イラクの現状をどう分析しますか?
チエリ-・メッサン:イラクとレバントのイスラム首長国(ISIS)だけが話題になり私達は誤った見方をさせられています。
実際は2001年以来の米参謀総長の意志に従い、
イラクを3国家に分割する作戦が始まったのです。
ISISがニネヴェ地域
(モスル)を制圧した同じ時、クルド・ペシュメルガ(クルド人民兵)がキルクークを奪取し、イラクのクルディスタンの領土を拡大し、
その領土は米参謀総長が予定したものと一致しました。
イラク軍はISISにもクルド・ペシュメルガ(クルド人民兵)にも抵抗を示しませんでした。軍隊は、高官の指示に従い武器を下ろし、
4日間で15万以上の兵士が離脱しました。イラク軍を総括・養成する人々すなわち
米国が前もって計画した作戦であるとしか説明できません。
まさに同じ時、アル・マリキ首相は国会を召集し非常事態に際し、全県を獲得しようとします。すると議員は会議をボイコットし、首相はこの攻撃に対処する手段を得ることができませんでした。明確に言って、これはクーデターです。少なくとも今年の初めから予定されていたクーデターです。
この地域に関与する国々のここ数ヶ月の行動を見れば、この出来事を予期していたことが分かります。
この計画はイラクの3分割ですが、
この作戦で大きな役割を演じるサウジアラビアは、これによりイランと交渉する手段を得ます。
イランとの交渉は始まっていますが、彼らはまだ何も獲得していません。失敗ばかりなので、ここで勢力を回復しようとします。いかなる軍事力が現地に存在するか知る必要があります。
バルザニのペシュメルガはイスラエル軍と非常に深い関係があります。以前からの関係です。クルディスタン自治化は91ー92年湾岸戦争の際の飛行禁止区域制定によります。
ISISはサウジアラビアのラフマン王子に統括されていますが、彼は外務大臣および駐米大使と兄弟の関係です。この事件には真の論理が存在します。
「イラクに危険が迫っている」などと叫ぶ西側諸国が、実は現在起きている事件の背後にいるのです。
ISISというテロ組織はイラン国境付近にも存在するそうです。イラン不安定化も目的でしょうか?
サウジアラビアがイランに対してできることは全てなされるでしょう。しかし、
この計画全体にゴーサインを出し、クルド人とISISを現地で軍事支援しているアメリカは、ISISの軍事的管轄は米・仏・サウジの将校が行っていますが、
シリアでも、ISIS出現以来、同様でした。イラクで同じように行動しない理由はありません。これらの国家は軍事作戦上、現状に加担しています。
シリア分割はどうなりますか?
イラク情勢の行方がわからない以上、この点は誰にも分かりません。
マリキ首相は諸勢力に国の統一を守るよう呼びかけました。ムクタダ・アッサドルはこれに肯定的な返事をしました。
しかし、この軍事作戦は失敗する可能性があります。シリアやレバノンには影響が及ぶでしょう。レバノン元大統領ミシェル・スレイマンはサウジアラビアと非常に親しいです。
スレイマン氏はイラクでのISISの活動終了まで、レバノン実験を保持するため6ヶ月の任期延長を求めました。ですからシリアとレバノンへの影響はあります。状況を今後見守る必要があります。
集団的自衛権の閣議決定以前の今の段階で、事実上日本の自衛隊の一部に極秘で活動するグループがおり、米軍と共に秘密の作戦を行っている可能性を示しています。もしこれが事実ならば、集団的自衛権の解釈改憲は、先行している事実を正当化するものに過ぎないわけですが、行っている行為そのものが非合法で、米軍の侵略戦争に加担しているということになります。
確か自衛隊の特別な情報収集組織が存在し、政府のコントロール下に無いということでした。このような秘密の組織がCIAなどと共に秘密作戦を遂行しているということは、十分に考えられると思います。
嫌な時代になって来ましたが、こうした事実が浮き上がって来ないと、これを解体することも出来ないわけです。