恐怖政治の元凶「内閣人事局」を変える気はない菅候補 〜 安倍長期政権は民主党政権の「遺産」を食いつぶしていただけ

 まあ、スガスガしいほど強権政治をぶち上げてくれます。今の官邸主導「俺様政治」の元凶が内閣人事局にあることは自明ですが、そこを見直す気はない、今後も官邸主導でガンガン行きますと。しかも「反対する幹部は異動してもらう」と事実上の左遷宣告をしています。今から恐怖政治を隠そうともしない。先日の記事で取り上げた平嶋彰英氏の、さらに具体的な安倍政権への言及がありました。今の霞ヶ関はすっかり萎縮しており、もはや役人が政策の問題点や課題をあげて官邸に睨まれるようなリスクは取れない状況のようです。優秀な方ほど辛い職場です。しかも人事の影響を受けるのが当人だけでなく、上司や部下の人事にまで響くことを恐れ、身動きが取れなくなる拘束感があると語っています。そのような人質人事の中で正義を貫くのがいかに厳しいことか。このような狡猾な安倍政権について、平嶋教授は興味深い分析をされていました。安倍政権がこれほどの長期政権となったのは、直前の民主党政権の「遺産」があったからだというものです。自公も推進していた消費増税を民主党政権にさせたこと、東日本大震災後の復興財源の枠組みを民主党政権が作ったこと、野田政権でのTPPへの枠組みができていたこと、新型コロナ対策では特別措置法を整備していたことなど、安倍首相がさんざん罵倒する「悪夢の」民主党政権の方針をしっかり利用していたわけです。どんなに汚い手を使っていても、メディアを使って上手くゴマかせばどうにでもなると学んでしまいました。平嶋教授によれば、民主党政権時には「意に沿わぬ官僚を飛ばすようなことはなく、官僚からの問題点の指摘にも耳を傾けていた」そうです。それが当然であり、安倍政権、そして「左遷します」という菅氏が異常です。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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菅氏、内閣人事局は変えず「政策反対なら異動」
引用元)
(前略)
 自民党総裁選に立候補した菅義偉官房長官は13日のフジテレビ番組で、中央省庁の幹部人事を決める内閣人事局に見直すべき点はないと明言した。政権の決めた政策の方向性に反対する幹部は「異動してもらう」とも強調した
(中略)
内閣人事局は2014年5月に内閣官房に新設された。幹部人事を掌握するため、官邸主導の意思決定を後押しする一方、官僚の忖度を生む要因と指摘される
(以下略)
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菅氏と闘った元官僚の激白「抵抗したら干される恐怖」
引用元)
(前略)
7年8カ月の長期政権となったのは、直前の民主党政権が中長期的な政策課題について枠組みを作っていた点が大きかったと言えます。安倍政権は、民主党政権に支えられた側面があるのです」
(中略)
 「その一例は、民主党政権末期の税・社会保障の一体改革です(中略)当時、私は大臣官房審議官で一体改革を担当し、3党の会合にも出席していました。自民党内は明らかに『消費増税は世間の評判が悪いから、民主党政権にやってもらおう』という空気だったのです。
(中略)
 「民主党政権の遺産は、アベノミクスの第二の矢である『機動的な財政政策』にも貢献しました。なぜ安倍政権はこれほどの財政拡大路線をとることができたのか。民主党が消費増税の方向性や東日本大震災の復興財源の枠組みを作り、『日本の財政はひどいが、まだ何とかなる』という国際的な信用を得たことが、足がかりの一つになっていたのです」
(中略)
 「そのコロナ対策でも、緊急事態宣言を可能とする特別措置法、国民への10万円給付に活用されたマイナンバー制度を整備したのは民主党です。官僚支配打破を国民にアピールしていた民主党ですが、人事で意に沿わぬ官僚を飛ばすようなことはほとんどなく、官僚からの問題点の指摘にも比較的耳を傾けていました
(中略)
 「役人が恐れるのは、人事の影響を受けるのは自分だけではないと思うからです。直属の上司、その上の上司、部下、ひいてはトップの事務次官、大臣らの人事にも響く、と感じています。私もふるさと納税の時、総務省のある先輩から『君だけの問題じゃ済まなくなるからな』と言われました」
(以下略)
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配信元)


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