注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
(前略)
原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の処分をめぐり、国は、処分場の選定に向けた調査対象になる可能性がある地域を示した初めての全国地図を公表しました。近くに火山や活断層がないなどの科学的な基準から調査地の可能性が示された地域は国土の3分の2に上っています。...(中略)
「核のごみ」とは
高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」は、原発から出る使用済み核燃料を再処理し、プルトニウムなどを取り出したあとの廃液をガラスで固めたものです。
初期の段階では10数秒被ばくすると死に至る極めて強い放射線が出ていて、人が生活する環境から数万年にわたって隔離する必要があることから、国は金属製の容器に入れて地下300メートルより深くに埋める「地層処分」をする方針です。...(中略)
処分場選定は3段階で調査
(中略)... 調査は法律に基づいて3段階で行われ、(中略)...いずれの段階の調査も自治体の意見を十分に尊重し、自治体が反対する場合は次の調査に進むことはないとしています。
国民が知らない間に大変な事態が進行している。福島から取り除いた汚染土は国が処理するとしていたが、処理しきれない量であるとして、全国の道路や農地造成などに汚染土を使えるようにする、というのだ。...(中略)
1kgあたり8000Bq(ベクレル)以下の汚染土を全国の道路や農地造成などの公共事業に再利用する計画を進めている。
汚染土を通常の土やアスファルトで覆えば、作業員や周辺住民の追加被曝は年1mSv(シーベルト)以下におさまるという説明だ。...(中略)
福島県の山間にある二本松市では昨年、汚染土を使って山間部の未舗装の市道を整え、舗装を行う計画が昨年実行されようとしていた。...(中略) SNSなどで反対の声は全国に広がり、約5000筆の署名が環境省に提出された。すると、同省は6月下旬、二本松市長に対し「複数回の説明会において、風評被害への懸念など多数のご意見をいただいた」として実験の再検討を伝達し、この件はひとまず中断した。
(以下略)
「せっかく取り除いた汚染土をどうして袋から出して使うのか」
— 青木美希 (@aokiaoki1111) 2019年3月7日
岩波書店「科学」で汚染土のことを書いてと依頼があり、3月号に掲載になっています。二本松市では汚染土が市道に使われる計画が住民らの反対で実質中止になりました。今度は常磐道で使われようとしています。https://t.co/1392gJAPE3 pic.twitter.com/E0YIQkTX4N
また、F1事故後の除染で発生した放射性廃棄物である汚染土のうち、1kgあたり8000ベクレル以下の汚染土を全国の道路や農地造成などの公共事業に再利用するという計画はじわじわと進行しているようです。
汚染土を通常の土やアスファルトで覆えば、作業員や周辺住民の追加被曝は年1シーベルト以下におさまるという説明ですが、こんな説明を納得して受け入れる自治体はあり得ないでしょう。
福島の二本松市では、住民の反対により、汚染土を使った道路工事計画は中断されました。そして今度は常磐自動車道での盛り土に使う計画が持ち上がっているようです。もちろん住民は反対しています。
高速道路の盛り土に使うということは事実上の最終処分であり、最初は汚染濃度が低いもので安全をうたいながらも、なし崩し的に8000ベクレル近くにまで持っていくであろうことは目に見えています。
いつものやり口です。
このままサギゾー政権が続けば、アンダーコントロールというウソの下で、日本中に放射性廃棄物である汚染土が拡散されてしまいます。
今こそ皆の清き一票を!