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ー通過儀礼ー リース詐欺の体験 〜第6幕 疑義〜
同一機種ビジネスフォンの設置値段が50万円から80万円に
2005年2月中旬、日本システムライン、トラストコミュニケーションズ、そして来訪時はSラムもれっきとしたNTT販売店であることを把握していた私は「一体どういうことか?」とNTT相談窓口に問い合わせしていました。
すると2月17日16時半頃携帯電話にNTTネオメイトN野という男から電話がありました。じゃまくさげでぞんざいな語り口調が耳に付きます。NTT販売店の振る舞いにNTTは責任がないとの口ぶり、その中で聞き捨てならないことを語ります。
3件目の新たに追加負担された税抜き月々約14,000円総額120万円弱の支払い内容について「妥当な内容」だというのです。驚き「なぜ?」との問いに「契約の電話機の値段は80万円、リースすればその程度だから。」との回答。更に驚いた私の「S秀作から5~60万円だと聞いているが?」との問いに「80万円は高い方の見積もり」とN野。「なぜそこまでの値段の開きが?」との私の問いには答えずN野は電話を切りました。
これは捨て置けません。実際にその頃NTTはホームページ上にて該当機種主装置1台、置き電話4台、コードレス1台にて税抜き¥505,200と記載公表していました。
私の内容は置き電話が1台コードレスになっているだけでほぼ同一内容です。このことも指摘して、80万円の内容説明とSラム、トラスト等の関わったNTT販売店への対処を質す文書を作成し、翌日NTTネオメイトにFAXし回答を求めました。・・・ところが全く一切連絡もありません。
一月も経過した3月18日にFAXがありました。
(1)トラストコミュニケーションズ(株)、(株)Sラムへの対応について 両者ともNTT西日本商品を取り扱う代理店(株)ではありますが、今回は他メーカ様に関する商品と伺っております。従いまして、NTT西日本が関わる予知はないかと存じます。(注:原文ママ)
(2)(株)日本システムラインへの対応について (略)日本システムラインとseiryuu様との間の契約に関する事案でございますので、NTT西日本との関係はないかと存じます。・・・チーフアドバイザーN野紳一
(2)(株)日本システムラインへの対応について (略)日本システムラインとseiryuu様との間の契約に関する事案でございますので、NTT西日本との関係はないかと存じます。・・・チーフアドバイザーN野紳一
ひどい回答文です。「代理店が迷惑を掛けた」との一言もなくNTTは全く関係ないとの回答です。そして「50万円で通常取引されている機種をなぜ80万円に設定しても妥当なのか?」この質問には一言も触れず完全に無視です。更にたったこれだけの短い文書中で虚偽も記しているのです。
彼の記す「他メーカ様で、・・・関わる予知はないとは」Sラム、トラストの件の機種が旧田村電機、サクサ製で、サクサは非NTTメーカーだから、との意味です。
しかしこの当時もそして現在もサクサはNTT傘下のメーカー系販売店なのです。れっきとしたNTTグループの一員です。この虚偽を含め余りの非礼非常識さに対応を改めるようNTT窓口に「抗議書」をすぐに送りました。
しかし、それから今日に至るまで連絡さえも一切無いままです。これがNTT窓口の顧客にそしてリース詐欺被害者に対する対応態度でした。窓口がそうだと言うことは、この対応がNTT全体の見解と対応姿勢を表明していることになります。
NTTは電話機リース被害を防止しているように見せかけ、実は幇助しているのではないか?との強い疑義が更に膨らんだのはこの時でした。(「ご案内」の「NTTをかたった」は前回記したよう、私に関わった販売業者は自らをNTT販売店と“語り”ました。しかし“騙って”はいません。事実NTT販売店でした。問題の行動はすべて正式NTT販売店の行動なのです。)
NTT相談窓口の深刻な悪質さ
NTT窓口の対応は奸計とか邪悪とかと表現すべきレベルです。リース被害者は「おかしい」と感じながら黙っている方がほとんどだとの可能性は高いのです。その中でやっと勇気を出しNTT窓口に相談したところ「契約内容自体は妥当。」「代理店の行動にNTTは関与できない。」と、このような対応を窓口で取られたら自分のほうがおかしいのか?と沈黙する方が大方でしょう。
表面に上がっているリース詐欺の苦情相談数はごく僅かとはこのことです。NTTはわざとそうさせているのではないでしょうか?表に出ない水面下で日本全国に電話機リース詐欺被害者が広がった最大原因の一つは間違いなくNTTの姿勢にあります。
NTTはその傘下の販売業者の指導を行う義務があります。ところが、義務放棄どころか現実には、「前の契約内容は妥当です」とのトラストのY口の言葉と「(通常50万円を)80万円の見積は当然、80万円の元金で120万円支払ってもらう契約内容も妥当」とのN野の見解。
そしてNTT傘下のメーカー系販売店サクサを「この主装置(サクサ製)はNTT規格外、取り替えなくては。」とのS担当者の言葉と「(サクサは)他メーカなので関わる予知はない」とするN野の言葉、これら販売業者とNTT窓口N野の言葉に一体どのような違いがあるでしょうか?どれも全て虚偽です。
そのうえで前者がNTTグループ末端の販売業者のセールストーク、それに比して後者は前者を指導する立場にあるグループ本体であるNTT窓口の言葉、これは社会全体に対する影響力などをも鑑みると後者の弁が間違いなく格段悪質だといえるでしょう。
50万円を80万円にする詐術と金利の詐術
2005年9月、日本システムラインとの件と全く同一条件での見積書を当のNTTネオメイトからとりました。ご覧下さい。現実社会で物品が定価で取引されることはまずないので、¥531,350この額がNTTグループでの正当標準価格でしょう。これを約80万円にするカラクリは?先ず機器代金の値引き分を取ります。まだ足りず、もう機器代金は動かせません。それで工事代金を倍にします。こうすると・・・めでたく約80万円の見積もりになりました。
これがNTT窓口の「当然」なのです。50万が80万円にこの部分はリース代金の元金になります。更に金利も見積書とは異なります。見積書での支払総額は¥7970×84で¥669,480です。この計算により支払総額に元金¥531,350で割るとリース料率126%、年利は18%。かたや元金80万の場合¥14,000×84で¥1,176,000です。リース料率は147%、年利21%です。
全くの同一機種同内容で総額の差額は50万円強です。ちなみに80万円の元金であっても見積書の利率ならば総額¥1,008,000で利率の違いだけで17万円もの差額が発生します。リース代金の元金にあたる部分を30万円近く、利率も好き勝手に操作し請求できる。これを「妥当だ」とするのがNTT窓口の見解なのです。(私はこの点を文書にして質しているのです。NTT窓口はそれに答えず否定していないのです。)。
私は専門家でないので利息制限法と出資法の金利計算方法は分かりません。ただもしリースの年利21%を単純にそこに当てはめられるならば現在では出資法違反(現在の限度年利20%、当時は29,2%)に抵触の可能性、刑事罰対象です。当時であっても利息制限法には抵触するでしょう。
そして最大の犯罪要素は工事代金に上乗せする以外にない約10万円です。そもそも現行の建設現場の元請け下請け孫請けの業務形態と代金支払いの慣例から、見積書の工事代金¥97,000の全額が工事施工者に支払われているとは到底思えません。
それがましてや工事代金を倍額に膨らませるとどうなるでしょう?リースの場合、ユーザーの代わりに一括して機器代金工事代金を払う(約束)のがリース社です。一括支払われた代金が債権です。その債権を元本として金利を上乗せして私たちユーザーから月々リース代金を徴収するのです。
ところが倍に見積もった工事代金をリース社は施工業者に支払うでしょうか?見積りの上で倍にしたところで実際の工事内容は同じです。別に10万円分の設置工事はできません。つまり約10万円分の商取引はされず、従って約10万円の債権は当然発生していません。架空の施工代金を支払うはずがないのですから。
しかしそれにも関わらずリース社は支払ってもいない工事代金約10万円をも債権として請求徴収するのです。それも法外とも思える高利附加にて。これは不当請求で明かな詐欺です。しかしNTTは「妥当」だとしているのです。更に恐ろしいのがこの明かな詐欺の不当請求でもこの請求で銀行から自動引き落としで料金が落ちてしまったら裁判所は「ユーザーが契約内容を是と認めた、よってこの契約は正当」としてしまっている事実です。
(出所)(独)国民生活センター PIO-NET
1999年NTTの四分割、2001年NTT構造改革職員の大量リストラ案発表。そしてリストラ断行。これらの出来事と時期的に重なるのが分かります。そしてここに出されている苦情件数は全体のほんのごく僅かです。私でも市の相談室や消費者センターには報告していないのです。被害に気づいていない方、違和感あっても黙っている方は多いでしょう。その中「おかしい。」と感じて相談するのはどこでしょう?電話機のことです。間違いなくNTTでしょう。それでは実際に相談してみると・・・。