全てのお米が「放射線育種米」にされてしまう危険 〜 稲の遺伝子の一部を放射線で破壊し、目的の性質を持たせたお米に表示義務なし

 遺伝子組み換え「スギ花粉米」にウンザリしていたところ、今度は「放射線育種米」というものが出てきました。「稲に放射線を放射して、突然変異を引き起こさせて作ったお米」だそうです。
印鑰智哉氏のブログでは「人間にとっての致死量の閾値が1.5グレイで、7グレイで100%が死ぬと言われますが、それをはるかに上回る放射線(40〜300グレイ)を照射して、稲の遺伝子に損傷を与え、育てた中から従来にはない性格を持つ品種が生まれるというもの」とあります。じゃがいもの芽が出ないように放射線を照射するという話はよく聞きますが、日本ではすでに大豆、野菜、果物など多くの突然変異品種が実用化されているのだそうです。そしてついにお米です。
 現在、稲を育てる土壌や肥料のカドミウム汚染が深刻化していることを理由として、稲の遺伝子の一部を破壊してカドミウムを吸収させにくくする目的だそうです。こうして出来た「コシヒカリ環1号」「あきたこまちR」が、元々のコシヒカリやあきたこまちから全量切り替えになっていく予定です。土壌や肥料がカドミウムに汚染されているのであれば、そちらを安全で自然なものに変えていく努力をする方がまともだと思うのですが、なぜ稲に放射線という発想になるのか?
 表示の義務づけがないため、流通に乗ってしまえば消費者が放射線育種米を識別することは不可能です。この国の政府は、どこまでも国民から安全な食物を奪い、不健康にさせようとしているようです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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お米のほとんどが放射線育種米に?
(前略)
 大きな問題はこうしたお米には放射線に関して何も表示されない、ということです。使われた農薬は表示が義務付けられますが、遺伝子操作は義務付けられておらず、どの品種が放射線育種米か、表示されません。どの品種が放射線育種されているかを知らなければそのまま生産者の方も栽培してしまいかねません。そして、流通に乗る時は「コシヒカリ」「あきたこまち」としか表示されませんので、消費者はまったく知る術がない、ということになります
 
 これまでにも放射線育種米は作られてきました。酒米でもその割合は少なくないというのが現実です。しかし、その割合は限られていて、人びとがふだん食べるお米が放射線育種米になろうという今回の動きはまったく質を異にしたものです。
 
(中略)
(中略)1つの遺伝子は多くの機能を持つことが多く、1つの遺伝子の機能が損なわれればその影響は多方面に及ぶ可能性があります。

(中略)
 放射線育種した品種の全リストを農水省に情報公開請求をしました。答えはなんと「不存在」。放射線育種の有無は関知しない、とのこと。ということは農家がその種籾が放射線育種かどうか知る術を農水省は提供しないということです。 しかし、品種登録の際に、どのように育種したかの情報はあるはずだ、として、その情報公開を改めて求めているところです。公開され次第、公表します。
(以下略)

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