ぴょんぴょんの「サハリン2」 ~ロシアとの共同プロジェクトを続行する選択をした日本

 時事ブログで、時々出てくる「サハリン2」。
 なんだろう?と思って調べてみると、日本とロシアの「首の皮一枚」のつながりでした。
 今回、ロシアから、「サハリン2」の契約やり直しを迫られて、石油会社シェルも撤退した「サハリン2」に、居残る選択をした日本。
 ロシアとの縁など切ってしまえ、他の資源を探せ、代替エネルギーを推進しろ、早く原発を再稼働しろ、という声も聞こえる中、なぜ居残る選択をしたのか?
 まず、日本をロシア制裁に巻き込んだ、欧米がよく許したと思いますが、ロシアと日本の「首の皮一枚」が残されて、ホッとしました。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「サハリン2」 ~ロシアとの共同プロジェクトを続行する選択をした日本

この冬が正念場


だいぶ、涼しくなったね〜。

おそらく、この冬が正念場だな。

なんの?

以前、ここでも話したが、イギリスが大変なことになっている。
10月から電気代の上限が80%上がって、現在の年32万円から、年57万円になるそうだ。
この上限額は、年に4回見直される予定で、2023年1月からはさらに50%上がって年87万円になると言う。

Money Saving Expert

大変だねえ。
時事ブログでも言ってたね。
イギリスのパブとか、上限がないからどんどん潰れていってるって。


イギリスはパブが魅力なのに、寂しいことだな。
イギリスの冬は、ジメジメして寒い。
しかも、インフレで食料は値上がりしている。
電気代ガス代が払えなければ、「暖房か食事か」だ。


人が死ぬかもしれないのに、イギリス政府は何をしてるの?

次期首相を選ぶのに忙しい?
財務大臣は国民に、エネルギーを節約しろと呼びかけるだけ。
BBC

もしかして、わざとやってる?

ああ、いずれ日本も同じになる。

どうしたらいいの〜?

今からでも遅くない、ぺりどっと通信55「田舎暮らし」を読め。

寝袋・・テント・・?



日本と同じ資源のないイギリスは、遠い世界じゃねえ。
最近、日本のLNG(液化天然ガス)輸入量のトップ、37.2%を占めるオーストラリアが、LNGの輸出を規制すると言いだした。
NHK

うわあ! ガス代が上がるの?


「神が河口に作った島」ーサハリン(樺太)


日本もいつ、イギリスと同じ亡国路線をたどるかわからん。
そこで、最近よく耳にする「サハリン2」のことだが・・。

あ!! 知ってるよ、サハリン!
おいしいものがいっぱいあって、景色のきれいなとこだって。
日本との繋がりも深いサハリン(樺太)に初上陸!観光にグルメにとたっぷりご紹介します!
ビーフ・ストロガノフ! ライ麦パン! 特大のカニ!!
行きたいなあ、コロナの前に行っとけばよかった。

ビーフ・ストロガノフ
Author:Naotake Murayama[CC BY]

はあ〜 
「サハリン2」と聞いて、食いもんの話になるとは・・
ところで、サハリンはどこにあるか知ってるか。

日本の上につららみたいにぶらさがってる、島だよね?

そうだ、樺太(からふと)とも呼ばれる。
樺太はアイヌ語の「カムイ・カラ・プト・ヤ・モシリ」が語源。
意味は「神が河口に作った島」。
サハリンは満州語の「サハリヤン・ウラ・アンガ・ハダ」が語源。
意味は「黒竜江の対岸の島」。
ヒデオの情報管理部屋

「神が河口に作った島」・・アイヌ語はロマンがあるなあ。

樺太の南、南樺太は日本領土の時代もあったが、今は、サハリン沖の海底に眠る石油・天然ガスをアメリカ、ロシア、日本、インドなどが共同出資して採掘している。
それがサハリン・プロジェクトだ。



このプロジェクトは2016年、あべぴょんがプーチン大統領に提案したのが始まりだそうだ。

ああ、覚えてる。
あべぴょんがプーチンを「ウラジーミル」って呼んでた、あれだね。

あのときの首脳会談も、日本が対ロ制裁に賛同したせいで、一気にパアになっちまって。

もったいないよね、うるさいお姑さん、アメリカがついてるから。

ああ、日本はヘンな家に嫁いじまったな。


「サハリン1・2」は日本の電力・ガス供給に不可欠なエネルギー源


そのサハリンの資源開発が「サハリン2」?
てことは、「サハリン1」もあるの?

ああ、「サハリン1」は、原油生産が中心のプロジェクト。
「サハリン2」は、液化天然ガス(LNG)生産が中心だ。

「サハリン1」は、アメリカの「エクソンモービル」、ロシアの政府系エネルギー企業、インド国営石油会社、日本政府・伊藤忠・丸紅が出資する「SODECO・サハリン石油ガス開発」の共同出資で、主に原油を出荷してきた。
ただ、「エクソンモービル」はロシア制裁を機に撤退したが。
NHK

Wikipedia[Public Domain]

へえ、日本政府も「サハリン1」に出資しているんだね。

一方、液化天然ガス(LNG)を生産する「サハリン2」は、シェル(旧ロイヤルダッチシェル)、三井物産、三菱商事、ロシア企業ガスプロムらが出資する「サハリン・エナジー社」が運営していた。
ロシア制裁を機にシェルが撤退した後、プーチンは「サハリン2」の運営会社「サハリン・エナジー社」の所有権を、バミューダの事業者から国内の新会社に移した。
これによって、三井物産、三菱商事は「サハリン2」への出資を維持するために、再申請をしなければならなくなった。
RT

何のために、運営会社を移したんだ?

「非友好的な国々」からの制裁に対応するため、だそうだ。RT
「日本企業がロシア政府に申請が認められて出資を維持できる可能性は、日本政府がロシアに対する態度を改めない限り、ほとんどないということでしょう。」
時事ブログ
たとえ申請しても、ロシアが認めてくれなきゃアウト、ということだ。

あちゃ〜 日本政府が態度を改めるかなあ?

日本としてはLNGも必要だけど、マスコミは世論を反ロシアに誘導しているし。

三井も三菱も悩むところだね。
シェルに続いて、撤退するしかないのかな・・?

いや、撤退はしなかった。
どころか、三井、三菱はロシアの新会社「サハリンスカヤ・エネルギヤ」との契約を申請して、ロシアから受け入れられ、これまで通りの持ち株も認められたのよ。

ええ!? ロシアが認めてくれた?

おかげで、これまで「サハリン2」から天然ガスを買っていた東京電力、東京ガス、中部電力、広島ガス、九州電力も、ロシアの新会社と購入契約を締結することができた。YAHOO!ニュース


え? ぼくたち、助かったんだね。
でも、ロシア制裁に賛同した日本が、こんなにサクサク、ロシアと交渉できたのは意外だ。

たしかに。
だが、「サハリン1・2」の続行を支持しているのは、政府なんだ。
今年3月、岸田首相は「サハリン2」をはじめとするプロジェクトは「エネルギーの安定供給上、日本にとって重要だ」と言った。

長周新聞
同じく3月、萩生田・前経産相は「サハリン1・2」は「日本の電力・ガス供給に不可欠なエネルギー源だ」と言った。
今回の契約更新でも、萩生田・前経産相が、三井物産社長に出資を求めたと言う。

新任の西村経産相も三菱商事社長に要請し、「エネルギーの安定供給の観点から極めて重要なプロジェクト。官民一体となって対応していきたい」と言ったそうだ。
Infoseek News

そうか、「サハリン1・2」は、国家プロジェクト並みの扱いなんだ。
でも、国民の反応はどうなの?

賛否両論、ってゆうか、無関心?
ニュースで「サハリン2」のことなんて聞いてねえし。
聞いたとしても、「ウクライナ正義、ロシア悪者」の頭には正しい判断はムリだし。

でも、このことは、お姑さんも同意してるってこと?
よく許してくれたよね。

「このため政府は、早くから日本として権益の維持を目指す方針を明らかにし、アメリカにも理解を求めてきました」NHKとか言ってるが、とにかく良かったんじゃね?
だって、「サハリン2」で生産されるLNGの約6割は日本向けで、現在日本が輸入しているLNGの8%に当たるんだから、それが消えたらおおごとだった。

Author:とまりん♪[CC BY-SA]

最大輸入国のオーストラリアも規制をかけると言う今、「サハリン2」から撤退してたら、完全にアウトだった!

それにしても、ロシアは「敵に塩を送る」じゃないが、日本にラストチャンスをくれたのかな。

さんざん、ロスチャイルドにいじめられたロシアは、日本も早く気づけよって思ってるんじゃない?

そうだな。
ユダヤ問題のポイント(日本 明治編) ― 第30話」によれば、日露戦争をしかけて、ロシアを挫いたのはロスチャイルドだった。
そして、日露戦争で勝利した日本は、樺太を日本の領土にした。
第二次大戦で樺太を失った今もなお、ロスチャイルドの催眠術にかかっている。

大人のロシアに感謝だよ。
これからも、「姑を選ぶのか、奥さんを選ぶのか」、日本は試されるね。

だが、9月1日、ロシアのアレクサンドル・ノバク副首相が、三井物産の役員と会談した際、ノバク副首相は、三井物産との協力関係の強化に期待を示し、10月12日~14日にモスクワで開催の国際フォーラム「ロシア・エネルギー・ウィーク2022」への招待状を野崎氏に手渡したと言う。Sputnik


うわ〜ん! もしかして奥さんには、嫌われてないってこと?

制裁に賛同した相手にこの態度、やっぱりロシアは大人だな。

エネルギー自給率が低い日本として、この恩を忘れちゃいけない。

ヨーロッパじゃ、凍死餓死者が出るかもしれないというのに、おれたちはなんとか、この冬を無事に超えられそうだ、やれやれ。


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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