戦争を起こさない、テロを起こさない。宗教的な違い、文化的な違いなどを乗り越えて仲良く生きていくためには、私達の生活を見直す必要があります。
仕事を選ぶとき、人々の役に立つだろうか、地球の環境が壊れないような仕事は何だろうか。そういう方向で考えます。たとえ、理想の収入より低くても、世の中のためにいい仕事、役に立つ仕事であれば、誇りを持っていられるのです
出典:「ぴ・よ・こ・と2」竹下雅敏(著)
子どもたちとのやりとりの中に
毎週、日曜日になると次の記事は何を書こうか、書けるだろうか?と思います。でも、いつも生活の中にその種が転がっているから不思議です。今回は子ども達との「メッセンジャー」にそれが見つかりました。
2時間時差があるオーストラリアの娘から、今朝早くメッセージが送られてきました。
オージー娘:「今、赤ちゃんが生まれる準備をしているけど、段ボールの家具はどう思う?」
姉:「一段ずつ買い足せる定番ものがいいと思うよ。大きくなったら衣装ケースにも書類入れにもできるし、区分けもできる。子どもは必ず登るからしっかりした作りで安全面にも気を付けて!できれば引き出しにストッパーが付いているのがいいよ。赤ちゃんでは開けられないし、地震の時に飛び出さないしね」
オージー娘:「オーストラリアは地震がないからそれは考えなくてもいいけど、倒れてきても安全なもので、落書きされてもいいように段ボールの方がいいかなと思った。」
それを見てデザインを勉強しているフィンランドの息子が反応してきました。
フィン弟:「へー、開発側が発想しないような使い方が、使う側から出てくるのは面白いね。人がいないと物の本領が発揮できないからね」
オージー娘:「オーストラリアでも家具の下敷きになって子どもが死んだっていうニュースを見るよ。大型テレビもそう」
姉:「日本はストッパーや転倒防止のジェルマットも売っているよ」
フィン弟:「開発者がどう頑張っても事前に防げないものがあるし、地域や国よって環境が変わるから、ある国では気にしないでいい事も、ある国では生死にかかわることもあるね。フィンランドでは地震がないから耐震性を考えないでデザインに自由がきくよ。日本で感じるのは家や暮らしの色使いがイマイチやねえ」
オージー娘:「潮風、紫外線に耐えられるというがオーストラリアの課題だよ」
フィン弟:「だからデザインにしても商品にしても需要がどこにあるのか?どんな人が喜んで使ってくれるか?を考えないとね。生活をデザインするときに金銭的な課題抜きで本当に人間に役に立つものを作れるといいけど現実は難しい。お金が絡むと理想とのギャップが出て来るし、ビジネスだと妥協することもある。最近、仲間と一緒に利益抜きでこんなのがあったら人が喜ぶという案件を官公庁にプレゼンして、いいところまでいったけど最後はやっぱり予算の問題でダメになった。理想だけでは無理みたい。綺麗ごとかなあ。でも、皆で頑張った時間は有意義だったし、こんなことしたら人が喜ぶだろうっていう事をしている方が楽しい。自分の存在意義を感じたし、満足感はあったよ」
姉:「自分に合ったものは高くても買うよ」
フィン弟:「でも、それが必要な人に届かないもどかしさがある。この世は不公平だよ。こちらでいろんな人に会って、いろんな境遇の人がいることが分かった。自分は恵まれていて申し訳ないと思うよ。もっと幸せになるべき人が困難な状況になっていて、そうじゃない人がいい境遇になっていて・・。」
私:「いろんな人を見て視野を広げるのは大事な事だね。でも、そこに溺れないで自分はどう生きるのか?を考えること。今の恵まれた境遇を申し訳ないなんて思う必要はないよ。まずは自分にできることをしなさい。自分の分野で人の役に立つことがあるはずです。不公平と思うなら、せめて自分はそんな差別はしないとか、思いやりを持つとか、自分の生き方に反映させること。自分にできない事を考えて、怒りや不満を世の中に持つことは、結局いい結果にはなりません。世界を見たら理不尽な事が多すぎる。でも希望は捨てていないよ。まずは自分を稼働させなさい」
6種の動かない息子に5種の私が「親の圧力満載」で書きこみました。するとすぐに、
姉:「ママの言う事はわかるけど、弟も大人やし、そろそろ、~しなさい!調の発言は辞めた方がいいよ」
とお叱りを頂きました。
私:「ああ~、今の気持ちをつぶやいただけだったのよね。ゴメン!」
フィン弟:「自分でもわかっているよ。ありがとうって言ってもらえる仕事は嬉しいと思う反面、いつもありがとうって言いたい人に言えてないよね。だからいつもありがとう!」
オージー娘:「いいディスカッションしてますね~。この世界は不公平だけど、自分のできる範囲で特に興味があるエリアで貢献できたらいいんじゃない?世界を変えられないって自分を責めたり凹んだりしても貢献できんよ。きっとできることを皆がすれば昨日よりはいい世の中になるよ。まわりに一緒にやっていこうぜって言うだけでも貢献だよ」
フィン弟:「うん」
そのやり取りを見ていた長男のお嫁ちゃんが
お嫁ちゃん:「毎日よくわからないけどバタバタ乗り切って、夜、子ども達の寝顔を見て、あー幸せ!と思う日々と、医師になりたいと思っていた頃とのギャップがあるけど、家族のお蔭で今しかできない事をしているという満たされている自分がいるよ。貢献って難しいと思うけど、自分の幸せを感じる事、人それぞれが満足と思う生活できるようにサポートする事、デザインすることだと思うよ」
医者の自分と専業主婦の自分を顧みて書きこみました。
まわりが幸せだと自分も幸せ
姉:「人間って、自分ひとりの幸せより他者と仕事を共有したり、人の幸せを応援するチームの一部として機能している時の方が喜びを感じやすい社会的な生き物なのかも。自己実現に邁進しようとすると、どうしても見落としそうになるポイントだね。子育てしているとそれを強く感じる」
と娘がサル研究の京都大学長の山極寿一さんの話を貼り付けました。
http://www.mitsumura-tosho.co.jp/kyokasho/c_kokugo/interview/tsukurareta/index.html
フィン弟:「毎日幸せだなーって思える家族があるのは本当に幸せだと思う。そんな当たり前の幸せをもらえない人が世界中にいっぱいいる。その分幸せって思える気持ちが本当にありがたいと思うよ。そう思わないと失礼だよね」
オージー娘:「うん、人間は確実にパックアニマル(集団で暮らす生き物)だよ。そしてまわりが幸せになると自分も幸せになる」
フィン弟:「きれいごとや理想だけでは通用しないけど、皆で、それに近づけていくこと自体が大事だね。もうこちらは夜中!寝るよ。よいお年を!」
世界中に羽ばたいて、いつの間にか子ども達が成長したなと思ったひとこまでした。私は反省!
どうか世界中が仲良く暮らせますように!そして皆様もよいお年をお迎えください!
Writer
かんなまま
男女女男の4人の子育てを終わり、そのうち3人が海外で暮らしている。孫は9人。
今は夫と愛犬とで静かに暮らしているが週末に孫が遊びに来る+義理母の介護の日々。
仕事は目の前の暮らし全て。でも、いつの間にか専業主婦のキャリアを活かしてベビーマッサージを教えたり、子育て支援をしたり、学校や行政の子育てや教育施策に参画するようになった。
趣味は夫曰く「備蓄とマントラ」(笑)
体癖 2-5
月のヴァータ
年を重ねて人生一巡りを過ぎてしまった。
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糖尿病の患者さんに、いまだに医師がアスパルテームを勧めているという情けない現状。いくら日々の診療に追われて勉強不足とは言え、患者さんに毒をもった上に毒を勧めて、さらに新たな病気で苦しめていいものだろうか。