竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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北朝鮮の弾道ミサイル「北極星2号」はTHAADを突破できるか?
転載元)
Sputnik 17/2/14
今年2月12日、朝7時55分、朝鮮民主主義人民共和国は「北極星2号(Pukguksong-2)」タイプの新型地対地中距離弾道ミサイル発射実験を行った。ミサイルは約500キロ飛行し、日本海上に落下した。米国、日本そして韓国は、この実験を激しく非難し、ロシアと中国も抑えた調子ながら非難する立場を取った。しかし、今回の打ち上げは。全く別の状況により注目すべきものとなっている。
第一に、ミサイル打上げが、米国とその同盟国にとって極めて思いがけないものとなった点だ。この事は、米国や日本、そして韓国の専門家らが、打ち上げられたミサイルをすぐに特定できなかった事が物語っている。これまでそうした事はなかった。合同参謀本部が、問題のミサイルが新型の固形燃料タイプの弾道ミサイルだとの結論を出したのは、発射後12時間も経ってからだった。
第二番目に、これが実際上、北朝鮮のミサイル軍備において全く新しいシステムである点だ。朝鮮中央通信が打ち上げられたロケット(ミサイル)の名を公式に「北極星2号」と呼び、その写真やビデオを配信した後、なぜこの打上げが、ああした混乱を呼び起こしたのかがはっきりした。ミサイルは、大型キャタピラー車にのせられ、打ち上げは、発射場での事前のいかなる準備もなく行われたからだ。ミサイルが、発射地点に姿を現したのは、文字通り打上げ数分前のことだった。そのため米国の偵察衛星システムも、効果なかった。
朝鮮中央通信が例外的に迅速に報道したことで、新型ミサイルの分析がより身近となっている。まず第一に「北極星2号」は、以前実験がなされた固形燃料型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星1号」に大変よく似ている点がまず目を引く。明らかに1号と2号は、一つは潜水艦発射用に、もう一つは地上発射用に同時に開発されたものである。
それ以外に、ミサイルは重量級の大型キャタピラー車に据え付けられていた。それが北朝鮮を代表する戦車、Т-62, «ソングン»915などのシャシー(車台)を使用しているのはすぐわかる。しかしミサイル運搬用の大型車のシャシーは、戦車用としては異常に長く、ローラーが8つのキャタピラー車である(戦車の場合は6ローラー)。そうした事から、シャシーは、ミサイル用に特別に設計されたものと予想される。また、ミサイルを載せた大型車の重量は約60から65トンに達すると見られることも特筆に値する。その際大型車は、戦車が通るような道なき道を進むことができる。
打ち上げは、輸送-打上げコンテナ、つまり垂直に立ち上がる大きな筒の中から行われる。打上げに向けた準備時間は、朝鮮中央通信の映像から判断すれば、全部で3から4分だ。又あらゆる点から見て、ミサイル及び全体の最も重要な結合部分は、敵の攻撃から身を守るような作りとなっている。
こうした事から、いくつか極めて不愉快な状況が現実となる。ミサイルの打ち上げは今や、全く時を選ばず行え、それに反応する時間も残されない。ミサイルの位置の偵察や特定も今や、古い型の北朝鮮ミサイルの場合よりはるかに難しくなっている。加えて、そうした条件下では、ミサイルのエンジン本体がアクティヴに働いている時間の短い固定燃料ミサイルは、1発の打ち上げであっても対ミサイル防衛システムを突破可能だ。このシステムが、THAAD(終末高高度防衛ミサイル)を凌駕する手段として用いられることも排除できない。
とにかく、ミサイル攻撃戦において北朝鮮が勝利するチャンスが本質的に増大したと言える。特に彼らが、あらかじめそうしたミサイルをいくつか準備しうると予想するならば、チャンスは大きくなる。
おそらく、北朝鮮を対等な国家として認め、この国に対する態度やレトリックを変える時がやはり来たのではないか。もしこの国が、短期間にあれだけの先端的なミサイル総合兵器を作り出せるのであれば、制裁に意味がなく、彼らへの政治的圧力に対して、どういった答えが返って来るかは、全くもって明らかだからだ。
なお記事の中で述べられている見解は、必ずしも編集部の立場とは一致していません。
第一に、ミサイル打上げが、米国とその同盟国にとって極めて思いがけないものとなった点だ。この事は、米国や日本、そして韓国の専門家らが、打ち上げられたミサイルをすぐに特定できなかった事が物語っている。これまでそうした事はなかった。合同参謀本部が、問題のミサイルが新型の固形燃料タイプの弾道ミサイルだとの結論を出したのは、発射後12時間も経ってからだった。
第二番目に、これが実際上、北朝鮮のミサイル軍備において全く新しいシステムである点だ。朝鮮中央通信が打ち上げられたロケット(ミサイル)の名を公式に「北極星2号」と呼び、その写真やビデオを配信した後、なぜこの打上げが、ああした混乱を呼び起こしたのかがはっきりした。ミサイルは、大型キャタピラー車にのせられ、打ち上げは、発射場での事前のいかなる準備もなく行われたからだ。ミサイルが、発射地点に姿を現したのは、文字通り打上げ数分前のことだった。そのため米国の偵察衛星システムも、効果なかった。
朝鮮中央通信が例外的に迅速に報道したことで、新型ミサイルの分析がより身近となっている。まず第一に「北極星2号」は、以前実験がなされた固形燃料型潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星1号」に大変よく似ている点がまず目を引く。明らかに1号と2号は、一つは潜水艦発射用に、もう一つは地上発射用に同時に開発されたものである。
それ以外に、ミサイルは重量級の大型キャタピラー車に据え付けられていた。それが北朝鮮を代表する戦車、Т-62, «ソングン»915などのシャシー(車台)を使用しているのはすぐわかる。しかしミサイル運搬用の大型車のシャシーは、戦車用としては異常に長く、ローラーが8つのキャタピラー車である(戦車の場合は6ローラー)。そうした事から、シャシーは、ミサイル用に特別に設計されたものと予想される。また、ミサイルを載せた大型車の重量は約60から65トンに達すると見られることも特筆に値する。その際大型車は、戦車が通るような道なき道を進むことができる。
打ち上げは、輸送-打上げコンテナ、つまり垂直に立ち上がる大きな筒の中から行われる。打上げに向けた準備時間は、朝鮮中央通信の映像から判断すれば、全部で3から4分だ。又あらゆる点から見て、ミサイル及び全体の最も重要な結合部分は、敵の攻撃から身を守るような作りとなっている。
こうした事から、いくつか極めて不愉快な状況が現実となる。ミサイルの打ち上げは今や、全く時を選ばず行え、それに反応する時間も残されない。ミサイルの位置の偵察や特定も今や、古い型の北朝鮮ミサイルの場合よりはるかに難しくなっている。加えて、そうした条件下では、ミサイルのエンジン本体がアクティヴに働いている時間の短い固定燃料ミサイルは、1発の打ち上げであっても対ミサイル防衛システムを突破可能だ。このシステムが、THAAD(終末高高度防衛ミサイル)を凌駕する手段として用いられることも排除できない。
とにかく、ミサイル攻撃戦において北朝鮮が勝利するチャンスが本質的に増大したと言える。特に彼らが、あらかじめそうしたミサイルをいくつか準備しうると予想するならば、チャンスは大きくなる。
おそらく、北朝鮮を対等な国家として認め、この国に対する態度やレトリックを変える時がやはり来たのではないか。もしこの国が、短期間にあれだけの先端的なミサイル総合兵器を作り出せるのであれば、制裁に意味がなく、彼らへの政治的圧力に対して、どういった答えが返って来るかは、全くもって明らかだからだ。
なお記事の中で述べられている見解は、必ずしも編集部の立場とは一致していません。
記事によると、このミサイルは固形燃料タイプの弾道ミサイルで、打ち上げに向けた準備時間は全部で3分から4分と大変短く、米国の偵察衛星システムも効果がなかったとあります。“ミサイルの打ち上げは今や、全く時を選ばず行なえ、それに反応する時間も残されない”ということです。
フルフォード氏の情報では、関西、関東平野の双方に500メガトンの爆弾が仕掛けられているということでした。これらの事は、北朝鮮の弾道ミサイルが日本を含むあらゆる人々を人質にしているという状況だと思います。危険な状況であれば身体に緊張があるはずなのですが、この件に関してはそれが無いことから、大事には至らないと思っています。
ただこの件が厄介なのは、おそらく安全保障担当の大統領補佐官だったマイケル・フリン氏が解任に至った理由が、この北朝鮮のミサイルの件だったことです。板垣英憲氏の2月17日の情報の有料部分では、フリン氏がこのミサイル発射を事前にキャッチしていたらしく、“北朝鮮のミサイル発射情報を確認してすぐに、トランプ大統領に詳細な状況を報告した”とあります。
トランプ大統領はレポートの極めて詳細な情報に逆に不信感を抱き、CIAが大手メディアを通じて垂れ流していた、フリン氏がロシアに通じているという偽情報を真に受けた可能性があります。トランプ大統領が情報のプロとしてのマイケル・フリン氏を解任した事は大変な失態で、トランプ政権の混乱は一層大きくなってしまいました。フリン氏のイランに対する態度は大変問題がありますが、CIAとの戦いで彼のような優秀な情報のプロを失って、果たしてまともに戦えるのでしょうか。ポール・クレイグ・ロバーツ氏は.フリン氏解任を見て、“トランプはもうおしまい”と表現していますが、そう思うのも当然だと思います。