まゆ様から情報提供のあった韓国の報道番組は、まさにそのことを追求するものでした。短い時間ながら、日本が経済援助どころか支配者の様に韓国を利用し、韓国の産業発展には足枷をつけていたことまで資料を元に明らかにしています。追求するポイントも明確で小気味好い、ジャーナリズムの面目躍如です。
番組では、安倍政権が「植民地支配の責任は、1965年の日韓請求権協定で全て解決した」と言い、日本の援助によって成功した代表的事業として韓国のソウル地下鉄事業と浦項製鉄所建設をアピールする場面を映し出します。けれどもその発言が虚構であることを、取材によって次々と暴いていきます。
ソウル地下鉄事業に当たって、受注したのは日本の三菱・丸紅。日本側の出した条件は、日本企業の車両と部品のみを使うこと、納品価格は当初の予算よりも4割以上つり上げ、しかも元々の客車の価格が東京地下鉄に納品された金額の2倍近い暴利。その上、日本の借款の金利はアメリカ借款などと比較しても1%以上高く、技術移転の約束も反故にし、韓国には徹底的に下請け事業だけの参加にさせるなど悪の極みです。当時の日本の国会でも野党議員が「戦後未だに日本の黒い霧が韓国の足を引っ張っている」と追求するほど眼に余るものでした。浦項製鉄所建設に至っては、当時日本で問題になっていた公害を、日本に代わって韓国に押し付けていました。
番組では、1968年にできた「韓日協力委員会」という団体を取り上げています。岸信介など日韓の政財界権力者で構成され、戦後の韓国の政治経済をコントロールしてきたことが文献から明らかにされています。公文書が残されていればこそ。
19/8/5時事ブログで引用されたニール・キーナン情報「(戦後)日本が韓国で権力を維持する手助けをした親日派が韓国を支配する一方、政界やメディアその他のエリートの集団を形成…彼らは韓国に巣食う癌のような存在と化した」まさにその実態を見せたと言えそうです。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
【書き起こし】
安倍政権は毎回、植民地支配の責任は「1965年の日韓請求権協定で全て解決した」と言いますよね。
(中略)
今ご覧になっているのは2015年日本の外務省が全世界に公開した広報映像の一部です。日本の援助でアジアが繁栄できたとその代表的事業にソウル地下鉄と浦項製鉄所建設を上げています。
(中略)
日本が1965年日韓請求権協定の後に我が国に与えたのは無償協力基金3億ドル 有償借款2億ドル 産業借款3億ドルの全8億ドルでした。
戦争を起こした当事者として当然にも償うべき責任でしたが、それを援助という名で覆い隠し自ら免罪符にしました。
そして今、これを理由に強制徴用に対する個人賠償も終わったと主張しています。
私たちの探査報道取材陣は、日本政府が援助という名前で提供した8億ドルが実際にどこで?どのように?使われたのか追跡しました。その8億ドルの背後には戦犯と戦犯企業がいてそれは今我が国の経済が日本に振り回される端緒になりました。
(中略)
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