19/10/10&11 ソルカ・ファール情報まとめ:トルコのシリア“侵攻”?[前編]

 10月9日夜からトルコがシリア北部のクルド地域に対して軍事作戦を開始しました。大手メディアの報道を鵜呑みにすると、どっからどう見てもトルコの悪手です。なーしてわざわざ悪者を引き受け、常軌を逸した行動に出たのか。ひたすら謎でしかありません。
 個人的にエルドアンの善人度合は未だによく把握できていませんが、幾ら何でも某国の天ぷら総理ほどの阿呆では、複雑な歴史と文化を抱える古い国家の舵取りは無理だと思うのです(※あ゛、そういえば日本も古かった……特大の墓穴を掘った気分です、悲しい。では「右に倣えな忖度へっぽこ島」とは違うということで)。ヨーロッパとロシアと中東諸国に挟まれ狙われる大国なのです、傀儡奴隷のポチ犬じゃトップは務まらない筈です。
 なので最近のソルカ・ファール女史の幾つかの記事から、トルコ側の置かれた状況が理解できそうな情報を拾ってみました。
 ……で、読後なんですが……トルコってば想像以上に厳しい立場なのですね。流石はナチス並みの白人至上主義思想を拗らせた欧米エリート・カバールじゃありませんか。トルコの扱い酷ぇ、酷すぎる。幸いなのは打倒ディープ・ステートのプーチンさんとトランプさんが理解を示してくれること。あとは見事な四面楚歌です。
 クルドはクルドで純粋に、文化を維持できるような流れに追々なることを祈っていますが、兎にも角にも、まずはテロリスト一掃ということで。
 ちなみに10月秋の軍事作戦だというのに「平和の春作戦」という名称、ディープ・ステートCIAによる他国転覆作戦「アラブの春」を想起したのは私だけでしょうか。意図してつけたのなら痛烈な嫌味ですわ、喧嘩売ってはります(笑)。
(Yutika)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ソルカ・ファール情報:御伽噺の如き【虚構に満ちた】弾劾の陰謀が隠れ蓑を提供し、トランプはヨーロッパの社会主義者連中へ強烈な復讐を決行
転載元)
投稿者:ソルカ・ファールより、西洋の読者へ

Sister Maria Theresa


【※記事内には貼っていませんが、同サイト自己紹介頁からシスター・マリア・テリーサの写真です。】

■前編のまとめ■
トルコがシリアへ「平和の春作戦」開始
✅ロシアはいつでもトルコと連絡を取れるように窓口維持
✅対して欧州委員会やフィンランドからは非難囂囂

✅ちなみにトランプさんは支持
理由1:ヨーロッパ諸国はヒラリーと組んでロシアゲートだののクーデターを幾度も画策したから
理由2:打倒・社会主義(左派)だから(嫌う原因はこちら
➡そのせいでディープ・ステートから再び弾劾攻撃

現在シリアに集結したテロリストは、どこに逃亡するかが分からない
✅ロシア連邦の諸国は既に厳戒態勢
✅対してトルコはNATO諸国から見捨てられる

NATO加盟国の集団防衛を定めた第5条
✅アメリカが以前9.11のテロで発動したときも、発動せずに勝手にシリアに侵攻したときも、ヨーロッパは仲良くお付き合い
✅今回トルコがシリアのテロに発動しても、ヨーロッパは敵のクルド側の味方を表明

留まるところを知らない欧米の偽善っぷり
(ロシアのプーチンさんとアメリカのトランプさんはトルコを庇うが)
✅ヨーロッパは次々トルコを非難
✅トランプさんの敵、アメリカ議会もトルコを非難

ツッコミ1:そもそもトルコとシリアの国境にテロリスト集めてくれたの、欧米だよね?
ツッコミ2:だから欧米が支持してたシリア反体制派の司令官に現在トルコの作戦を任せているんですけど?

✅アメリカのタカ派(グラム上院議員)の二枚舌っぷりは現在も健在。見ているこっちが頭おかしくなりそう。


ディープ・ステートと手を組んだEU、ロシアとトルコとトランプさんを敵に回す


本日クレムリンに出回っている【ロシア連邦】外務省MoFA)の不吉な新報告書によると、セルゲイ・ラブロフ外務大臣プーチン大統領は、シリア北部にいるクルディスタン労働者党PKK【率いる】テロリスト勢力に対してトルコ【前日の9日に】開始した攻撃平和の春作戦を巡る諸問題について【いつでも話し合えるよう】、トルコメヴリュット・チャヴシュオール外務大臣レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領との衝突回避のための連絡窓口を【現在も】維持しているとのこと。

――【欧州委員会のジャン=クロード・ユンケル委員長は作戦を停止するよう要求し、ヨーロッパがトルコを支援することはないと言い切り、フィンランド【政府】は当該軍事作戦を糺弾し、トルコに対する【全ての】武器販売をストップしてみせたことから、エルドアンに「EUよ、目を覚まさぬか!」と言わしめ、もしEUがシリアにおけるトルコの当該作戦を侵略行為だと名指しするのであれば、【トルコ国内の360】万人もの【シリア】難民をヨーロッパに送り込んでやると脅される羽目に相成りました。

――この脅迫を支持したのがドナルド・トランプ大統領です。彼は自分を権力の座から排除しようとしたヒラリー・クリントンやその配下のディープ・ステート側工作員連中と共謀した社会主義者のヨーロッパ各国政府に対し、強烈な復讐をお見舞いしたいと長らく願っていたのでした。

――トランプが何故クルド人テロリスト勢を支援する米軍を引き揚げさせたのか。その件について、「彼ら【クルド人】は第二次世界大戦【など】で我々を助け【に馳せ参じてくれたりは】しなかったではないか」と述べています。

【※これだけだとエラく冷酷に聞こえますが、これまでの資金融資や物資供給でもう義理は果たしたよね、独立云々は自分たちの問題でしょ、という中立のスタンスを表明。だからってクルド人が嫌いってことじゃないよー、と最後に付け加えてもいます。】

――そして更にアメリカはそもそも最初から中東などに行くべきではなかったとも述べ、戦争で疲弊したアメリカの人々に対して「馬鹿げた戦争は、【少なくとも】我々にとっては、終わろうとしている!」と宣言したのです。

――ですが、トランプは現在このような事実や真相を述べたせいで、敵であるディープ・ステート勢から攻撃され、果てしなく続く御伽噺のような弾劾の陰謀に再び曝されるのでした【中略】...

【※ここからはアメリカの国内政治の話(ウクライナのジョー・バイデン汚職問題)なので省略。】

ツイートはシャンティ・フーラが挿入

【記事には無かったのですが、「世界中がエルドアンのクルド人に対する戦争を糺弾する中、トルコでは拍手喝采」というニューヨーク・タイムズ紙の批判記事を入れておきます。

このように大手メディアが一斉にエルドアンを敵視していることから、ディープ・ステートの軍産複合体にとって不都合な動きな筈なのですよ。ただの国内ウケ狙い如きでそんな危険な橋を渡りますかね?】

【以下略】
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ソルカ・ファール情報:NATOが同盟国トルコを見捨てたことから、ロシアの精鋭空挺部隊は戦闘準備態勢へ
転載元)

トルコ受難:テロリストの完全封鎖は難しいし、同盟諸国は手伝ってくれないし


【前略】

【※2つ目のソルカ・ファール女史の記事は、ロシア国防省MoD)の新報告書からです。ロシア憲法87条に基づくロシア連邦軍最高司令官の権限として、プーチン大統領がロシア空挺師団所属の精鋭第137パラシュート降下連隊に対して完全戦闘準備態勢に入り、ベラルーシの特殊部隊第38護衛航空攻撃旅団との連携訓練を開始するよう命じたそうです。】

――この戦時下の権限を行使するにあたり、【プーチン大統領は】「トルコにはシリア北部で軍事作戦を展開すると同時に、同地で活動している「イスラム国」のテロリスト集団(ロシアでは非合法【組織】)の武装兵を封じ込めることは無理かもしれない」と警告を発しました。

【※つまり、どさくさに紛れてシリアから逃走したテロリストがイランなどを経由して北上し、ロシア連邦内に入ってくることを警戒している、ということ。「警告」というより、逃亡先の予測がつかないので、ロシアの軍や諜報機関に「しっかり見張ってろ」と発破かけた模様です。】

――【同じくテロリスト集団に曝されている】トルコは自身が加盟している北大西洋条約機構NATOによって深刻な状況に置かれました。何せ【NATOは】同盟国【であるトルコ】の応援にかけつけることを拒否しただけでなく、ショックなことに、この欧米軍事同盟からトルコを完全に追放してしまえとの声まで上がっているのです【中略】...

ツイートはシャンティ・フーラが挿入

【※別の画像を加えています。ツイッターでも「エルドアンは独裁者」「トルコがクルド人虐殺」「トルコにNATO加盟国としての価値なし」「ヨーロッパとアメリカはクルド人を武装させるべき」といった意見が多いです。……そんな単純な図式なら、シリア戦争が収まりかけた今になってトルコが悪目立ちしますかっての。】


違法な侵略行為に参加を強いる傍迷惑な軍事同盟NATO


当該報告書曰く、北大西洋条約機構というのは北米ヨーロッパ29箇国から成る国際同盟です。

――中でも最も強大な加盟国は2,206,350の兵士を抱えるアメリカ合衆国であり、2番目に強大な加盟国が890,700の兵士を抱えるトルコとなります。

――【北大西洋】条約第5条により、全ての締約国は相互に集団防衛をすべき旨が定められています。

――これが発動されたのは歴史上でたった一度。アメリカ2001年9月11日にテロ攻撃を受けた後のことです

2015年10月オバマ゠クリントン政権自分たちが攻撃を受けてもいないのに、シリア政府に対してアメリカ合衆国が故意かつ直接の戦闘当事国となるようにもっていった、と当該報告書は続けます。

――そして第5条を決して発動させることなく、NATOの多くの同盟諸国をこの国際的内戦へと引き摺り込んだのでした。

――いち主権国家に対する侵略行為であり、当初アメリカ勢が侵略を行ったときから現在に至るまで違法な行為なのです

ツイートはシャンティ・フーラが挿入

【※元記事にはありませんが、現在トルコがまさにこの第5条を持ち出して、NATO加盟諸国はテロリスト集団の攻撃に曝されているトルコを何故助けようとしないのだ、と非難しています。

確かに9.11でアメリカが支援を求めるのが可能だったのなら、シリアで負けが濃厚となったイスラム国が自国に逃げ込みそうだ、と第5条の集団防衛権をトルコが発動するのは当然です。ほんまに何故助けぬよ。

トルコ以外のNATO国の言い分としては、「欧米はクルド人の味方だから」……そりゃ泣きてぇわ。卓袱台ひっくり返して、ロシアやイランと仲良くした方がいーんじゃないかな。】

【中略】

欧米の偽善者っぷりが異常


ロシアアメリカの両国が、トルコによるシリア内の軍事行動を非難する国際連合安全保障理事会の決議に加わることを共に拒否している中で、NATOの同盟国に連帯を呼びかけたトルコは以下のような対応をされた、と当該報告書はまとめています。

――ノルウェーはNATO同盟国トルコへの軍事輸出をストップし
――イタリアはNATO同盟国トルコにシリアへの攻撃を止めるよう訴え
――アメリカの国会議員たちはNATO同盟国トルコに制裁を加える準備を進め
――欧州連合はNATO同盟国トルコへの制裁とNATO追放を計画【さらにトルコがシリアとの国境に安全地帯を設けても、ヨーロッパはそこへ一銭たりとも援助しないと宣言し】

――フランスのフランソワ・オランド元大統領はトルコがNATOから放り出せとあからさまに呼びかけ、【ドイツ、イギリス、フランスの外務大臣全てがトルコを非難し、ドイツに至っては「可能な限り最も厳しく」トルコの侵略を非難すると表明したのですから】

――この全てに対してトルコは、そもそもシリア内のクルド人テロリスト勢を武装させたのはNATO同盟諸国ではないか、と糺弾するという至極まっとうな反応を示しました。

――そして諸国に対し「【トルコが安全保障上の懸念を抱くのも尤もだ、正当なことだと認めながら、我々が実際に作戦に出ると反対する……】これは貴方たちの偽善【行為】だと断言してみせたのです。

――【まさに】欧米NATOによる偽善であり、シリア内のクルド人テロリスト勢に対するトルコの攻撃を率いている軍【指揮】官は、米国が支援した【シリア】反体制派の元リーダーなのですから【今更反対するなぞ】狂気の沙汰もいいところ、その滑稽さは天井知らずでしょう。

――【かつて、】アメリカが後押しする反乱軍の【当該】リーダーとその配下の戦闘員らには、リンゼー・グラム米上院議員が提出した法案に基づき、アメリカ議会が資金を供与していました。

ツイートはシャンティ・フーラが挿入

【※引用先のゼロヘッジに掲載されていた写真を加えておきます。

現在トルコに協力しているのは、これまで米軍がシリア側の味方として長年優遇していたサリム・イドリスなどシリアの元反体制派の指揮官3名だそう。ちなみに上の写真で仲良さそうな白人男性は、極秘軍事法廷で早々に処刑されたと噂されるマケイン米上院議員。

マケインの子分だったリンゼー・グラムは、途端にトランプさんの強力な味方に豹変しましたとさ……マジで小物。】


――2日前にトランプ大統領を「恥知らずにも同盟相手のクルドを見捨てた」と攻撃したグラム上院議員その人です。

――ですが、トルコの防衛大臣と極秘会談をしていると信じ込まされた悪戯電話の録音上では、トルコの“クルド問題”に対して同情の意を表し、クルド人は“脅威”だと言ってのけたグラム上院議員その人でもあります。

【※グラムは「トランプとトルコの仲介役になれるー!」と功を焦るあまり、飽きもせずまた悪戯電話に引っかかったみたいです。

大量逮捕には巻き込まれたくないから弾劾騒ぎではトランプの味方を声高に唱えるけれど、軍産複合体も敵に回したくないので戦争は大賛成という……繰り返しますが、マジで小物。】

――こういった頭のおかしい偽善者連中がこれ以上、無辜の民を殺害する前にトランプには「ドブ掃除」をして欲しいと、世界中でまともな人々なら待ち望んでいるのも頷けようというものです。

【以下略】

【※最後にマケインとグラムの仲良しこよしな写真2連発を加えておきます。

2つ目はベネズエラ転覆の急先鋒、マルコ・ルビオも加わったリビアでのテロリスト支援活動写真。タカ派上院議員というより、3バカ揃い踏み。長時間眺めると安倍レベルの阿呆に感染する可能性あり。】

ツイートはシャンティ・フーラが挿入

ツイートはシャンティ・フーラが挿入

【※中編に続きます。】

翻訳:Yutika


註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。

【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。また元記事で使用された画像は今回使用しておらず、別のものを掲載したツイッター画像を加えております。

ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。

Writer

Yutika

体癖:8−2、エニアグラム:4
関西の英語塾で教えつつ、翻訳業(英語&仏語)をしております。


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