まみむのメモ(51)〈食べられる野草図鑑・秋(2)〉

 最近改めて野草の力を確認することができました。家ネコが1週間帰って来ず、断食状態と地面に接していれば体調がもしかしたら良くなって帰ってくるのでは?と淡い期待をしつつ祈っていました。以前から昔の喧嘩の時の傷が原因で左目の上が赤らんで炎症気味でした。最近は膿のような目やにを出すようになっていて、気が付いた時にはヨモギの青汁を飲ませていたのですが、もっと本格的に飲ませていれば良かったと思いました。するとやせこけて帰って来たのです。やはり血の混じった黄色い目やにを出していて、腐敗臭に近い匂いもしています。食欲もなくわずかしか食べません。
 その日から朝夕にヨモギとドクダミキンミズヒキなど2〜3種類の葉をすり鉢でトントン潰して水を少し足し、青汁をスポイドや針のない注射器で吸い取って、口の横の歯のない隙間から喉に流して飲ませました。目の上の炎症が見られる部分にも潰した葉っぱで青汁を刷り込んで、目やにを拭き取るようにしました。
 すると徐々に元気を取り戻し、匂いが減り、食欲も体力も回復してきました。これはここ2〜3週間の話です。今やっと安心できるくらいになりました。心配な時、3度ほど除霊と浄化の祈りも一緒にさせていただきました。
 こうして今回改めて草の薬効を実感したのです。身近に生えてくる植物は必要があるから生えて来てくれることが多いように感じます。

追伸
 今朝、口から血をポタポタと落とし、見ると血の塊のようなものが口端についていました。かなりティッシュで血を拭き取って後は出血は止まりました。内臓が痛んでいるようです。まだまだ予断は許されない状態なのがわかりました。早速、キンミズヒキ・ヨモギ・ヒメジョオンなどの青汁を飲ませました。動物病院へ連れて行こうか迷うところですが、ストレスが大きくかかるのと、病院の抗生物質治療はこれまでの経験で予想できます。膝の上に来たがって離れませんので、このまま様子をみようと思います。
 そんなに老猫というわけではなく、今年の夏は元気でした。毎朝出かけていて、早朝道路に落ちているセミなどを見つけては食べていたようです。1度だけ昼間に目の前でセミをぺろっと食べたことがあり、食べ慣れている様子でした。昆虫食の有害性についての記事が紹介されていましたので、気になっていました。この頃毎日草の中にいるのが好きなのも、たくさんいるバッタを食べているのかもしれません。1歳年下のもう1匹の方は元気に走り回っています。こちらの家猫は毎朝出かけてはいませんでしたし、草むらに入ってバッタを獲っている様子もありませんので、昆虫を食べていないと思います。もしかしたら、「哺乳動物には昆虫食は有害だよ」と身をもって教えてくれている?
(まみむ)
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まみむのメモ(51)〈食べられる野草図鑑・秋(2)〉

ゲンノショウコ(現の証拠)


時期 早春に新芽を出し、花期は7〜10月。秋に種から芽を出してそのまま越冬するものもある。
場所・環境 日本では北海道の草地や本州から九州の山野に分布する。また国外では、朝鮮半島、中国大陸などに分布する。日当たりの良い野原や道ばた、山野、原野、水田のあぜなどに自生する。
夏から秋にかけて、枝先および葉の脇より長い花軸を出して2~3個つける。紅紫色または淡紅色、白色で直径1〜1.5cm。東日本は白い花、西日本には紅紫色の花が多い。花弁と萼片は5個、雄しべは10。花柱は5裂する。

茎は分岐して先端は約30〜50センチメートル(cm)に立ち上がって伸びるが、下部は地表を這うようにして横に伸び広がり、茎葉に毛があり、節の下部は下向きの毛が生えている。葉は長柄を持ち対生、形状は掌型に下部の葉は5深裂、上部の葉は3深裂し、巾は5〜3cm位。裂片は先でさらに3つに分裂し、倒卵形である。葉の縁は鋸歯型で、柔らかな葉質である。若葉には暗紅色の斑点がある。茎や葉には毛があり、茎の上部、葉柄、花柄、萼には腺毛(分泌液を出す毛)がまじる。

若葉の紅斑

花が咲き終わったあとにできる果実は、鳥のくちばしのように細長い形をした蒴果(さくか/乾燥裂開する)を結び、長さは15〜20 mmほどの線形で毛が密生する。熟すと皮が下から5つに裂開して反り返り、反動で中から5個の種子を1つずつ弾き飛ばす。5裂片は蒴果の先端だけについていて、下方は外側に巻き上がる。種子で繁殖する。

浅く横に広がる。

見分けるポイント 採取は花の咲いている時期にすると間違わない。近い仲間にアメリカフウロ、老鸛草(中国語版)などがある。薬効を示す主な成分は、タンニンでゲンノショウコの仲間のイチゲフウロ、タチフウロ、コフウロ、シコクフウロ、アメリカフウロ、ヒメフウロなどは、ほとんどゲンノショウコと同じ目的で用いる。
中国のゲンノショウコの仲間である老鶴草(ろうかくそう)は、全草を筋骨増強、リューマチ、解熱、はれものに煎じて用いている。

アメリカフウロ

間違えやすい毒草 幼時は茎が横に張っていないので、ゲンノショウコの若葉は、キンポウゲ類やトリカブトの有毒植物に非常によく似ているので要注意。夏の開花期に採取すると花で確認ができる。

キンポウゲ属キツネノボタン

キンポウゲ属ウマノアシガタ

生え方 多年草
学名 Geranium thunbergii
科名・属名 フウロソウ科・フウロソウ属
採取方法 一般に開花期である7〜8月頃に根を除いて刈り取り、洗って十分水気を除いて、天日で乾燥させたものが生薬になり、ゲンノショウコと呼んでいる。日本薬局方では茎・葉をゲンノショウコ、その粉末をゲンノショウコ末という。
あく抜き 塩をひとつまみ入れた熱湯で7~8分茹で、冷水に15分さらす。
調理法 天ぷら・・・若葉を生のまま薄く衣をつけて低温で揚げる。強い香りと苦みが感じられる。
炒め物・・・したごしらえをし、ニンジンや豚肉などと炒める。
少し濃いめの味つけ。
お茶・・・土用のころ、花の盛りに全草を採取し陰干し。
他の利用方法 薬用
効能 ゲンノショウコは、飲みすぎても便秘・下痢などの副作用がなく、優れた健胃整腸剤といえる。食中り、下痢、慢性の胃腸病、便秘に効き目があり、煎じる場合は、時間をかけて十分煎じる必要がある。

下痢止めに1日量20グラムに、水0.5リットルを加えて、煎じながら約半量まで煮詰めたものをこして、温かくし、適宜2回に分けて服用。胃腸の弱い人は、お茶代わりに飲んでもよく、利尿の目的で使用するときは、10~15グラムを1日量として、0.5リットルの水を加えて、5~10分煎じ、3回に分けて食間に服用。高血圧予防には、ゲンノショウコ10グラム、ドクダミ10グラム、決明子(けつめいし)を少し炒ったもの5グラムを土瓶などで煎じて、お茶代わりに飲むとよく効くとされる。しぶり腹、冷え性、婦人の血の道には、ゲンノショウコ風呂(ゲンノショウコ100グラムとヨモギ100グラム)を用いる。

全体、特に開花時の茎葉に、フィロバロールタンニンを約20%、その他に没食子酸(もつしょくしさん)、クルセチオン、コハク酸などを含んでいる。タンニンとは渋のことで、たんぱく質などと結合して細胞組織を引き締める収斂作用、消炎作用、止血作用があるといわれる。根・茎・葉・花などを干し煎じて下痢止めや胃薬とし、また茶としても飲用する。飲み過ぎても便秘を引き起こしたりせず、薬効が強くて優秀な整腸生薬であることから、地方によりイシャイラズ(医者いらず)、さらにはイシャゴロシ(医者殺し)、「現の証拠」すなわち「ただちに効く」の意からタチマチグサ(たちまち草)、テキメンソウ(覿面草)などの異名も持つ。
その他 ゲンノショウコはドクダミ、センブリなどと共に、日本では古くからの三大民間薬の一つに数えられ、下痢止めの薬草として知られている。江戸時代から民間薬として用いられるようになり、『本草綱目啓蒙』(1803年)にも取り上げられ、「根苗ともに粉末にして一味用いて痢疾(りしつ)を療するに効あり、故にゲンノショウコと言う」との記載が見られる。現代の日本薬局方にも「ゲンノショウコ」として見える。ただし、伝統的な漢方方剤(漢方薬)では用いない。

別名として、果実の形をろうそくに見立ててロウソクソウや、種子を飛散させた後の果実の形が、神輿の屋根のように見えることから、ミコシグサ(神輿草)、フウロソウとミコシグサを合わせてフウロソウミコシグサ(風露草神輿草)とも呼ばれる。また、葉の形にちなんでネコアシ(猫足)、ウメに似た花形と茎が細く伸びる姿からウメズル(梅蔓)ともよばれることもある。
参照サイト・文献 ウィキペディア イー薬草・ドット・コム
松江の花図鑑
クラシリカ。
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オオバコ(大葉子)


時期 早春に新芽を出して、花期は4〜10月頃。
場所・環境 日本では北海道から沖縄までの全土のほか、国外では千島、朝鮮半島、中国、台湾、サハリン、シベリア東部、マレーシアなど東アジアを中心に広く分布する。高地から平地までの野原や荒れ地、道端などにごく普通に自生する。踏みつけに強く、人などがよく踏む道端などの場所のほか、校庭や公園などでもよく見られ、草丈が高くなる草が生えないような場所を選んで生育する。踏みつけが弱い場所では、高くのびる性質を持たないので、他の草に負けてしまう。
風媒花で、棒のように細長い10〜30cmの長さの花茎を出す。花茎の頂に長い緑色の穂に花がびっしりと密につき、白色もしくは淡い紫色の小花が下から上に向かって順次咲く。萼は4枚あり、花冠はロート状で4裂する。花には雌性期と雄性期があって、雌性先熟で、雌蕊が先に萎れてから、長くて目立つ白い雄蕊が出る。

葉は葉と同じかそれより長い葉柄があり、形は楕円形か卵形から広卵形もしくは、さじ形をしており、多くは根生葉で根元からロゼット状に四方に広がり多数出る。葉には毛はほとんど生えておらず、5〜7条の葉脈が縦に平行に走り、基部に浅い切れ込みがあり、生育状態が良いと葉の縁は波打つ。

果実は蒴果(複数の心皮(雌しべを構成する特殊な葉)からなり乾燥裂開して種子を飛ばす)で長楕円形をしており、熟すると円錐状の上半分が帽子のように横にとれて、中から5〜8個の種子が現れる。種子は平たい長楕円形。種子は果実からこぼれ落ちるほか、雨などに濡れるとゼリー状の粘液を出してべたつき、動物など他のものに付いて遠くに運ばれて分布を広げていく。

細い根が房状に伸びている。

見分けるポイント 日本に見られるオオバコの仲間は、オオバコのほかにヨーロッパ産で葉がヘラ型のヘラオオバコ、大型で海浜に多いトウオオバコ、最近帰化植物として見うけられるツボミオオバコ、高山帯・北海道などの地方に見られるハクサンオオバコ、エゾオオバコなどがあり全て薬草として用いる。
間違えやすい毒草 なし
生え方 多年草
学名 Plantago asiatica
科名・属名 オオバコ科・オオバコ属
採取方法 花期に、花穂が出て葉が十分に成長した初夏から秋にかけ、全草を採取。水洗いして土や泥をよく落とし、根元についている枯れた葉を取り除いて最初は天日で干し、やや乾燥してから日陰で十分に乾燥させる。これを生薬の車前草(しゃぜんそう)という。

また、秋に結実した花穂を切り取って、新聞紙などに広げて置いて天日で乾燥し、種子のみを集める。水気があると種子の外表皮に含まれる粘液により粘性をおびるので注意が必要。
あく抜き 茹でて、水にさらす。
調理法 若葉をつみ、塩茹でして柔らかくしてから、油いため、あえものなどに。また、生のまま天ぷらに。

かき揚げ・・・刻んでエビなどとともに、かき揚げとする。このとき、刻まない葉にのせるときれいな形に整えやすい。
粉末などの下処理&調理・・・少し硬くなった葉は乾燥して粉末とするか、ミキサーでドロドロにして冷蔵庫で保存、ゼリーを作ると見た目もきれいで美味しい「翡翠ゼリー」になる。この粉や汁を入れてホットケーキを焼いたり、団子を作って汁の実にするのもよい。

オオバコ葉のふりかけ・・・チリメンジャコをごま油で炒りつけ、さっと茹でてみじん切りにしたオオバコの葉と塩昆布、紅生姜(梅酢漬け)のみじん切りに醤油少々を混ぜて加熱する。あつあつご飯の上にかけてもよいし、混ぜておにぎりにするのもよい。

種子で作るふりかけ・・・採取時期は9〜10月頃。花穂を摘みとり、きれいに洗ってから天日に干すと、次々に種子が飛び出してくる。2〜3日すると出なくなるので花穂を除き、種子だけを集める。この種子に5分の1〜同量の塩(自然塩)を加え、油けのないフライパンで焦がさないように香ばしく炒る。毎日茶さじ1〜2杯、ご飯にふりかけて食べる。

オオバコ茶・・・春から秋まで、全草を抜きとり、汚れを洗い落とす。風通しのいいところに陰干しして、乾燥したら、ハサミで長さ2cmほどに切り、軽く炒ったらできあがり。蒸し器で2分ほど蒸してから刻み、日光に当てて乾燥する方法もある。

種子の外皮からとれる食物繊維は、カロリーが低く満腹感を感じさせるもので、ダイエッターの食材になり、ダイエット食品の材料としても使われている。また、吸水すると粘性のゲルを生成する性質を利用し、小麦アレルギー、セリアック病患者の為にグルテンの代用品として、サイリウム等の名でも利用されている。
他の利用方法 子供たちの遊びでは、花柄を根本から取り、2つ折りにして、2人が互いに引っかけあって引っ張り合い、どちらが切れないかを競うオオバコ相撲が知られ、スモトリグサ(相撲取り草)の別名もある。
効能 有効成分は、全草にアウクビン、パランタギニン、ホモプランタギニンなど、花期の茎と葉に、配糖体のアウクビン、ウルソール酸を含み、種子に粘液質プランタザン、アウクビン(鎮咳)、コハク酸、アデニン、コリン、脂肪酸を含む。

民間療法では、膿が出るような腫れ物には、葉を火であぶって、またはよく揉んでから、患部に貼り付けると治るといわれる。また、夏場に全草を採取して天日干しし、煎じて茶代わりに飲むと、消炎、利尿、下痢止め、胃腸病によいと言われている。

オオバコの成熟種子を車前子(しゃぜんし)、花期の全草を天日で乾燥したものを車前草(しゃぜんそう)といい、日本薬局方に収録された生薬である。また、葉だけを乾燥させたものを車前葉(しゃぜんよう)という。

種子、全草とも煎じて用いられ、服用すると咳止め、たんきり、下痢止め、消炎、むくみの利尿に効用があるとされる。また、葉も種子も熱を冷ます効用がある。漢方では、車前子は牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、竜胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう)などの漢方薬に配合される。車前葉は漢方薬として慢性気管支炎や高血圧症に使われる。

咳止めには、車前草を刻んだもの10グラムに甘草(かんぞう)を3グラム加えて前記のように煎じ煮詰めて1日に3回食間に服用。
利尿には、車前子を1日量5~10グラムに0.3リットルの水を加え約半量になるまで煮詰め布でこして、3回に分けて食間に服用。

全草を1日10〜20gを煎じて服用すれば、鎮咳、健胃、強壮剤として効果がある。全草または種子を煎じて服用すれば、鎮咳、去痰、利尿剤として風邪、百日咳、喘息、腎炎、膀胱炎、尿利減少、浮腫、尿毒症に効果がある。

種子を1日3〜10g煎じて服用すれば、白内障(しろそこひ)、鳥目、目の充血、視力減退など眼病一般に効果がある。種子を煎じて服用または茶代用とすれば、消化不良、下痢、赤痢、便秘、胃腸病、心臓病、肺結核、肋膜炎、蓄膿症、遺精、関節痛、ノイローゼ、神経衰弱などに効果がある。また、こしけ、子宮の各種疾患、血の道、冷え性などの婦人病一切に効果がある。種子を煎じて服用または粉末として服用すれば強壮、止瀉剤(ししゃざい)となり、慢性便秘、十二指腸潰瘍、動脈硬化、慢性肝炎、尿閉に効果がある。

生根汁または生葉汁(刻んだ根または葉がひたひたに浸かる量の水とともにジュースにする。これを布で絞って汁をとる。保存は1日。)は喉の炎症のうがい薬に。全草の絞り汁を服用すると、腸の働きを整える。また絞り汁に酒、塩を入れてわかして飲めば血尿、排尿痛、遺精に効果がある。

生葉を揉んでまたは火で炙って柔らかくし、腫物、麦粒腫に貼ると膿を吸い出す。生葉をそのまま、または塩で揉んで貼ると切り傷の止血、肋膜炎などに効果がある。
その他 地方により、別名ガエルッパ、ゲーロッパ、オンバコともよばれ、弱ったカエルをこの葉陰におくと元気になるという俗説からカエルバともいわれる。
参照サイト・文献 ウィキペディア
イー薬草・ドット・コム
松江の花図鑑
大地の薬箱 食べる薬草事典 村上光太郎著 / 農山魚村文化協会
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Writer

まみむ

以前「地球の鼓動・野草便り」を書かせていただき、現在「食べられる野草図鑑」連載中です。
まぁは、普通のことを普通に話しているだけなのですが、普通かどうかは基準が人それぞれですね。この頃、特に関心があるのは、これからの地球の自然と人間の関わり方。
みぃは、時々神様のお話や植物たちのお話をしてくれます。とにかくこれから良くなっていくことを信じて、ガヤトリー・マントラを日々唱えています。
むぅは、以前から知っていたのですが、最近やっと会いました。あまりおしゃべりではないけど、とってもピュアな感じ。神の存在に対する認識がこの頃できてきて、自分の良心にしたがって生きることの大切さを感じています。


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