注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
相変わらずアメリカ海軍が暴走し、陸軍と対立か
本日クレムリンに出回っている【ロシア連邦】安全保障会議(SC)の酔いも覚めるような新報告書は、米国の「国内」の状況も同国を「取り巻く」状況も単に悪化しているだけでなく「実のところ劣化しており、しかもそれが毎時間ごとに酷くなっていっている」とのプーチン大統領の深刻な警告を繰り返す内容でした。
――この暗澹(あんたん)たる現実は世界を全面戦争へ突き動かしつつあり、その最たる例が昨日のオマーン湾でのオイルタンカー2隻に対する「偽旗」攻撃だと述べています。
――これが起こったのは、社会主義者の民主党が米国議会【の国防予算修正を巡る下院軍事委員会】で、低出力の防御用核兵器を求めた米軍の緊急要請を拒否し、“一方的武装解除”【としか言いようのない案】を可決するという衝撃の行動に出た翌日のことでした。【この記事の後半で登場する】安全保障問題で筆頭格のシンクタンクの一つが、同国は「新しい戦争のやり方を考え出さない限り、ロシアや中国に敗北を喫する可能性がある」と指摘したのにも関わらず、です。
――今や「精神異常レベルの偽善」っぷりを来たすようになり、アメリカ中央軍参謀長のマイケル・クリラ陸軍少将が「イランとの戦争は我々の戦略的利益に資するところとならず、国際社会のためにも得策ではない」との報道発表を出すよう命じた一方、その後に続いたアメリカ中央軍司令官のケネス・F・マッケンジー・ジュニア(海軍・)海兵隊大将はイランが標的となったオイルタンカーの内の一隻から水雷を取り除く様子を映したと米海軍が滑稽にも主張するピンぼけ動画の公表を命じるという有り様。
――この動画はイランの沿岸船が航行不能となったオイルタンカーから乗組員を救助している様子を映しただけなのですから、あからさまな嘘【もいいところです】。
――米海軍自ら、「現地時間午前9時26分、イラン側は内燃機船ヒュンダイ・ドバイ号が救助したMTアルタイル号の乗組員をイランの高速内海戦闘艇に引き渡すよう要請。内燃機船ヒュンダイ・ドバイ号はこれに応じ、MTアルタイル号の乗組員をイランの高速内海戦闘艇に移した」と記録していたことから、裏付けも取れています。
――更に最も重要な点は、米海軍の嘘に反論したのがオイルタンカー【※くどいようですが正確にはメタノールを運ぶケミカルタンカー】を所有する日本の【会社社長】で、彼は乗組員が攻撃される前に「飛来物」を目撃したと正直に報告し、水雷で攻撃された【というアメリカの説】を全面否定しました。
#Iran TV shows rescued crew of attacked tanker in 'full health' https://t.co/bVlykWzX8y #GulfofOman #tankerattacks pic.twitter.com/dFxv1HIBXG
— The Straits Times (@STcom) 2019年6月14日
Japanese tanker owner Yutaka Katada said his crew spotted “flying objects” before the attack in the Gulf of Oman, contradicting US claims that the vessel was damaged by a naval mine. pic.twitter.com/TE5zD1fz6j
— Montana 🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年6月14日
どこをどうすりゃイランが得をするのでせう
当該報告書によりますと、未確定の国家主体」がオマーン湾にいたオイルタンカー2隻に対して昨日行った所謂“偽旗”攻撃を受け、イラン外務省のアッバース・ムーサヴィー報道官は声明を発表し、「オイルタンカー事件の疑わしさは冗談では済まされない……笑えないばかりでなく、憂慮すべき危機的なものだ」と述べました。
――イラン勢は更にその後も、「【事実の】捏造や虚偽情報を流布したり、他者を恥ずかしげもなく非難したからといって現実が変えられる訣ではない……米国と【中東】地域の同盟諸国は戦争挑発に勤しむのをやめ、当該地域における傍迷惑な陰謀や偽旗作戦に終止符を打つべきだ」と宣言しています。
またイラン勢はこの攻撃がアメリカ合衆国による「破壊工作外交」の一環だと言っていますが、アメリカ側が「明確な証拠を何ら示すことなくイランを非難」し、この攻撃の責めを負わせている点が重大だと当該報告書も続けます。
――CNNですら、「この地域の主な国家は誰一人として得をするように思えない」と認めている攻撃なのです。
――しかも日本の安倍首相が、国賓としてイランを訪問していた最中のことでした。
――ということでブルームバーグ・ ニュースも、「尊重すべきゲストの【国の】船を爆破することでイランが得るものなど大してない」と認めてしまいました。
In order to get elected, @BarackObama will start a war with Iran.
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2011年11月29日
Now that Obama’s poll numbers are in tailspin – watch for him to launch a strike in Libya or Iran. He is desperate.
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2012年10月9日
Remember that I predicted a long time ago that President Obama will attack Iran because of his inability to negotiate properly-not skilled!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2013年11月11日
Remember what I previously said--Obama will someday attack Iran in order to show how tough he is.
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2013年9月25日
顧客のために、そもそも魚雷を飛ばす計画をしていた米海軍
オマーン湾でのこの攻撃を巡っては、欧米のプロパガンダ・メディアによるヒステリックで大袈裟な報道がまかり通っていますが、その一方で【ロシア】国防省(MoD)は【淡々と】周知の事実を調査し続けている、と当該報告書は詳述しています。
――まず第一点として攻撃の当日、軍機P-8ポセイドンがオマーン湾の「上空に終日いた」ことを米海軍も認めているのです。
――【この哨戒機の】装備の中には、米海軍の100ポンドの弾頭を持つMk.50という発達型短魚雷と、98.6ポンドの弾頭を持つMk.54という軽量【ハイブリッド】魚雷が含まれています。
――どちらも上空から発射された場合は、【遊びで】石を水面に跳ね飛ばしたときのように海面を切って進み、船の喫水線上かそれよりも上方に着弾します。魚雷から守るために船の水中部分に使われている装甲板を避けるためです。
――標的にされた船から見れば当然のことながら、「飛来物」【の様相を呈する】でしょう。
オマーン湾の上空を昨日の攻撃発生時に飛んでいた米海軍のP-8ポセイドンの魚雷に関して、国防省の分析官らが最も懸念しているのは、乗組員の一部がスコットランドのロジーマス空軍基地に駐屯するイギリス空軍(RAF)の第120飛行隊所属の隊員だった点です。
――彼らは2019年1月にアメリカ合衆国へ赴き、イギリス空軍が購入を進めていたP-8ポセイドン機の訓練を開始しました。
――二箇月前の2019年4月には、【実際に】P-8ポセイドンに乗って飛行する段階の訓練を開始しています。
――そして現在は、イギリス空軍のP-8ポセイドンに搭載するため2018年1月に【同じく】購入したMk.54軽量魚雷を使った「実弾演習」となる筈のものを決行するため、ペルシア湾海域を航行中の航空母艦エイブラハム・リンカーンに乗船しています。
――ですがこの「実弾演習」ときたら、スペインのマルガリータ・ロブレス国防大臣にとってはスペイン【海軍】の軍艦メンデス・ヌニェスに空母エイブラハム・リンカーンが率いる艦隊を離脱して、帰国するよう命じたほど不安要素を抱えていたのです。
――大臣はこの決定が「イランとの如何なる形での紛争に、不本意にも巻き込まれることを避けるため」だと述べています。
US Navy P-8 Poseidon air dropped lightweight Mark 54 torpedo can skim water like skipping stone… pic.twitter.com/fZI0F3oKWN
— Montana 🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年6月14日
…to strike surface vessels, like US Navy practice ship, at or above water line to avoid underwater armor plating… pic.twitter.com/l5idGm4v6x
— Montana 🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年6月14日
Iranian forces fired missile at US drone before tanker sabotage — report https://t.co/VXMklZuNtf
— The Times of Israel (@TimesofIsrael) 2019年6月14日
このままだとロシアにも中国にも負けるのに……
イランとの戦争に進もうとしているらしきアメリカ合衆国が最も警戒しているのは、ロシアと中国の一方かその両方がこの紛争に巻き込まれた場合に【米国が】直面することとなる深刻な危険性である、と当該報告書は記しています。
――トランプ大統領が【ペンタゴンに】命じて作成させた「核態勢の検討」の「要旨」の中で警告している内容が最も【分かり易い】ですが、米軍は冷戦真っ只中の時代に比べて85%以上も保有核兵器を減らし、20年以上も新たな核能力を配備しておらず、今では最強の敵対国のどれ一つにも匹敵しなくなってしまいました。
――米軍が最も信頼を寄せる超党派のシンクタンク新アメリカ安全保障センターも、この暗澹たる調査結果に賛同しています。
――【このシンクタンクが】米国は「新しい戦争のやり方を考え出さない限り、ロシアや中国に敗北を喫する可能性がある」と警告したのは先週のことです。
――ですが米国議会の下院を支配する民主党がこの警告に耳を傾ける訣がありません。同じく先週、大規模な核のやり取りを阻止するため、自国軍が是が非でも必要としていた低出力核兵器の開発をする道を閉ざしてしまいました。
――共和党の有力議員らが「一方的武装解除」だと正しくも述べたように、唖然とする動きです。
#Democrats Want To Change = Destroy #America - #RedNationRising #AmericaFirst #Protest #Trump #Patriots #Constitution #SupremeCourtPick pic.twitter.com/AD5Scy8OSF
— Patriot Life News (@PATRIOTLIFEnews) 2017年1月31日
大統領は動かせないけど、シープルは騙せるかも?
トランプ大統領自身、オマーン湾のオイルタンカー攻撃は「イランがやったのは明々白々」と宣言したばかりですが、彼の【挑戦的な】言い回しが【実際の】軍事行動へと発展するのは非常に稀だとこれまでの事例が示している、と当該報告書はまとめています。
――過去数年間に渡り、あの国の戦争狂の連中が大統領を北朝鮮やシリアとの戦争に駆り立てようとし、ここ数週間はベネズエラへ侵攻させようとして【失敗して】いたのが、良い例です。
――ただ【大統領に】イランを攻撃させて世界核戦争を引き起こそうという試みが繰り広げられる中、シリコンバレーの左派ハイテク大君主どもがアメリカの人民と敵対する上記の戦争狂連中の味方につきました。
――ツイッター社が当該“偽旗”事件を巡る本当のニュースや事実を報道するアカウントを現時点で既に5千近く破棄し、削除しているのが最たる例でしょう。
――という訣でアメリカ合衆国とその人民は、かつて【大量破壊兵器という大嘘で】イラクとそうなったように、再び嘘で【騙されて】戦争となる瀬戸際に追い込まれています。
――ですが今回は何千もの息子や娘、父親や母親が無駄死にすることはないでしょう。むしろ何十万、あるいは何百万、何千万となるでしょうから。
Russian first strike nuclear targets in United States, then pause to see if peace possible… pic.twitter.com/NtAWW8RjYX
— Montana 🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年6月14日
…if not, second nuclear strike bombardment will begin.
— Montana 🕊Agent Applebutt (@_Montana_Bound_) 2019年6月14日
——— THE END ——— pic.twitter.com/xs6tCcOvfw
翻訳:Yutika
註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
今回はちゃんと、煙がモクモク派手に立ち昇った写真を用意して頑張りました! 映像に関しては偽旗判定ピカ一のジム・ストーン氏に「90年代後半の携帯動画レベルより劣悪」とディスられとりますが、最大限ぼやかさないとヤバイのでしょう、大目に見てあげてください。
米軍では海軍のカバール派閥が一番問題みたいで、トランプさんは陸軍を重用しています。中東で第三次世界大戦を起こそうとした米海軍中将も、トランプさん側の暗殺部隊が始末せざるを得ませんでしたし、海軍最大の汚職事件も未だに捜査が続行しています。
タンカー攻撃シナリオの可能性としては3つ:
何にせよ、重大な問題がありまして……日本の国華産業のケミカルタンカー「コクカ・カレイジャス」号の21名は全員フィリピン人ですが、ノルウェーのオイルタンカー「フロント・アルタイル」号にはフィリピン人11名とジョージア人1名のほか、ロシア人11名が乗っていました。最後のとこ、重要です。おそロシアです。プーチンさんに喧嘩売っちゃいましたよ、○○ですかカバール。
ソルカ・ファール女史が事件直後にすぐさま出した別記事曰く、ロシアはこの事件で完全戦闘警戒態勢に突入。イラン側のキロ級潜水艦は全てロシア製じゃ、欧米かて衛星で見張っとろーが、ロシア人乗組員を攻撃したことはロシア連邦を攻撃したことと同義と思え、とロシア国防省の報告書で宣言されてます。……えーと、がんばれ?