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『スロー・イズ・ビューティフル』
1.グローバルからローカルへ
グローバリズムの波が押し寄せて、まず失われていくのが衣食住の"衣"とのことです。辻氏は毎年ブータンに行き、その変化を見てきました。そして数年前から、失われてしまった棉を栽培するお手伝いをしています。探し求めたところ、固定種の棉の種が奥地の村にて連綿と受け継がれていたのです。かつてブータンでは、娘が嫁に行く際には旦那さんとなる人に着物を織って贈り物としていたそうです。そのために親は娘の嫁入りに備えて、棉を何年にもわたって栽培していたそうです。そうした棉を栽培する風習が、まだ奥地の村で残っていたのです。そして糸を紡いだり機を織ったりする技を持った80代のお年寄りもいたのです。こうして、伝承の糸を若い人たちに何とかつなぐことができました。
2.「幸せの経済学」へ
『迅速なスピードで世界的に広がった近代化の波は、30年前まで外国人立入禁止地域だったヒマラヤの辺境ラダックにも押し寄せていました。西欧の消費文化はあっという間に彼らの伝統的な生活スタイルを一変させ、自然との関わりを切り離さし、人との繋がりを希薄化させることにより彼らのアイデンティティーや伝統文化の誇りまでも奪っていきました。こうした消費文化に翻弄される人々の姿をもとに、世界中の環境活動家たちがグローバリゼーションの負の側面を指摘し、本当の豊かさとは何か?を説いていきます。』(映画"幸せの経済学"より)
3.Retrofuturism(懐かしい未来)
「レトロフューチャリズム(懐かしい未来)」
この写真は、辻氏が旅先のエストニアで出会った壁の落書きです。
レトロな未来が伝わってくるかのようです。
・ちなみに、テレ!はエストニア語の"こんにちは"です。。
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グローバリズムの波が押し寄せて、まず失われていくのが衣食住の"衣"とのことです。辻氏は毎年ブータンに行き、その変化を見てきました。そして数年前から、失われてしまった棉を栽培するお手伝いをしています。探し求めたところ、固定種の棉の種が奥地の村にて連綿と受け継がれていたのです。かつてブータンでは、娘が嫁に行く際には旦那さんとなる人に着物を織って贈り物としていたそうです。そのために親は娘の嫁入りに備えて、棉を何年にもわたって栽培していたそうです。そうした棉を栽培する風習が、まだ奥地の村で残っていたのです。そして糸を紡いだり機を織ったりする技を持った80代のお年寄りもいたのです。こうして、伝承の糸を若い人たちに何とかつなぐことができました。
2.「幸せの経済学」へ
画像の出典:ヘレナ・ノーバック=ホッジ「ラダック 懐かしい未来」山と渓谷社より
『迅速なスピードで世界的に広がった近代化の波は、30年前まで外国人立入禁止地域だったヒマラヤの辺境ラダックにも押し寄せていました。西欧の消費文化はあっという間に彼らの伝統的な生活スタイルを一変させ、自然との関わりを切り離さし、人との繋がりを希薄化させることにより彼らのアイデンティティーや伝統文化の誇りまでも奪っていきました。こうした消費文化に翻弄される人々の姿をもとに、世界中の環境活動家たちがグローバリゼーションの負の側面を指摘し、本当の豊かさとは何か?を説いていきます。』(映画"幸せの経済学"より)
3.Retrofuturism(懐かしい未来)
画像:辻信一氏より提供
「レトロフューチャリズム(懐かしい未来)」
この写真は、辻氏が旅先のエストニアで出会った壁の落書きです。
レトロな未来が伝わってくるかのようです。
・ちなみに、テレ!はエストニア語の"こんにちは"です。。
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E.F.シューマッハーの「スモール・イズ・ビューティフル」にヒントを得た「スロー・イズ・ビューティフル」を掲げ、スロー・スモール・シンプルの3Sを提唱する辻氏は、自然と共生する"本当の豊かさ"を、そして"幸せの経済"についてお話してくださいました。まるで、"懐かしい未来"を見せてくれるかのように。
ある方が、「様々な問題を未解決なままにどんどん進んでしまっているグローバリゼーションの流れは本当に終焉するのでしょうか?」と質問しました。それに対して辻氏は、「わからない!というのが正直なところです。楽観的とよくいわれる私ですが、すでに取り返しのつかない事態になっているのではないか!との悲観的な側面は十分に認識しています。しかし、世界を旅してみて、ローカリゼーションに基づくような"幸せの経済"を試みている明るい兆しを世界各地でみてきた!というのも紛れもない事実なのです。証は沢山あります!」と。
光を観ている"幸せの証人"です。