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かんなままの「ぴ・よ・こ・とライフ」(16)育児の知恵

かんなままさんの執筆記事第16弾です。 
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育児の知恵
子どもに人への配慮ができる優しい人間になってもらいたかったら、まずあなたが子どもを配慮することです。
母親にとって家事や仕事が1番大事で、子どもはそれを邪魔するものと感じていませんか?
何よりもこどもが大事ならば、子どもを優先するべきでしょう。
満たされていると、両親の真似をして人のことを配慮する人間に育ちます。自分の要求を後にまわして、他の人のことを優先できるようになるのです。
母親がそうして来たから、自分のためにずっとそうしてきてくれたから

出典:「ぴ・よ・こ・と」竹下雅敏(著)


本来、子育ては、特別な事ではなく、人類始まって以来繰り返されてきたことです。皆で農作物を作り、水を汲み、生きるも死ぬも暮らしのすべてを助け合っていかなければ生きていけませんでしたから、子どもが生まれても皆で母子をいたわり、育てあっていました。手が空いた人が抱っこやおんぶをして面倒をみて、近所の子ども達が遊ばせてくれました。又、子どもも労働力になり、生活や子育ての仕方も伝承されていましたので、今のように子育てに不安を持ったりしていなかったと思います。

それに比べると、今のママ達は不慣れな上に密室で、孤軍奮闘しています。
赤ちゃんは自分では何一つできない上に、言葉で伝えてくれないので、全てに配慮しなければいけません。でも、なぜ泣いているのか?すぐにわかるものではありません。子どもの育ちを知らない分、配慮にも限界があります。まじめなママほど家事や仕事の手も抜けないので、時間で子どもを管理しなければ一日が終わらないと思っています。

その上、経済的に不安があったら・・・。仕事を持ち、職場が子育てに理解がなかったら・・・。その上、職場や保育園が遠くて時間にゆとりがなかったら・・・。家にいるより働け、と職場復帰を促される社会だったら・・・。親や社会が子どもの育ちを知らなかったら・・・。簡単、便利グッズの情報が溢れていたら・・・。親自身が疲れて我が子への配慮ができる状態ではなかったら・・・。子どもも保育園や学校で我慢をして機嫌が悪かったら・・・。兄弟同士が家で不満をぶつけてケンカばかりしていたら・・。夫もストレスを貯めて、会話もなく、帰りが遅かったら・・・。夫婦生活も途絶えていたら・・・。子どもに当ってしまい、夫に怒ってばかりの自分もイヤだと思っていたら・・・。

実はこんな悪循環の状況が各家庭で繰り広げられているのです。ママ達の話を聞けば聞くほど胸が詰まります。何処から手を付けていいのやら・・。こんな時、ママにだけ「優しくしなさい、配慮しなさい」と言っても、できない自分を責められたと思い、心を閉ざしてしまいます。この「ぴよこと」に書いてあることが人を育てる本道である、と心に刻みながら、ママ達の混乱している現状を紐解き、支え、励まさないと始まらない現状です。愛のポンプを動かすには愛の呼び水が必要なのです。

残念ながら、今の社会は幼子がいる母親も高齢者を支える労働力の一員として組み込み、母親を求めている子どもの育ちを後回しにしています。


子育てを1から伝え直す学校づくり



pixabay[CC0]


どうか、社会全体がこの危機的状況に気づきますように!そして今こそ、保育料を安くする、保育園を増やすという対処療法ではなく、子育てを1から伝え直す、質の高い子育て施策が必要なのです。

夫婦で参加する産前産後プログラムを作り、担当のケアマネージャーが基本的な産後の生活と新生児のケアを伝え、お産に臨みます。産後すぐは家庭訪問や家事支援をして、2ヶ月頃から親子で週に1~2回の子育てクラスに入学します。その子の担当はもちろん親。同じような親が一緒に学び、少人数制で、子育てアドバイザーが基本的な生活や関わり方を伝授します。1歳過ぎると自分たちで助け合いながら、ゆるやかに自立していきます。でも、専属のアドバイザーは引き続き支援します。

第2子以降が生まれて又学び直したり、経験者としてサポーター兼、受講者になっていい循環を作ります。ここの卒業証書はキャリアにも加算されます。

この子育て学校は企業も協力しなければならず、義務化、無償化してすべての親がこのプログラムを受けられるようにします。でも、肝心なのはアドバイザーの資質です。子どもの心身の発達を熟知し、母親へのケアも含めた質の高い支援が求められます。子育ては人づくりの総合庁舎です。人としての道は?人間関係は?豊かな社会とは?政治は?環境は?・・と際限がありません。

人生のスタートが愛に包まれ、社会からも大切にされ、配慮されて育った子どもは自ら人を配慮できる人になります。親自身もこのプログラムによって、愛の呼び水が満たされ、優しさが溢れ、配慮できたことで子どもが満たされ、それが自分の喜びであることを体験するのです。そうなれば、一気に社会が変わると信じます。

そして、最後の言葉の「母親がそうして来たから、自分のためにずっとそうしてきてくれたから」は、泣けます。母の愛は、不安になっては原点に戻り、暴走しては原点に戻り・・・1夜にしてなるものではありません。愛の泉が枯渇しそうになっていても、親の数だけ泉は存在します。確実に。

Writer

かんなまま様プロフィール

かんなまま

男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は9人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。

趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
かんなままの子育て万華鏡はこちら


里山Ubuntu通信:26日目  Ubuntuでメールを使う(6)〜Thunderbirdの設定:2つ目のアカウントの追加

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Ubuntuでメールを使う(6)〜Thunderbirdの設定:2つ目のアカウントの追加

はじめに


前回までの記事で、Thunderbirdへ電子メールアドレスを設定する手順について、説明しました。読者の方々の中には、複数の電子メールアドレスをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。Thunderbirdでは、複数の電子メールアドレスを登録することが可能です。「個人用」と「仕事用」、「プロバイダメール」と「フリーメール」など使い分けられるのでとても便利です。今回の記事では、2つ目の電子メールアドレスを設定する手順を解説します。「21日目 Ubuntuでメールを使う(1)〜Thunderbirdの設定:メール設定の概念解説」の回で説明したように、電子メールの受信サーバには、IMAPとPOP3の2つの方式があります。以下の説明では、IMAPの電子メールアカウントの追加のための手順を示しますが、電子メールアカウントの追加の流れとしてはIMAPもPOP3も共通で、方式ごとに設定項目が若干異なっているだけです。

「電子メールアカウント」について


「アカウント」という言葉は、これまでの記事にも登場していますが、今回は特に多く使われるので最初におさらいをしておきます。「アカウント」とはコンピュータの世界の一般的な用語で、「利用者ごとの設定情報」というような意味です。Windowsパソコンでログインするためには、ユーザ名とパスワードが必要です。それはログインするための設定情報なので、「ログインアカウント」と呼びます。TwitterやLINEなどログインして利用するサービスは、「ログインアカウント」の作成(登録)が必要です。電子メールの場合は、通常ログインすることはありませんが、その代わりに名前や電子メールアドレスなどを登録しておくことが必要です。それらの情報をまとめて「電子メールアカウント」と呼びます。

アカウントの追加手順


では始めましょう。前回までの説明を実施された方は、下図のようにThunderbirdにひとつの電子メールアカウントが登録されているはずです。今回は、この状態から2つ目の電子メールアカウントを登録、利用できるようにするまでの手順を説明します。


「アカウント設定」画面を開く



アカウント設定の画面は少しわかりにくいところにあります。マウスをThunderbirdのウィンドウの上部に移動すると、メニューが表示されます。「ファイル」の右隣にある「編集」というメニューをクリックすると、「編集」に関するメニューが表示され、その中から「アカウント設定」をクリックすると、下図のようにアカウント設定画面が開きます。

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[第20回] 地球の鼓動・野草便り 夏に美味しい野草


夏に美味しい野草

スベリヒユとツユクサの美味しさに感動します。どちらも塩茹でして醤油をかけるだけが好きです。スベリヒユにはぬめりと酸味があり、母はよく酢味噌和えにしていました。

スベリヒユ


ツユクサはアクがなく食感が良くて、特に花が咲き終わった後が食感がよく、先の方の手で簡単に摘める柔らかいところをいただきます。

ツユクサ


薬効はスベリヒユが排毒、浄血、肝臓などにも良く、特に生の絞り汁は排膿・解毒・膀胱炎や虫さされにも良いようです。ツユクサも解毒、虫さされ、解熱、水腫、心臓病など薬効が高く、脳血栓予防にもなるようです。沢山摘めるようでしたら、干してお茶にもできます。

アカザ・シロザ・アオザも夏の美味しい野草です。ほうれん草に似た味で、塩茹でしてお浸しや油炒めにします。先の方の柔らかいところと葉っぱをいただきます。こちらも
虫さされ、歯痛、健胃、滋養強壮などの薬効があります。

シロザ


yasou
話は変わりますが、アルバイト先の本屋に本の注文に来られた方がおっしゃるには、お孫さんが極度のてんかんで2時間に1回もの割合で発作が起きて気を失うのだそうです。おじいちゃんの心配は学校や世間でいじめられるだろうということでした。周りの状況に関係なく動いてしまうところがあるから・・・と。

ニコニコ笑顔の素敵なその方は、今の社会をなんとかしたいと思うでしょう?と、そんな感じの本を注文されていました。里山資本主義の話や日本の戦前まであった助け合いのシステム「こう」の話や銀行の始まりなど、つい話が盛り上がり、「発酵マニアの天然工房」きのこ/著・三五館も購入されました。

後で考えて、もしかしたらお孫さんワクチンのせいで発症されたのでは?と気がつきました。沢山のワクチンを運悪く満月にでも接種すれば、どんな病気になるかもしれず、恐ろしい現実があるのを実感させられました。

いかに真実の情報が大切か・・・その方は熱心に中国新聞と読売新聞を読んでいるとおっしゃっていて、真実を知る機会が少ない一般的な状況も現実でした。そんな中で、シャンティ・フーラの時事ブログや教育プログラムは本当にありがたいと思い、ご紹介しました。

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さて、我が家ではこの頃、笹の青汁をいただいています。笹(笹類ならどれも同じ)には豊富でバランスの良い栄養素(蛋白質、多糖類、ビタミンC,K,B1,B2、カルシウム、葉緑素、等)に殺菌、防腐効果、糖尿病、高血圧、口内炎、便秘、胃腸、抗がん作用などの有効成分も含まれていて、若葉の今頃の青汁が一番多く含まれるようです。

100度以上の高温で有効成分が破壊されるそうなので、ごく弱火で煮出しますが、酵母菌やビタミンC、葉緑素などのある青汁が良いのです。

若葉をハサミで刻んで水と一緒にミキサーにかけるとグリーンの綺麗なジュースができます。布で濾して、美味しくいただいています。
笹の青汁!夏に元気を頂く飲み物として、飲みやすくお勧めです。(松葉やヨモギの新芽の青汁も薬効が高いのでお勧めですね。)

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自然賛歌

谷川の水

ノブドウの葉の妖精



ハスの花



ナツツバキ(シャラノキ)の花



ハナイカダの実



ルリホシカミキリ



ヨロイグサの花にクロアゲハ



チダケサシの花にキマダラセセリ



カヤネズミ



アオバハゴロモの幼虫




■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

かんなままの「ぴ・よ・こ・とライフ」(15)勉強について

かんなままさんの執筆記事第15弾です。 
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勉強について
子どもはみんな、知りたい欲求を持っています。自由に学ばせたら、どんどん自分から学ぶのです。
本来、勉強はとても楽しいものです。学ぶ楽しさを知っている人は、一生学び続けます。

出典:「ぴ・よ・こ・と」竹下雅敏(著)


親にとって恐怖の夏休みになりました。
仕事をしている親にとっては、子どもの過ごし方に頭を悩ませ、学童やおけいこ事、サマースクール等でスケジュールを埋めて、ひとりぼっちにならないように気を使います。
専業主婦は、朝から晩まで、子どもの世話で大忙しです。
ラジオ体操、プール当番、夏休みの宿題も計画を立てさせます。でも、子ども達はのびきったゴムのようにダラダラと過ごし、宿題はしないし、片付けないし、「おなかすいた」「ヒマ~」だけは言います。朝から大声でしかってばかり。そして「夏休み 蝉よりうるさい ママの声」と、俳句の題材にされたりして・・。
外に連れ出すのも、この暑さで参ります。結局、涼しいショッピングモールか、家でゲーム。あっと今に夏休みが終わり、気がついたら宿題やってない・・・!

pixabay[CC0]


それにしても、夏休みくらいは宿題もなく、バーンと自由を満喫させてあげたいものです。なのに、学校も親も子どもの行動を管理し、細切れの自由しか与えてくれません。でも、遊ぶ楽しさ、学ぶ楽しさを経験したことがない子ども達にとって、夏休みをどう過ごしていいのかわからないのが正直な気持ちなのでしょう。結局、短時間で気分を高揚させくれるゲームにハマってしまいます。

本来、子どもは知りたい欲求を満たしたいのです。その欲求のままに挑戦して、壊して、展開して、自分の身の丈に合った経験を積んでいきます。その楽しさを知った子どもは知りたい欲求から自発の学びへと自然に展開していくのです。

子どもはその学ぶ喜びを通して、自分主体の「快」の感覚を身に付け、自分に合った行動を決めることができるようになります。まさに、その「快」が自分のアイデンティティの基準になるのです。自分の「快」に従って自分で決めて行動できたら達成感と自信が生まれます。この時、子どもは学ぶ喜びで輝いています!これは自然に起こることです。

でも、今の子ども達は他人の基準で行動しています。不快な事をさせられたらやる気が失せます。他に選択肢がないので我慢してやります。不快の体験が続くと心を動かすことをあきらめ、自分の快さえわからなくなります。その上「主体性がない」「覇気がない」など言われたらかわいそう!

なのに、親や社会は子育てのボタンを掛け違えたまま、ますます詰め込みの早期教育に走ります。結果的に自発の学ぶ喜びがないので先生の話を聞かず、身が入りません。主体的に考えていないので無責任な態度になります。学校でそんな子をたくさん見てきました。

低学年の一斉授業も問題です。この時期はまだ自分を整える時期です。1人ひとり成長も違います。少人数で、総合的に遊びの要素を入れて体験させ、評価しないで、学ぶ喜びをたくさん味あわせてほしいと思います。

外遊びは体験の幅が広がります。そこにいるだけで風を感じ、水の冷たさ、虫の世界、妖精の世界を垣間見、・・・遊園地よりずっと世界が広がっています。1歳の孫は繰り返し坂道を歩くだけで喜んでいます。でも体の中では総合的にたくさんの事を感じ取っているのでしょう。のんびり屋の2歳の孫は何でも歌にします。気持ちを歌で表現できるなんて幸せなことです。

算数が楽しい6歳の孫


人の言動に敏感な4歳の孫(女の子)は人の話をよく聞いていて、絶妙なタイミングで難しい言葉を使います。場を読めるのです。賢いなあと思います。6歳の孫は学校で初めて習うことが面白くて、字を書くこと、算数をすることが楽しいようです。ノートをはみ出して、自分の足中に足し算の問題を書いていました。数字の3はどんな感触かなあ?

5歳の孫の仏画


そして、学びたいエネルギーが湧いてきたタイミングで質の高い刺激や、本、先輩がいたらもっと世界が広がります。仏像に夢中の5歳の孫は奈良に行き、大日如来を真近で見て圧倒されていました。そして、一気に絵を描き始めました。1日100枚の絵を描けと言われたら苦行なのに楽しそうに描きまくっています。

結局、親がしてあげられることは、子どもの育ちの過程を知り、質の高い環境を作り、見守ることです。そして、いくつになっても学ぶ喜びを持つ生き方を見せることかもしれません。

でも、人生、好きな事ばかりではありません。目の前に不快や苦手な事が来たら、神様からのプレゼントだと思うことにしています。これに向かうエネルギーも快で得た発電所が充電してくれています。私はコツコツ経理をするのが苦手だけど、30年間経理担当から抜けられません。とほほ・・もうすぐ決算の時期です。その時は苦手意識を捨てて、感情を入れずに向き合います。意外とやれるもんで、自分で褒めてあげます。これもまた、学ぶ喜びでしょうか。

Writer

かんなまま様プロフィール

かんなまま

男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は9人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。

趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
かんなままの子育て万華鏡はこちら


[第19回] 地球の鼓動・野草便り 自然に還せるもので生活


自然に還せるもので生活

0エミッション(0排出)の生活を目指すと、プラスチックやビニールゴミの自家処理に困ります。木や紙でも表面を化学物質コーティングしてあるものは、燃やすとダイオキシンが出て、空気中にも、木灰をまいた土や地下水にも悪影響が出てしまいます。
手作りの自然素材の生活用品を大事に修理しながら使い、最後は土に返せるものが良いのだと改めて気が付きます。

広島市の郷土資料館の「企画展 民具の魅力」に行ってきました。 味わいのある手作りの民具には、いろいろな知恵と工夫があり、美的で合理的で無駄なく大事に使われていたのがわかります。

例えば、「ゴハンメゴ」(飯カゴ)は夏にご飯を入れて軒先につるしてつかう、風通しの良い竹で編んだおしゃれなカゴです。「豆腐かご」というのもあり、豆腐が崩れないよう四角のかごで、買い物に持って行き、おそらく防腐効果もあったと思います。

着物は貴重で何度も縫い直し、繕い、夏は単、冬は裏地を付けて袷で着たり、子ども用に縫い直し、継ぎはぎをしながら、おむつや雑巾、下駄の鼻緒や背負いかごの紐にしたり、細長く切って縦糸に麻を使い綴れ織り、綴れは丈夫で背負子の下に着ていたそうです。最後は燃料にと、こんなにも大切にされていました。

背負子


自分で着物を1から作ろうと思うと、植物の繊維をとって、糸にして、染めて、機織りして、仕立ててと・・・作れたら嬉しいでしょうが、とても無理そうです。昔の人はすごいなぁ・・・。

常設展も大麻や綿、山繭などの織物の道具や歴史、下駄や和傘、明治以前の埋め立てをしていない干潟の豊かな広島湾の牡蠣や海苔、川舟運搬の様子など昔の人の生活の知恵と工夫が詰まった展示に魅了させられました。
特に印象に残ったのは、広島湾がとても豊かな自然に恵まれていたこと。それが明治以降の埋め立てで消えていったことです。 それでも、戦後すぐの頃はまだ海は豊かで、大きななまこがいくらでもいたとか、貝や魚、海藻、海の近くに住む人たちは、食料に困らなかったと聞きます。
戦後、山の植林が進むにつれて、川の水の養分が減り、海の幸も減っていったのです。

自然との関わりからみた生活の知恵をもっと知りたいなあと思いました。見ただけでは実際の技や知恵を会得することはできません。

一つだけ覚えてきたのは、檜の皮を蒸して、船板の隙間を埋めて浸水を防ぐこと。物置に眠っている桶の隙間を塞げないかなぁ・・・なんて思いました。
桶職人さんのすごい技術、接着剤も釘も使っていなかったんですよね。桶は乾燥させると隙間ができてしまって漏れたり、箍(タガ)がはずれたり。乾燥させないように使っていたのですね。

マキハダ


帰り際、山繭を育てている方に偶然会って、アベマキの枝に作られたりっぱな繭を見せていただきました。山繭の幼虫はアベマキ(コルクが取れるドングリの仲間)の葉を食べるのを教えていただきました。

山繭


ちなみに、郷土資料館(広島市南区宇品御幸2丁目6-20)の建物は被曝建物で、レンガ造りの味わいのある建物でした。

郷土資料館


yasou
さて、雨に潤い、グンと伸びてくる野草たちです。
満月頃に採取して、酵素ジュースや焼酎付け、野草茶、浴湯料にと、草取りを兼ねていただいています。

ヒメムカシヨモギ


イノコズチ


ヤブカラシも威勢良く伸びています。新芽を天ぷらなどにします。

ヤブカラシ


ヤブカラシに似たアマチャヅルも伸びてきました。アマチャヅルは朝鮮人参と同じような薬効だとか。甘みがあって美味しいお茶になります。

アマチャヅル



yasou
自然賛歌

カツラの樹に杉が着床

渓流



ヤマジノホトトギス



ヘクソカズラの花



オカトラノオ



キカラスウリ



ナワシロイチゴ



ヒメコウゾの実



カタツムリの赤ちゃん



ニシキリギリス





■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。