ユダヤ問題のポイント(終編) ― 第7話 ― 暗黒の封印

 この『ユダヤ問題のポイント』シリーズを始めた動機にあったのは、先ずは自分の中の整理にありました。それと全く知っていなかったことを知らされ、驚きとなっていた2つの資料、『人種主義・マルクス主義イスラエルでの、米国ユダヤ人の人生』と『「ロシア-ユダヤ闘争史」の全貌』を紹介することにありました。これは近・現代編 第1話に記した通りです。
 そしてもう一つ、密かに思っていたことがあります。「反ユダヤ主義」というレッテルのいかがわしさを明瞭にしてみたいとの思いでした。「反ユダヤ主義」は、表題としては前回でようやく載せることができましたが、雑誌『マルコポーロ』を潰した「サイモン・ヴィーゼンタール・センター」が、当時の私の頭の中にあったのでした。ガリチア出身のシオニストであるサイモン・ヴィーゼンタールはサバタイ・フランキストと見て間違いないでしょう。サイモン・ヴィーゼンタールの親分筋になるであろう「名誉毀損防止同盟(ADL)」設立の元祖シオニストであるジェイコブ・シフもサバタイ・フランキストです。
 「近・現代編」の第12話である程度示したのですが、サバタイ・フランキストがシオニストの中核であり、同時に「反ユダヤ主義」の権化で、しかもシオニズムと自分たちの実像に迫るものを例外なく「反ユダヤ主義」とレッテルを貼り、抹殺してきたのです。彼らは自分の悪行を相手の悪行とすり替え、非難・糾弾する手口を、悪魔の手口を常套手段にしたのです。「反ユダヤ主義」、これだけで全てが虚偽と隠蔽の暗黒の中に閉じ込められる、この暗黒の封印により、その延長で現在のイスラエルがあるのです。
 しかし今回のイスラエルのガザ住民虐殺の報道で、その暗黒にホツレが生じました。シオニストが自分で自分の正体を晒すような言動をとってしまったのです。彼らは暗黒の中にしか生きられない住民なのに…。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(終編) ― 第7話 ― 暗黒の封印

悪魔崇拝グループの運動


現在に至る歴史の刻みに非常に重要な役割を果たすことになったのが、1600年の初代エリザベス女王勅許によるイギリス東インド会社の設立です。イギリス東インド会社はブラック・ロッジに所属する黒い貴族の一団と、ホワイト・ロッジ系のテンプル騎士団の流れのドレイク海賊団が合流することで誕生したのです。悪魔崇拝の海賊会社であり、その中核が英国諜報部隊MI6になっていくことが2023/07/21の竹下さんの記事で分かります。

このイギリス東インド会社の所有者たちが英国を乗っ取り、悪魔崇拝の本部とし、イギリス東インド会社を用いて世界を植民地支配していきます。日本もイギリス東インド会社の支配下に組み込まれることで明治維新となったのでした。


このイギリス東インド会社はやがて「300人委員会」へと組織変更し、元の東インド会社の勅許をエリザベス1世が出した関係で、英国女王が「300人委員会」の長となります。元の東インド会社の所有者たち「300人委員会」のメンバーが悪魔崇拝の表(サンヘドリン)と裏(ブラックサン)のイルミナティ、つまりカバールであり、彼らが欧米のパワーエリートたちとなります。

300人委員会系統図
ジョン・コールマン著 『300人委員会』より抜粋

彼らはまたやがて上級シオニストになっていきます。ロスチャイルド初代の登場が、悪魔崇拝グループの運動の一つの転機になっていたのです。ロスチャイルド初代は、1773年に世界革命(ヴァイシャ革命)会議を主催、この世界革命運動はフランス革命、そしてナポレオン戦争等として具現していきました。そして金融界の支配者となったロスチャイルド家は、ナポレオン戦争後は世界革命運動をシオニズム運動として展開させたのです。

シオニズムは、狭義の意味ではパレスチナにイスラエル国家を建設させる運動ですが、広義の意味では地上世界の全てを一掃させ、新たな世界(NWO)を地上に現出させる運動です。世界の終末と新世界創出のハルマゲドン計画を具現化させるのが広義の真のシオニズムでした。広義のシオニズムはその運動の一環として共産主義とファシズムを生み出し、そしてテロリズムを拡散させていったのです。

ロスチャイルド初代と共に世界革命運動を進捗させたのが、サバタイ派7代目首長のモーゼス・メンデルスゾーンとサタニックメシアのヤコブ・フランクでした。つまり、サバタイ・フランキストが後の広義のシオニズムの中核として運動をリードしていったのです。

Wikimedia_Commons [Public Domain]
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サバタイ・フランキストはユダヤ教などを自称したりしますが、逆にサバタイ・フランキストこそが「反ユダヤ主義」の本家とも言えるのです。サバタイ・フランキストはこの世界のあらゆるものを憎悪と破壊の対象としますが、特にユダヤ教に対してがそうなのです。正統ユダヤ教からはサバタイ・フランキストは異端として追放されているのです。サバタイ・フランキストはユダヤ教の律法を完全に否定し破壊しているので、正統ユダヤ教のこの対応は当然ともいえますが、サバタイ・フランキストは正統ユダヤ教徒に激しく怨念を向けるのです。


米国の深い病巣


米国に在住し、ロスチャイルドの代理人としてシオニズムを強力に展開させたある意味での大傑物がジェイコブ・シフでした。彼はロシアでのロマノフ王朝破壊への革命運動を強力に指導します。ジェイコブ・シフが融資した日露戦争もその一環でした。

ジェイコブ・シフは、米国にあってはロシアからのハザール・ユダヤ人(アシュケナジ)の大量移民を引き受けていきます。そして彼は、現在では米国最大のユダヤ人団体とされる「名誉毀損防止同盟(ADL)」の設立をリードします。ADL設立の同年の1913年末の米国中央銀行FRB設立をリードしたのも彼でした。

Wikimedia Commons [Public Domain]
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ジェイコブ・シフは、その親世代はロスチャイルド家とドイツ・フランクフルトのゲットーの一軒家で同居していたのです。シフは代々ラビの家系でしたが、シフ自身はロスチャイルドと同じサバタイ・フランキストということです。「反ユダヤ主義」本家のサバタイ・フランキストのシフが「名誉毀損防止同盟(ADL)」を設立し、自分たちに邪魔な存在を「反ユダヤ主義」とレッテルを貼り葬っていったのです。ADLが米国の言論・思想支配と暴力支配に深く携わっています。ADLの実体は「米国最大のユダヤ人団体」ではなく、「米国最大のシオニスト・マフィア組織」と表現するべきなのです。

11月30日現在でも、ガザ住民虐殺の民族浄化を決して止めようともしていないイスラエル政府を米国が擁護しているのは当然なのです。イスラエルはシオニストによって設立された人工国家であり、米国はシオニストに完全支配された国家だからです。バイデン自身が「自分はユダヤ人ではないがシオニストだ」と公言しているのです。ブリンケン国務長官もそうです。米国の表向きのNo.1とNo.2がシオニストだと公言しているのです。


そしてここが大きな問題になるのですが、米国を支配するのは支配層の上級シオニストだけではないのです。米国で信仰を集めている最大の宗派がキリスト教原理主義・福音派なのです。彼らはクリスチャン・シオニズムと呼ばれ、この米国成人の多数を占めるキリスト教原理主義者は、ブッシュ親子やトランプ大統領の支持基盤であったことは日本でも知られています。ウィキペディアの「クリスチャン・シオニズム」では、彼らの立場として以下の記述があります。

イスラエル(パレスチナ)を神がユダヤ人に与えた土地と認める。さらに、イスラエル国家の建設は聖書に預言された「イスラエルの回復」であるとし、ユダヤ人のイスラエルへの帰還を支援する。キリストの再臨と世界の終末が起こる前に、イスラエルの回復がなされている必要があると考え、イスラエルの建国と存続を支持する。

米国がシオニズム国家であり、米国の一般シオニストの立場とはサバタイ・フランキストと基本的には同一であることが分かるでしょう。サバタイ・フランキストは、キリストの再臨の前に反キリスト(666・獣)のイスラエル建国が必要だと主張してきたのです。米国がイスラエル支持は当然として、他にもイラク戦争やアフガン侵攻、リビア転覆、シリア騒動、ウクライナ騒動を起こしてきた要因でもあります。


イスラエルの幻想



米国の一般シオニストは、ADLの言論統制などによる見せかけのキンキラキンの「正義だ、善だ、神聖だ」とのプロパガンダに騙された人々だと思いますが、世界民衆の圧倒的多数も、ADLなどの指示によって作られた幻想に騙されてきたのです。具体的には世界の人々は映画や歴史教科書などによっての伝えで、次のように思い込まされてきたのです。
  • ★ イスラエルはユダヤ人の故郷であり民主・人道主義国家である。ユダヤ人や世界の民衆にとっても理想郷である。
  • ★ イスラエルの最大の脅威にして敵だったのがファシズムと人道差別の権化のナチスである。
これに対する実態は以下です。
  • ○ イスラエルはユダヤ国家ではなくシオニストによる人工国家であり、暴力テロ国家、かつ苛烈なファシズムの差別国家
  • ○ ナチスはイスラエル建国の最大の功労者広義のシオニズムの最大の実働部隊がナチスであった。
本当はハザール・ユダヤ人を意味する「アシュケナジ」とは、言語としては「ドイツのユダヤ人」の意味なのです。ドイツに多くのハザール・ユダヤ人が居住していたのです。ヒトラーが政権を握り、先ずはドイツから国内のハザール・ユダヤ人をパレスチナに送り込むことによって、イスラエルは国家としての基礎が作られたのです。そしてナチスは第2次世界大戦で滅亡したとされますが、生き残っていて、米国に潜入し、広義のシオニズムの実働部隊として現在まで活動してきたのです。ネオコンとも呼ばれるようになったシオニズム実働部隊のナチスが米国に潜入し、実務的に米国を乗っ取ったとも表現できます。

ナチスとシオニストの協力関係 ~知られざるシオニズム運動の闇の歴史~
ゲッベルスはミルデンシュタインのパレスチナ訪問旅行を記念して、表がカギ十字、裏がシオニストの星という記念メダルを作ったのだった。

(中略)
この親シオニズムになったミルデンシュタインの忠実な子分がアイヒマンである。
(中略)
「世界シオニスト機構」は、独自にドイツ政府と交渉をはじめ、1933年8月に「ハーヴァラ協定」(シオニスト=ナチ通商協定)を締結することに成功した。これはパレスチナへ移住するドイツ・ユダヤ人の資産の移転に関する協定。
(中略)
この「ハーヴァラ協定」の締結で、ドイツ・ユダヤ人のパレスチナへの移送が始められた。(中略)...「ハーヴァラ協定」そのものは1939年9月の大戦勃発まで維持され、ドイツからパレスチナへのユダヤ人の国外移送は1941年まで続けられた。
(「ヘブライの館2」より)

イスラエルは民主主義国家などでは全く無く、暴力テロの差別ファシズム国家であることは現在のイスラエルに対する報道でも明白になっています。イスラエル首相であるネタニヤフの父親は、ウラジミール・ジャボチンスキーの秘書でした。ジャボチンスキーはイスラエル初代首相ダヴィッド・ベン=グリオンが「ウラジミール・ヒトラー」と揶揄したオデッサ出身のハザール・ユダヤ人であり、名うてのファシストでした。ジャボチンスキーが提唱したのが「鉄の壁理論」で、これは要するに、断固たる暴力テロの徹底によるパレスチナの強奪によってのみ、イスラエル建国は成立するというものです。この「鉄の壁」の延長として現在のイスラエルがあるのです。

ベンヤミン・ネタニヤフ首相はゼエフ・ジャボチンスキーの国家追悼式典でこう述べた。
「ジャボチンスキーの著書に『鉄の壁』が刻まれてから100年が経った今も、私たちはこれらの原則をうまく実行し続けている。」


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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