————————————————————————
ぴょんぴょんの「ニューカレドニアの光と影」 ~フランスはなぜ移住者に投票権を与えて、先住民を怒らせるのか
ニューカレドニアでの暴動の影響
字幕DeepLe翻訳:フランスは、海外領土ニューカレドニアの暴動を取り締まるため、数百人の警察官と国家憲兵を派遣した。首都ヌメアでは、数日にわたる暴動の後も、緊張状態が続く。オーストラリアとフィジーに挟まれた群島で、フランスの新たな投票規則の変更への反対は、致命的な暴力に発展した。ニューカレドニアはフランスの管理が及ばないと、フランス政府は言う。暴徒は住居を焼き、車を放火し、商店を略奪した。投票規則の変更によって、より多くのフランス系住民が投票できるようになるが、独立支持派は先住民族カナック族の票が薄まることを恐れている。パリのカナック人組合指導者たちは冷静さを訴え、暴動よりも政治的な強い声明を求めた。この暴動で5人が死亡、数百人が逮捕された。
ことの始まりは5月13日夜、原住民カナック族の若者たちが、首都ヌメア郊外の幹線道路を占拠し、車に火をつけ、店の品物を略奪したことで治安部隊が出動。7人が死亡、警察官など90人以上がケガ、350人が拘束された。
先程無事日本に帰国できました🇯🇵
— なつみ (@S_na10) May 28, 2024
結局3泊5日の予定が15泊18日になったよ!!
帰りは本島まで船→国内線空港までバス→国際空港まで飛行機→🇦🇺で給油のため謎着陸(空気さえ吸えてない)→🇸🇬でトランジット22時間→成田
合計51時間の道のりでした!
まずはうどんが食べたい!!!
#ニューカレドニア pic.twitter.com/zZq5v9hols
いやいや、暴動の影響は離島にも。「イルデパンでは道を倒木で塞いで通れなくしていたり、焚き火をして煙をあげていました。私たちも乗っていた車のタイヤに穴を開けられそうになったけど、運転手の兄ちゃんが交渉してくれて、ホテルまで無事辿りつけたのよ〜〜 ちなみに通行のための賄賂は大量のジュース。学びだ。」(X)
こんなに最高の景色で人は優しい、ご飯は美味しいし素敵な国なのに、早く帰りたいと思うなんて😭😭😭 #ニューカレドニア pic.twitter.com/csvQ0d2MxZ
— なつみ (@S_na10) May 15, 2024
だが、帰れないのも困る。14日目の朝「なつみ氏」は決断する。「離島に取り残された私たちはこのままでは埒が明かないと思い、同じホテルに泊まっていた豪夫婦がチャーターした、個人で運行している海賊ボートと呼ばれるものに乗り、本島へ辿り着きました。 命の保証なし、ゴムボートでの太平洋100km横断、死ぬかと思った…」(X) 「死ぬほど揺れて、5回ほど吐きかけましたが3時間かけてなんとか到着。」(X)
暴動が起きた理由
要するに、フランス系移住者に対する、先住民カナック族の不満が爆発したんだな。「ニューカレドニアでは、独立を求める先住民族・カナックの人々と、この島がフランス領であることを望む植民地時代の入植者の子孫との間で、数十年にわたり緊張が続いてきました。」(Pars Today)
フランス領ニューカレドニアで新住民へ地方選挙参政権を拡大するなどのフランス政府の計画に抗議するデモが騒乱に拡大し、太平洋上のフランス諸領において1980年代以降最多となる死者が出たことは、同島の先住民族、入植者の子孫、新住民の間の隠された格差を、白日の下にさらしました。#NewCaledonia pic.twitter.com/nCjY5LrbUu
— ParsToday Japanese (@ParstodayJ) May 27, 2024
「ニューカレドニアの抗議活動指導者の一人は、この島で今日起きている暴力は実のところ、植民地時代から現在まで行われてきた暴力への反応であると考えています。また、ニューカレドニアの若者にとって植民地主義は過去のものではなく、彼らはフランスを自分たちの機会を奪う存在と捉えています。」(Pars Today)
最新の国勢調査によると、先住民は40%以上、ヨーロッパ系移住者の子孫は約25%と言うが、もともとは先住民が100%だったんだよな、250年前の1774年に、イギリスのキャプテン・クックが来るまでは。(Reuters)
そして、その結果が今の現状だ。先住民の失業率はフランス系移住者の4倍以上。 先住民の大学就学率はフランス系移住者の7分の1。先住民の所得はフランス系移住者より32%低い。先住民の貧困率は32.5%で、先住民以外の貧困率は9%。(X)
法的には、先住民にもフランス系移住者にも対等の権利が与えられているが、経済的・社会的には、先住民はニューカレドニアの一番底辺に置かれている。独立派のカレドニアン・ユニオン事務局長ドミニク・フォチ氏は言う。「略奪や略奪が行われていますが、社会の片隅にいる人々、仕事もなく、食べるものもなく、学校にも行けず、スラム街で暮らし、その隣には裕福な地区がある。カレドニアの人々は尊厳を守るために戦っているのです」。(YAHOO!ニュース )(X)
ニッケルやコバルトなどの資源が豊富な島
今でも、ニューカレドニアの輸出のほとんどがニッケルで、地元の雇用のおよそ25%がニッケル関連の仕事だ。知っての通り、ニッケルは1円玉の材料だが、それ以外に、ステンレス、電子機器の部品、EVの蓄電池など需要が多い。ニューカレドニアのニッケル生産量は、インドネシア、フィリピンに次いで世界3位だ。(NHK)
先住民とフランス系移住者の長い長い確執
1998年、先住民とフランス系移住者の険悪ムードに、終止符を打つために結ばれたのが「ヌメア協定」。これは、20年の移行期間をかけて、政治的権限を先住民に与えるという約束だった。この協定には、先住民とフランス系移住者に、ニューカレドニア独立の賛否を問う住民投票も含まれていた。
独立を問う住民投票は、2018年、2020年、2021年の計3回行われたが、いずれの結果も、過半数がフランスに留まることを選んだ。ただ3回目は、コロナで投票に来られない人を想定して、独立派が投票をボイコットしたので、真の結果はわからない。
ところが、「ヌメア協定」には、もう一つ重要なことが決められていた。「1998年以降にニューカレドニアに移住した者には、参政権を付与しない」。つまりこれは、先住民の権利を尊重するための法律なんだ。それを今年5月、こともあろうにフランス議会は、あっさりと改正してしまったんだよ。
「参政権拡大をめぐる憲法改正は、この島の非先住民族の有権者数を増やすことを目的とするものであり、独立支持派からは非難されていました。」(Pars Today)それに、これが通ると、移住者票が14%増えて、先住民を上回ってしまう。(NHK)
つまり、パリ・オリンピックが終わるまでは保留ってことだな。だが、これに対して、「南太平洋の仏領ニューカレドニアで独立派をまとめるカナク社会主義民族解放戦線(FLNKS)は、マクロン仏大統領に対し、仏系住民の地方参政権を拡大する憲法改正案の撤回を明言するよう求めた。」(Reuters)
フランスにとっての太平洋における重要な軍事ポイント
マクロン大統領と習氏:ウクライナとMOを巡る中国との連携は決定的。マクロン大統領は習近平国家主席と会談し、ウクライナと中東を巡る中国との「連携は決定的」であると宣言した。マクロン氏、習氏、欧州委員会のウルズラ・フォンデア・ライエン委員長による3カ国首脳会談https://t.co/8GQRvp3lL4 pic.twitter.com/jmDWsTcVnR
— ヴィズマーラ恵子🇮🇹 (@vismoglie) May 6, 2024
だがマクロンは、「フランスがニューカレドニアから撤退すれば、中国やオーストラリアが空白を埋める」と、中国を牽制する言い方をしている。(Reuters)中国ににらみを効かせるための軍事基地として、ニューカレドニアは手放せないんだ。
だが、フランスを侮ってはいけない。「フランス当局はこれまで、ニューカレドニアに対し自治を与えると約束し続けてきたが、それらはすべて最終的に、抗議運動への暴力的弾圧へとなっている。」(Pars Today)
「彼らは、幸せを感じるのに酒や麻薬を必要としないのです。自然と共に居て、ただ幸せなのです。これが本当の豊かさです。現代人はあまりにも真の幸福から遠い所にいるのではないでしょうか。」
こんな幸福な島で暴動が起こるなんて、旅行客も想像しなかったでしょう。
ところが歴史をさかのぼれば、フランスの植民地になって以来、ここではたびたび原住民と移住者の間で暴動が起きていたのです。
宗主国フランスは、暴動の背後に中国や、ロシア寄りのアゼルバイジャンがいる、と騒いでいますが、本当の理由を隠す言い訳としか聞こえません。