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[櫻井ジャーナル]米露首脳会談でネオコンの計画に反する合意があり、ウクライナやシリアの情勢が激変との情報

竹下雅敏氏からの情報です。
 櫻井ジャーナルでも、"流れが9月28日に変わったとする指摘"とあり、明らかにこれまでとは異なった動きだと言えます。
 "アメリカの支配層内で大きな変化が起こっている可能性は高い"という見解に私も同意します。
 フランシスコ法王がギリギリのところで自らの野望を捨てたのだと考えています。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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米露首脳会談でネオコンの計画に反する合意があり、ウクライナやシリアの情勢が激変との情報
転載元より抜粋)
 アメリカの好戦派は東アジアから東南アジアにかけての地域で中国を軍事的に包囲する態勢を作りつつある。「東アジア版NATO」のようなもので、安倍晋三政権が強引に成立させた「安全保障関連法案」、いわゆる戦争法案も深く関係しているだろう。その枢軸として想定されているのが日本、フィリピン、ベトナムの3カ国で、そこに韓国、インド、オーストラリアを結びつけようとしている。

 ブレジンスキーはロシアを支配するためにはウクライナを支配しなければならないと主張していたが、ネオコン/シオニストはその戦略を引き継いだようで、昨年2月にキエフでクーデターを成功させ、民主的に選ばれたビクトル・ヤヌコビッチ大統領を追放した。その手先として使われたのがネオ・ナチ。

 ネオコンの中核グループに属しているポール・ウォルフォウィッツは1991年にイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。アメリカが世界を制覇することを目的としたウォルフォウィッツ・ドクトリンが作成されたのは、その翌年。2001年の終わりにアメリカの国防長官周辺で作成された攻撃予定国のリストに載っていたのはイラク、イラン、シリア、リビア、レバノン、ソマリア、スーダン。これまでアメリカは予定通りに体制を破壊してきた。この軍事侵略も日本のマスコミや「護憲政党」は支持してきた。

 そうした流れが9月28日に変わったとする指摘がある。この日、バラク・オバマ米大統領は強者が弱者を支配する世界秩序を宣言したのに対し、ウラジミル・プーチン露大統領はそうしたアメリカの姿勢を辛辣に批判、その後、ふたりは会談している。この会談は9月19日にアメリカ側から持ちかけられたものだという。捨て駒にすぎない安倍と会う時間を作る余裕はオバマになかったのだろう。

 会談後、ウクライナとシリアの情勢が劇的に変化、ウクライナではネオコンのビクトリア・ヌランド国務次官補がクーデターの前に行っていた次期政権の閣僚人事に関する会話で高く評価され、実際に首相を務めることになったアルセニー・ヤツェニュクが解任される可能性が出て来た。またウクライナ東部のドンバス(ドネツクやルガンスク/ナバロシエ)で戦争犯罪を犯したとキエフ側が認めたとも伝えられている。また、シリアでロシア軍がIS(イラクとレバントのイスラム首長国。ISISやダーイシュとも表記)を空爆したのはプーチンとオバマが会談した1日半後のことだ。

 この空爆をアメリカの好戦派やその影響下にあるメディアが激しく批判しているが、アメリカの支配層内で大きな変化が起こっている可能性は高い。

 また、アメリカ空軍参謀次長のロバート・オットー中将はロシア軍がアメリカに支援された部隊を攻撃した事実はないと発言、マイケル・フリン元DIA局長シリアにおける反乱の主力はサラフ主義者、ムスリム同胞団、そしてアル・カイダ系武装集団のAQIで、西側、ペルシャ湾岸諸国、そしてトルコの支援を受けているとする報告を確認、ISの勢力範囲を広げたのはアメリカ政府の判断に基づくと説明している。軍の情報部門からこうした西側のプロパガンダに反する証言が出てくることも興味深い。

 中東やウクライナでネオコンのプランが崩壊する可能性が出て来たわけだが、彼らがこのまま引き下がるとは思えない。ロシアで「報復テロ」を実行するという見方もあるが、東アジアで火をつけることも考えられる。すでに新疆ウイグル自治区にアル・カイダ系の武装勢力は入り込んでいるようで、最近、中国国内で爆発が続いていることも無視はできない。そうした中、安倍晋三政権が戦争法案を強行成立させた意味は日本人にとって重い。

[プーチン大統領](オバマとの会談について)非常に建設的で、ビジネスライクで、驚いたことにとてもフランクだった。私の考えでは、共通の問題について協働することは可能だ。

 国連総会後にプーチン大統領が、ロシアの記者たちの質問に答えています。翻訳者の方が読みどころを教えてくれています。

 このインタビューにも、読み所がいくつかある。彼のスピーチの最中に席を立ったというポロシェンコに対する、大人の寛容さ――と、外交における感情抑制と忍耐の自然な教訓。悪意をもった敵であろうと、建設的に相手を信じようとする姿勢。善意と理性は必ず通ずるという信念。…

 そうしたプーチン大統領の人柄もあってか、オバマとの会談について”非常に建設的で、ビジネスライクで、驚いたことにとてもフランクだった”と評価し、”私の考えでは、共通の問題について協働することは可能だ”と述べています。今回の訪米についても”とても内容が濃く、有益だったと言わなければならない”と評価しています。”シリアからの第三次大戦が無くなった”ことが垣間見えたような気がしました。

(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン「ロシアと米の関係はかなり低いレベルにある」
記事配信元)
本記事文章は現在公開を停止しております。 (2016/4/23)
記事の提供元にてご覧ください。

[Sputnik 他]シリアをめぐるロ中の協同行動は新たな地政学的現実 / 米国が凋落、代わってロシア、中国が世界覇権を掌握

竹下雅敏氏からの情報です。
 これらの記事を見ると、板垣氏の言うように世界覇権がロシア・中国に移ったというのは、どうやら本当のようです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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シリアをめぐるロ中の協同行動は新たな地政学的現実
転載元より抜粋)

712305

ロシアと中国は、シリア危機解決の新たな共同メカニズムを構築しつつある。30日、中国のワン・イー(王毅)外相は、第70回国連総会でロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相と会談した際、シリア危機の平和的調整をロシアと共に促すことに自分達は賛成だと述べた。ラヴロフ外相は、先に国連で演説し、シリア問題の政治的調整に中国が参加することの有益さを主張している。

中国の軍事戦略は、人民解放軍の国外への展開を予想していない。しかし、ロシアの軍事専門家イーゴリ・コロトチェンコ氏は「そうした状況は。もし中国指導部が『IS(イスラム国))』に対する戦闘行動への参加に関し、政治決断するならば、見直されるかもしれない」と考えている-

「それは、ロシア空軍が現在、責任配分により解決しているのと同じ課題に、中国の軍用機も参加するという意味だ。IS戦闘員のインフラ殲滅を目指す戦闘ミッションをしかるべく遂行するということだ。もしロシアが、中国を協同行動に招くならば、中国にそのための潜在力が存在することは明白だ。中国は、文字通りつい先日の、第二次世界大戦終結70周年を記念した軍事パレードで、自分達の力を世界中に示したばかりの強国である。」

これに対し、ロシアの政治学者、ウラジーミル・エフセーエフ氏は「シリアでは軍事面での中国の援助を、ロシアは必要としていない」とし、その理由として「ロシアには、そのために蓄えられた十分なストックがあるからだ」と指摘し、次のように続けた-

「中国は、政治的調整を助ける役割を果たすことに関心を示している。これがまず第一点だ。そして第二点として、中国の財政経済的結合が大変重要だ。それは、中国との協力が有益となる領域である。それ以外に、流れ出る難民の数を少なくするため、中国はドナーになることもできる。しかしその際必要なのは、そうした観点から中国が、どのようにシリア危機解決を促すことができるのかを、明確に理解することだ。」

9月30日、ロシア宇宙軍の航空機が、ISに対する戦闘作戦に着手した時、中国のワン・イー外相はニューヨークで、国連安全保障理事会に対し、シリア問題調整に関する会議「ジュネーブ-3」の招集についての問題を討議する可能性を検討するよう求めた。おまけにワン・イー外相は「前提条件なしに、あらゆる関係当事者参加のもと、それを決めるべきだ」と主張している。

ここで又政治学者のエフセーエフ氏の意見をご紹介するー

「国連安全保障理事会の常任理事国2カ国が、同じ立場に立っている。おまけにロシアは単に発言するだけではなく、武力によるシナリオを現実化している。ロシアが軍事面での前線を突破した後、必要なのは交渉だ。中国は、交渉のテーブルにシリアで互いに敵対する当事者すべてを参加させる『ジュネーブ-』の招集を呼びかけている。中国の存在は、極めて重要だ。とくに交渉の準備段階では特にそうだ。なぜなら、軍事面での勝利が、交渉のための諸条件を創り出すからである。」

シリア及び中東全域で国際テロ組織と戦うため、幅広い連合を作るべきだとのプーチン大統領のイニシアチブは、状況安定化にとって大きな意義を持っている。

中国外務省のフン・レイ報道局長は、ブリーフィングでこのプーチン大統領のイニシアチブをコメントし「中国は、あらゆる形態のテロリズムに反対である。テロ撲滅活動は、国連の原則を遵守し、他国の主権と領土保全を尊重して初めて行うことができる。我々は、この領域におけるロシアの努力を支持する」と述べた。

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[Sputnik]プーチン大統領:一般市民の犠牲者に関する情報は、シリアでロシア航空宇宙軍が攻撃する前に報じられた / これぞ情報戦争:ロシアの対「イスラム国」戦を叩く偽写真が発表

竹下雅敏氏からの情報です。
 ロシアのISISに対する軍事力行使が気に入らない連中が、ロシアを悪魔化する偽情報を流しているようです。
 しかし、記事を見ると"我々は、この情報攻撃に対する準備が整っている"とあり、何もかもがロシアが上まわっているとわかります。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン大統領:一般市民の犠牲者に関する情報は、シリアでロシア航空宇宙軍が攻撃する前に報じられた
転載元より抜粋)
940624 

ロシアのプーチン大統領は、シリアで一般市民の犠牲者が出たとする情報は、ロシア機が空中に飛び上がる前に報じられたと発表した。

プーチン大統領は、市民社会発展・人権委員会の会合で、次のように述べた-

「(シリアで)一般市民が苦しんでいるとのマスコミ報道についてだが、我々は、この情報攻撃に対する準備が整っている。皆さんに注目していただきたいのは、一般市民の間に犠牲者が出ているとする最初の情報は、我々の航空機が空中に飛び立つ前に報じられたものであるということだ」。

プーチン大統領はまた、「一方でこれは、我々がこのようなタイプの情報に耳を傾けるべきではないということを意味しているのではない」と指摘した。

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ロシア大統領府:外国ではシリアにおける作戦について事実を歪曲した情報が非常に多い
転載元より抜粋)
ロシア大統領府は、シリアにおけるロシアの軍事力行使に関する情報について、事実を歪曲したものが非常に多いため、全ての情報に注意深く接するよう呼びかけた。ロシアのペスコフ大統領報道官が発表した。

ペスコフ報道官は、次のように語った‐

「今は全ての情報に非常に注意深く接する必要がある。事実を歪曲したものや、偽情報が非常にたくさんある。そのため今必要なのは、ロシア大統領が繰り返し語った情報調整メカニズムを見つけることだ。これらのメカニズムは稼働している。この歪曲された情報の犠牲になる必要はない」。

ペスコフ報道官は、サウジアラビアのムアリミ国連大使が、シリアにおけるロシアの行動にサウジアラビアが懸念を抱いていることを表明し、空爆の停止を要求したと報道されたことについてコメントを求められ、「マスコミでは確認されていない情報が報じられている」と指摘し、次のように語った‐

私もマスコミの報道を知り、大使の声明を探したが、まだ見つかっていない。サウジアラビアからの要求も、大使の発言も見つけることはできなかった。このような要求の情報源を報じているマスコミはない。そのため、今のところ答える用意はない」。

またペスコフ報道官は、シリアにおけるロシアの作戦はどれくらいの期間続くのか?との質問に対し、「シリア軍の攻撃の期間という、ロシア大統領の発言に注目してもらいたい。ここで重要なのは、この作戦が、テロ組織「IS(イスラム国)」や、その他の過激派組織との戦いで、シリア軍をサポートするものであることを理解することだ」と述べた。

ロシアは、シリアのアサド大統領の要請により、シリアでISの拠点に対する空爆を開始した。なお米国が主導する連合は、2014年9月からシリアでISの拠点に対して空爆を行っているが、これは国連安保理を迂回して行われているほか、シリア政府との行動連携もなされていない。

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これぞ情報戦争:ロシアの対「イスラム国」戦を叩く偽写真が発表
転載元より抜粋)
この写真はシリアの反体制組織「白いヘルメット」の発表したもの。これは、シリアのテロリズムと闘うロシアに試みに情報の側から投じられた卑怯な武器の好例だ。

スクリーンショット 2015-10-02 17.43.13 
U.S. Dept. of Fear @FearDept
Our NGO partner uses a Sept 25th photo to document Russia Sept 30th strikes against ISIS and AQ. #BestPractices
12:01 AM - 1 Oct 2015 のツイート

左に写っている赤ん坊の死体。この痛ましい写真は9月25日に「白いヘルメット」によって発表され、「アサド大統領に殺害された」と報じられた。そして同じこの写真が今度は9月30日にも再び掲載され、今度は「ロシアのパイロットらによって殺害された」と報じられている。

[Sputnik]米国が立場変更:ケリー国務長官が、米国はもうアサド大統領の早期退陣を求めていないと発表 〜アメリカは覇権を失い、ロシア、中国によって国際社会は動くようになった〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 以下の記事を見ると、板垣英憲氏の言うように、アメリカは覇権を失い、ロシア、中国によって国際社会は動くようになったと言えるのかも知れません。
 この意味で、今回の国連総会は静かな革命だったのかも知れません。ケリー国務長官は、以前から“アサド大統領の早期退陣を求めていない”と言っていましたが、これにヌーランドらネオコン連中は反発。ウクライナを話し合いで解決しようとしたケリー国務長官は、命を狙われる事件まで起こりました。
 しかし、私の見立てでは、ヌーランドらネオコン連中はすでに降伏したのではないかと思っていました。この見立てが正しいのかどうかはわかりませんが、今回CNNが“ケリー氏はこのような形で米国の立場が変わったことを伝えた”となると、もはや彼らの抵抗は無いものと考えられます。
 イスラエルの関係者による中国の爆発事件や、欧州の難民騒ぎなど、これまでネオコンと協調関係にあったジョージ・ソロスらの一味が抵抗を今後も続けるでしょうが、ISISを封じ込められると彼らの息の根が止まるだろうと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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プーチン大統領:ロシアはテロとの戦いで各国が団結することに関心を持っている
転載元)
975714

プーチン大統領は30日、政府会合で、ロシアはテロとの戦いで各国が団結することに関心を持っていると語った。

またプーチン大統領は、シリアでテロと戦う唯一の道は、予測し先回りして行動し、占領された地域で一掃することだと述べた。

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中国外務省「中国はテロとの戦いにおけるロシアの措置を支持する」
転載元)
268968

火曜日、中国外務省のフン・レイ(洪磊)スポークスマンは「中国は、シリアにおけるテロリストとの戦いでロシアが取っている行動を支持する」と述べた。

フン報道官は、月曜日の国連総会でプーチン大統領が示したイニシアチブについて、記者団にコメントを求められた際、次のように述べた-

「テロリズムとの戦いに向けた措置は、国連憲章を基盤にし、その国の主権と領土保全を尊重した上で講ずることができる。中国は、この領域でのロシアの行動を支持している。」

なおプーチン大統領は演説の中で、過激派グループ「IS(イスラム国)」と戦うため、イスラム諸国参加のもとに幅広い反テロリスト連合を創り出すべきだと主張した・

またフン報道官は「中国は常に、いかなる形態のテロリズムにも反対であり、この分野での連携強化に向けた国際社会の措置を支持している」と指摘した。

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米国が立場変更:ケリー国務長官が、米国はもうアサド大統領の早期退陣を求めていないと発表
転載元)
709087

米国は、シリアでの「円滑な政権移行」を主張し、シリアのアサド大統領の早期退陣も求めない。米国のケリー国務長官が、CNNテレビのインタビューで述べた。

ケリー国務長官は、ジャーナリストから、米国が以前アサド大統領の早期退陣を求めていたとについて質問され、「命が失われたり、報復、また復讐に関する危険性をなくすために、円滑な移行、管理された移行が必要だ」と述べた。

また国務長官は、アサド大統領が早期退陣したら「内部を対象とした爆発」を引き起こす恐れがあり、シリアではあらゆる社会的生活が失われるだろうと指摘した。
CNNテレビは、ケリー国務長官の発言について、ケリー氏はこのような形で米国の立場が変わったことを伝えたと指摘している。

またケリー氏はインタビューで、シリア危機の解決にロシアを引き込むことで、米国は危機を解決することが可能になるかもしれないとの見方を表した。
ロシアのプーチン大統領は28日、国連総会の演説で国際社会に対し、イスラム諸国が参加する幅広い国際的な反テロ連合の創設を呼び掛けた。