【体癖・チョーかんたんガイド】
★体重のかかり方による分類
つま先にかかる奇数種:外交的、積極的、行動的
かかとにかかる偶数種:内向的、消極的、引っ込み思案
★とっさの行動による分類
背骨の上下運動に現れる上下型(1種・2種)
左右運動に現れる左右型 (3種・4種)
前後運動に現れる前後型 (5種・6種)
ねじれに現れるねじれ型 (7種・8種)
骨盤の開閉運動に現れる開閉型(9種・10種)
★各自、1〜10種のうち、緊張時リラックス時に現れる2つの体癖を持っている。
体癖による相手の好み
今日も、暑いなあ。
家の中にいても、汗ぐっしょりだ。
一年のうちで、たくさん汗かけるのは今しかないんだから、汗かいたほうがいいよ。
汗をかくのは、体のゴミ掃除だからね。
ところで、
くろちゃんはどんな人が好みなの?
はあ??? いきなり、なんの話だよ。
暑いなあ ⇨ 汗は体にいい ⇨ おれの好み?
いったい、どこからそんな話題が飛び出してくるんだよ?
突然、聞いてみたくなっただけだよ。
(これだから3種は・・脈絡がない・・)
何か、言った?
くろちゃんの、好みを聞いてるんだよ。
おれは・・・
ねじれてなきゃ、誰でもいい。
それだけ?
でも、たしかに、それは重要条件だね。
ねじれのくろちゃんに、ねじれた相手はまずいよね。
も一つ、言わせてもらえば、10種がいいかな?
野口晴哉いわく、人生を共に歩いていくなら10種がいいと。
(月刊全生、昭和53年2月号)
いいなあ、お尻が四角くて、グラマラスな10種。
心が広くて、敵を作らない10種。
安産型で、いいお母さんになりそうだし。
参謀にするなら、9種がいい。
いいなあ、何でも聞けて頼りになる9種の奥さん。(月刊全生、昭和53年2月号)
連れ歩いて自慢できるような、
美人妻が良ければ、3種がピッタリだ。
(月刊全生、昭和53年2月号)
芸能人に3種が多いしね。
だが、「
3種の人はものごとを絶対にまじめに考えない。感情で、そのときの都合のいいようにふわふわやっていくのです。だから、いよいよまじめに考えなくてはならない時になると、どうしても我慢ができなくなる。」(月刊全生、昭和53年2月号)
ハッハ! 野口先生の奥さんは、たしか3種だったよね。
おれの記憶によると、誰かと結婚してたのに、野口晴哉と駆け落ちしたんだよ。
野口先生のどこが良かったんだろう。
奥さんは3種で、野口晴哉は9種と、もう一つは〈上下型〉1種?
3種には、1種の動作、ひとつひとつが美しく感じるそうな。
(月刊全生、昭和51年1月号)
そうか、それで、奥さんは野口晴哉にひかれたのか。
〈左右型〉3種4種と、〈上下型〉1種2種は相性がいい。
頭で考えて行動する〈上下〉から見れば、わけのわからない〈左右〉が魅力的に見える。
反対に、つべこべ理屈っぽく話す〈上下〉が、〈左右〉にとっては魅力的に見える。
(月刊全生、昭和51年1月号)
体癖別に現れる食べ物の好み
なるほど、お互いにないものにひかれるからね。
ところで、くろちゃん、今日のお昼は何食べる?
(また、飛んだ!)
なんか言った?
今日の昼はソーメン! 用意してあるぞ。
いいねえ、こんな日はソーメンが一番・・・
って、5人前もあるよ?
それに、
なに、このバラバラの盛り付けは?
① どんぶり山盛り、モリモリの大盛り
② 大きなお皿の中心に、ソーメンがチョボっと
③ りっぱな切子のガラス鉢に、ソーメン
④ ふつうのお皿にソーメン、頂上にサクランボが乗っている
⑤ ふつうの器に、ふつうにソーメンが入ってるだけ
さあて、おめえはどれを選ぶか?
なになに、選択ゲームなの?
お腹空いてるから、どれも、おいしそうに見えるけど・・・
ぼくは、④がいいな。
サクランボの④!! 大当たり!!
えっ? 何か当たったの?
フッフッフ、おれの思った通りだ。
やっぱ、
おめえは3種だってことが、見事に証明された。
どうして④を選ぶと3種なの?
3種4種の〈左右型〉は、色にひかれる。
特に赤い色にひかれる、と野口晴哉は言う。(月刊全生、昭和51年3月号)
そう言われてみれば、ソーメンの白に赤いサクランボ、どうしても目が行っちゃう。
でもぼくは、
アイスクリームにサクランボが乗ってるのも好きだな。
野口晴哉に言わせると、アイスクリームにサクランボの意味がわからんと。
とにかく、
3種はきれいな色に弱い。だから、色のついたものから食べたがる。
ちなみに
〈奇数種〉は一番食べたいものから食べる、〈偶数種〉は一番食べたいものを最後に残す。(月刊全生、昭和59年3月号)
そうかなあ、そうとも限らないと思うよ。
ライバルがねらってる時は、残さないで先に食べちゃうこともあるし。
たしかに、体癖は2種類あるわけだから、どちらが出るかはその時次第。
それでは、④以外のソーメンを選ぶのは、どの体癖だ?
ちょっと待って、せっかくだから、伸びないうちに食べるよ、
いただきま〜す! ツルツル〜〜〜〜
おいしい、出しがきいてる!
ハハ・・やっぱ、サクランボを最初に食べてる。
モグモグ・・
ところで、
〈① どんぶり山盛り、モリモリの大盛り〉は・・・6種じゃない?
その心は?
6種は、燃費が悪いから大食い、だから盛りのいい①が好き。
なるほど、理にかなってる。
だが、野口晴哉は、
7種8種の〈ねじれ型〉が大盛りを好むと言ってる。
(月刊全生、昭和53年2月号)
ねじれは質より量かあ。
おれも、ねじれの大盛りを、いただきい〜〜!!
ズルズル〜 うんめえ!!
ではお次、
〈② 大皿にチョボっとソーメン〉とかけて?
はて・・・何だろ?
美的感覚の〈左右〉? 緻密好きの9種かな?
これは、〈上下型〉だ。(月刊全生、昭和53年2月号)
大きな皿にチマっと盛りつける、お上品が好きなんだね。
だがそれは、
あまり食欲がないから、とも言える。
たしかに〈上下型〉は、胃袋より脳みそに血が集まるからね。
大盛り見ただけで、ゲンナリするかもしれない。
食事に誘うなら、高級フレンチや京料理が良さそうだね。
さてお次は、
〈③ りっぱな切子のガラス鉢にソーメン〉。
それこそ、美しいもの好きな〈左右型〉って言いたいところだけど、違うかな。
正解は〈前後型〉。(月刊全生、昭和53年2月号)
そうか、わかった!
〈前後型〉、特に5種は、高い器に目が行くからだね。
でも、最後の
〈⑤ ふつうの器にふつうにソーメンが入ってる〉は、わからないな。
こいつは、ちいと、むづかしいから、ヒントをやろう。
まずは、⑤を食ってみろ。
ツルツル〜〜〜〜???
・・やっぱ、9種10種じゃねえとわからねえかな?
ということは、正解は〈開閉型〉?
そう、実はこの平凡な皿に、平凡に盛り付けられたソーメン
には、目に見えないものが入っている。
エエッ? いったい何が?
おれの「まごころ」。
は?
おれの「愛」。
なにそれ?
そう思って、もう一口、食ってみろや。
ズルズル〜〜 って、やっぱ、他のソーメンとどこが違うの?
おめえには9種10種の感受性はねえな。
秘密は、作り方にある。
この
ソーメンを茹でてる間、「しろが、おいしく食えるように!」と念じた。
な、な、なんと?!
その違いが、〈開閉型〉の人たちにはわかるって言いたいの?
ああ、そうだ、すげえだろ、〈開閉型〉!
すげえのはわかるけど、
〈開閉型〉の人たちって超能力者?
たしかに、9種の野口晴哉は、バリバリの超能力者だった。
「私も昔、大勢を治療している時分、これは死ぬというような人の場合、(電話が)リーンと鳴ると、これだということがすぐわかるのです。」(月刊全生、昭和51年1月号)
さすが、
〈開閉型〉は直感型だからね。
たしか、骨盤の開閉に特徴があって、しゃがませるとわかるんだっけ?
そお、
しゃがむと重心が外側にかかって、
他の体癖よりも長い時間しゃがめる9種。
足をそろえて
しゃがませると、地面にかかとがつかない、ムリにつけようとすると、後ろにひっくり返る
10種。
和式トイレで何時間もふんばっていられるのが、9種だね。
9種は〈奇数体癖〉にしては、例外的なところがある。
〈奇数体癖〉はふつう社交的だが、9種は内向的、〈奇数体癖〉は食べたいものから食べるが、9種は一番食べたいものを後に残す。(月刊全生、昭和59年3月号)
そして、
料理の「心」と「愛」を味わう、ユニークな9種。
野口晴哉は、味なんぞ、二の次だと言う。
「味でもない。
味はあんまりわからないのです。心を感じてしまうのです。だからうるさいのです。・・
気がこもっているか、いないかなのです。」
(月刊全生、昭和53年2月号)
要は、「心」と「気」がこもってるか?
それって、だしをきかせるより、もっと難しいよ。
その通り!
「
開閉型にごちそうして喜ばせるということは、難しいのです。」
(月刊全生、昭和53年2月号)
つまりは、デパ地下の惣菜とか、レンチンした冷凍食品じゃ、ダメってこと?
あれ? なんか今夜は、親父のキゲンが悪いが、どうしたんだろう?
おふくろの帰りが遅くて、夕飯が、デパ地下惣菜だけだったから?
なんてことも、ありえる。
それなら、「心」をこめてレンチンを。
アホか、「心」をこめるも何も、電子レンジに入れたらまずくなるわ。
でも奥さんは、毎日の食事作りだけでも大変なのに、「心をこめて作れ」とか言われた日にはキレそうだよ。ご主人の単なるワガママか、イジワルにしか聞こえないはず。
しかし、そこはぜひ、腐らずに
逆手に取っていただきたい。
逆手に?
ああ、「心」さえ込めりゃいいんだ。
どんなに乏しい食材でも「心」さえ食わせときゃいいんだから、安上がりだぞ。
考えようによっちゃ、そうかもしれない。
すごいねえ!!
さらに技術も磨けば、職人の域に到達さ。
そして、
そこまでの気力体力を持ってる奥さんは、たぶん5種。
Writer
白木 るい子(ぴょんぴょん先生)
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
野口晴哉氏の月刊全生から、体癖の話をピックアップしてみました。