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独裁者の道をひた走っているゼレンスキー、このおぞましいウクライナを熱烈に支持し続ける日本を含めた西側の主流メディア / 戦争を終わらせるためにプーチン大統領に会う意思があるゼレンスキー

竹下雅敏氏からの情報です。
 世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」で、ウクライナのゼレンスキー大統領はオンライン形式で演説し、“石油の禁輸を含むロシアとの完全な貿易停止、金融システムからの排除など、最大限の制裁を行うとともに、経営者らに対しては、ロシアからの完全撤退を求めた”とのことです。
 「ダボス会議のスクリーンに登場したゼレンスキー大統領は、クラウス・シュワブによって紹介されると、世界の政財界の要人から絶え間ない拍手喝采を受けている。」ということですから、少なくとも情報戦に関しては、世界経済フォーラムが大きな影響を与えていることになるでしょう。
 主流メディアのフェイクニュースでは、ゼレンスキーは英雄でプーチンは悪魔なのですが、そのゼレンスキーは、“何らかの形でロシアを応援したら資産没収の法律に、ゼレンスキーが署名した”とのことです。すらいと氏のこちらのツイートによれば、「兵士の投降・逃亡を防ぐため射殺を許可する法案」がウクライナ議会に提出されたということです。
 独裁者の道をひた走っているゼレンスキーですが、日本を含めた西側の主流メディアは、このおぞましいウクライナを熱烈に支持し続けるのです。「ダボス会議」の連中は、ロシアのプーチンを倒すためにウクライナを利用しているわけですが、どんな嘘でも平気でつくサイコパスは使い勝手が良いのでしょう。シナリオはMI6が書いていると思われます。
 “続きはこちらから”をご覧ください。ゼレンスキーは、“戦争を終わらせるためにロシアのウラジーミル・プーチン大統領に会う意思がある”と述べたようです。昨日の記事で、“アゾフスタルの「アゾフ大隊」の降伏によって、ロシア軍の勢いが増しウクライナ軍は総崩れの様相です。”とコメントしたのですが、どうやら間違いないようです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ゼレンスキー大統領 ダボス会議で最大限の経済制裁訴え
引用元)
(前略)
世界経済フォーラムの年次総会=ダボス会議で、ウクライナのゼレンスキー大統領は、最大限の経済制裁を行うよう呼びかけた。

各国の首脳や経済界のリーダーおよそ2,500人が参加する2022年のダボス会議の主要なテーマは、ウクライナへの軍事侵攻の問題で、ロシアの参加は認められていない。

ゼレンスキー大統領は、23日、オンライン形式で演説し、「現在起きている攻撃に対処するだけではなく、これを将来にわたり防がなければならない」と強調した。

そのうえで、石油の禁輸を含むロシアとの完全な貿易停止、金融システムからの排除など、最大限の制裁を行うとともに、経営者らに対しては、ロシアからの完全撤退を求めた。

ゼレンスキー大統領は、「ロシアが核や化学兵器を使用するのを待っていてはならない」として、早急な対応の必要性を呼びかけた。
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配信元)




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「トランプ大統領とロシアとの共謀」はフェイクニュース確定

竹下雅敏氏からの情報です。
私立探偵のリッチ・ウィーラーですが、読者の方から、正確にはロッド・ウィーラー( Rod Wheeler )とのことです。 (2017/08/07)
 ありもしない“ロシアとの共謀”を根拠に、議会が新たなロシア経済制裁法案を通過させ、トランプ大統領がやむなく署名したという記事をすでに紹介しました。スプートニクは、ロシアが米大統領選に介入したという証拠は一切上がっていないと言っていましたが、櫻井ジャーナルによると、選挙戦のロシア介入疑惑の発端になったWikiLeaksへの情報提供は、ロシアではなく民主党全国委員会(DNC)のコンピューター担当スタッフだったセス・リッチだということです。
 このことは、すでにセス・リッチ氏殺害を調べていた私立探偵リッチ・ウィーラーがすでに主張していました。今回、世界的に高名な調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュがこれを述べたことで、この件はほぼ確定したと言えるでしょう。
 トランプ大統領をなんとしても弾劾に持って行きたいオバマを中心とする連中は、トランプ大統領とロシアとの共謀というありもしないフェイクニュースを、メディアに垂れ流してきました。ポール・クレイグ・ロバーツ氏は、“次期政権が他国政府と話すことを禁じる法律など存在しない”とし、このようなトランプ大統領に対する“魔女狩り”が、いかにばかげたことかを示しています。
 引用元では、いざとなればトランプ大統領は、前任のオバマが“大統領に与えた権限”のおかげで、非常事態を宣言すれば、“議会をキャンセルし、誰であれ、選んだ人物を逮捕することができる”と言っています。なので、その気になれば、トランプ大統領は、自分の気に入らない人物を誰でもFEMAにぶち込むことが出来るはずなのです。
 大勢において、悪との戦いはすでに決着がついています。ただ、このような乱暴な方法は出来るだけ取りたくないわけです。なので、いつの間にか違法行為を働く連中が、1人また1人と消えていく形になるのではないかと思います。多くの国民には何も知らされないでしょう。そのうち、トランプ大統領に反対する者は居なくなって行くと思われます。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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FBIや警察の報告では民主党のメールは同党スタッフがリーク、露は無関係だと有名ジャーナリスト
引用元)
調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュが民主党全国委員会(DNC)から漏れた電子メールについて電話で語った音声がインターネット上で公開されている。彼はワシントンDC警察やFBIの報告書を見たとしたうえで、電子メールをWikiLeaksへ渡したのはDNCのコンピュータ担当スタッフだったセス・リッチだとしている。また、その漏洩した電子メールはロシア政府がハッキングしたとする偽情報を流し、ロシアとアメリカとの関係悪化を目論んだのはCIA長官だったジョン・ブレナンだとも語っている。


同じ趣旨のことはリッチの両親が雇った元殺人課刑事の私立探偵リッチ・ウィーラーも主張していた。

(中略) 

WikiLeaksがクリントンに関した電子メールを公開した後、セス・リッチは2016年7月10日、背中を2度撃たれて死亡している。

(中略) 

事件の翌月、WikiLeaksのジュリアン・アッサンジはリッチについてDNCの電子メールを提供した人物だと示唆射殺事件に関する情報提供者に2万ドルを提供するとツイッターに書き込んでいる。今回、WikiLeaksはハーシュの発言をツイッターで紹介、事実上、電子メールをWikiLeaksへ渡したのはセス・リッチだと認めている。

(以下略) 


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1692年-93年のセーレム魔女裁判をしのぐドナルド・トランプに対する魔女狩
2017年7月31日、


Paul Craig Roberts

(前略) 

CIAも、NSAも、FBIも、国家情報長官も、誰一人、一片の証拠たりとも見つけられない事実にもかかわらず、ありもしない“ロシアとの共謀”という息を飲むようないんちきが何カ月も主要ニュース記事だ。

(中略) 

全く実体のないものに、特別検察官を据えていることが、アメリカにおける司法がどれほど完全に堕落しているかを示している。しかも、根拠のない非難自体ばかげている。次期政権が他国政府と話すことを禁じる法律など存在しない。実際、トランプであれ、フリンであれ、誰であれ、無謀なブッシュ政権とオバマ政権が逆立てたロシアの怒りを静めようと素早く動いたことでメダルを授与されるべきなのだ。

(中略) 

議会が新たなロシア経済制裁法案を通過させたのは、無謀なばか丸出しの行為だ。法案で犠牲を払わされるはずで、拒否する可能性があり、脆弱なアメリカ帝国中に衝撃波を送っていただろうヨーロッパとの相談もせずに行われたのだ。

議会の無分別な法案は三権分立の侵害だ。外交政策は行政府の仕事だ。
無責任なオバマが経済制裁を課したのだ。大統領が経済制裁を課することができるなら、大統領が、経済制裁を解除することができるのは明らかだ。

(以下略) 

トランプ大統領が対露制裁法を痛烈に批判 法案の目的はロシアとの関係悪化とトランプ大統領の退陣

竹下雅敏氏からの情報です。
 トランプ大統領は、対ロシア制裁を強化する法案に署名したようです。この制裁は、米大統領選にロシアが介入したことへの措置ということですが、ロシア介入の証拠は全くありません。トランプ大統領は、署名を拒否しても“再可決での成立が確実”なため、やむなく署名したということのようです。
 署名後発表した声明で、トランプ大統領は、“対露制裁法を痛烈に批判”し、「ロシアとの良好な取引関係を悪化させる」としました。要は、この法案の目的は、トランプ政権とロシアとの関係を悪化させ、大統領を退陣に追い込みたいがためのものなのです。オバマが中心になってこのような卑劣なことを行っていると思って間違いないでしょう。
 逆に言うと、もはや、この連中にはこのような手段しか残されていないという事なのです。ロシア側もこうした事は十分に理解しているので、“米国に対して9月1日までにロシア駐在の外交官や現地職員らをロシア側と同数の455人にするよう要求”するなど、米制裁に強硬な反応を示していましたが、東京新聞の記事によると、トランプ政権に配慮して、報復措置を取らない方針にしたようです。
 またしても、ロシア側が大人の態度を示したようです。
 一連の経緯から、両国の関係を悪化させているのは、トランプ政権ではなく議会であることがはっきりしたと思います。時間が経つほど、悪人が明白に浮かび上がってくるという傾向は、これからもますますはっきりしてくると思われます。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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トランプ氏 対ロ制裁に署名も「関係を悪化させる」(17/08/03)
配信元)

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トランプ米大統領 自署の対露制裁法を痛烈に批判
転載元)
トランプ米大統領はロシア、イラン、朝鮮民主主義人民共和国に対する制裁強化法を自身で署名にするに際して表した声明のなかで、同法を損失だと批判し、これに含まれる一連の事項を非建設的と呼んだ。

スプートニク日本

トランプ大統領はまた議会に対し、ウクライナ紛争を調整しようとする欧州諸国の試みに損失を与える新たな対露制裁の使用を控えるよう呼びかけた。

トランプ氏は法の実現化で「米国のビジネス、我々の友人、同盟国に制裁が影響しないよう行ってきた我々の尽力を損ねてはならない」と語っている。

米国による新しい対ロシア制裁は、米国大統領選挙をロシアが妨害したからだとされているが、ロシアはこれを否定している。これに対する返答としてロシアは、775人の米国人外交官をロシアから追放すると発表。この追放規模は歴史上最大規模になると見られている。冷戦のときでさえ、このようなことはなかった

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露米関係は一層悪化しうる ティラーソン米国務長官
転載元)

© Sputnik/ Sergey Guneev


米国務省のティラーソン長官は、露米関係は一層悪化する可能性があるものの、米国はロシアとあからさまな衝突状態にあることには関心がないとの声明を表した。

スプートニク日本

ティラーソン長官は現在の露米関係を「緊張した」状態と位置づけている。長官は先日のモスクワ訪問で両国関係を「史上最も低いレベル」にあると定義づけたことを指摘し、「関係はさらに悪化する危険性がある」と付け加えた。

同時にティラーソン長官は米政権はロシアとの意見の相違をあからさまな衝突をぬきに解決するよう邁進していると指摘している。

トランプ米大統領が新たな対露制裁法案を支持したことについては、長官は米大統領としてもこの法案に「大感激しているわけではない」と指摘し、「我々はこれが我々の尽力を助けるものにはならないと明言した。だがこれは議会で大多数によって可決されたものだ。大統領はこれを理解しており、すべては大統領が法案に署名することを示している。そして我々も法案に取り組むことになるだろう」と語った。

7月28日、米上院はロシア、イラン、北朝鮮に対する制裁強化に向けた法案を可決。賛成は98票、反対は2票だった。

これを受けてロシアは、モスクワ・セレブリャニ・ボール森林公園にある別荘(ダーチャ)や、ダロジュナヤ通りにある貨物置場を米大使館が使用することを、8月1日から一時禁止した。

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ロシアが対露制裁の反撃…プーチン大統領『我が国の米外交官ら半分は追放だ』

竹下雅敏氏からの情報です。
 アメリカの対ロシア追加制裁案可決の報復措置を、ロシアが決定したようです。9月1日を期限にロシア駐在の米国大使の人員を445人に減らすほか、一部の外交施設を差し押さえるようです。
 これまで、欧米はロシアに対して様々な制裁を行ってきましたが、ロシアは危機を乗り越え、制裁はむしろ欧米側に重くのしかかっています。ここにきて、ロシア側は反撃に転じたようで、今回のロシアの制裁は、アメリカにとってかなりの痛手になると思われます。
 トランプ大統領にすれば、ロシア疑惑で追及されている立場から法案に署名せざるをえないのでしょうが、本音はティラーソン国務長官の文書の通り、“こうした制裁はこれ以上必要なくなることを期待する”というものではないでしょうか。
 いつになったら、ロシア、中国、アメリカという大国が、世界の繁栄のために一致協力して動くようになるのでしょう。まず、ロックフェラー派を壊滅させ、ロスチャイルド家を経済崩壊によって排除する必要があります。道筋はほぼ見えているのですが、様々な準備も含め、今しばらくの忍耐が必要のようです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン大統領“我が国の米外交官ら半分は追放だ”(17/07/31)
配信元)

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ロシア外務省、追加制裁案可決でアメリカ大使にロシア側の回答を通達
転載元)
(前略) 

ロシア・インタファクス通信によりますと、ロシア外務省は28日金曜、ロシア駐在のタフト・アメリカ大使を外務省に呼び出し、ロシア側の声明を読み、アメリカ外交官と、モスクワの使用可能な外交施設の数の削減を通達しました。

ロシアのこの決定によりますと、ロシア国内のアメリカの大使館と領事館の職員の数は455人に減らされることが義務付けられています。

(中略) 

アメリカ大統領府は、29日土曜未明、声明を発し、トランプ大統領はイラン、ロシア、北朝鮮に対する制裁案に署名し、法制化するつもりだとしました。

中国外務省も、アメリカのロシア、イラン、北朝鮮に対する一方的な制裁に反対しているとしました。

中国外務省の陸報道官は、28日金曜、中国政府はこの追加制裁に反対しているとともに、各国間の対立は話し合いによってのみ解決すべきだとしました。

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米国の制裁にどれだけロシアが誠実に対処し、我慢したか 早見年表でご紹介【動画】
転載元)
7月28日、米政権はトランプ米大統領が対露制裁を強化する法案に署名を行うことを明らかにした。

スプートニク日本

ロシア外務省は同日、報復措置として9月1日を期限にロシア駐在の米国大使の人員削減を呼び掛けたほか、外交官らがモスクワおよびモスクワ郊外で一連の領域を使用することを一時禁止した。

(中略) 

そもそもこの制裁合戦、もとをただせばオバマ政権の終焉に次期トランプ政権の障害物を築く目的で突貫工事的に出された対露制裁が発端だった。オバマ陣営の出した制裁にロシアは当時、どういった反応を示しただろうか。また今回制裁発動に署名を行うトランプ氏はどうコメントしただろうか。早見年表で振り返ってみたい。

2016年12月29日

米国は国内に駐在するロシア人外交官35人に対し、72時間以内の国外退去を通達。
理由はロシアが米大統領選挙に影響を及ぼそうと画策したから。ところがその証拠は一切提示されず、未だに公表されていない。


(中略) 

2016年12月30日

CNNテレビは米国の制裁へロシアが報復し、米外交官の子弟が通うモスクワの英米系の学校を閉鎖したと誤報した。(中略)…ところがロシア外務省はCNNの誤報を指摘し、子弟の通学先を閉鎖などしていないことを明らかにした。

(中略) 

同日、プーチン大統領は米外交官の国外追放を拒否し、逆にクレムリンでのお正月のヨールカ祭に外交官の子弟を招待した。

(中略) 

プーチン大統領は米国の新制裁は煽動であり、この先の露米関係を損なう目的で出されたものと語った。

(中略) 

2016年12月31日

トランプ氏はCNNとNBCテレビを、米国政府の新たな反露制裁とロシア政府による対抗措置をいかに報道したか痛烈に批判した。((中略)…政治学者らの中からもプーチン大統領は「はるかに優れた外交的反応を示し、再び米国に勝った」と賛辞が贈られた。

(以下略)

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ティラーソン米国務長官 対露制裁が不要となることに期待
転載元)
米国務省のティラーソン長官は、米国は今後のロシアとの協力によって対露制裁の発動を回避できるよう期待するとの文書を表した。

スプートニク日本

ティラーソン米国務長官の発表には「我々の2国の間には巨大なグルーバルナ問題についての協力が発生し、こうした制裁はこれ以上必要なくなることを期待する」と書かれている。
ティラーソン長官は米上院の制裁承認は「米国民の断固とした意志」の表れとし、一般の米国民はロシア側からの二国関係の改善への一歩を目にしたいと期待していると述べている。
先の報道によると、ティラーソン米国務長官は近いうちにも辞任するという噂を否定した

[ちきゅう座]ウクライナ危機から3年:制裁解除は当然

 トランプ米大統領が登場したことで、今後、多くの逆転現象が見られると思いますが、この記事ではその一つとして対露経済制裁を上げています。対露経済制裁は、クリミアを併合したロシアに対して、米国主導で欧米各国が科したものでした。しかし、記事にもあるように、クリミア併合は、"米国政府の仕掛けたクーデターに対するやむをえない対応策"であり、何よりもクリミアの住民が望んだことです。また"ウクライナ危機の直接の原因は米国政府"にあります。にも関わらず、西側や日本のマスメディアもロシアを徹底して悪者にする報道を繰り返してきました。筆者は、トランプ米大統領が登場したことで、これから逆転現象が起こり、これまで米国に同調していた欧米各国や日本政府、マスメディアや政治家、御用学者などが、その「落とし前」の対応を迫られることになるとしています。また、読者に求めることして、"連中がどう対応するかをよく見守ってほしい"とあります。私たちの無知・無関心を変えていくことが、世の中に良い流れを生み出していくことになるのだと思います。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ウクライナ危機から3年:制裁解除は当然
転載元)
<塩原俊彦(しおばらとしひこ):高知大学准教授>

ウクライナ危機が表面化してから3年が経過する。日本では、ウクライナ危機への関心はすっかり薄れているように感じられる。しかし、ドナルド・トランプ米大統領の登場で、対ロ経済制裁の解除が俎上にあがっており、各国は過去の経済制裁への「落とし前」のつけ方への対応を迫られることになるだろう。

トランプは大統領就任直前まで、制裁解除の条件としてロシアとの反テロ対策での協力をあげていた。2016年末、米国政府がハッキングなどを理由に35人の駐米ロシア外交官などを国外退去処分にした際、プーチン大統領は対抗措置をあえてとらないことで、トランプ新政権との話し合いの窓口をオープンしている。

プーチンは2月2日、ハンガリーを訪問する。核発電所建設問題などの経済協力に加えて、対ロ経済制裁の解除に向けた話し合いが行われるだろう。3月には、EUサミットが計画されており、このころまでには米国の対ロ制裁への姿勢もはっきりするだろう。


対ロ制裁への「落とし前」 

筆者は拙著『ウクライナ・ゲート:「ネオコン」の情報操作と野望』、『ウクライナ2.0:地政学・通貨・ロビイスト』において、一貫して対ロ経済制裁に反対の立場をとってきた。なぜならウクライナ危機の直接の原因は米国政府にあったと断言できるからにほかならない。

貧しい西部に住むウクライナの若者を煽動して、そのナショナリズムをたきつけ、武装闘争のやり方まで伝授して、民主的に選ばれていたヴィクトル・ヤヌコヴィッチ政権をクーデターによって崩壊させたのは米国政府なのだから。親ロシアと米国政府が勝手にみなすヤヌコヴィッチ政権を腐敗などの理由をつけて武力で倒し、親米政権を据えたのである。米国政府が中南米で繰り返し行ってきたやり方を今度は複雑な民族が住むウクライナでやってのけたのである。

その過程で、ロシアがクリミア半島の併合を行ったのは事実だが、それはあくまで多数のロシア系住民の生命と財産を守るためであって(もちろん、セヴァストポリの軍港を守るためでもある)、米国政府の仕掛けたクーデターに対するやむをえない対応策であったにすぎない。


「民主主義の輸出」という罪 

たまたま読んだ2017年1月24日付のロシアの「コメルサント」紙に掲載されていたハンガリーのピーター・シーヤルト対外関係・外交問題相のインタビュー記事を紹介しよう。このなかで、彼は、「全体として民主党政権下での米国の外交政策は「民主主義の輸出」に焦点をあててきたが、それが多くの諸国で状況の不安定化につながったのである」と、実に明確に話している。ウクライナ危機の本質がロシアのクリミア併合にあるのではなく、米国政府による「民主主義の輸出」という独我論にあることを、彼はよく理解していると言えよう。

ところが、クリミア併合だけを問題視して、米国政府のバカげた制裁に欧州各国や日本も同調した。「長いものに巻かれろ」というだけの外交が展開されたのである。まあ、米国追随の日本政府がこれに従わざるをえなかったことは理解できるが、日本共産党や社民党まで対ロ経済制裁を主張したことに対して、筆者は驚きあきれはてた。ゆえに、拙著のなかで実名を挙げて、こうしたバカな連中を非難しておいた次第である。

それだけではない。日本のマスメディアは筆者のような意見をまったく封殺し、ロシアだけを悪者にする報道を繰り返してきた。そんな扱いを受けてきた筆者にとって見ものなのは、今後、トランプ政権が対ロ制裁を緩和したり撤廃したりする動きに対して、日本政府、より厳しい制裁を求めた日本共産党、社民党、筆者を無視してきたマスメディア、対ロ制裁に賛成してきた御用学者がどのような対応をするかである。

あくまで悪いのはロシアであり、米国が制裁解除の方向に動いても、対ロ制裁の継続を主張するのだろうか。あるいは、米国大統領選にハッキングで干渉したロシアへの制裁として、より厳しい制裁を科すことまで主張するのだろうか(ハッキングについては、すでに筆者のブログ[ https://jp.sputniknews.com/blogs/201701173246230/ ]で指摘したように、どっちもどっちであり、大した問題ではない)。

読者に求めるのは、こうした場面でこうした連中がどう対応するかをよく見守ってほしいということだ。猛省をし、二度と同じ過ちを繰り返さないためにどうすべきかまで踏み込んだ行動がとれるかを見極めてほしい。まあ、筆者の予想では、「スルー」して頬かむりを決め込むだけだろう。ものごとの本質を見極めることもできずに、外務省とおぼしき人々のご機嫌取りのために歪んだ情報を広範囲に拡散させてきた責任はきわめて重大だと思う。


マスメディアの責任 

そのお先棒を担いだのがメスメディアであることも忘れてはならない。

とくに強調しておきたいことは、「マスメディアこそ、両論併記を心がけよ」ということである。すでに拙著で指摘したことだが、New York Timesは筆者と同じ意見の論客の考察をきちんと紙面に掲載した。まったくオバマ外交に同調し、虚偽報道までしていたNYTだが、正反対の意見に背を向けるほど頑なではなかった。ところが、日本の新聞は違う。具体的にはあえて書かないが、古巣の朝日新聞の中枢に近い人物に筆者の意見を掲載してくれと頼んだにもかかわらず、あえなく断られたという事実だけを紹介しておこう。社説でバカなことを何度も書いていたから、180度違う筆者の意見など無視するしかなかったのだろう。

こんなマスメディアでは、やがて日本でも米国と同じように、SNSユーザーからしっぺ返しを受けることになるだろう(その懸念については、筆者のブログ[ https://jp.sputniknews.com/blogs/shiobara_toshihiko/ ]で何度も書いているので、参考にしてほしい)。

幸いなことに、筆者の主張は本になっており、多くの人々が読むことができる。高知大学で筆者の本を読んだ学生はみな、大いに驚愕する。日本のウクライナ報道がまったく出鱈目であることを知らなったからだ。いまでは、SNSを通じて、マスメディアの嘘を批判することも簡単にできる。機会をみて、告発をつづけていくことにしよう。


ウクライナのいま

拙著で予想した通り、ウクライナ問題はまったく出口の見えない混乱がつづいている。米国政府が安易にナショナリズムに火をつけたことで、混乱は深まるばかりである。2015年2月12日にベラルーシのミンスクで締結された「ミンスク協定遂行措置」が実現しないまま、ドンバス地域での戦闘はいまでも終結していない。

米国政府の「犬」、アルセニー・ヤツェニューク首相は2016年4月に辞任に追い込まれた。政府を主導する首相へのさまざまな批判が積りに積もった結果として、2月の時点では、ヤツェニューク政府への不信任案は226票の必要数に対して194票しか集められず失敗したが、与党のうち、「自助同盟」(アンドレイ・サドヴィ)、「オレグ・リャシュコのラディカル党」、全ウクライナ同盟「祖国」(ユーリヤ・ティモシェンコ)が離脱し、与党は過半数の226票を維持できなくなっていた。

後任の首相には、ウラジミル・グロイスマン議会議長が就いた。「ポロシェンコ・ブロック」(ピョートル・ポロシェンコ)と「人民戦線」(ヤツェニューク)の支持に若干の少数政党の支援を得てやっと実現させたものだ。だが、カネで票を買うことが当たり前となっている腐敗しきったウクライナ議会にあっては、その後も停滞がつづき、ウクライナ東部のドネツクやルガンスクの自治権の問題はまったく解決しないまま戦闘が継続されている。

2016年11月には、グルジアの元大統領で、2015年5月にポロシェンコ大統領によってオデッサ州知事に就任していたミハイル・サーカシヴィリが辞任した。オデッサ州の腐敗した二人の大物をポロシェンコが支援していることを批判して辞任したのだが、本当の理由はよくわからない。確実なことは、サーカシヴィリが言うように、ウクライナではいたるところに腐敗が蔓延しているということである。

ウクライナ政府はEU加盟をめざして政治経済などの制度を変更しようとしてきた。2016年11月17日には、その努力が実ってEU委員会はウクライナ国籍者へのビザなし渡航の導入を条件つきで承認した。しかし、実際にはEU加盟国で避難民や移民など外国人の流入に対する警戒感が高まっていることから、実際にビザなし渡航が可能になるのは、フランスの大統領選やドイツの議会選の後になるとみられている。

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