薬のいらない治療法
我が家にいた猫に治療猫がいました。猫達は総じて、私たちの具合の悪い身体の部分へ、何らかの治療的な行動をとることがあります。 肩が凝っていると、肩に乗って足でマッサージしたり、襟巻状態で温めてくれます。昨年亡くなった雄猫は、腕がだるい時など、邪気が出ているのが見えるのか、必ずツボを噛んできます。 年々噛み方が強くなり、あまりに痛いので少し噛んだところでサッと手を引いていました。それで十分治療効果がありました。
ある時、今日は噛まれるのに任せてみようと、相当の痛みにもグッと我慢して、手を引きませんでした。するとかなり深く歯が入り、 猫もアレッ?今日は手を引かないの?という顔をしていました。すると、腕全体が痛くて動かせなくなったのです。 手の甲のツボを噛んだだけなのに、動かそうとすると腕全体に激痛が走るのです。ちょうどギブスのように肘を曲げた状態でスカフーフで吊るして固定しました。2~3日後、噛まれた場所以外の痛む箇所をもみほぐすと、痛みが解消していき、腕が動かせるようになりました。
猫が噛んだ箇所が腕全体の治療効果がある反面、逆になれば、腕全体に影響するのがよくわかったのでした。また、噛んだ箇所以外の痛む場所も、揉み解せば治るツボなのがわかりました。「竹下雅敏 東洋医学セミナー」で経脈の走行を教えていただいています。こういうことだったのかと実感しました。
以前、痛む箇所は癒着していると講習会で習ったことがあります。痛いけど気持ち良いという箇所をピンポイントで指圧します。
ある時、近所のおばあさんが転んで身体がすっかり傾いていて、思わず腕や肩を揉んで治したことがあります。そのおばあさんが「もみ医者さんですか?」と訊かれました。
その「もみ医者」ですが、最近インターネットで「腱引き療法」というのが、古来日本の治療法にあったのを知りました。筋肉の腱にアプローチして、戦場での短時間の回復を手技だけで、負け戦の時には取り敢えず逃げられる身体に、勝ち戦の時は疲れた身体を回復させて戦えるようにしていたそうです。心肺停止を蘇生させる荒技などもあったとか。
私も、身体のあちらこちらを指圧していて、怪我をした場合でも、傷とは違う箇所のツボを揉むと回復が早かったり、お腹の大腸辺りもコリがあり、骨盤の際などをほぐすと楽になったりしていました。
ところが、最近右肩が急に五十肩?という感じになっていて、揉んでいるのですが、その時だけ楽になり、なかなか治りません。 せっかく習っているヨガをあまりせず、コタツにばかり入っていて・・・。
すると、インターネットで坂戸孝志さんの、緩消法というのを知りました。
(※手技ビデオ 指1本で腰痛を再発させない方法)
ご自身の事故による痛みがいろいろ病院を訪ねても治らないので、自分で痛みを消す方法を見つけられたそうです。痛みの原因の多くは、筋肉が硬くなり血管を圧迫しているのだから、筋肉を弛緩して血行を良くすることで痛みを解消できるということです。その緩消法では、揉み解すなど強い刺激も筋肉の緊張を呼び、決して強い刺激は行わないのだそうです。赤ちゃんのほっぺを押すくらいの優しいタッチで指を筋肉に垂直に当て、伸ばしたり縮めたりを3往復しては2秒休むというようにして、続けての刺激も筋肉を硬くしてしまうので、気をつけるのだそうです。わたしの強い揉みほぐしがかえって治らなくしていたようです。
実際にインターネットを見ながらやってみると、確かに効果抜群です。本も書かれているようです。(坂戸孝志の「9割の腰痛は自分で治せる」中経出版)
早く欲しくて、一度大きな書店で探したのですが、在庫がありませんでした。
他にもインターネットの動画で色々拝見していると、プロのゴット・ハンドといわれるものが紹介されていて、半身不随が治ったり、あちこちの不調を改善できるようです。薬いらずの治療です。
さて、今回の野草のご紹介は野葡萄です。 こちらもインターネットからの情報ですが、癌の痛みを和らげ、進行を抑えるほどの大変な薬効があるようです。肝硬変や脂肪肝など肝臓病の民間薬として古くから飲まれているそうです。
血液の循環を良くし、免疫力を高めて、糖尿病、関節炎、不整脈、花粉症などの体質改善にもなり、毒素の分解(解毒)、血行改善、鎮痛、臓器の働きを良くしたりと様々な薬効があるとか。
野葡萄は美味しいものではありません。見た目もブルーや紫色のきれいな色で食べられそうにありません。なので薬効があるのを知るまではいただいたことはありませんでした。昨年は実りが少なく、一昨年はたくさん実っていました。お茶や焼酎漬け、蜂蜜漬けにしています。漢方では、葉や茎、根などを乾燥させて使います。
野葡萄はまずくて食べられないのですが、戦前はマスカットくらいの大きさの山葡萄がたくさん実っていて、とても美味しかったと聞きます。戦後の食糧難で乱獲されたり、植林でほとんど生えなくなったらしいのですが、当時は山葡萄の葉を干したものをもち米と一緒に蒸して、餅に入れてついていたそうです。
昨年、無農薬の葡萄作りを長年されている葡萄園から直送していただいたのですが、その美味しいこと。一般的な葡萄作りには、実の落下防止剤、防虫剤など、4~5種類の薬剤を使っているそうで、とても残念な現状です。
ワインにもなる葡萄という植物、とてもありがたい存在で、まだ未知の何かが秘められている感がありますね。
自然賛歌