注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
米国防総省が米軍のシリア駐留は国連安保理の決定に基づく合法的だとする声明を表したことに対して、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は非現実的な話だと非難した。
スプートニク日本
ラブロフ外相のこの声明はマティス米国防長官の発言にコメントしたもの。マティス長官は国連「イスラム国(ロシアでの表記はダーイシュ)」に対抗した決議を採択した以上、国連が米国に対し、シリア領内への進入を許可したと明言していた。
ラブロフ外相は「米国務省が具体的にどの決定を指して言っているのか、我々は直ちに問い合わせた。回答ははっきりしないもので、答えた者も米軍のシリア駐留が合法的な論拠を持つという声明が現実に即したものではないことははっきりわかっていたようだ」と答え、この会話が今後も続くことを補足した。
これより前、ロシア外務省のマリヤ・ザハロワ報道官は声明を表し、軍事力行使の決定が下せるのは国連安保理のみであるものの、国連安保理は米国にそうした許可を与えていないと指摘した。ザハロワ報道官は、シリア領の一部を手元におき、その行為を自分が欲するだけ行おうとしているのではないかと思えてならないと語っている。
ISISは、シリアでの敗北を続ける中で、最近、ブカマルで大きな敗北を喫し、この町を離れました。このような状況により、ISISの支援者であるアメリカは深い懸念を抱き、ISISの戦闘員を建て直し、後方支援を送ることにより、彼らがシリアで完全な敗北を喫するのを妨げようとしています。またアメリカは、ISISを支援し、ブカマルでのシリアの政府軍や義勇軍の勝利が確実になるのを阻止しようとしています。
この中で、アメリカ主導の対ISIS連合軍は、ブカマルの町を離れたテロリストを支援しています。アメリカ政府高官は、テロリストの消滅を防ぐため、ISISのテロリストが、無事にシリアの別の地域に移動できるような状況を整えようとしていました。
ブカマルの人口は12万人です。この町は、戦略的に重要な町であり、およそ3年前からISISに占領されていました。ブカマルは産油地域であり、ユーフラテス川がこの地域からイラクに流れていることが、ブカマルに重要性を与えています。また、この町はシリアのISISの最後の拠点でもありました。
シリア政府軍は今月9日、声明の中で、ブカマルの解放を宣言すると共に、「ブカマルの解放は、地域におけるISISの敗北と、地域を分裂させるための彼らの支持者の陰謀の失敗を示すものだ」と強調しました。ブカマルの解放は、戦略的な都市であるデリゾールがISISの占領から解放された1週間後に実現しました。これはまた、シリアにおけるISISの犯罪の終わりを意味します。
対ISIS有志連合という形での、シリアとイラクにおけるアメリカの動きは、彼らのテロとの戦いの主張が口先だけのものであることを明らかにしています。シリアとイラクのISISに対するアメリカの支援は、この国がISISを作り出し、彼らの最大の支援者であることを確信させています。アメリカの行動は、テロ組織を管理することにより、アメリカが世界各地で独自の目的を実現しようとしていること、そのことがアメリカの外交政策において特別な地位を有していることを物語っています。
こうした中、地域の人々、特にイラクとシリアの人々の抵抗により、世界の人々は、イラクとシリアでのテロリストの完全な敗北のカウントダウンを目にしています。そして、アメリカの動きもこの状況を変えることはなく、アメリカ政府にとっては、国際分野でさらなる不名誉を蒙ることになっているだけなのです。
米軍とクルドSDFが、シリア最大のオマル油田に続き、第二のタナク油田もISISからもらった! なんの戦闘もなく、取引で受け渡し!https://t.co/7Fj16P9GcK
— mko (@trappedsoldier) 2017年11月16日
アブカマルで包囲されたISIS、家族を含め4千人は車列を組んで逃げ出した。ロシアが米軍に知らせ攻撃することを求めると、米側は「ISISは投降しようとしている。ジュネーブ条約の保護対象だ」と攻撃を拒否。ISISの投降は大嘘。https://t.co/NDd1WD7pIQ
— mko (@trappedsoldier) 2017年11月16日
シリア政府に“出て行け”と言われている以上は、アメリカがシリアに残って活動する事は出来ないでしょう。アメリカのこうした態度は、イランも、“アメリカ政府にとっては、国際分野でさらなる不名誉を蒙ることになっているだけ”と言っています。
記事の中で、“アメリカの行動は、テロ組織を管理することにより、アメリカが世界各地で独自の目的を実現しようとしている”とありますが、まさにこの通りです。こうした目的のために、MKウルトラで知られる拷問によるマインドコントロールが使われていると考えています。この辺の情報が表に出てくると、エリートの小児性愛犯罪と同等のインパクトがあると思います。
米軍は中国の1人勝ちを防ぐために、国力の衰えを日本との同盟強化で補おうとしています。中国に圧力をかけるためには、アフガニスタンの麻薬を手放すわけにはいかない、シリアの油田地帯もそうだというわけです。彼らの使い走りとして、日本は利用されるわけです。このような考え方と行動は悪そのものに見えますが、彼らは世界の警察を自認しているのです。
世界の警察は、“世界の各地で独自の目的を実現”するために、例えば北朝鮮の麻薬を横田基地に直接運び込んでいるのではないかという想像すらしてしまいます。悪人が、自分たちが生き残るために大悪人を粛清し、自らは正義を演じているのだが、やっていることは以前とあまり変わらない。これがコブラの言う、地上で最強のポジティブミリタリーの正体のように見えます。
評価出来るとすれば、第三次大戦を起こさないということで、ロシア、中国と合意がとれているというところだけかも知れません。根性は以前のままの様に見えます。