世界が平和であることが理想の現行憲法
くろちゃんが本なんか抱えて、あはは・・似合わないねえ。
うっせえ! おれもしかたなく、読んでるんだよ。
なんて本? 辞書みたいに分厚いね。
「前夜ー日本国憲法と自民党改憲案を読み解く」
くろちゃんが、にほんこくけんぽう?! なに、カッコつけてんの〜ゲラゲラ!
好きなだけ、笑ってくれ! ま、おれの尊敬する
山本太郎・参議院議員がさあ、「前夜」を読みましたって、カッコ良く話してたんだよ。それでおれも、マネしてみたの。
そっかあ、山本太郎も読んでるのかあ〜。
でもさあ、
憲法改正ってそんなに大変なことなの?
古くさいのを現代に合わせて新しくするって、いいことなんじゃないの?
おめえ、ほんっとにいつも、感動するくらいに無知だなあ。
おーし、おれが教えてやろ! 耳かっぽじって、よおく聞けよ!
まず
憲法の前文。
ここ、めんどくせえから飛ばしたくなるが、なかなかいいこと書いてあっぞ。
初めに、
過去の戦争の反省。そして、二度とそういうことが起こらないように決意した上で、主権が国民にあるって宣言してる。
ところがだ!
自民党案の前文は、しょっぱなからこうだぜ。
「日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、
国民統合の象徴である天皇をいただく国家であって・・・」
いきなり、天皇をいただいちゃうんだ!? すでにもう、ヤバい感じ。
さらに
現行は、日本だけじゃなく、世界が平和であることが理想だと言ってる。
「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。」で締めている。平和に関して、力がこもってるのがわかるか?
すばらしいね。これが本来あるべき日本の姿って感じ。
一方、
自民党案。
日本が「今や国際社会において重要な地位を占めており」ってふんぞりかえってるし、「国と郷土を誇りと気概をもって自ら守り」、「和を尊び、家族や社会全体が互いに助けあって」とか、なんだかムズムズしねえか?
富士山と桜をバックにした、なんとかよしこさんの顔が浮かんでくるね。
だろ? そして、ここもすごいぞ!
現行1条「天皇は、日本国の象徴であり」
自民党案「天皇は、日本国の元首であり」に変わってる。
「元首」ってなあに?
「元首」って「国の首長」って意味らしい。
大日本帝国憲法第4条に、「天皇ハ国ノ元首ニシテ」ってある。
戦時中の憲法にもどってる〜?!
3条、現行憲法にはない文句が、
新しくつけ加えられてる!
「国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。」
「2,日本国民は、国旗及び国歌を尊重しなければならない。」
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しかし本の最後のほう(P322)で、梓澤(あずさわ)氏がこう語っていた。
「普通の人が普通の言葉で、この(憲法改正)問題を自分の生活のところに引き寄せながら語り合うなんて、おもしろいなと思いますけどね。」
なるほど「普通の人が普通の言葉で」書くとどうなるか。試しにやってみよう。