注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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五輪新施設、大会後大半が赤字 住民の利用カギ 黒字見込みは1施設のみ
2020年東京五輪・パラリンピックの会場として、東京都は計約1375億円を投じ6つの新施設を整備する。大会後も「レガシー(遺産)」として活用する計画だが、維持管理の負担は重い。大会後に採算が合うのは1施設のみで、残り5施設は年間計約11億円の赤字が発生する見通し。住民らに広く活用されるかどうかがカギになる。
(以下略)
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リオ五輪招致 買収認める 賄賂200万ドルか
2016年のリオデジャネイロオリンピック招致をめぐり、当時の知事が「賄賂を支払って票を買収した」と証言したことがわかった。
これは、リオデジャネイロ州の元知事が判事に証言したもので、オリンピック招致の活動中に、国際陸連前会長のディアク氏とその息子に、あわせて200万ドル(およそ2億1,500万円)を支払い、少なくとも6票を買収したとしている。
ディアク前会長とその息子をめぐっては、フランスの検察当局が、東京オリンピック招致の買収疑惑でも調べを進めていて、JOC(日本オリンピック委員会)の竹田恒和前会長も捜査対象となっている。
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報道陣からもブーイング 五輪会場見学ツアーは超グダグダ
(前略)
都が3日に公開したのは、競泳会場となる「東京アクアティクスセンター」やバレーボール会場の「有明アリーナ」など4施設。工事の進捗率は75~87%だという。海外メディアを含め100人超の報道陣が見学に参加したが、内容は小池都知事が常々口にする「情報公開」とはほど遠いものだった。建物内部はおろか、近づくことすら禁止されたのだ。
(中略)
都のオリンピック・パラリンピック準備局の広報担当者は、「開催直前まで調整したのですが、工期がギリギリで、大勢のメディアを受け入れるだけの余裕がなかった」と釈明。
(以下略)
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五輪、今度は「ホテルがない」 組織委が大量に仮押さえ
チケットは当たったのに、ホテルが予約できない――。来夏の東京五輪を会場で観戦する予定の人たちから、こんな悲鳴が上がっている。チケット抽選の当選発表後、問い合わせが急増するホテル側も困り顔だ。なぜ、こんな事態になっているのか。
「大会関係者がすべて部屋を押さえているので、予約はできません」
(以下略)
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まず一つ、東京五輪・パラリンピックのための会場として、東京都では6つの新施設を整備し、大会後も活用する計画です。ところが日経の報道では、それら施設の維持管理の負担は重く、毎年約11億円の赤字が出る見通しだそうです。負の「レガシー(遺産)」になることが分かっているような公共事業のあり方に批判が上がっています。
二つめは、東京五輪招致の買収疑惑の対象にもなっている国際陸連のディアク前会長とその息子について、2016年のリオデジャネイロ五輪招致での買収が法廷で証言されたというニュースが入りました。リオでは買収工作を受けた親子が、東京では厳格に清廉潔白に選考しただろうか、JOC竹田前会長の捜査の行方に影響しそうです。
三つめは、東京五輪の競技会場建設の仕上がり具合をメディアに向けて発表するため、東京都が報道陣への見学ツアーを実施したそうです。都による工事の進捗率は7〜8割とのことですが、実際の見学ツアーでは、全く内部を公開されず、取材時間も短く限られたもので、海外メディアまで呼んでおきながらアピールどころか工事が進んでいないのではないかという疑念を残したようです。
そして四つめに、五輪チケットの抽選で当選した人たちが観戦のために都内のホテルを予約しようとすると、組織委員会など大会関係者が全室押さえているため予約できないという状況になっているようです。新幹線で1時間程度の群馬や静岡まで宿泊エリアに広げるという対応もあるようですが、体の不自由な方はバリアフリー設備の整ったホテルなど条件があり、このようなところにも「自分達だけ」というJOCの傲慢な姿勢が見えるようです。
この東京五輪・パラリンピックが一体誰のためのものか、大きく利益を得る者を知っておくことは選挙の判断にも役立ちそうですね。