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[第14回] 地球の鼓動・野草便り
一挙4得?!!葉っぱのお皿にお弁当


一挙4得?!!葉っぱのお皿にお弁当

週に半日程度、アルバイトをしている本屋さんにも、あの「うんこ漢字ドリル」が入りました。あまりの過激さに感動しながら、誰かにプレゼントしたいなぁ~と思いますが・・・さすがに1冊全部こんな過激なのは頭がくらくらしそうです。(頭の中が○○○だらけに・・・とは書けません!)

小学校でも話題のようでお店に来るほとんどの子が知っています。小学3年の女の子曰
く・・・下品!!男子は好きよね~こういうの・・・。だそうです。

そういえば、次男が3歳頃の事、トイレで「アッハッハ、うんちが転んだ~」というような子でした。
ある日、息子達とバスに乗っていると、車内アナウンスがありました。
「これよりこのバスは○○バイパスを運行いたします。」「6歳未満のお子様2人目からは、小児用運賃でお願いします。」

これを聞いていた次男が、変な顔をして「バスがうんちするんだって~」!!
運行と運賃・・・次男の頭の中では『バスがうんちをしながら走る』様子がうかんでいたに違いありません。何だか絵になります~!!

yasou
さてさて・・・
ホオ葉だんこ、しば団子、柏だんごを作ってみました。


もち米粉に熱湯(野草茶)を入れてこねます。(柔らかくなりやすいので少なめに)
なんども両手で丸めては棒状に伸ばしては、と粘り気を出し、適当な大きさに丸めて薄く広げて塩餡を入れたり、塩茹でしたヨモギや生のハコベをすりつぶして混ぜたり、乾燥したスギナを混ぜたり、オオバコ、ヒメジョオンなど身近にある草で草団子にすると、美味しく薬効が増します。

母子草(ゴギョウ)は葉に粘りがあり、昔はお餅に入れてついていたそうです。他にもホウコウ(ボクチ)、ヤマブドウの葉などもお餅に入れていたそうです。

丸めて葉っぱに包んで蒸します。 醤油や砂糖醤油をつけたり、塩餡入りはそのままでいただきます。
今回は孫たちと団子をつくってみました。
4歳の孫は団子作りが気に入って3度も作り、塩だけで味付けしたあんこ入り団子を美味しいと言ってたいらげていました。

柏(かしわ)→(炊き葉・かしきば)とは食物を盛ったり、包んだりするときに使われていたからついた名だそうです。
柏餅に使うカシワはどんぐりのなるコナラ属です。
わたしが子供の頃はサルトリイバラの葉を使って柏餅と言っていました。



  1. ホオノキ
  2. サルトリイバラ
  3. クズ
  4. カシワ

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[第13回] 地球の鼓動・野草便り 自然の虫には自然の草木で対策


自然の虫には自然の草木で対策


畑や田んぼで毎年のようにブヨ(ブユ・ブト)にさされ、顔が腫れていたのですが、ある年、フキの汁をすり込んでみたところ、かゆみもおさまり、腫れなかったのです。
ドクダミやスイバもかゆみは抑えることができたのですが、腫れは抑えられずにいました。

フキとフキノトウ

フキとフキノトウ



ブヨの毒はハチと同じ異種タンパクだそうで、ひどいはずです。(牛乳も異種タンパク・・・!)

フキの解毒作用は顕著で、産まれてすぐの赤ちゃんにフキの根をすりおろし、お湯を入れて絞った汁を飲ませると、お母さんの初乳と同じように胎毒を下すといわれています。私も飲まされたそうで、産まれてすぐなのににがそーな顔をしたとか。

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第2回で紹介したヨモギのオイル漬け・アルコール漬けにフキを入れると、虫刺されにも使えます。
  1. ドクダミ
  2. ヤナギタデ(本タデ・・・とても辛い)
  3. アイなどのタデ科
  4. アロエ
  5. キランソウ
  6. ノビル
  7. サンショウ
  8. ミヤマイラクサ
  9. ホーリーバジル(トゥルシー)
  10. ミント
  11. オレガノなど

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草原に入り、ダニにかまれかゆくて仕方ない時に助かりました。蜂や蚊に刺された時も使っています。

ちなみに一時騒がれたマダニが犬にいて、このアルコール漬けとオイル漬けを一緒につけると、コロッと剥がれて効いたこともあります。

知り合いの子供さんの耳にマダニがついた時は、アルコールをつけても効かなかったそうです。
かかりつけの小児科に行って取ってもらったそうですが、小児科の先生曰く、「ひっぱってちぎれて頭や口が皮膚に残っても心配はいらない。命に関わるのは、かまれた時にすでにどうしようもなく、ほとんどない」と話してくださったそうです。

とはいえ、虫に刺されるのはいやだ〜ということで、虫除けスプレーを作っています。
野草をアルコール(25度)に漬け込みます。
メインは楠(クスノキ)の葉と枝で、良い香りのスプレーが出来ます。

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< 虫除けスプレーにオススメ >
  1. クスノキ
  2. サンショウ
  3. ゼラニュウム
  4. ヒノキ
  5. クローブ

アルコールがダメな場合は蒸留、又はしばらく水に漬け込んで軽く煮出してみてください。あまり湯気をたてると、成分がにげます。

日向に出しておいて、太陽の熱で抽出するのも良いかも。(夏の野草茶はこうしています。わりとよく出ますが、冷蔵保存が必要で、あまり持ちません。発酵臭くなります。)
ちなみに植物の成分には、水だけでは抽出できないもの、油だけでは抽出できないものがあり、アルコールは両方とも抽出できるそうです。

yasou
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[第12回] 地球の鼓動・野草便り 自然の優しさ野草で健康茶


自然の優しさ野草で健康茶

桑の実がたくさん実りました。

グミの実とミヨ


グミの実も今年はクロマルハナバチがたくさん来たので実っています。

クロマルハナバチ


バケツ稲のバケツの中にトンボが今年も卵を産んでいます。 殿様蛙が棲んでいるバケツはちゃんと避けていました。モリアオガエルまで来ています。バケツの中におたまじゃくしが着水するように産み付けるにはちょっと無理があるよねーと思っているといつの間にかいなくなりました。

バケツ稲にトノサマガエル


私の米作りがバケツ稲に落ち着いたのは、これまで借りた田んぼで、水の苦労がいろいろあったのです。 田んぼに水を引く水路が泥で埋まっていて、水路を復活するのに皆んなでとても苦労しました。その田んぼでなんとか稲が育った頃には完全に日陰になって稲が干せない田んぼでした。別な田んぼでは、モグラが穴を掘って水が漏れて石垣が崩れそうで大変でした。今度こそはと頑張った田んぼは雨が降り続き、土手が崩れて、大変なことになるところでした。そして、次に借りた田んぼはホースで高低差をつけてといろいろ工夫したのですが、田んぼの位置が少し高くて、持ち主にはできてもお金をかけずにしようとする私にはとうとう水を引くことができませんでした。

それに比べると、バケツ稲のなんと呑気なことでしょう。・・・って、まだ懲りずに稲を育てています。結局、自給自足できていませんが、種籾から稲が育つのを見るのは、なんだか幸せです。周りにたくさん田んぼがあるのに、小さなバケツにトンボやカエルが来てくれます。それを、喜んでいいのか、悲しむべきか、複雑です。

バケツ稲のトノサマガエルを発見!


素人百姓を始めた頃、白井さんと手植えした稲は、鹿に全部食べてもらい?ました。
失敗続きの稲作ですが、アカハライモリやシュノーゲルアオガエル、モリアオガエル、トノサマガエル、おたまじゃくし、蝶やトンボにクモやハチ、見たことない丸い壺形の虫の巣、茅鼠の巣、棲み着いていたマムシ。マムシと遭遇したイモリは死んだふり。野生の鹿や猿や猪やウサギの可愛いこと綺麗なこと!

クワの木にお猿


全部手作業で稲作するのはとても大変で、いつまでたっても素人百姓のままで、それでも呑気に続けて来れたのは、自然の仲間たちや野草や花やイチゴやいろいろな恵みのお陰かな? 真剣でなかったわけではないのですが、お金、食料、という面からすると、たしかに趣味の域かも。その割にはけっこうきつかったのに、成果が乏しくても楽しくて幸せ。自然の懐にすっぽりくるまれている感じが幸せ。犬にしても、猫にしてもけなげで可愛くて、木々や草花やお日様の光がどうしてこんなに優しいの?というくらいや~さしいのです。

メスのモリアオガエル



以前、少し習ったことがある気功の先生が、「気功とは自然と一体になることです。」とおっしゃいました。帰りのバスの中で、自然と一体になるって?どういうことだろう?・・・と考えました。自然を感じようとすると自分の執着がとれるようでした。ああそうか、自分であーしようこーしようと考えなくていいんだ。いつも随分苦しかったけど、自分の作為は捨ててしまって、楽になればいいんだ・・・と思ったのです。

するとバスから眺める川や草原や今まで見ていた景色が、急に光輝いていて、こんなに美しかったの?とまるで目が覚めたような感じがしました。開き盲(あきめくら)とはよく言ったもので、自分がどう生活するのかとか、日々悩み苦しまなければならないと思い込んでいた時には、目は開いていても、自然の美しさが見えていなかったのです。


yasou

さて、話が長くなってしまいましたが、梅雨の前に野草を干して野草茶を作るといいですね。

我が家では畑の草取りと兼ねて、野草を摘んでいます。今年はカラスノエンドウが半端なくたくさん摘めました・・・。カラスノエンドウは血行を良くしてお美味しいお茶になります。ハコベ、ヨモギ、カキドオシ、スギナ、アメリカフウロ、クワの葉っぱ、カキの葉、ドクダミソウ、胃潰瘍などに効くアカメガシワ、ボケ防止のイチョウ、茶の木の新芽も混ぜると一段と美味しくなります。

アカメガシワ


茶にも殺菌作用があり、頭痛や風邪に無農薬ミカンの皮(陳皮)や山椒の実と一緒に煎じて飲んだり、下痢におろし生姜と緑茶の粉末にお湯を入れて飲んだりと、かなりの薬効があります。

美味しいお茶の作り方は、炒り蒸しして、ムシロなどに広げて、手で団子を丸めるようによく揉んで乾燥させて、軽く焙煎しますが、乾燥させただけ、摘んですぐ炒っただけでも、野草茶と混ぜて美味しくいただけます。ウーロン茶、紅茶など茶の葉を醗酵させて作るようですね。お茶の製法は歴史があって奥深く、自分でいろいろ試してみるのも楽しそうです。

カキの葉や他の野草も同じようにすると美味しくなりますが、乾燥しただけで保存しておくと、醗酵熟成して、こちらも美味しいです。保存は缶や木の箱、紙袋が良く、軽く焙煎したほうがカビになりにくく香ばしくなります。

カキの葉とミヨ・ジロウ





  1. マグワ
  2. カジノキ
  3. ヤマグワ
  4. ヒメコウゾ

全部クワ科です。

yasou
教えて!ニャンコ先生!
自然豊かな大地を毎日かけまわっているミヨ(ニャンコ・2才)がお答えします!

質問者
マタタビってやっぱりニャンコちゃんの好物なの?

ニャンコ先生
猫の万能薬といわれていて、ほとんどの猫がすきにゃん。
ニャンコ先生
花が咲く今の時期、葉っぱを所々白くしてて目立つにゃん。
新しい蔓が伸びて、生で食べると辛味があって、ニャンコにはたまらないにゃん。
にゃんにゃん母さんは天ぷらにしていたにゃん。
マタタビの実がこぶこぶに変形した虫こぶが一番薬になるにゃん。
焼酎漬けにすると、滋養強壮になるにゃん。
ニャンコ先生
今日の天ぷらはマタタビの蔓先、ノブドウの蔓先、クズの蔓先、セイタカアワダチソウの先端あたり、ヨモギの先端あたり、ノゲシの葉、イタドリ(カッポン)の先端あたり、にゃん。


■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社


ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

[第11回] 抜群の血液浄化剤!イラクサの秘密


抜群の血液浄化剤!イラクサの秘密

先日、ヨガレッスンに行ってきました。 東洋医学セミナーで教えてくださっているチャクラを浄化するヨガです。
今回は福富町と大竹市と先生方のおられる地域での半年に1回の集中レッスンです。(通常は広島県の西区民文化センター、福富、大竹、大崎上島の4教室でされています。)

充実したレッスンを終え、田舎から田舎への気持ちよい自然の中の帰り道、歌が歌いたくて不思議なくらいでした。それも自分流のワケのわからない?歌です。ヨガでいかに気持ち良くなったか、身体の反応は正直で、今回は特に気のレベルでの効果を実感しました。
我が家まであと20分のところで、場所の気の変化に身体が敏感に反応して急に呼吸が浅くなり、またまた驚きました。どうしてかな?と思うと、そういえば毒物を扱っている建物が近くに・・!

普段はこの道を通ってもここまで呼吸が止まることはなかったのです。
チャクラを浄化するほど、身体が良い気と悪い気に敏感に反応することを実感しました。 身体のコリや萎縮した筋が伸びるのと同時に、チャクラの浄化ができるこのヨガの素晴らしさ。
もっとも毎日続けられたらもっといいのですが・・・。


yasou
さて、今回はイラクサの仲間の紹介です。
イラクサは童話「白鳥の王子」に登場します。
イラクサの繊維で編んだ服が、王子にかけられた魔法を解きます。末っ子の妹は兄の王子たちを助けるために、イラクサのトゲで手を血まみれにしながら編みます。
そんなイラクサが食べられるの?と思われるかもしれません。

イラクサ


イラクサを母の田舎ではメラと言って、茎を漬物にしています。東北ではミヤマイラクサをアイコと言って若葉を食べるそうです。戦時中は救荒植物として茹でて乾燥して食料にしていたそうです。

ミヤマイラクサ


トゲにちょっと触っただけで、とても痛いのはトゲにヒスタミンの毒があるからです。 この毒は茹でることで無毒になります。漬物はさっと茹でて、皮をむいて漬けます。
葉も天ぷらや、汁の実、浸しなどにも使えますが、トゲがないイラクサの仲間をいただいた方が無難です。

特に美味しいのがタキミズナ(ウワバミソウ)です。山菜として人気があります。
漬け物や味噌汁、呉和えなどにします。

タキミズナ(ウワバミソウ)


カラムシ(苧麻・チョマ、真麻・マオ)はイラクサと同様に繊維が布になります。戦時中は軍服を作っていたとか。柔かい先の方を天ぷらなどにします。
ヤブマオも真麻(マオ)という名がつくように、同様に使います。

カラムシ


これらは全部イラクサ科です。麻という文字がつきますが、大麻とは種類が違います。日本では麻マークで表示されているのは苧麻のことで、大麻の繊維は指定外繊維なのだそうです。(参照:ウキペディア

yasou ところで、イラクサには毒消しや血行を良くする効果があるようです。薬湯料として、乾燥葉の煮出し汁をつかうと頑固な疼痛などに効くとか。蛇や毒虫の毒消しには生葉の絞り汁をつけるといいそうですが、ヒスタミンの毒は混ざらないのか?絞ること自体が素手では無理・・・と・・・試すのにちょっと勇気がいります。(ハンカチに包んで石で叩いたりしたら良さそうです。)

タキミズナとワサビ・ジロウとミヨ


でもイラクサにはかなりの秘密がありそうです。チロル地方に代々伝えられてきた知恵が書かれている「月の癒し」でも特別な扱いをしています。イラクサだけは欠けていく月の時に摘んだり、飲んだりしなさいとあります。抜群の血液浄化剤だそうです。
ヨーロッパでは一般的に糖尿病予防の健康茶として飲まれているようです。また、水につけておき、リンスにするとか。ほんのり甘い香りがします。

もしかしたら「白鳥の王子」の童話に真実が込められているのかも・・・?
イラクサの織物つくって着てみたいな・・・?


yasou
教えて!ニャンコ先生!
自然豊かな大地を毎日かけまわっているミヨ(ニャンコ・2才)がお答えします!

質問者
個ニャンコ的(個人的)な質問なんですが・・・、ニャンコ先生の体癖を教えて?

ニャンコ先生
ミヨは1種5種だにゃ。家では天才CATといわれているにゃ。
木登り、隠れ技、ハンター能力抜群らしいにゃ。人の言葉も良くわかっていて、きちんと反応するにゃよ。
質問者
ニャンコ先生!すごっ!
細い枝にバランスよく登ってるね!

ニャンコ先生
写真の中のミヨがどこにいるかわかるかにゃ?

ニャンコ先生
ところで、イラクサの仲間にコアカソというのがあって、昔はトイレに入れてたにゃ。トゲはないからヒスタミンの毒ではないけど、イラクサの毒消し成分が効くのかもにゃ。


ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

[第10回] 地球の鼓動・野草便り 今、美味しい春の野草5種(8)


今、美味しい春の野草5種(8)

月の満ち欠けが植物にも大きく作用することを、東洋医学セミナーで竹下先生ご紹介の「月の癒し」を読んで知りました。昔の人は経験からわかっていて、例えば「大根は闇夜(新月)に抜け」と言われていて、そうするといつまでも水々しいとか。

満月が地上部、新月が地下茎。引力の関係で薬効や成分、水分が違ってくるようです。
とはいえ、あまり気をつけていないのですが、何となく気がつくと満月頃に摘んでいることが多いです。

種まきも決まって雨降りの前に蒔いていることが多く、こちらは月の影響というより、雨を頼りにしています。本当は月の影響を考えて蒔くと良いようですが・・・。

私たちの身体も同じように月の影響を大きく受けていて、満月には、体に入りやすいので、野草をより効果的にいただけるのですが、悪いものも入りやすく、ワクチンや手術などは特に避けたほうがいいようです。

さて、晩春の今の時期にいただく自然の恵みをご紹介します。
新芽や、つる植物の芽が伸びてきています。

(1)サルトリイバラ


5月5日の端午の節供に笹団子(チマキ)や柏餅(シバ餅)を作りますが、旧暦の5月5日頃でないと、今はまだ新芽が伸び始め、柔らかい葉が育っているところです。
チマキザサ(クマザサ)は常緑ですが、新しい葉の時期にはまだ早く、やはり旧暦の5月5日頃が良い時期です。
(5月30日が旧暦5月5日です。今年はちょっと寒いので遅れ気味かもしれません。ちなみに今年は閏皐月があり、五月が二回あります。)

シバ餅に使うサルトリイバラの柔らかいツル先や葉を食材としていただきます。


(2)ヘクソカズラ


ちょっと匂いがして、かわいそうな名前がついていますが、とてもかわいい花を咲かせ早乙女花という別名があります。
(母の田舎では早乙女花とはタニウツギの花のことでした。)

実がしもやけや肌に良く、根が腎臓などにも効き、新芽や若いツルを天ぷらなどでいただきます。また、浴湯料としても肌に良さそうです。

(3)クツンバカズラ(クズ)


秋の七草の一つですが、新芽のつるが出始めています。柔らかい葉っぱも一緒に頂きます。米粉で天ぷらにするとお菓子のようになって子供達が喜んでくれます。

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