アーカイブ: にゃんにゃん母さん

[第12回] 地球の鼓動・野草便り 自然の優しさ野草で健康茶


自然の優しさ野草で健康茶

桑の実がたくさん実りました。

グミの実とミヨ


グミの実も今年はクロマルハナバチがたくさん来たので実っています。

クロマルハナバチ


バケツ稲のバケツの中にトンボが今年も卵を産んでいます。 殿様蛙が棲んでいるバケツはちゃんと避けていました。モリアオガエルまで来ています。バケツの中におたまじゃくしが着水するように産み付けるにはちょっと無理があるよねーと思っているといつの間にかいなくなりました。

バケツ稲にトノサマガエル


私の米作りがバケツ稲に落ち着いたのは、これまで借りた田んぼで、水の苦労がいろいろあったのです。 田んぼに水を引く水路が泥で埋まっていて、水路を復活するのに皆んなでとても苦労しました。その田んぼでなんとか稲が育った頃には完全に日陰になって稲が干せない田んぼでした。別な田んぼでは、モグラが穴を掘って水が漏れて石垣が崩れそうで大変でした。今度こそはと頑張った田んぼは雨が降り続き、土手が崩れて、大変なことになるところでした。そして、次に借りた田んぼはホースで高低差をつけてといろいろ工夫したのですが、田んぼの位置が少し高くて、持ち主にはできてもお金をかけずにしようとする私にはとうとう水を引くことができませんでした。

それに比べると、バケツ稲のなんと呑気なことでしょう。・・・って、まだ懲りずに稲を育てています。結局、自給自足できていませんが、種籾から稲が育つのを見るのは、なんだか幸せです。周りにたくさん田んぼがあるのに、小さなバケツにトンボやカエルが来てくれます。それを、喜んでいいのか、悲しむべきか、複雑です。

バケツ稲のトノサマガエルを発見!


素人百姓を始めた頃、白井さんと手植えした稲は、鹿に全部食べてもらい?ました。
失敗続きの稲作ですが、アカハライモリやシュノーゲルアオガエル、モリアオガエル、トノサマガエル、おたまじゃくし、蝶やトンボにクモやハチ、見たことない丸い壺形の虫の巣、茅鼠の巣、棲み着いていたマムシ。マムシと遭遇したイモリは死んだふり。野生の鹿や猿や猪やウサギの可愛いこと綺麗なこと!

クワの木にお猿


全部手作業で稲作するのはとても大変で、いつまでたっても素人百姓のままで、それでも呑気に続けて来れたのは、自然の仲間たちや野草や花やイチゴやいろいろな恵みのお陰かな? 真剣でなかったわけではないのですが、お金、食料、という面からすると、たしかに趣味の域かも。その割にはけっこうきつかったのに、成果が乏しくても楽しくて幸せ。自然の懐にすっぽりくるまれている感じが幸せ。犬にしても、猫にしてもけなげで可愛くて、木々や草花やお日様の光がどうしてこんなに優しいの?というくらいや~さしいのです。

メスのモリアオガエル



以前、少し習ったことがある気功の先生が、「気功とは自然と一体になることです。」とおっしゃいました。帰りのバスの中で、自然と一体になるって?どういうことだろう?・・・と考えました。自然を感じようとすると自分の執着がとれるようでした。ああそうか、自分であーしようこーしようと考えなくていいんだ。いつも随分苦しかったけど、自分の作為は捨ててしまって、楽になればいいんだ・・・と思ったのです。

するとバスから眺める川や草原や今まで見ていた景色が、急に光輝いていて、こんなに美しかったの?とまるで目が覚めたような感じがしました。開き盲(あきめくら)とはよく言ったもので、自分がどう生活するのかとか、日々悩み苦しまなければならないと思い込んでいた時には、目は開いていても、自然の美しさが見えていなかったのです。


yasou

さて、話が長くなってしまいましたが、梅雨の前に野草を干して野草茶を作るといいですね。

我が家では畑の草取りと兼ねて、野草を摘んでいます。今年はカラスノエンドウが半端なくたくさん摘めました・・・。カラスノエンドウは血行を良くしてお美味しいお茶になります。ハコベ、ヨモギ、カキドオシ、スギナ、アメリカフウロ、クワの葉っぱ、カキの葉、ドクダミソウ、胃潰瘍などに効くアカメガシワ、ボケ防止のイチョウ、茶の木の新芽も混ぜると一段と美味しくなります。

アカメガシワ


茶にも殺菌作用があり、頭痛や風邪に無農薬ミカンの皮(陳皮)や山椒の実と一緒に煎じて飲んだり、下痢におろし生姜と緑茶の粉末にお湯を入れて飲んだりと、かなりの薬効があります。

美味しいお茶の作り方は、炒り蒸しして、ムシロなどに広げて、手で団子を丸めるようによく揉んで乾燥させて、軽く焙煎しますが、乾燥させただけ、摘んですぐ炒っただけでも、野草茶と混ぜて美味しくいただけます。ウーロン茶、紅茶など茶の葉を醗酵させて作るようですね。お茶の製法は歴史があって奥深く、自分でいろいろ試してみるのも楽しそうです。

カキの葉や他の野草も同じようにすると美味しくなりますが、乾燥しただけで保存しておくと、醗酵熟成して、こちらも美味しいです。保存は缶や木の箱、紙袋が良く、軽く焙煎したほうがカビになりにくく香ばしくなります。

カキの葉とミヨ・ジロウ





  1. マグワ
  2. カジノキ
  3. ヤマグワ
  4. ヒメコウゾ

全部クワ科です。

yasou
教えて!ニャンコ先生!
自然豊かな大地を毎日かけまわっているミヨ(ニャンコ・2才)がお答えします!

質問者
マタタビってやっぱりニャンコちゃんの好物なの?

ニャンコ先生
猫の万能薬といわれていて、ほとんどの猫がすきにゃん。
ニャンコ先生
花が咲く今の時期、葉っぱを所々白くしてて目立つにゃん。
新しい蔓が伸びて、生で食べると辛味があって、ニャンコにはたまらないにゃん。
にゃんにゃん母さんは天ぷらにしていたにゃん。
マタタビの実がこぶこぶに変形した虫こぶが一番薬になるにゃん。
焼酎漬けにすると、滋養強壮になるにゃん。
ニャンコ先生
今日の天ぷらはマタタビの蔓先、ノブドウの蔓先、クズの蔓先、セイタカアワダチソウの先端あたり、ヨモギの先端あたり、ノゲシの葉、イタドリ(カッポン)の先端あたり、にゃん。


■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社


ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

[第10回] 地球の鼓動・野草便り 今、美味しい春の野草5種(8)


今、美味しい春の野草5種(8)

月の満ち欠けが植物にも大きく作用することを、東洋医学セミナーで竹下先生ご紹介の「月の癒し」を読んで知りました。昔の人は経験からわかっていて、例えば「大根は闇夜(新月)に抜け」と言われていて、そうするといつまでも水々しいとか。

満月が地上部、新月が地下茎。引力の関係で薬効や成分、水分が違ってくるようです。
とはいえ、あまり気をつけていないのですが、何となく気がつくと満月頃に摘んでいることが多いです。

種まきも決まって雨降りの前に蒔いていることが多く、こちらは月の影響というより、雨を頼りにしています。本当は月の影響を考えて蒔くと良いようですが・・・。

私たちの身体も同じように月の影響を大きく受けていて、満月には、体に入りやすいので、野草をより効果的にいただけるのですが、悪いものも入りやすく、ワクチンや手術などは特に避けたほうがいいようです。

さて、晩春の今の時期にいただく自然の恵みをご紹介します。
新芽や、つる植物の芽が伸びてきています。

(1)サルトリイバラ


5月5日の端午の節供に笹団子(チマキ)や柏餅(シバ餅)を作りますが、旧暦の5月5日頃でないと、今はまだ新芽が伸び始め、柔らかい葉が育っているところです。
チマキザサ(クマザサ)は常緑ですが、新しい葉の時期にはまだ早く、やはり旧暦の5月5日頃が良い時期です。
(5月30日が旧暦5月5日です。今年はちょっと寒いので遅れ気味かもしれません。ちなみに今年は閏皐月があり、五月が二回あります。)

シバ餅に使うサルトリイバラの柔らかいツル先や葉を食材としていただきます。


(2)ヘクソカズラ


ちょっと匂いがして、かわいそうな名前がついていますが、とてもかわいい花を咲かせ早乙女花という別名があります。
(母の田舎では早乙女花とはタニウツギの花のことでした。)

実がしもやけや肌に良く、根が腎臓などにも効き、新芽や若いツルを天ぷらなどでいただきます。また、浴湯料としても肌に良さそうです。

(3)クツンバカズラ(クズ)


秋の七草の一つですが、新芽のつるが出始めています。柔らかい葉っぱも一緒に頂きます。米粉で天ぷらにするとお菓子のようになって子供達が喜んでくれます。

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[第9回] 地球の鼓動・野草便り 今、美味しい春の野草5種(7)


今、美味しい春の野草5種(7)

今回はとっておきの春の山の幸をご紹介します。

(1)ウルビ(ギボウシ)


山に毎年群生する場所があります。よく、斑入りなどのギボウシが庭に植えられています。

茎の根に近い部分が柔らかく粘りがあり美味です。生茎を切って塩を混ぜるだけの即席漬けがおすすめです。
癖がなく、汁の実、お浸し、炒め物にもできますが、生で漬物にもします。

だんだん筋張ってくるので、5~6月頃の茎をいただきます。
葉は黄緑色の柔らかいうちは食べますが、大きくなった葉は飾りや、食べ物を乗せたり、包んだりします。



  1. 生茎を切る。
  2. 塩を混ぜる。

(2)コシアブラ


コシアブラの天ぷら

木肌が白い木、白木の芽のコシアブラは山菜の女王といわれ、最近よく売られています。
タラと同じウコギ科で、新芽を摘んでしまいますので、全部は取らずに味見程度にいただきます。
田舎では昔から食べていたようですが、市場に出回るまで食べたことがありませんでした。
天ぷらにしたら、苦味もなく、独特の風味も今ひとつでした。




(3)ウド


ヤマウドは特に香りが強く個性的なのですが、かなり奥山に行かないとめったに採れません。地元で栽培された、比較的野性味のあるウドを買いました。



  1. 茎の太い部分の皮をむいて、短冊に切る。
  2. とぎ汁または、酢水に浸けてアクを抜く。
  3. 酢味噌和えにする。

わたしはあく抜きなしでそのまま酢味噌和えにして、個性的な味を楽しみます。
皮と葉っぱはきんぴらにすると美味しいです。

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[第8回] 地球の鼓動・野草便り 今、美味しい春の野草5種(6)


今、美味しい春の野草5種(6)

(1)セイタカアワダチソウ


外来種とか帰化植物といわれるものでも、中にはお助け的なありがたい存在も・・・と言うのも、よく花粉症の原因のブタクサと間違われるセイタカアワダチソウはアトピーなどにも有効な排毒作用の強い植物です。虫媒介で花粉は飛ばさない養蜂家由来の植物です。

北米原産で、薬草として毒ガスなどの治療につかわれていたとか。日本の排気ガスの多い道路脇によく群生していて、排気ガス(毒ガス?)にも負けていませんね・・・。
我が家にいたワイマナラーというドイツの猟犬が散歩の時に好んでこの葉を食べていました。

もちろん私も食べますよ。ほろ苦い天ぷらが大好物です。苦味が強いのでお茶にはむきませんが、薬湯料として、アトピーなどに使われます。花の蕾の時期が酵素が多く、お風呂に入れて3日目くらいが良く発酵し、お湯はかえない方がより効果的です。
根が深く、日本の草よりも下層まで伸びるので、土の養分が温存されていて、よく繁殖するのだとか。

泡立草の名は花の姿からだそうですが、乾燥させた花を袋に入れ、上からお湯を注ぐと、なんと泡風呂になります。(参考:のらのら/農文協)


(2)ヒメジョオン・ハルジオン


鉄道草といわれ、どこでも見かけるヒメジョオン、ハルジオンは明治・大正時代に園芸品種として渡来したそうです。北米では結石除去の薬草として利用されているとか。葉や茎を摘んで乾燥させてお茶にして、糖尿病予防にも。天ぷら、お浸し、汁の実にすると春菊のような味わいです。


(3)シロツメクサ(クローバー)


ヨーロッパ原産で、江戸時代ガラス器輸入の際の詰め物として渡来し、ツメクサの名前がついたのだそうです。

マメ科で緑肥や牧草として利用されますが、食用にもなり、強壮、咳、痰、便秘にも良いようです。いつものように、生でかじってみて、油臭さに思わず吐き出してしまい、それ以来あまり食べていないのですが、美味しいとよく聞きます。


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[第7回] 地球の鼓動・野草便り 今、美味しい春の野草5種(5)


今、美味しい春の野草5種(5)


広島の安佐南(北)区(元、安佐郡)の安佐はもともと麻を栽培していた地域だからついた名前だそうです。戦前までは自由に麻(大麻)が栽培でき、広島県でもたくさんの大麻が生産されていたそうです。(参考情報:ひろしま郷土資料館だより No.91

もう一つ、戦後禁止されたのが、自家製のお酒、濁酒(ドブロク)などです。
濁酒は自家発酵の超健康食品です。
広島に原爆が落とされた時、近くで前の晩から仲間とお酒を飲んで酔いつぶれていた人たちがいたそうです。その人たちは原爆症にならなかったとか! 当時の日本酒にも発酵菌が沢山いたと思います。

それから、聞いた話では、日本中に江戸時代からの榎(エノキ)の巨木があり、戦後GHQの命令でほとんど全部伐らされたということです。なんでも榎は雷が落ちない霊木だとか。江戸時代、帯刀していた武士たちが、雷から避難するために植えられていたのでしょう。

榎の木とジロウ


ちなみに榎の葉は国蝶のオオムラサキの幼虫の食樹です。えのき・・餌の木・・実が鳥の餌になる木です。山寺にかろうじて残された榎の巨木があり、廃寺になっていたその寺に居られる住職から、榎の種から育てた苗を頂いたのが、今年も芽を出しました。まだ実はつきませんが、今年で約10歳、1メートルくらいに育ちました。

大麻や濁酒も戦前までは、普通だったんですよね・・・戦後、大盗賊団!?の収入源として庶民から取り上げられた超健康アイテム。あれば日本人はもっと健康だったのでしょうね。

さて、今回はいつもの山へ行ってきました。お目当はワラビ、ゼンマイです。

yasou
(1)ワラビ


ワラビは必ずあく抜きが必要です。草木灰があれば、ふりかけて上からお湯を注ぎ、全体がつかるようにして3時間以上(1晩くらい)置き、洗って水にさらします(1時間くらい)。
灰がない場合は重曹(1%未満)をお湯に溶かしてかけます。

塩漬けでアクを抜く地方もあるようですが、発ガン性物質などがあるようですので、きちんとあく抜きをします。 昔から食べられてきた栄養価の高い美味しい食材です。

煮物にして柔らかくする場合(味付けは柔らかくなってから)と、酢醤油などに漬けて、歯ごたえを楽しむのもいいです。

  1. あく抜きしたワラビを酢醤油に漬ける。1時間くらい~1週間くらい?で食べます。今回の酢は松葉酢を使いました。

強風で散った八重桜の塩漬けを添えて。

(2)ゼンマイ


(左)女ゼンマイ(←食べるのはこちら) (右)男ゼンマイ


ゼンマイは昔から鉄分が多く貧血に効くといわれています。
ゼンマイには男ゼンマイと女ゼンマイがあり、食べるのは女ゼンマイの方です。 蒸して(茹でて)あく抜きして、干して(干しながら揉むと柔らかくなります)から食べます。貧血や催乳などに食べられてきた、日本人の知恵の食文化の1つですね。

長けたゼンマイ



(3)アザミ



アザミにはたくさんの種類がありますが、ほとんどが解毒、滋養強壮などの薬効があり、食べることができます。 柔らかい葉はてんぷらなどにすれば、トゲが気になりませんが、火にかざすと簡単にトゲが焼けますので、下処理してから調理します。


  1. 火にかざしてしっかりトゲ焼きをしたアザミを洗って適当な長さに切る。
  2. 油で炒めて醤油で味付けします。(お好みでみりんを)

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