ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝23 ― 薔薇十字の意味

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
 さて、先日ですが、知人数人と久しく訪れていなかったスナック店に向かいました。そのスナックのママに私が問いかけてみました。

「今、薔薇十字というものを調べていて、これは薔薇と十字のそれぞれの意味を把握するのが大事になる。さてママ、まず薔薇だけど、これはあるものを象徴しているがそれが何か分かる?」
「うーん、薔薇か、それってもしかして女性のアソコ?」
「ほう!なるほど、分かるか、・・・では十字は?」
「うーん、いやー、十字っていったらキリストの十字架しか・・・」
「・・・そうか、やはりそうなるか・・・」

 近代フリーメーソン発足に当たって、薔薇十字が所属組織の異なる種々の「オカルティスト、錬金術師、学者、文人、貴族、新思想に傾倒する宗教者」などを集結させたのです。そして、その異なる組織メンバーが、それぞれ種々の「薔薇十字」の名を冠した団体を立ち上げています。この意味で薔薇十字は複雑怪奇です。
 しかし、薔薇と十字それぞれの意味を把握してしまうと、薔薇十字はある意味、大変単純でもあります。そして、その薔薇十字を通して見えてくることも種々あるのです。
 さて、薔薇と十字ですが、薔薇はスナックのママの答えが正解で、女性器を意味します。では十字は? これもママの対応を見れば分かるように、世間ではキリスト教への洗脳のため、イエスの十字架しか連想できません。しかし、十字の意味も本当は全く簡単で、元来それの意味するものは男性器なのです。
 つまり、薔薇十字が示すものは非常に簡単であって、それは女性器と男性器の結合、即ち「聖婚儀礼」「性錬金術」を意味するのです。
(seiryuu)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 外伝23 ― 薔薇十字の意味

薔薇の象徴するもの ~大聖堂で女神として崇拝されたマリア


薔薇が象徴的に描かれた薔薇十字文書『至高善』の扉絵
Wikimedia Commons [Public Domain]

前回見たこの挿絵と「薔薇は蜜を蜂に与える」とのフレーズを読めば、この薔薇十字の薔薇が何を意味しているのか?は、大概の想像は付きそうです。

『マグダラとヨハネのミステリー』の101頁には、『神話と秘儀の女性百科』によれば、として以下の文が記されています。

古代ローマ人がヴィーナスの花と見なした薔薇は、神聖な売春婦の印であった。「薔薇の下で」〔内密に〕とは、非伝授者には明かされていないヴィーナスの性的な秘儀であった・・・。大聖堂が華やかなりしころ、マリアはみずからの「天の女王の宮殿」において女神、つまり「ノートル=ダム」として崇拝され、薔薇、薔薇の茂み、薔薇の花輪・・・神秘的な薔薇と呼ばれ・・・」

この記述では、薔薇とは神殿娼婦を、また非伝授者には明かされない性的秘儀だと示しています。そして、マリアが薔薇と呼ばれ、女神「ノートル=ダム」として崇拝されたとあります。大聖堂に祀られるこのマリアは、表向き「聖母マリア」ですが、実際は「黒いマリア」マグダラのマリアであるとこの著作ではしています。

Author:Wivoelke [CC BY]

文中の「天の女王の宮殿」とは、本来は古代メソポタミアのイシュタル(イナンナ)の神殿のことです。ここで神殿娼婦が王と「聖婚儀礼」を行っていたのです。マグダラのマリアはイシュタル(イナンナ)に模せられて女神として崇拝されたわけです。そして聖母マリアであれ、マグダラのマリアであれ、いずれにしても神殿娼婦であり、「永遠の処女」だったのでした。

「Barbaroi!」の「バラ(Rose)」の記事には、『マグダラとヨハネのミステリー』の記述同様、より詳細に、薔薇が神殿娼婦、性の秘儀、聖母マリア」、そして女神、女性、女性器を意味していたことが明かされています。そして次の記述もあります。

「5はマリアの数であった。バラの花弁の数であり、またもう1つの処女性の象徴であるリンゴの花の花弁も5枚だからである。リンゴの花は、処女性と対応する母性、結実、再生、そして永遠なる生の象徴であるリンゴの実を結び、その実の中に5枚の肺葉(芯)を作り出す。「バラ - マリア」は「リンゴ - イヴ」の再生とされたため、 5は「聖母マリア崇拝にふさわしい」数と考えられた。」

5弁のバラ(左)とリンゴの花(右)
Author:Stan Shebs [CC BY-SA]

神殿娼婦は永遠の処女で、処女母であるので、マリアは「五弁の薔薇」で象徴されるのです。薔薇とは端的には女性器の象徴です。そして、その薔薇はマリアであり神殿娼婦であって、そのまま「死と再生の儀礼」に直結する「聖婚儀礼」、そして「性錬金術」に繋がっていくのです。

十字の象徴するもの ~古代からのマークである十字


現在も薔薇十字の名を冠した組織内で実践されている、進化段階の上昇を目的とする性錬金術。その意味での全ての薔薇十字の源流は、外伝21で見たようにオルムス派の「黄金薔薇十字」と見ても間違いではないでしょう。

オルムス派の「黄金薔薇十字」は、洗礼者ヨハネとマグダラのマリアの性錬金術技法であり、紀元46年の発祥です。しかしシンボル的な意味での薔薇十字の起源は更にもっと古いようです。

Author:Raziel777red [CC BY-SA]

「薔薇の十字架」は、キリスト教が発生する遥か昔、「古代エジプトのイクナトン王の時代に使用されていたものが遺跡から発見、薔薇十字の象徴は、キリスト教発祥の1300年以上も前から存在していたことが判明しているのである。」と『ヘブライの館』の「薔薇十字団の謎」記事の中で明かされています。

私たちは、テレビや映画等のマスコミの印象操作による洗脳で、十字と言えばすぐにキリスト教、イエスの十字架しか思い浮かばないようにされています。しかし、十字は線を縦横に交差させただけの単純な図形です。古来より様々な地域の人間社会で、マークとして使用されていたでしょう。十字は決してキリスト教固有のものではないのです。

編集者註:ツタンカーメンの墓で発見された古代エジプトの黄金アンク
(紀元前1323年)

それどころか「Barbaroi!」の「Cross(十字架)」記事には、次の少し衝撃的な内容があります。

「ラテン十字架(パッションクロスとも言う)が今ではキリスト教の主要なシンボルとなっているが、6世紀まではキリスト教美術には現れていなかった。キリスト教の時代より遥か昔においては、この十字架は、ヨーロッパや西アジアにおいては、異教のシンボルであった。初期キリスト教徒たちは、それが異教のものであったために、排斥さえした。

編集者註:ここでは、古代エジプトのアンクは、エジプトの初期キリスト教であるコプト教に受け継がれたと主張しています。

何と!十字架はキリスト教の専売特許どころか、初期キリスト教は十字架を異教のシンボルとして排斥していた模様なのです。そして記事は以下のように続きます。

十字架はまた男性のシンボルでもあり、男根を表す「生命の樹」であった。・・・男性の生殖器は、今なお、アラブ人は「生命の樹」と呼んでいる。十字形は男性生殖器を図形で表す最古のもののうちの1つであった。キリスト教徒の間でも、十字架が男根を象徴するという認識は、少なくとも、幾分かはあった。」

要するに十字とは、男性器の象徴であり「生命の樹」を示すのです。従ってこうなります。女性器の象徴であるのが薔薇で、一方男性器の象徴が十字です。これで、この薔薇と十字の組み合わせの薔薇十字が何を意味するものか?は明白単純でありましょう。


薔薇と十字の結合 ~神像にかけられるロザリオ


薔薇と十字の結合の部分について「Barbaroi!」の「Cross(十字架)」記事には、「十字架はまた男性のシンボルでもあり、男根を表す「生命の樹」であった。そのため、女性性器を表す円、または楕円形と一緒の形になる(聖婚を表す)ことも多かった。男性を表す十字形と女性を表す球体が一緒になると、それはエジプトの「護符ネフェル」、すなわち至福の護符(性的調和の護符)となった。」とあります。

女性器は、薔薇以外にも円や楕円で象徴されるようです。薔薇と十字の組み合わせと同様に、円(○)と十字(+)の組み合わせでも「聖婚」を意味するわけです。

編集者註:円(○)と十字(+)の組み合わせではないのですが、古代エジプトのアンクも女性器と男性器の接合と主張する学者もいるようです。

さて、薔薇と円(輪○)がそれぞれ女性器を象徴するのですが、薔薇の輪、花冠がロザリオです。ロザリオの原語ラテン語のrosariumが「薔薇の花冠」を意味するのです。

「Barbaroi!」の「バラ(Rose)」と「ロザリオ」の記事には、「ロザリオは「バラ」崇拝を表す道具であり」、その始まりについて「真の起源はカーリー・マーが身につけている「真言のロザリオ」と呼ばれるヒンズー教の「バラのじゅず」japamalaであった。」と記述の上、次のように明かしています。

「ラテン語のrosariumは、14世紀頃までの、もっぱら聖母マリア崇拝にだけ結びつけられていた初期のロザリオを意味した。ロレトの連祷は、マリアを「最も聖なるロザリオの女王」と呼んでいる。ドイツ語のRosenkranz(バラの花輪)は、ときには短縮されて、処女のシンボルである「小さな花輪」あるいは「処女性の花」を意味するKranzleinとなった。東方では花冠は聖なる結婚を表し、男根神の「頭」の周りに飾られた。」

ロザリオとは花輪であり、女性器を表し、それは「聖婚」にて男根神の頭に飾られるのです。この描写を既に私たちは見ています。特殊稿4の次の描写です。

「処女母(virgin mother)になる人が、神聖な男根にまたがって、それを自分の体に挿入させることで、自らを犯した。このようにして神の子を身ごもりながら、乙女は神の像の頭に花輪を置く。花輪は乙女の性器のシンボルであり、神の頭は神の性器のシンボルだった。神聖な結婚に備えて、神の頭と男根の頭には、ともに聖なる油が塗られた。論理的にみて、石の棒を膣の中に入れるためには、たしかにこうする必要があった。」


神殿娼婦(処女母、乙女)の花輪がロザリオ、つまり薔薇(女性器)であり、神の頭が十字(男性器)なのです。これが薔薇と十字の結合の意味です。薔薇十字は明白に「聖婚儀礼」「性錬金術」を示すのです。

オルムス派の「黄金薔薇十字」は、文字通りに薔薇(女性器)と十字(男性器)結合によって、(人間の心身と意識の変容という)黄金を生みだす性錬金術そのものを示していたのです。


Writer

seiryuu様プロフィール

seiryuu

・兵庫県出身在住
・いちおう浄土真宗の住職
・体癖はたぶん7-2。(自分の体癖判定が最も難しかった。)
・基本、暇人。(したくないことはしない。)
・特徴、酒飲み。アルコールには強い。
・歯が32本全て生えそろっている(親不知全て)原始人並み。

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