注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
2014年、欧米の支援を受けた民族主義勢力がウクライナでクーデターを起こした後、オデッサでロシア系住民がネオナチに虐殺されました。その後、ネオナチが主導するウクライナ軍がロシアからウクライナを守るという口実でドンバス地方に侵攻し、義勇兵との間で内戦が続きました。死者13,000人の70%は砲撃や狙撃で殺されたドンバスの民間人。ウクライナ軍は最初から住民を標的にし、土中に埋められた遺体の中には頭を切り落とされたものや、カギ十字の烙印を押されたものもあります。ウクライナのネオナチは第二次世界大戦中にもナチスドイツと一緒になって、ポーランド人やユダヤ人を虐殺しましたが、同じことを国内のロシア系住民に対して行ってきたのです。西側世界と西側メディアは8年間、このジェノサイドを意図的に無視し続けてきました。ドンバスの住民の声に耳を傾け、事実を直視した上でなければ、現在のロシアとウクライナの戦争の深層を理解することはできません。
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冒頭の動画は、ロシアがウクライナでの軍事行動を起こすに至った経緯を理解する上で非常に重要です。動画の要点を拾い出してみます。
『事の起こりは2013年12月10日です。ビクトリア・ヌーランド米国務次官補がキエフに到着し、ジェフリー・パイアット駐ウクライナ米国大使を伴って、米国の政治家がキエフのマイダンを訪れ、群衆にビスケットを配りました。カラー革命の準備は整いました。(3分44秒~4分3秒)
マイダン革命直後の2014年2月23日、ウクライナ議会は公用語基本政策に関する法律を廃止すると宣言しました。ロシア語を母国語とするロシア系住民が住む広大な領土を持つ国で、ロシア語の使用を制限することを提案したのです。(6分30秒~50秒)
2014年4月13日、ウクライナ南東部で軍事行動が開始されました。キエフ当局はこれを反テロ作戦と呼びました。(7分50秒)
オデッサがドンバスを支援。…オデッサの住民は、当局がもっと彼らの要求に耳を傾け、交渉のテーブルにつき、適切な妥協点を見出すべきだと主張しています。…2014年5月2日、住民投票と母国語を話す機会を平和的に求めていた人々が、オデッサの労働組合ビルで生きたまま焼き殺されました。(9分15秒~11分8秒)
オデッサの事件後、ルガンスク共和国のレオニード・プシュンチニク代表が生きたまま焼き殺されました。キエフの思惑通りです。…平和的に問題を解決しようと懸命になったドンバス市民は、住民投票を呼びかけました。5月11日、ドネツクとルガンスクの両地域は、その地位について投票を行いました。ドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国は、主権国家であることを宣言しました。(14分~15分6秒)
ドンバスの街はすでにウクライナ軍に制圧されていましたが、人々はまだ本当に戦争になるなんて思っていませんでした。住民投票の直後から軍事行動が始まった。(15分23秒)
ウクライナ政府は、共和国を名乗る者たちを分離主義者やテロ組織に指定しました。テロリスト相手には何をしても構いません。壊滅的な戦争への道が開かれたのです。(19分55秒)
ここドンバスでウクライナ軍は住民を残虐に殺し、インフラや民家を破壊した。私はそれを目撃した。…今日に至るまで、これは軍隊同士の戦争というより、一般市民をターゲットにしたテロだ。軍事的な目標への攻撃ではない。(22分40秒)』
動画の冒頭では、ルガンスク近郊にある集団墓地の映像が出てきます。ほとんどが、2014年夏にウクライナの準軍事組織によって殺害された民間人だということです。ドンバスにはこのような埋葬地がたくさんあり、「最初に5人が発見されたが、それは首が切られた5つの頭だった。彼らはすべて民間人だった。(1分38秒)」ということです。
米国人ジャーナリストのジョージ・アライスン氏は、「普通の人々は首を切り合ったりしないよ。…ISISならやるだろう。ISISのような集団にどう対処したらいいのか? ウクライナはISISとどう違うのだろうか?(3分12秒)」と言っています。