竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
――――――――――――――――――――――――
西側による制裁がロシアのエネルギー諸計画を邪魔しているとき助けに来る日本
© Sputnik/ Aleksey Druschinin
将来性のあるガス田開発分野におけるロシアの新たな海外パートナーとしての日本を、ビジネス誌「Forbes」が報じた。
米国と欧州が
2014年のクリミア危機の時点からロシアに発動した制裁の影響の犠牲になりかけていた1つとして、エネルギー分野でのロシアの
北極圏のプロジェクトがある。それは、
ロシアのヤマル半島に建設が予定されている、総額270億ドルに上る液化天然ガス生産の大規模工場のことだ。制裁のため、計画の実現化は崩壊の危機に瀕していた。
しかし
先週末、地平線上に助けが現れた。つまり、
日本の国際協力銀行(JBIC)がヤマルでの計画に4億ドル規模の融資を提供すると声明したのだ。
JBICの前田匡史代表取締役副総裁は、同銀行はすでに計画の契約をほぼ完了しており、ロシアの最大手独立系天然ガス生産・販売会社「ノヴァテク」と戦略的パートナーシップの意図の覚書に署名することを計画していると述べた。
日本は世界最大級のLNG輸入国で、同時に世界のLNGの3分の2は、アジア太平洋地域で消費されている。
前田代表取締役副総裁によると、
日本側の「ヤマルLNG」計画参加をめぐる取引が完了した後、JBICは「北極LNG」計画への投資問題を検討するという。
前田代表取締役副総裁は次のように指摘した。
「我われは実質的に「ヤマルLNG」契約に関しては終えた。この後、次の計画「北極LNG」調査に移行する」
前に伝えられたところによると、ロシアと日本はウラジオストクで開かれた第2回東方経済フォーラムで
総額130億ドル超に相当する約20件の協定に署名した。
――――――――――――――――――――――――
日本、ロシアからのエネルギーブリッジ実現にむけて法改正に意欲
日本はロシアから日本へのエネルギーブリッジ建設プロジェクトの実現に向け、現在、電気エネルギー輸入を禁じている法律に修正を加える構え。ロシアのノヴァク・エネルギー相が明らかにした。
ノヴァク大臣は次のように語っている。
「日本側は関心があることを明確に示した。それだけではない。法律に修正を加える構えであるとまで語っている。なぜなら
現時点では日本の法律では電気エネルギーの輸入は禁じられているからだ。
現段階ではフィジビリティスタディが行なわれており、今年末にも終了する予定だ。プロジェクトは3段階仕立てになり、第1段階では最高200メガワットにまで、そして将来は2ギガワット超まで出力を上げていく。」
先に伝えられたところによると目黒祐志・三井物産株式執行役員CIS総代表は、
「ロシアと日本の間にエネルギーブリッジを構築するプロジェクトは将来的に可能」と述べた。
――――――――――――――――――――――――
18件のプロジェクトからなる露日協力プランが近いうちにもでき上がる
ロシア極東におけるロシアと日本の協力プランが近いうちにもでき上がる。同プランには5つの方向性の18件のプロジェクトが含まれる。7日、ロシアのガルシカ極東発展相が、日本の世耕経済産業相との会談を総括するジャーナリスト向けのブリーフィングで発表した。
ガルシカ氏は、共同プロジェクトのリストには特に
飯田グループ(Iida Group)の木材再加工と住宅建設への投資、極東の「コルマル」社の石炭プロジェクトへの日本の投資家たちの参加が含まれると指摘し、さらに「ハバロフスクにある国際空港再建や、ウラジオストクでの『マツダ・ソレルス』社の自動車用エンジン製造への日本の金融機関の参加だ」と述べた。
ガルシカ極東発展相はまた、9月初めに新設された
「ロシア経済分野協力担当大臣」を兼務する世耕経済産業相が、今年の11月初めまでにロシアを訪問すると伝えた。