(前略)
災害現場では、災害発生から3日間が経過(10日現在)するなかでも、
安否不明者の捜索が続いており、被害の全容は今も把握できていない。現地を取材した。

線路の至る所で土砂崩れが見られるJR呉線(10日、坂町)
大規模な土砂災害が起きた
6日夜半、海岸から緩やかに続く山裾にある
坂町坂東地区では、山から海に向かって流れる幅5㍍ほどの総頭川が増水し、上流から大量の土石流が押し寄せて住宅地を飲み込んだ。
現地では、上流から下流にかけて山から押し寄せてきた
大量の「真砂土」(花崗岩が砕けてできた砂)
が、住宅の1階部分が埋まるほど堆積している。堆積した土砂は高さ1㍍をこえ、玄関がすっかり埋まっている住居も少なくない。
川が大量の土砂や流木、瓦礫で埋まり、アスファルトが剥がれて陥没した道が川になり、今も山から流れてくる水が激しく流れ出している。
川や地面に堆積した大量の土砂を撤去し、生活道を復旧しなければ何も手が付けられないのが現状だ。
この地域では
ようやく電気が復旧したが、まだ断水が続いており、「親子3人で家の泥かきをやっている。
水は近所の井戸水をバケツで運ぶ毎日だ。いつまで体力が持つかわからないが、地域の人がおにぎりを作ってくれたり、手助けしてくれるので助かっている」と話していた。

道には流出した車や瓦礫が散乱している(10日、坂町坂東地区)
(中略)
まだ家の様子を見に来ることができない人も多く、「広島市内からアクセスでき、家の片付けができるだけまだマシだ。
車が出入りできない呉方面の地域はまだ何にも手が着いていない」と他地域を心配する人も多くいた。
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厚労省は、豪雨災害の被災8府県(高知、鳥取、広島、岡山、京都、兵庫、愛媛、岐阜)に対して、医療費や介護サービスの一部負担の減免を求める事務連絡を出しました。共産党の要求に応じたものとのことで、早急に応えた行政の措置が生かされるよう、必要とする被災者に情報が届くよう報道も積極的に伝えて欲しい内容です。
12日には、まさに被災者の声を代弁し、国民を代表するにふさわしい山本太郎議員の質疑がありました。今回の非常事態に至る政府の対応について気迫の込もった批判から始まりましたが、しかし、最も見るべきは批判に留まらず、今、本当に必要なことのために質疑でもって大臣、官僚たちを動かしてしまったことでした。
「過去の自民党であれば、こんな災害対応はしなかった。与党の先生方も内心ではカジノどころではないと苦しい思いをしている。与党の皆さんが総理に対してダメを言うべきだ。」と畳み掛けた上で、石井国交相が山本太郎議員の求めに応じて、異例の対応でボランティアの手続きを簡素化したことを素直に感謝し(17:00〜)、さらに関係省庁の参考人から被災地の感染症、水害による住宅被害の問題点を引き出し(19:35〜)、「水害後2週間が勝負」と言われるリミットに向けて、いつしか全体で対応する機運を作り出していました。
被災現場の復旧ボランティアをよく理解している太郎議員らしい丁寧な行き届いた要望に対し、石井国交相も担当の官僚も心なしか誇らしげに検討を進める答弁が新鮮でした。
すぐにも小型のショベルカーが必要であること(25:00〜)、それを手配できるデータベースの作成が求められること、復旧作業に使える国からの補助金や交付金の種類を全国の人々に周知して欲しいこと、それも単なる通達ではなく、被災者の人々に直接伝わる方法でインフォメーションして欲しいと、あくまでも被災者目線で細やかに要望しています。そして質疑時間ギリギリまで、避難所の改善案としてホテルや旅館の空室をマッチングさせるシステムを提案し、国交省の依頼を確認するに至りました。
全編ハーバービジネスオンライン誌上に書き起こしをされています。
一言も聞き逃せない激しく厳しく愛ある質疑でした。