水が流れないで滞っていると腐るのと同じで、お金も流通させないで貯め込むから、滞って腐るというのが本質で、その本質を形にしたのが、腐るお金ということなんだね。
武井:結局世の中の大金持ちって株主か地主のどっちかっていう、ただそれだけっていう・・・
大西:不労所得を得てるっていうそういうやつばっかりなんですよね、本当に。
武井:不労所得を得てるってどういうことかっていうと、労働者が生み出してる社会的価値を搾取して奪ってしまってるっていう、(中略)...なのでeumoって今株主が80人ぐらいいて、2億5千万円くらい資本金が集まってるんですけども、みんな出資した分だけしか株持ってないんですよ。
株価っていうものが、出資分しかない仕組みになっていて、で、非営利株式会社なんで、利益の配当をしませんってまず決めてしまってるんですね、定款上。それから残余財産の分配もしませんって決めちゃっていて、更に株価を上げませんっていう経営方針を打ち出してるんですね。
貧富の格差が広がる仕組みは不労所得が大きな問題なのですね。
そうじゃない会社をつくろうということで、非営利株式会社にされたのですね。
そういえばシャンティ・フーラは合同会社だったよね。知り合いの会社は自社株は社員が持っていて、上場はしないそうなんだ。株主が不労所得を得るのを避ける考え方は同じかもしれないね。
株や金利の不当性を竹下先生が以前から指摘されていましたね。
そもそも株式会社の始まりが、あの東インド会社だそうで、その実態の恐ろしさはseiryuuさんの「ユダヤ問題のポイント」で詳しく教えていただいていたので、武井さんのお話がすぐに理解できました。
武井:ちょっとスピリチュアルな話しですけど、世界が動いてるメカニズムっていうのが、今の資本主義って奪い合いの原理じゃないですか。株式会社が出来た1602年から、東インド会社って世界初の株式会社とか言われてますけども、その実態は軍隊みたいなもんで、当時のたしかイギリス国家と同じぐらいの軍事力持って、いきなり土地攻めてって、人殺しまくってお前ら今日から奴隷なって言ってた奴らなわけで、でもそれがいいか悪いかっていう議論ではなくて、150年前に奴隷制ていうのはなくなって、一応世界から、いうふうに世の中が変わっていく中で、営み、経済の力学が奪い合いではなくて、分かち合いに転換しないといけないと思っていて、僕らが生きてる間にそういう転換できたらいいなあとは思うんですよね。よく奪い合うと足らず、分かち合うと余るみたいなことありますから。
🌈武井浩三(たけい こうぞう)さん♫
— ゆりかのラジオ (@yurika_no_radio) September 13, 2019
2007年にダイヤモンドメディアを創業。「管理しない」マネジメント手法を用いた次世代型企業として注目を集めるように。ティール組織・ホラクラシー経営等、自律分散型経営の日本における第一人者。これらの経営を「自然(じねん)経営」と称している。 pic.twitter.com/o40vHSwQZX
武井さんの会社ではティール組織という形態でされているそうで、これがまた素晴らしいんだ。
⚫︎ティール組織というのはフレデリック・ラルーという方が日本では2018年にアメリカで2014年に出版した本のタイトル。
「ティール組織」フレデリック・ラルー
— 三津凛@小説 (@rinrin7523) March 4, 2020
ティール(進化型)組織とはなにか?従来のトップダウン型のピラミッド組織を越えた自主経営組織である。一人一人が高い目的意識、課題意識を持ち組織の課題について意思決定権を持つ。究極の個人主義であり、実力主義の組織。 pic.twitter.com/qfPqcBJcnX
⚫︎ティールとは色のことで、水色みたいな色。つまり水色の組織。その意味は、レッドはヤクザみたいな腕力が強いやつが勝つ組織。アーバンというのは軍隊や宗教みたいにめっちゃ支配のあるヒエラルキー組織。オレンジというのは実力主義のピラミッド組織。グリーンはピラミッドみたいな支配階層はあるけど、みんな家族という考え方。ティールというのは組織も何もなくて、みんな地球に生きている仲間という世界観。
学習院講義「ティール組織」のスライドを公開します。この概念はマッキンゼー出身のフレデリック・ラルー氏によって2014年に提唱されたもので、人類の発展とともに進化した組織を5つのカラーでまとめたものです。 #ティール組織https://t.co/alWghJE6jX pic.twitter.com/aPtckVhjsD
— 斉藤 徹 (@toru_saito) July 6, 2018
⚫︎具体的には、だれも支配したくないし支配されたくないから、まず上司部下の概念をなくす。みんな同じ立場でいてその中で健全な役割分担があるだけ、そういう仕組みを作っていくと出社自由、副業自由、お金と情報と権限を誰か個人が管理するのではなくて、会社の真ん中に置いてウィキペディアのように、誰でも使える状態を常に作る。だから全員の給料とか使った経費とか、財務諸表とか全部常にオープン。
⚫︎意思決定というのは多数決でするとマジョリティーなのでマイノリティーが削られていき、無難な方へ流れてしまうけど、未来はどうなるかわからないから、マジョリティーがいいとは限らない。リーダーシップというのはいつでもマイノリティー。だから多数決はしないという仕組みにして、意見が割れたときはひたすら話し合う。
⚫︎話し合いのコスパとか見て、2回転ルールというのを決めた。まず全体の意見を広く集める発散の場。それを開示してさらに8人以内の実行委員会を作って話し合い、オブザブでの参加もあって、素案を出して、もう一回全員に素案についての意見を集めて、それに基づいて話し合って着地させる。そういうプロセスをみんなで関与すると、当事者意識が、違った結論にたどり着いたとしても失われない。
⚫︎基本的にはオンラインで顔を見ながらの会議。
⚫︎組織のヒエラルキーは情報の格差そのもの、インターネットで情報共有できるのでインターネットがなければこういう組織はつくれない。
(1:06:24)
武井:アメリカとかだと例えばベネフィットカンパニーっていう団体があって、ディーコープっていう認証いい会社認証みたいな資格があったりするんですけど、その認証とるためには、社内の平均給与とトップの差が20倍以内じゃないといけないとか、一定決めてたりするんですよね。
決められたモラルというか、でも僕ダイヤモンドメディアって会社やってて気付いたのは、報酬とか全部オープンにしちゃうと、勝手に差が縮まってくんですよね。それは何故かっていうとやっぱり周りのことを気遣うって事も一つありますけど、今のヒエラルキー組織の中における報酬の格差って責任の重さと比例してるんですね。だから責任が重い仕事してるんだから、その分だけ報酬もらわないと割に合わないよみたいなことになるんですけど、情報が分散してみんなが情報見れるようになって、意思決定に関与できるようになると、つまり責任も分散するんですよね。そうすると自然と報酬も分散するっていう力学が働くんで、とにかく僕は会社の中でなんで経営者が力持っちゃうかっていうと情報隠して、情報コントロールしてるからなんで、そういうところをどんどんオープンにするみたいに、例えばですけど法律とかで会社の中でそういう財務諸表とかオープンにしないといけないルールをつくるとか、
あともう一つ、現実的に起こるだろうと思ってるのが、今って労働者、一般的にいう労働者がなんで立場が弱いかっていうと会社に雇われていて収入源がここしかないから、あらがうことができないというか、生殺与奪権握られてる状態じゃあないですか、でも僕の周りとかではよく最近起こってるのは、副業してる人ほど理不尽な会社の要求に対して、NOって言えるようになるんですね。具体的には収入源が3つ以上分散すると組織よりも個人の方が強くなるんですよね。イニシアチブを持つようになって、理不尽なこという会社は、もうこんな会社いいよって辞めることができるんで、付き合うことを、そうすると自然と会社ができる健全な努力っていうのが、ほんとにいい会社になってくことでしか、人が集まってこないようになってくんですよね。
全部情報開示するって気持ちいいですね。
やましいことがなければ、できますよね。
今の自民党政治に特に当てはまります。情報開示請求に対して、ほとんど黒塗りして隠すこと自体、やましいことあるって認めていますよね。
全部オープンで自分の給料も自分で決めるってすごいね。経営状態もみんなわかってるから、その中で各々がバランスをとっていくんだろう。仕事のやる気アップしそうだよ。
クラウドファンディングという、応援寄付システムでお金を集めることができますね。知り合いが村おこしで喫茶店を始めるときに寄付したことがあります。
まさに助け合い経済システムですが、それができるのも寄付する余裕があればですが・・・。
他にも殺処分されそうな犬や猫を引き取る施設へ毎月定期的に寄付していたり、もっと余裕があれば他にも色々寄付したいよね。
日本では25年以上のデフレ、緊縮財政で、政府が市民にお金を供給しないから、住居喪失で路上にでたり、自殺したり、育ち盛りの子供が十分食べられなかったり、生活費を稼ぐために売春したり等々、生活困窮者が増えたけど、その反面、助け合いが増えているのかもしれない。
その精神が発揮されたのが、れいわ新選組や大西つねきさんの選挙活動支援ですよね。
大西つねき
— いながきひろみ (@hiromiinagaki) October 18, 2017
神奈川8区
衆議院選挙候補者https://t.co/f8689FTzMu pic.twitter.com/rFpEKwN2MQ
寄付やボランティアの支援が集まるということは、それだけみんなが必要だと思ってるということで、今いい会社でなくては優秀な若者が集まらなくなっているんだね。それで武井さんのところに相談が増えてるとか。大企業、環境省や文科省、金融庁、韓国のサムスンやフランスのビジネススクールなどからも。
会社も社会が必要としているホワイトな会社ばかりの非営利会社になって不労所得がなくなるといいよ。
企業献金やお金持ちの献金で政治をしている政治家が、不労所得を増やす方向で政治を動かし、一般国民には消費税増税や非正規雇用促進などの締め付けをしてきたわけですね。
大西つねきさんが、理想的には日本の会社が全部、非営利株式会社になればいい、外国の投資家だとかみんな追い出したいって。政治のプロセスも全部オープンにすればいいって・・・。会社だけでなく政党&政治のティール組織化だよね。
武井さんの会社は配当なしでもたくさんの株主が集まって、さらにたくさんの株主集めて、みんなの会社にするという取り組みをされているそうです。社会に必要とされてる会社はみんなの会社という、一部の者だけの利益追求システムを覆していっておられるんですね。
不労所得・所得格差・支配構造を目指す政治勢力が台頭しているように見えて、実は目覚めた人たちが着実に変化の波を起こしてくれてるんだ。
政治も社会全体もティール組織化が必要で、ティール組織そのもののしがらみのない市民の草の根政治で、できるところから、寄付・ボランティアなど応援・自立していけたらいいですね。
大西つねきさんと武井浩三さんの本質を突いたお話は、経済だけでなく、会社形態、ひいてはこれからの社会や政治について、とても示唆に富む具体的なお話だと思います。