注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
国民投票法の改正案をめぐっては、立憲民主党が、国民投票の広告規制などについて「施行後3年をめどに法制上の措置を講じる」ことが改正案の付則に盛り込まれれば採決に応じる方針を示したことを受けて、自民党の二階幹事長と立憲民主党の福山幹事長が、6日午前、国会内で会談しました。
そして、立憲民主党の提案に沿った修正を行ったうえで、今の国会の会期内に成立させることで合意しました。
(中略)
日本維新の会は、改正の原案に賛成したものの、修正部分には反対しました。
共産党は、いずれも反対しました。
(以下略)
記者
先立って行われた自民と維新の幹事長会談後の馬場幹事長のブリーフによると、「今後3年間、憲法本体の議論を行わないということではない。憲法本体の議論もしていく、と福山幹事長に釘を刺す」という旨の発言が二階幹事長からあったとのことだが、そういったやり取りは実際にあったのか。
(中略)
福山幹事長
二階幹事長が発言をされたのは「国民投票については立憲民主党提案の修正で盛り込まれた検討条項に基づいて、速やかに投票環境向上に関する施策、およびCM規制、その他の投票の公正確保に関する施策について検討を進めること。また、与野党協力のもとに憲法審査会を安定的に開催し、国民のための憲法論議を粛々と進めること、という考えだ」ということを私には言われましたので、今、記者さんの言われたニュアンスとはちょっと違うというふうに思います。
(以下略)
衆院憲法審査会で国民投票法改定案が可決。日本共産党は反対。政党などが行うCMの規制について3年をメドに検討する修正が加えられたものの、だから採決してよいことにはならない。
— 山添 拓 (@pioneertaku84) May 6, 2021
そもそもなぜ、改憲のための法案をいま急ぐ必要があるか。#国民投票法改正案採決に反対しますhttps://t.co/mHh4xy4VN7
悪夢を見てるようだ。立憲民主党のアシストもあり、本当に可決されてしまった…。緊急事態で混乱してる中で敢えて火事場泥棒的にやるとは…。「コロナ禍の今をチャンスに」と言った自民党下村政調会長の狙い通りとなった。 https://t.co/S6Zi146RZ6
— さよなら昨日の私 (@SaYoNaRaKiNo) May 6, 2021
優先順位が違うだろ。
— れいわ 山本太郎 消費税廃止!住まいは権利! (@yamamototaro0) May 5, 2021
人命と人々の暮らしが崩壊している時に政治は随分余裕あるな。
委員会も本会議もピケ張って体張って「現金給付、補正予算、
コロナ災害指定が先だ」と徹底抗戦しろよ。
3年目処を入れてもらったから無理か。
緊急事態条項へのアシストご苦労様。https://t.co/uomW2nrv6R
今日の憲法審。
— 小西ひろゆき (参議院議員) (@konishihiroyuki) May 6, 2021
自民新藤、公明北側氏から「立憲修正案は改憲論議を何ら法的に制限するものではない。政治的にもそうした整理は全く受け入れてない」などと言われている。
新藤氏は採決後の自由討議で早速、緊急事態、自衛隊明記等の論議を主張している。
参院で闘います。https://t.co/5AXhqCLK95
改憲せずに対応を54%
— 青木 俊 (@AokiTonko) May 3, 2021
当たり前。伝染病が流行るたびに憲法変える国がどこにあるのか。 https://t.co/Y5X9gSdzFK
#国会中継 憲法審査会
— ヒカス(三浦無麗) (@hikasu) May 6, 2021
山尾。
緊急事態条項があったらコロナ対応がもっと良くなってただろう、みたいなこと言ってなかった?w
ふざけんなよw
アホにどんな武器与えても意味ないのw
改憲の根拠にコロナを持ってくる政治家は、「感染拡大は国民のせい」と思っている。権力で人々の行動を制限する以外には、やるべき対策が全く思いつかない無能な人、と断言できます。https://t.co/6FUfsg3csV
— 毛ば部とる子 (@kaori_sakai) May 5, 2021
「立憲」民主党なのだから、肝心の憲法を蔑ろにして「人の支配」を確立しようとしている自公維を相手に、他ならぬ憲法の存立に関わるような事柄について少しでも妥協するのなら、大袈裟でも何でもなく党の存在価値が失われますよ。
— 異邦人 (@Narodovlastiye) May 6, 2021
「憲法審査会」は憲法を変える議論をするところです。憲法を変える前提だから、憲法の議論をしてはならないのです。最も重い「憲法尊重擁護義務違反」を犯していることになります。#国民投票法改正案採決に反対します https://t.co/i9yPfLCn2X
— みずのや (@mizunoyak) May 6, 2021
・広島再選挙で野党が勝ったから、今参院の改憲勢力は2/3未満
— ひなまる⋆ᙏ̤̫*⑅🌷🌷 (@maru_cha314) May 5, 2021
・与党案で通った場合、22年参院選の結果によってはCM規制等無しで改憲発議・国民投票の可能性があった
・立憲修正案で通れば、24年内までにCM規制等について措置を講ずる必要ができ、議論から逃さない&本丸を棚上げできる
で合ってる?
去年の2月当初からコロナを利用して改憲必要論に持ち込む魂胆だったわけですhttps://t.co/pRgy0iNAx0
— YellowishPink (@pink_yellowish) May 5, 2021
衆院で憲法審査会の実質審議が始まったのは東日本大震災直後。今度はコロナに乗じ、改憲派が不要不急の目くらましを盛り込んだ国民投票法の採決を急いでいる。安保法に始まり三権分立を破壊し、国民の権利を蹂躙してきた政権に改憲を言い出す資格はない。https://t.co/la7PFr80cA #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイDIGITAL (@nikkan_gendai) May 6, 2021
今日の採決は
— 尾張おっぺけぺー (@toubennbenn) May 6, 2021
・付帯決議ではない、「附則」
・その附則の解釈、理解
この辺をどう理解するか、か。
確保された時間なのか、そんなものどうなるかわからないか。
なんで今こんなことやっているんだ、と思う。
— 尾張おっぺけぺー (@toubennbenn) May 6, 2021
でも、「附則」戦略は、それはそれとして実の部分はあると思う(今回の法改正の主な問題はあれこれ抜けているという問題(特にCM規制)で、それを次にやるという話を附則にいれた)。
その辺を踏まえて、それでもダメか仕方ないかは各自の判断。嫌な判断。
なぜ維新が、立憲に感謝なり、好意的な反応なりをしていないのだろうか。
— 尾張おっぺけぺー (@toubennbenn) May 6, 2021
というところが、今回の話への彼らからの見え方。
早く採決をと言っていた側からして、それに協力してもらったという感覚にはならないのが、立憲がやったこと。
立憲がどういう意図でやったのかはわかりませんけど。
— 尾張おっぺけぺー (@toubennbenn) May 6, 2021
過去にあったのはこういう感じ。
今回附則に入れるという「三年をめどに法制上の措置、その他の措置を講じる」と重なって見えませんか。 pic.twitter.com/UKgjgbvB8n
国民投票法は欠陥法で今回の改正ではその欠陥が残ったままじゃないかという意味での批判は、そのまま保存され法律上に附則という形で書き込まれることにまでなる(付帯決議と違うところ)。
— 尾張おっぺけぺー (@toubennbenn) May 6, 2021
問題がある、宿題がある状態と書かれている状態の法律は使えるか?使って賛同を得られるか?という状態に。
維新に悪く言われる政党にこそ、存在する意義がある。
— 尾張おっぺけぺー (@toubennbenn) May 6, 2021
今回の採決に当たって、立憲は「施行後3年をめどにCM規制の措置を講ずる」ことを「付則」に盛り込むことを条件に賛成に回りました。幹事長会談での合意で賛成に回った立憲への失望がネット上に噴出しましたが、一方で「尾張おっぺけぺー」さんの指摘は興味深いものがあります。曰く、今回立憲が認めさせた「付則」の効果について、立憲の意図は不明だとしながらも国民投票法は欠陥法だという宿題を結果的に埋め込んだことになるというものです。与党と立場を同じくする維新がこの修正点に対して激しく反発したことも辻褄が合います。野党提出の改正案の骨子を修正に盛り込んだことで、自公維案の暴走に歯止めをかけたと見ることもできます。
コロナ対策を最優先にすべき今、やるべき議論ではないという共産の主張が最も筋が通っています。反対に、コロナ対策がうまくいかないのは憲法に緊急事態条項が無いせいだという暴論を打った国民民主は、最も憲法を尊重すべき国会議員の立場を踏み外しています。
この後の参院での成り行きを注視するとともに、改正案に立憲が打ち込んだ「付則」という楔を活かすも殺すも、私たちが次回の選挙でどのような結果を出すかにかかっています。