ”(あだ名)・サンバダのリーダーシップのもと、フェリペ・カルデロンとペニャニエトに数百万ドルの賄賂を渡したと言った。

オディビドの逮捕後、シナロア・カルテルが街じゅうで暴れ出し、刑務所の囚人たち50人ほど脱走。(←これもおかしいよなぁ〜。。。😏)が、のちに捕まったと。。。

大統領によると、刑務所の責任者は、囚人たちの言いなりになったか、または、シナロア・カルテルの潜入者・共犯者で、囚人らを解放した模様。事件後、刑務所の責任者は首になったと、大統領がプレス・コンファレンスの質疑応答で回答。ちなみに、一時、脱走した囚人らの8〜9割は、重刑囚人であることが判明し、本来ならば、他の厳重警備の刑務所にいなければならないものたちだったと。。。ここでも不正発覚!

ツイート訳:アガルト刑務所から脱走した49名の囚人の名前が公表され、そのうち39名は連邦犯罪、10名は州犯罪で起訴されている。

(popoちゃんの説明)上の写真の歩いている人たちは、脱走した囚人らで、車を乗っとろうとしてるところ。

エブラルド外相、下のツイートリンクの記事によると、あのままオディビオの逮捕を継続していたら、罪のない市民も含め、約200人以上の人が殺される可能性があったとのこと。一人の逮捕のために、100人、200人、300人の犠牲者を出すのは古いやり方。新しい方針では、双方の犠牲は容認できないと。


そんな大量虐殺の可能性を避け、人命を守ることを最優先し、防衛大臣は、オディビド・グスマン・ロペスを釈放したという経緯。そして、ロペス・オブラドール大統領もこの決断を支持したと。。。すべては国民の💗命💗を守るため✨


大統領いわく「一人の犯人逮捕のために、他の人のを失うのはナンセンス」だと。

「人の命を失うことは、ほんとに心が痛む。。。犯罪者の命を失うことも心が痛む。。。いい人であれ、悪い人であれ、人の命を失うことは心が痛む。。。メキシコだけではない、世界のほとんどが、今まで、目には目を、歯には歯をという暴力的な対処を行ってきた。。。それはもうやめなければならない。」


海外大手メディアの陰謀


ナチョさん動画によると、海外大手メディア(The Washington Post, The New York Times, Time, El Pais )は、一斉に真実を伝えていないよう。。。メキシコで暴動が始まり、大惨事だ!メキシコはカルテルに乗っ取られ危険だ!ロペス・オブラドール政権は失敗した!大恥だ!などなど。。。。

ナチョさんいわく、これらのメディアは、誰一人、政府はメキシコ国民のを守るために、カルテルとの衝突を回避し、オディビドを釈放したという事実について何も語っていないと。。。そして、こういう海外メディアの報道の意図に、ロペス・オブラドール大統領を挑発し、カルテル戦争を勃発させたいのだろうと。。。大統領に今すぐに軍隊を出動させて戦争を始めてほしいのだとか。。。


たしかに大統領もそのことを把握しているようで、真の大改革(4T:メキシコ史上4番目の大改革)を妨げるために奴らは必死でやっていると、でも私はその罠にははまらないとプレス・コンファレンスで言い、そして、今回、奴らのやったことは、全く効果がなかった(自分は全くひるまなかった)ときっぱり断言!ということで、これ、今回の事件の犯人をばらしたようなもの。。。😊


ちなみにメキシコ最大のメディア(反大統領派)・テレビサの大人気キャスターだったCarlos Loret de Mola が、オブラドール政権になってがっくり人気が落ちてしまい、現在、アメリカに買われThe Washington Post紙でメキシコの記事を書いているので、ワシントン・ポスト紙のメキシコ情報要注意!⚠️

要注意人物:カルロス・ロレット・デ・モラ氏


大統領の勝ち!


17日クリアカンでのカルテル暴動後、プレス・コンファレンスでは連日、質問の山!
10月22日のプレス・コンファレンスで、こんな質問が。。。



上の動画、大統領プレス・コンファレンスの1時間55分あたりからの質疑応答を以下に概訳。

記者:「弁護士、憲法学者、専門家、国内外のメディアは言っています。大統領は法を犯したと。。。逮捕したものを釈放すると、憲法16条に反し、最高9年の刑になります。」

大統領:「そのように人々が、私が違法な行為をしたという解釈であるならば、私は、私がなぜこのような対応をしたのかを主張し論じます。私は、人のは、法の上にあると思うのです。

これは法律上うんぬんという問題ではありません。私は、罪を犯していないと思いますが、もし裁判になれば、もちろん一国民として出廷し、弁護、主張します。

私の中で一番大切なのは、私の道徳的権限です
私が道徳的権限をもっていなければ、政治的権限ももっていないことになり
私は何も持っていないことになります。道徳的権限なしでは、私は何者でもないのです。

政治的有効性と道義のどちらを選ばなければならないとき、
私はいつも道義を選びます。


今回の事件が、もし大量虐殺になっていたら、反対派は、私を辞任に追い込んだことでしょう。そして、私は、大統領という役職を失うことに絶望するのではなく、自分の間違った判断に絶望したことでしょう。」

上のツイート意訳:政治的有効性と道義のどちらかを選ばないといけないとき、私は道義を選ぶ。これは新しいパラダイムで、メキシコだけでなく他の国々でも、しばしば理解されない。圧力では、解決できない。(アムロ大統領)


毎度、困難に出会う度に
まるでそれが
チャンスかのように
光輝く余裕の大統領
今回も大統領の圧勝👏

道義(ヤマ・ニヤマ)は
必ず、愛の行動・決断に導いてくれる大切なガイド
だなぁと
痛感したpopoちゃんでした💖

神様と地球の人々の繋がりが戻った日。
メキシコでは、こんなまんまるな太陽が撮れました!

photo by popoちゃん


なんだかココロまぁ〜るくなって
満たされるぅ〜🍀

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


Comments are closed.