1:20〜
孫崎享氏:今年(矢部さんは)神戸に引きこもっていたと。矢部さん電話したところ、矢部さんはいないと(言われました)。
矢部宏治氏:ちょっと4ヶ月ほどこもっておりました。(笑)
孫崎享氏:
4ヶ月ほどこもって出てきた本が、今度の『日本は何故戦争ができる国になったのか』。
こういう本を書かれました。
この帯を見ますと、「ベストセラーとなった前作、『日本は何故基地と原発を止められないのか』を遥かに上回る衝撃の真実。日本の戦後史にもうこれ以上の謎も闇も存在しない。」ということが書いてあるんですけど、
この帯は本当に正確だと思います。(中略) すごい密度の濃い本になっています。
(中略)
矢部宏治氏:
僕の前の本『日本は何故基地と原発を止められないのか』は、新原昭治さんが独力で切り開かれた
基地権密約というものを土台に書いたのがこの本。それに皆さんが驚かれたということですけど、
今度は新原昭治さんの基地権密約研究を元に、
指揮権密約(について書いた)。指揮権密約というのは、どういうものかと申しますと、
米軍は自衛隊を自由に指揮する権利を持っているということです。
(中略)
矢部宏治氏:このような指揮権密約と言われても皆さんは「え?」と思われるかもしれませんけど、この指揮権密約があるということ自体は、もう35年前からわかっているわけです。
「吉田氏はすぐに、有事の際に単一の司令官は不可欠であり、現状のもとではその司令官は 合衆国によって任命されるべきであるということに同意した。同氏はつづけて、この合意は、日本国民にあたえる政治的衝撃を考えると、とうぶんのあいだ、秘密にされるべきであるとの考えを示し、マーフィー駐日大使と私はその意見に同意した」(マーク・クラーク陸軍大将)
吉田茂が1952年と54年に二度、米軍の司令官と口頭で、要するに
戦争になったらアメリカ政府によって、任命された司令官の指揮下に入ると。ただしこの合意は、日本国民に与える政治的衝撃を考えると、当分の間秘密にされるべきであるという考えを示している。
この指揮権密約文書、今度本に載せましたけど、これが本に載るのは初めてです。獨協大学名誉教授の小関彰一先生が発掘したものですけど、発掘した時はほとんど反響がなかった。
孫崎享氏:重要になればなるほど反響がないんです。
矢部宏治氏:そうなんですね。スルーされる。
孫崎享氏:いつぐらいにこれは見つけられたんですか?
矢部宏治氏:1981年です。もう35年前になるんですけど。ただ私も考えてみて、
戦争になったら自衛隊は米軍の指揮下に入ると、もう完全に密約を結んでいるんですけども、
(中略)…去年起きたこと(安保法案の可決)を見ると、どれだけ今重大な変化が起こったかということがわかると思います。
7:58
事実上さっき1952年と54年に
吉田茂が、マーク・クラーク大将というアメリカ極東の司令官…マッカーサーがいて、
マシュー・リッジウェイがいて、三代目の極東の司令官で、国連本部の司令官なんですけど、(そのマーク・クラーク大将)
と結んだ1952年の密約が、保安隊の創設の根拠となっている。
保安隊(自衛隊の前身) 1952年10月15日
自衛隊 1954年7月1日創設
54年の方は自衛隊の創設の根拠となっていますから、最初からそういう、米軍の指揮下に入ることを前提に作られているということです。それが非常に日本の歪みの元になっている。
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映像を観ていただくとわかると思います。ところが、プーチン大統領は十字架を切っていました。この態度の違いは、当時でも話題になりました。
こうしたオバマ大統領の態度からわかるのは、先の広島訪問が単なるパフォーマンスであり、誠実さのかけらもないということです。私たちは、こうした馬鹿げた芝居に騙されないように、彼らの普段の態度、行動に注意していなければなりません。