キリル・バルスキー氏はすでに四半世紀にわたって中国、インドネシア、ニューヨーク国連本部ロシア常駐代表部で外交官として働き、 上海協力機構ではロシア大統領特別代表をつとめた経験を有するが、先日、駐タイ・ロシア特命全権大使に任命された。そんなバルスキー氏は実は詩人としてもよく知られている。
-先日、詩と短編をまとめた2冊『薫り高い山々』と『クリスタルの水』を出版されたばかりですが、詩人としての創造生活は外交官の職務にどんな影響を与えているのでしょうか?
「外交官というのは職業柄、言葉を使い、意味を考えながら働いているわけですから、暗号電報や参考資料、報告書、演説の傍ら、執筆を行うことはごく自然だと思います。」
-先日出版されたのはバルスキー氏にとっては初の1冊ではなく、その前に1冊だされておられますね? 前の作品集とはどこが異なるのでしょうか?
「このなかで
私がどうしても強調しておかなければならないと思ったことがあります。それは、
個人としても、詩人としても私という人間が形成されたのは、偉大な
ロシア文化の影響を受けてという
だけではなく、そこには東洋文化、私がかなり長い時間を過ごした
中国の文化の影響があるということでした。ですから私の作品集も多少東洋的に、そして多少中国的な色合いを帯びてできたのです。
私の詩や短編を読んだ人が心に気持ちの高まりを覚え、内なる美、調和、安寧を感じることがあれば、これ以上の光栄はありません。」
―おそらく、調和と安寧の種を取り巻く世界に蒔くというのは、これは外交官としての課題でもあるでしょうね。中国、インドネシアで働かれ、これからタイに赴任されようとされていますが、詩人として、外交官としてのご自身の課題を立てられましたか?
「
われわれの前に立ちはだかる容赦ない挑戦。これは危険極まりない
紛争調停、対テロ、麻薬などの脅威との闘争だけではありません。人類社会のモラル、倫理の退廃とどう向かい合うかということもそうなのです。これは果たして世界的な問題ではないでしょうか? 無関心、残忍さ、虚実、無禁止無制約状態、金の横行、人種的な憎悪、宗教への寛容のなさ、エゴイズム、ディレッタント主義? 多極的現実に呼応する、より完璧な形の国際関係システムを築きながら、私たちはこのことを忘れてはならないのです。」
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どうも、科学的思考を身に付けると、当たり前の事がわからなくなり、人間らしい感受性すら無くしてしまうようなのです。現在は女性も高学歴になり、同様の傾向を示すようになって来ました。子供を育てるという意味合いで、科学的・論理的思考、そして高学歴は、母性を破壊するように思えます。
社会が近代化して男女とも高学歴になり、その結果晩婚になり離婚が増える。しかも高収入が得られるのはごく僅かな一部の人だけ。何のために高い授業料を払うのかわけがわからない。人間性を破壊するためなのでしょうか。