注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
————————————————————————
加計学園5/22小池晃「直接 政府関係者から資料。動かぬ証拠」と:参院・決算委員会
配信元)
YouTube 17/5/22
8:38
もう一点、重大な問題が、国家戦略特区諮問会議での決定であります。11月9日に、安倍首相を議長とする国家戦略特区諮問会議が開かれて、現在広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り、獣医学部の新設を可能にすることが決まりました。そういう経過です。我々は、この決定の原案を入手しました。内閣府が示した原案であります。この原案には『広域的に』という言葉と、『限り』と言う言葉がないんです。原案にそれがなかったことは、大臣、認めますか?」
山本特区担当大臣「まず初めに、総理からの指示とか、そんなことは全くありません。私が決めているわけであります。あのーあのー、内閣府特別担当大臣として、実質的な責任は私がやっとりまして、私が指示して、指揮してやっているわけであります。昨年11月の諮問会議とりまとめの原案に至る経緯、原案から諮問会議に至る調査の経緯でございますけれども、昨年10月の下旬ごろ、特区WGでの文科省・農水省との議論や、獣医師会などから提出された慎重な意見などから、総合的に判断して、まずは地域を限定することで意見に十分配慮することが適当であると私が判断・決断いたしました。その上で、内閣府の事務方にとりまとめの原案作成を指示いたしました。昨年の10月28日に、内閣府の事務方が、文科省の高等教育局、10月31日に農水省の消費安全局に原案を提示いたしました。農水省からは、原案についてのコメントはございませんでした。文科省からは、昨年10月31日に内閣府に対し、意見の提出がございました。翌11月1日に、内閣府から文科省に最終調整案を提示いたしました。翌11月2日に文科省から内閣府に意見なしの回答があり、特区WG委員、関係省庁間での事務的な調整を終えたわけであります。最終的に私が内容を確認して、11月9日の諮問会議とりまとめに至ったということであります。」
小池晃議員「私の聞いたことに一切答えてないんですが。最初の原案を内閣府が作られたこと、認められました。その原案に、『広域的に』と言う言葉と『限り』と言う言葉はありませんでしたね?」
山本特区担当大臣「あのー、各省間のやりとりは、色々ございます。しかし、その途中の段階のものをですね、あのー、あのー、そのことをお出しするというようなことは、将来の、色んな決定事項に影響しますので、そういうことは、途中段階のものは、えー、答弁は差し控えさせて頂きます」
小池晃議員「否定できないわけですよ、私どもが入手したものには、『広域的に』って言葉はないんです。『広域的に』『限り』と言う言葉が加わって何が起こったか。当時京産大が、獣医学部新設を提案しておりました。加計学園とは比べものにならない詳細な設計構想を示し、京大のIPS研究所との連携など、もしも獣医学部を新設するというのであれば、よりふさわしい大学であったことは、衆目の一致するところ。しかし『広域的に獣医学部が存在しない地域に限る』という条件が盛り込まれて、既に大阪府立大学に獣医学部があるがために、京産大は断念せざるを得なくなった。加計学園に一本化されたわけです。国家戦略特区会議の決定が、こういった経過がまさに加計学園に獣医学部を新設させるための決定だった。これは明らかじゃないですか、大臣、この経過から言って」
山本特区担当大臣「あの、昨年11月9日の諮問会議とりまとめで、空白域に限ると致しましたのは、感染症に対する水際対策をになう産業動物獣医師に地域ごとの偏在があり、確保が困難な地域もある一方で、獣医師会などからの慎重論があることを踏まえ、産業動物獣医師の地域偏在に対応するとともに、獣医師が新たに取り組むべ分野に対応しえる獣医学部をいち早く実現するために、まずは地域を限ったもの。こういう風に進めようという意見と、慎重な意見を考えた時、まず空白地から始めることを考えるのは当然だと私は思います。この、広域的に獣医学部が無い地域に限ることになったのは、長年実現できていなかった岩盤規制改革に、慎重な議論があったためであり、今治市は加計学園ありきで制度を改正したわけではありません」
小池晃議員「これ、ホントに無理のある説明だと言う風に思う。総理も、そんな答弁してるんですけどね、これ、言い逃れ、できませんよ、もう。我々が入手した『今後のスケジュール』、これは11月9日の、今の諮問会議の決定前に作られたものです。しかし、今治市分科会の予定まで書きこまれているんですよ。今治市、加計学園ありきでスケジュールが組まれていたことは、明白なんですよ。
» 続きはこちらから
加計学園に獣医学部を新設することを決定づけたのが、11月9日の国家戦略特区諮問会議です。表向きオープンな形を繕いつつ、それ以前の調整段階で、存分に「総理のご意向」が発揮されました。内閣府は、文科省に対して、会議の決定原案には無かった文言を、滑り込ませました。その文言によって突如、新設地域の条件が限定されてしまい、加計学園とは比較にならない詳細かつ有望な設計構想を持っていた京都産業大学が、提案を断念せざるを得なくなったのです。事実上、候補は加計学園のみとなりました。同時に、新設の条件として、文科省の方から出されていた修正案は除外され、その結果、加計学園は候補に残ることができました。ライバルは除いて、加計学園には下駄を履かせる。しかも、文科省から内閣府への意見書には、「今治市の構想が適切」とあり、11月9日以前からすでに、加計学園ありきで調整していたことが決定的となりました。
まともな答弁をしない犯罪的な大臣を尻目に、議員は、霞ヶ関の官僚に対して「国家の私物化を許していいんですか」と訴えます。この声、霞ヶ関の良心に届いてほしい!