この映画を紹介しつつ、三橋貴明氏が驚きをもって解説されたのは、経団連が40年にも及ぶ構造改革路線を終わらせる方向に舵を切ったということでした(2:25〜)。それは1978年以来、行政改革の名の下に一般消費税を推進し、見返りに法人税の減税を認めさせるものでした。三橋氏は、日本の中間層が没落し一部の富裕層と多くの低所得者層が生まれた主犯を「財務省」と「経団連」だと見なしてこられましたが、その経団連が、需要不足と中間層の衰退を打破するために「財政拡大による高圧経済を継続することで賃上げ圧力をかけ続ける」「公共部門の賃上げと雇用拡大により、直接的に中間層の底上げを図りつつ、民間企業においても賃上げせざるを得ない環境にしていくべき」とまで提言しています。経団連が賃上げをすべしと。しかも「財政支出によって各地に供給される資金が、その地域において循環し、経済成長していくことが望ましい」という地域経済を重視した点も特筆です。三橋氏は手放しで「素晴らしい」と絶賛でした。映画によって、消費税と私たちの日常がいかに深く関わっているか、どれほどのゴマカシで消費税が奪われてきたかを知ることもできそうです。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
財務省や岸田さんの暗い話題が続きますが……そんな緊縮派の欺瞞を(敵の本丸!)財務官僚の愛娘・高橋あさみちゃんがバッサバッサと切り捨てていく痛快青春ストーリー『君達はまだ長いトンネルの中』のなるせ監督が三橋TVのゲストで映画紹介されました.
— 藤井聡 (@SF_SatoshiFujii) May 27, 2022
是非ご覧下さい!https://t.co/W3PafDFA2x
永濱利廣「財政の出番。減税すべき」
— ジャイアン🐽-bot (@hongoutwo) June 14, 2022
テレビでこの発言が聞けるとは。みなさんお気づきだと思いますが「不景気は消費税増税のせいだ」「減税すべき」は放送禁止コードに入っているんじゃないかと思うぐらいに出てきません。今回の特集自体がすごいことなのです(・`ω´・ ) #wbs pic.twitter.com/699updrrJF
永濱利廣「コロナショックや戦争で、特に中小企業が資金繰りに厳しい時に金利を上げてしまうと、より資金繰り、経営環境が厳しくなる」
— ジャイアン🐽-bot (@hongoutwo) June 15, 2022
「(日銀の金融政策ではなく政府の財政政策が重要で、財政出動として)減税が効果的」
悪い円安で利上げがあり得ない理由です(`・ω・´) #wbs pic.twitter.com/q6MKGIMO4v
政府は緊縮財政。消費税は増税。法人税は減税という現代に至るデフレ税制の基本構造は、土光、大平時代に始まったのです。
(中略)
その後も経団連は、緊縮財政(特に消費税増税)と構造改革を推進する提言を出し続け、その「政治力」により日本国はデフレが続き、株主資本主義が蔓延。国民が貧しくなる反対側で、一部の者(株主など)のみが富んでいき、日本経済はひたすら凋落していきます
(中略)
その経団連が、大転換しました。
(中略)
『財政出動を起点に総需要の拡大を確実に賃上げにつなげ、中間層の底上げを進めることも不可欠である。ここでの「中間層の底上げ」とは、主に低・中所得者層の経済環境の改善を意味している。そのためにまずは、財政拡大による高圧経済を継続することで賃上げ圧力をかけ続けるとともに、雇用流動化を進め、企業間の賃上げ競争を促さなければならない。雇用の流動化にあたっては、法制度の見直しに限らず、民間企業の雇用慣行の見直しも必要となる。また、公共部門の賃上げと雇用拡大により、直接的に中間層の底上げを図りつつ、民間企業においても賃上げせざるを得ない環境にしていくべきである。』
(以下略)
経団連にも明るい兆しが出てきたのでしょうか?