ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝31 ― フランクフルトの秘密会合

 安倍ペテン政権の無脳外交のオカゲで、北方領土と言われてきた場所は完全に「日本固有の領土」とは主張できなくなったラシイ。
 領土や主権が再注目されるようになったわけですが、一般的には国家構成要素は領土、国民、主権とされるようです。しかし、独立国家の構成要素には、本当は「通貨発行権」を正式に加えるべきでしょう。
 国家が通貨を「貿易や産業の需要に合わせて適切な割合で発行」する権利が奪われていたら、名前は独立国家でも主権を奪われていると同義です。逆に名称は植民地でも、そこに領土があり国民が住み、通貨発行権という最も大事な主権があれば実質は独立国家です。
 「ボストン茶会事件」と同年の1773年、フランクフルトで秘密会合がもたれていました。主催者はマイヤー・アムシェル・ロスチャイルド。会合の内容は、全世界のマンパワーと資源を独占的に完全支配するための世界革命計画であり、25の行動計画が示されます。
 その具体的内容は、集ったメンバーの資金をプールして利用し、銀行制度で世界人民の冨と資源を徹底的に収奪するのを中心に置いています。また、そのための行動計画では、あらゆるペテン、虚偽、欺瞞、裏切り、嘘の喧伝のプロパガンダ等、手法は駆使しなければならないとしています。
 現在の日本マスコミによる「嘘の垂れ流し」状態を鑑みても、この秘密会合の内容に沿って、約240年間世界が動かされてきたであろうことを認めざるを得ないのです。
(seiryuu)
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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝31 ― フランクフルトの秘密会合

初代ロスチャイルドが示した25の行動計画書 ~フランス革命は計画の実現


Wikimedia Commons [Public Domain]

英国の革命の結果として得られた経済成果など、ここに出席された方々からの目的への協力、および入念に練り上げられた改訂(革命)計画の実行について賛同を得られた場合生じるフランス革命で獲得されることになる報酬に比べれば、まるで取るに足りません。」(『闇の世界史』101頁)

このような切り出しで始まったとされる1773年フランクフルトでの秘密会合主催者は当時弱冠30歳のマイヤー・アムシェル・ロスチャイルド世界奴隷完全支配のための世界革命計画の会合です。

『闇の世界史』によると、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドは秘密会合を次のように続けたとあります。

「マイヤー・ロスチャイルドは自らの革命計画を明かした。自分たちの資産をまとめて巧みに利用すれば、大衆を失業させて飢餓寸前の状態に陥れる経済的悪化状況を生じさせることは可能であり、巧みに練り上げたプロパガンダを利用すれば、その経済的悪状況を、国王、その廷臣、貴族、教会、企業家、雇用者のせいにすることも可能である、と。

また、宣伝者を雇って、浪費やら不道徳行為、不正、虐待、迫害のからむ事件についてあることないことを言いふらさせれば、支配階級に対する憎しみ、復讐心を煽ることができ、汚名を着せるための事件をでっちあげれば、計画全体に干渉しかねない人々の評判を落とすこともできる、と。」

このフランクフルトでの秘密会合については他にも複数の情報源があり、実際にこの世界革命計画の秘密会合はあったと思われます。この秘密会合で12名の参加者に対して、マイヤー・ロスチャイルドは世界革命計画25箇条を示します。そして現実にその後の世界の歴史は、秘密会合で示された世界革命計画25箇条に沿って動いていったのです。

これは秘密会合がもたれた証拠にもなるでしょう。実際にすぐ実現したのは、世界革命計画25箇条の16に「フリーメーソン内部に大東社の創設」とあり、現実に1773年同年に、フランスのフリーメーソンに大東社ロッジ創設が果たされているのです。計画の現実化です。そしてこのフリーメーソンロッジに、大東社が創設された意味は非常に大きいのです。

大東社のシンボル「マリアンヌ像」
Author:Paul Lecreux [CC BY-SA]

もともとフランスのフリーメーソンの主流は、ポジティブなテンプル騎士団のジャコバイト派でした。ところが、この大東社ロッジがフランスのフリーメーソンの主流となって、1789年勃発のフランス革命に繋がったのです。秘密会合の主題が現実となったのです。このことの一部は外伝2で触れています。

さて疑問となるのが、このような世界を揺るがす秘密会合を、当時弱冠30歳のマイヤー・ロスチャイルドがなぜ主催することが出来たのか?です。これについて『ロスチャイルドの密謀』の中で太田龍氏が、その背景としてモーゼス・メンデルスゾーンとヤコブ・フランクの存在を指摘されています。そしてこの太田龍氏の見解はその通りだと思えます。

秘密会合の裏にモーゼス・メンデルスゾーンとヤコブ・フランクの存在


モーゼス・メンデルスゾーン
ヤコブ・フランク
Wikimedia Commons [Public Domain]
Wikimedia Commons [Public Domain]

外伝2で見たようにモーゼス・メンデルスゾーンは、表の顔は啓蒙思想の哲学者で聖人賢人とされます。しかし裏の顔は銀行家であり、サバタイ派7代目首長であったのです。

ヤコブ・フランクは外伝1で見たように「成りすまし」のステルスと「悪を善とする」倒錯を本質とするサタニックメシアでした。

秘密会合に集った12名は、裕福で影響力のあるメンバーとされ、銀行家を中心としたメンバーだったと思えます。彼らを『闇の世界史』111頁では「「東ヨーロッパ」のユダヤ人居住区で開始された世界革命運動に参加した人々」と見ています。

東ヨーロッパのユダヤ人居住区といえば、その代表がハザール・ユダヤの最大拠点ポーランドのガリチア地域でしょう。そこの出身がサタニックメシアのヤコブ・フランクです。外伝2でユダヤ教ラビのM・Sアンテルマンの情報として「モーゼス・メンデルスゾーンがヤコブ・フランクとアムシェル・ロスチャイルドを結び付けた。」と紹介しました。

Author:Julieta39 [CC BY-SA]
Author:Ssolbergj [CC BY-SA]

ただし、マイヤー・ロスチャイルド自身もそうですが、父親のモーゼス・バウアーも「金細工師」で、しばしば行商で東ヨーロッパに出向いていたようです。マイヤー・ロスチャイルドとヤコブ・フランクの関係は父親の代からの結びつきだったかもしれません。いずれにしても、既にフランクフルトでの秘密会合以前の時点でマイヤー・ロスチャイルドとヤコブ・フランクそしてモーゼス・メンデルゾーンの三者は深い結びつきが成立していたと見えます。

この三者でタッグを組み、世界革命計画を練り上げ作成したと思われるのです。特に世界革命計画の下書きを担当したのはモーゼス・メンデルスゾーンのように思えます。なぜなら世界革命計画25箇条の10に「我々は「自由・平等・博愛」という言葉を民衆に教え込んだ最初の民族である」との文言があるからです。

「自由・平等・博愛」を打ち出し、民衆に教えた主体者は啓蒙思想の哲学者モーゼス・メンデルゾーンだったでしょう。そして外伝2で触れたように「自由、平等、博愛」の人権宣言の啓蒙思想がフランス革命の表向きの思想的原動力となったのです。

またマイヤー・ロスチャイルドの経済的背景として、彼は既に1769年の25歳時頃にはヘッセン=カッセル方伯の宮廷御用商人、つまりマネージャーになっていたのです。ヤコブ・フランクとモーゼス・メンデルゾーンの存在、そしてヘッセン=カッセル方伯のマネージャー、この背景があって、マイヤー・ロスチャイルドは秘密会議を主催し、その世界革命計画が世界を動かします。


アメリカ革命戦争の真因 ~奪われた通貨発行権


フランクフルトの秘密会合の主題はフランス革命の実現です。ただしそれだけでは無く、アメリカでの革命戦争もその一環だった筈なのです。

アメリカ革命戦争の引き金は1773年の「ボストン茶会事件」です。この背景にはイギリス東インド会社による一方的課税強化という横暴がありました。従って革命戦争の一因は課税強化です。

しかし真因はもう一段深いところにあったのです。『闇の世界史』153頁では、アメリカ建国の父の一人であるベンジャミン・フランクリンが次のように語ったとしています。

「英国が植民地の金を取り上げなければ、植民地は紅茶などの物品への関税など喜んで耐えただろう。しかし不公平な交換レートは失業者と不満を生みだした。」

100ドル紙幣に描かれているベンジャミン・フランクリン
Wikimedia Commons [Public Domain]

実のところ、1760年代前半まで植民地アメリカは大いに繁栄を構築していたのです。人々の暮らしは豊かだったのです。本国英国の民衆よりもずっと豊かだったのです。植民地が豊かで繁栄したその秘密がありました。ベンジャミン・フランクリンがその秘密を語っています。

「簡単です。植民地では私たち独自の紙幣が発行されています。『コロニアル・スクリプ(植民地代用貨幣)』と呼ばれるもので、貿易や産業の需要に合わせて適切な割合で発行されています。」(『闇の世界史』152頁)

英国本国では、通貨発行権はイングランド銀行に握られ、国家にはないのです。しかし植民地アメリカでは通貨発行権が駆使されていたのです。これが植民地アメリカ繁栄の秘密だったのです。

ところが、ベンジャミン・フランクリンは植民地側を代表した渡英中に、『コロニアル・スクリプ』の秘密を英側に漏らしてしまったのです。1764年の出来事のようですが、イギリス東インド会社の所有者たちは直ちに英議会に働きかけ、「通貨法」を制定させ、アメリカ植民地の通貨発行権を奪取させたのです。

先のベンジャミン・フランクリンの「英国が植民地の金を取り上げなければ・・・」の文言は、植民地が通貨発行権を召し上げられてしまった現実を意味します。

イングランド銀行から必要資金を借り入れせねばならなくなった植民地に一挙に大不況が襲ったのです。こうやって通貨発行権を奪われ、収奪、蹂躙され、銃を握り立ち上がらざるを得ない状況に追い込まれていったのです。

そして、実はこのイギリス側と植民地側の戦争の裏には、マイヤー・ロスチャイルドの存在があったようなのです。マイヤー・ロスチャイルドは、まずイギリス側にはヘッセン=カッセル方伯のマネージャーとしてドイツ人傭兵を貸し出します。こうなると彼の立ち位置はイギリス側のはずです。しかし、同時に彼は植民地側にも働きかけ、戦争を誘導した模様なのです。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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