注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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ソルカ・ファール情報:サウジアラビア破滅に向けたトランプのギャンビットで、イランがシーア派の赤い血の戦旗を中世以来初めて掲げる
転載元)
WhatDoesItMean.com 20/1/5
投稿者:ソルカ・ファールより、西洋の読者へ
本日クレムリンに出回っている【ロシア連邦】外務省(MoFA)の実に衝撃的な新報告書は、数時間前に開かれたセルゲイ・ラヴロフ外務大臣とトルコのメヴリュット・チャヴシュオール外務大臣の電話会議について取り上げていました。
――イスラム世界全体を作り直すため、現在ドナルド・トランプ大統領が進めているギャンビット(優位を得るために【敢えて】犠牲を払う【一手】)は、ガーセム・ソレイマーニー司令官の暗殺命令で始まり、急速に次の局面へと繰り上がった、と報告書は言っています。
――局面に火が点いたのは、ソレイマーニーが殺害されてから24時間経らずのこと。アメリカの「ディープ・ステート」に支援され、足並みを揃えていた【リビアの】ハリファ・ハフタル陸軍元帥が、NATOつまりトルコ軍と対決し、彼らを追放するためのジハードを宣言し、そのためにリビアで配下のテロリスト勢を全面的に動員する、と発表しました。
――【ハフタルが対戦する】部隊は国際連合が支持するリビア政府を防衛するべく、トルコ政府によって派遣を承認されたものです。
――ハフタルの勢力はトリポリの士官学校を攻撃して、少なくとも【学生】30人を殺害したところなのですから、【トルコによるリビア】支援は今すぐ必要とされています。
――その手を【亡くなった学生らの】血で汚したのはサウジアラビア。ハフタルと彼のテロリスト勢力に資金提供していました。
――アメリカ合衆国は国連が支持するリビア政府に賛同していますので、今やサウジ勢は米国と真っ向から対立することになります。
――【確かに】トランプは公然とサウジアラビアを攻撃することは出来ませんが、イランは違います。アメリカの報復を恐れる必要がなければ、【イランなら】数日の内にサウジアラビアを破壊することが可能なのです。
――その同じイランは、ソレイマーニーが殺された直後に、スイスの使者を介してアメリカ側と書簡を交換していました。
――書簡の交換後、イランは自国の最も聖なるモスクの上に、赤い血の色をした「Ya la-Tharat al-Husayn(フサインの敵を討つ者よ)」の戦旗を掲げ、それをイスラム世界全体に対して【国営】テレビで放映しています。
――この戦旗が掲げられたのは中世初期以来のことであり、これはイランのシーア派イスラム教徒とサウジアラビアのスンナ派イスラム教徒の間の戦争が開始した合図なのです。
【中略】
イスラム教の人々と欧米の間に1,300年間以上も続く対立が存在するのは、世界を二つの全く異なる別個の領域に分断するというイスラム的【世界観】が根本にある、と昨日【ロシア外務】省は【別の報告書で】網羅的に説明していました。
――イスラム教徒はダール・アルイスラム【=平和の家】、服従させるべき残りの人々全てがダール・アルハルブ【=戦争の家】【に住んでいます】。
――【ですが】サウジアラビアのスンナ派王家が自ら進んでアメリカのオイルダラー体制と呼ばれるものの一部と化したことで、この世界区分は腐敗してしまいました。
――【オイルダラーとは】石油が米ドルのみでしか購入できず、アメリカの軍事力によって【力づくで】実施されることを義務付ける体制のことです。
――【こうして】何百万人もの命が犠牲となるという悲惨な結果が生まれました。
――具体的には過去20年近くに渡り、自国の石油【を売るの】に米ドルの受け取りを拒否したからという理由で、イラン・イラク・リビア・シリア・ベネズエラが軒並み、米国および欧米の同盟諸国によって攻撃に曝され、虐げられました。
――これを別名オイルダラー戦【つまり石油戦争】と言います。
イブン・スィーナー【※1037年没、イスラム世界を代表する知識人】:
イミュータブル(※時を経ても変化しない、変えることのできない【という英語】)なダール・アルイスラムとダール・アルハルブの世界観の内部には、ダール・アルアフド【=休戦の家】という別個の状態も存在しており、これはイスラム教に改宗することなくダール・アルイスラムと【休戦】協定に到達した者たちを指す、と当該報告書は続けます。
――協定により、ダール・アルアフドは最早ダール・アルハルブではないと見做されるのです。
――ただし【ダール・アルアフドは】和平契約の枠内での存在であり、【和平の締結は】イスラム世界全体によってのみ合意が可能です。
――【ですがイスラム世界は】こんにち、シーア派イスラムとスンナ派イスラムという2つの派閥に分断されています。
【以上の】イスラムの世界観や、決して変わることのない【欧米とは】異なる思想を正確に理解すれば、数週間前の2019年12月18日から21日に歴史的な偉業が起こり、息をのむほどの奇跡だと言っても過言ではないことが見えてくる、と当該報告書は指摘します。
――欧米との何世紀にも渡る紛争を終わらせるため、ダール・アルイスラムの大半が手を携え、ダール・アルアフド合意に向けて動き始めたのは、これが1,300年以上もの間で初めてのことです。
――それが「クアラルンプール・サミット」と呼ばれる【集まり】で、世界最大のイスラム国家であるインドネシアとパキスタンとトルコを先頭に、イランの友好国であるカタールも参加しています。
――【この首脳会談で】スンナ派とシーア派合同のこれら国家は、イスラム教の参加国間で使えるディナールという共通通貨を立ち上げ、米ドルと恒久的に置き換えることを発表しました。
この歴史的なクアラルンプール・サミットに招待されなかった【国の】中で最も注目すべきはサウジアラビアだ、と当該報告書は締めくくっています。
――イスラム世界の1.6%しか占めておりませんが、3,200万人の国民の内、イランに忠実なシーア派イスラム教徒は多くて25%。
――【ちょうど】このサミットが開始された頃に、アメリカのソーシャルメディア大手のツイッターがサウジ王家に属する6千近くのアカウントを、何が起こっているかについて偽情報やプロパガンダを拡散したとして排除しました。
――更に続けてサウジ側が「形成を一変させる攻撃」と呼んだ2019年9月14日の同国で最も重要な石油精製施設への攻撃が、国際連合によって「イランの関与を認めることは出来なかった」と宣言されてしまったのです。
――攻撃の数日後にもサウジに対する同攻撃はNATOのミサイルによって行われたと、【ロシア】国防省が記録しているのですから、【既に】確認されていた事実ではあります。
――【以上から判断するに、】トランプ大統領の意図しているのは、サウジアラビアを破壊し、残りのイスラム世界と欧米で平和を構築させることなのは疑いの余地がありません。
――トランプがソレイマーニー司令官を暗殺する前に、サウジ側に通達しなかった理由もこれで説明がつきます。
――もしトランプが【通達】していれば、サウジ勢は何がなんでも阻止しようとしたことでしょう。
――何故ならソレイマーニーの殺害はダール・アルイスラムに対する直接攻撃であって、イランそのものへの攻撃ではないのです。
――そしてダール・アルハルブの敵に対しては誰であれ、イスラム世界の「目には目を」の報復を強いることが可能です。
――【つまり】アメリカ人を一人も傷つけないのであれば攻撃しようが破壊しようが構わない、と今や【野に】解き放たれたイランにとって、【この報復の対象には】サウジアラビアが含まれ【ることになり】ます。
――トランプが戦争が始まればアメリカ人を避難させるべく、何千もの兵士を急派したのもそのためです。
――最も決定的となる点ですが、アメリカ合衆国はサウジ王家を守るべき何らの義務も協定もありません。
――これで何故トランプを弾劾せよとのヒステリックな流れを率いているのが政治家ではなく、アメリカ国防総省や国務省をはじめとする国防関連の諸機関のキャリア組なのかも説明がつきますし、彼らの目的はサウジアラビアのような他国への米国製兵器の売上高を増やすことなのです。
【以下略】
翻訳:Yutika
【※記事内には貼っていませんが、同サイト自己紹介頁からシスター・マリア・テリーサの写真です。】
■この記事のまとめ■
✅トランプ大統領の最終目標:イスラム世界の作り直し
✅最初の一手:イラン司令官の暗殺
✅現在は第2の局面:サウジが支援するリビアの反政府勢力の制圧
✅リビア政府側を支持するのは、国連・トルコ・アメリカ
✅アメリカがサウジに直接攻撃するのは難しい
➡でもイランならサウジを直接攻撃が可能
✅条件:アメリカ人を巻き込まないこと
➡ということで、イラン(シーア派)が赤い戦旗を掲げる
✅意味:サウジ(スンナ派)への報復戦争宣言
✅イスラム世界と欧米の対立は1,300年以上続く
✅根底:「平和の家」と「戦争の家」に二分されたイスラムの世界観
✅この線引きを汚したのがサウジアラビア
✅オイルダラー体制に参加した
✅石油戦争(オイルダラー戦)でイスラム諸国も被害に
✅「休戦の家」に向けたイスラム諸国の動き
✅和平締結にはイスラム世界全体の合意が必要
➡なのにイスラム世界は、シーア派とスンナ派に現在分断されている
✅イスラム圏をまとめる新たなサミットが12月にマレーシアで開催
✅オイルダラー詐欺から抜け出す新通貨(ディナール)での決済へ
✅サミットに招待されなかったサウジアラビアは「戦争の家」側
✅アメリカによる包囲網
✅同時期にサウジの虚偽拡散アカウントが閉鎖
【※大手テクノロジー企業は昨年既にQチームが抑えたとの噂なので、カバール制圧にツイッターが協力してもおかしくはない】
✅国連で石油施設への攻撃がイランの犯行だと認証してもらえず
✅アメリカからイラン司令官暗殺の事前通達なし
✅司令官暗殺で報復の口実を得たイランが、サウジ直接攻撃へ
(トランプ大統領は、自国民に犠牲なければ黙認の構え)
(トランプ大統領は、自国民に犠牲なければ黙認の構え)
イラン VS サウジアラビア、まずはリビアで代理戦争
本日クレムリンに出回っている【ロシア連邦】外務省(MoFA)の実に衝撃的な新報告書は、数時間前に開かれたセルゲイ・ラヴロフ外務大臣とトルコのメヴリュット・チャヴシュオール外務大臣の電話会議について取り上げていました。
――イスラム世界全体を作り直すため、現在ドナルド・トランプ大統領が進めているギャンビット(優位を得るために【敢えて】犠牲を払う【一手】)は、ガーセム・ソレイマーニー司令官の暗殺命令で始まり、急速に次の局面へと繰り上がった、と報告書は言っています。
――局面に火が点いたのは、ソレイマーニーが殺害されてから24時間経らずのこと。アメリカの「ディープ・ステート」に支援され、足並みを揃えていた【リビアの】ハリファ・ハフタル陸軍元帥が、NATOつまりトルコ軍と対決し、彼らを追放するためのジハードを宣言し、そのためにリビアで配下のテロリスト勢を全面的に動員する、と発表しました。
――【ハフタルが対戦する】部隊は国際連合が支持するリビア政府を防衛するべく、トルコ政府によって派遣を承認されたものです。
――ハフタルの勢力はトリポリの士官学校を攻撃して、少なくとも【学生】30人を殺害したところなのですから、【トルコによるリビア】支援は今すぐ必要とされています。
――その手を【亡くなった学生らの】血で汚したのはサウジアラビア。ハフタルと彼のテロリスト勢力に資金提供していました。
――アメリカ合衆国は国連が支持するリビア政府に賛同していますので、今やサウジ勢は米国と真っ向から対立することになります。
――【確かに】トランプは公然とサウジアラビアを攻撃することは出来ませんが、イランは違います。アメリカの報復を恐れる必要がなければ、【イランなら】数日の内にサウジアラビアを破壊することが可能なのです。
――その同じイランは、ソレイマーニーが殺された直後に、スイスの使者を介してアメリカ側と書簡を交換していました。
――書簡の交換後、イランは自国の最も聖なるモスクの上に、赤い血の色をした「Ya la-Tharat al-Husayn(フサインの敵を討つ者よ)」の戦旗を掲げ、それをイスラム世界全体に対して【国営】テレビで放映しています。
【※680年、フサイン・イブン・アリーをカリフに擁立しようとしたシーア派の叛乱を、スンナ派のウマイヤ朝が制圧した「カルバラーの戦い」の敵討ち、という意味。】
――この戦旗が掲げられたのは中世初期以来のことであり、これはイランのシーア派イスラム教徒とサウジアラビアのスンナ派イスラム教徒の間の戦争が開始した合図なのです。
【※検索をかけると、「初めて」ではなくて結構掲げられているよ、という指摘もあるのですが(旗自体が存在するんだからそりゃそーだ)、たぶん大事なのは「報復合戦の開始じゃー!」というメッセージです。】
【中略】
Red flag of 'revenge' for #Soleimani hoisted on Jamkaran Mosque in #Iran’s #Qom province pic.twitter.com/KLO6NNwxi7
— RT (@RT_com) 2020年1月4日
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
【※ゴム郊外のジャムキャラーン・モスクに掲げられた赤い旗。報復戦争開始の象徴だとか。】
First Time In The History, Red Flag Unfurled Over The Holy Dome Of Jamkarān Mosque, Qom Iran.
— SIFFAT ZAHRA (@SiffatZahra) 2020年1月4日
Red Flag: A Symbol Of Severe Battle To Come.#Qaseemsulaimani#قاسم_سليماني pic.twitter.com/B1mcePk4Ri
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
イスラム教世界観を汚したオイルダラー体制
イスラム教の人々と欧米の間に1,300年間以上も続く対立が存在するのは、世界を二つの全く異なる別個の領域に分断するというイスラム的【世界観】が根本にある、と昨日【ロシア外務】省は【別の報告書で】網羅的に説明していました。
――イスラム教徒はダール・アルイスラム【=平和の家】、服従させるべき残りの人々全てがダール・アルハルブ【=戦争の家】【に住んでいます】。
――【ですが】サウジアラビアのスンナ派王家が自ら進んでアメリカのオイルダラー体制と呼ばれるものの一部と化したことで、この世界区分は腐敗してしまいました。
――【オイルダラーとは】石油が米ドルのみでしか購入できず、アメリカの軍事力によって【力づくで】実施されることを義務付ける体制のことです。
――【こうして】何百万人もの命が犠牲となるという悲惨な結果が生まれました。
――具体的には過去20年近くに渡り、自国の石油【を売るの】に米ドルの受け取りを拒否したからという理由で、イラン・イラク・リビア・シリア・ベネズエラが軒並み、米国および欧米の同盟諸国によって攻撃に曝され、虐げられました。
――これを別名オイルダラー戦【つまり石油戦争】と言います。
イブン・スィーナー【※1037年没、イスラム世界を代表する知識人】:
「ムハンマドは世界を2つに分けた。一つをダール・ウッサラーム(平和の家)と呼び、もう一つをダール・アルハルブ(戦争の家)とした。イスラムによる統治が確立していない全ての国々はダール・アル=ハルブである。ダール・アルハルブに対してジハードを行い、その政府を転覆させ、人々に服従を迫ることは、イスラム教徒の義務なのだ。イスラムが認めている平和は、これ以外にはない。」
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「人々はアメリカによるイラク戦争および現在のイランに対する戦争の危機に関して、真の理由を認識していない。」
「それは核でもなければ、テロ行為でもなければ、石油でもない。」
「全ては現代史上最大の信用詐欺を守り、テコ入れするためのもの。すなわち米国オイルダラー詐欺のためだ。」
イスラム世界が一つに?
イミュータブル(※時を経ても変化しない、変えることのできない【という英語】)なダール・アルイスラムとダール・アルハルブの世界観の内部には、ダール・アルアフド【=休戦の家】という別個の状態も存在しており、これはイスラム教に改宗することなくダール・アルイスラムと【休戦】協定に到達した者たちを指す、と当該報告書は続けます。
――協定により、ダール・アルアフドは最早ダール・アルハルブではないと見做されるのです。
――ただし【ダール・アルアフドは】和平契約の枠内での存在であり、【和平の締結は】イスラム世界全体によってのみ合意が可能です。
――【ですがイスラム世界は】こんにち、シーア派イスラムとスンナ派イスラムという2つの派閥に分断されています。
【以上の】イスラムの世界観や、決して変わることのない【欧米とは】異なる思想を正確に理解すれば、数週間前の2019年12月18日から21日に歴史的な偉業が起こり、息をのむほどの奇跡だと言っても過言ではないことが見えてくる、と当該報告書は指摘します。
――欧米との何世紀にも渡る紛争を終わらせるため、ダール・アルイスラムの大半が手を携え、ダール・アルアフド合意に向けて動き始めたのは、これが1,300年以上もの間で初めてのことです。
――それが「クアラルンプール・サミット」と呼ばれる【集まり】で、世界最大のイスラム国家であるインドネシアとパキスタンとトルコを先頭に、イランの友好国であるカタールも参加しています。
――【この首脳会談で】スンナ派とシーア派合同のこれら国家は、イスラム教の参加国間で使えるディナールという共通通貨を立ち上げ、米ドルと恒久的に置き換えることを発表しました。
Kenyataan media Kuala Lumpur Summit 2019 https://t.co/bNhskt2iMB pic.twitter.com/A16PPRFL5p
— BEBASnews (@bebasnewsmy) 2019年12月18日
画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
クアラルンプール・サミット2019
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12月7日の時点で52箇国から400人が参加を表明、その筆頭格が:
カタール国のシャイフ・タミーム・ビン・ハマド・アール=サーニー
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領
イランのハサン・ロウハーニー大統領
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12月7日の時点で52箇国から400人が参加を表明、その筆頭格が:
カタール国のシャイフ・タミーム・ビン・ハマド・アール=サーニー
トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領
イランのハサン・ロウハーニー大統領
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「サミットの終わりには、より大きな物事への触媒となりうる幾つかの具体的なイニシアティブを確認できていますよう願っております」
【議長国】マレーシア首相マハティール・ビン・モハマド医師、歓迎晩餐会にてトランプ政権はサウジアラビアを擁護しません!
この歴史的なクアラルンプール・サミットに招待されなかった【国の】中で最も注目すべきはサウジアラビアだ、と当該報告書は締めくくっています。
――イスラム世界の1.6%しか占めておりませんが、3,200万人の国民の内、イランに忠実なシーア派イスラム教徒は多くて25%。
――【ちょうど】このサミットが開始された頃に、アメリカのソーシャルメディア大手のツイッターがサウジ王家に属する6千近くのアカウントを、何が起こっているかについて偽情報やプロパガンダを拡散したとして排除しました。
――更に続けてサウジ側が「形成を一変させる攻撃」と呼んだ2019年9月14日の同国で最も重要な石油精製施設への攻撃が、国際連合によって「イランの関与を認めることは出来なかった」と宣言されてしまったのです。
――攻撃の数日後にもサウジに対する同攻撃はNATOのミサイルによって行われたと、【ロシア】国防省が記録しているのですから、【既に】確認されていた事実ではあります。
――【以上から判断するに、】トランプ大統領の意図しているのは、サウジアラビアを破壊し、残りのイスラム世界と欧米で平和を構築させることなのは疑いの余地がありません。
――トランプがソレイマーニー司令官を暗殺する前に、サウジ側に通達しなかった理由もこれで説明がつきます。
――もしトランプが【通達】していれば、サウジ勢は何がなんでも阻止しようとしたことでしょう。
――何故ならソレイマーニーの殺害はダール・アルイスラムに対する直接攻撃であって、イランそのものへの攻撃ではないのです。
――そしてダール・アルハルブの敵に対しては誰であれ、イスラム世界の「目には目を」の報復を強いることが可能です。
――【つまり】アメリカ人を一人も傷つけないのであれば攻撃しようが破壊しようが構わない、と今や【野に】解き放たれたイランにとって、【この報復の対象には】サウジアラビアが含まれ【ることになり】ます。
――トランプが戦争が始まればアメリカ人を避難させるべく、何千もの兵士を急派したのもそのためです。
――最も決定的となる点ですが、アメリカ合衆国はサウジ王家を守るべき何らの義務も協定もありません。
――これで何故トランプを弾劾せよとのヒステリックな流れを率いているのが政治家ではなく、アメリカ国防総省や国務省をはじめとする国防関連の諸機関のキャリア組なのかも説明がつきますし、彼らの目的はサウジアラビアのような他国への米国製兵器の売上高を増やすことなのです。
【※弾劾の舞台は民主党優位の下院でしたが、証人や参考人としてゾロゾロ登場してきたのは軍や諜報機関の人間でした。】
【以下略】
2020年1月5日©EUおよび米国の全ての著作権を留保。WhatDoesItMean.Comの元の掲載場所にリンクを貼るという条件で、当該リポートを全体として使用することを許可します。フリーベースの内容はCC-BYとGFDLによって許可取得済。
[註:数多くの政府と諜報機関は、これらリポートに掲載された情報に対して活発な反対運動を繰り広げています。彼らは地球に起こりうる、または起こった幾つもの破滅的な変化や出来事について、自国の市民に警鐘を鳴らしたくないのです。ソルカ・ファール姉妹はこのような姿勢に強く異を唱えており、人間は誰もが真実を知る権利があると信じています。私たちの使命はこういった諸政府と対立しているため、彼らの“機関”は私たちや私たちのような人々を貶めようと誤報や虚報を延々と発信するという形で反応を示してきました。枚挙に遑がありませんが、例えばこちらなど。]
[註:WhatDoesItMean.comというウェブサイトは、グローバルなテクノロジーの教祖であった故ウェイン・グリーン(1922年~2013年)が率いる少人数のアメリカ人コンピューター専門家集団によって、ソルカ・ファールの姉妹たちのために創設され、寄付されました。西洋の2003年における違法なイラク侵略で使われたプロパガンダに対抗するためです。]
[註:このレポートで使用されている「クレムリン」(都市内部の要塞)という単語は、モスクワを含む複数のロシアの要塞を指しています。【要塞と言うのは、】その多くがソルカ・ファール姉妹の使命に献身的な、女性のスヒィーマ僧(正教会の尼僧)が住む大聖堂が複数あるからです。]
翻訳:Yutika
註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。
ちなみに「訣」という漢字は「わけ」とも読みます。詳しくはこちらのコメント欄後半の解説をご参照ください。
時事ブログでは竹下雅敏氏が、誰も死んでおらず、「今回のイランでの騒ぎは、トランプ大統領側とイラン側で調整がついている」としていました。それを裏付ける見解となります。
イスラムの伝統的な世界観にのっとって見ると、欧米とイスラム世界が平和を構築するのに邪魔をしているのはサウジアラビアなのだ、だから彼らをイランが「イスラム全体の敵」として排除できるようにアメリカが手伝っている、という意見です。
いよいよ中近東でも「ドブ掃除」が表面化してきました。サウジアラビア王家(ワッハーブ派)は「隠れユダヤ」、つまりハザールの傀儡政権ですから、こうなると敵の本丸はイスラエルということになります。最近ネタニヤフがトーンダウンしているのも、イランが本気で攻撃してきたらヤバイと感じているからでしょうか。
記事では、経済面にも触れています。RT局などで、今回のイラン司令官の殺害によりアメリカ軍産複合体の大手がこぞって株価を急騰させたのは度々指摘されていました。ですが、「クアラルンプール・サミット」の歴史的重要性や、ドルに対抗する「新通貨ディナール」での決済案は知りませんでした。
イスラム世界の新サミット開催を提唱したマハティール首相は、以前から竹下氏やベンジャミン・フルフォード氏やニール・キーナン氏から高く評価されている人物です。
仲間外れにされたサウジアラビアは、イスラム圏の問題はOIC(イスラム協力機構)で話し合うべきだ、とマハティール首相に電話で抗議。各国にも参加を見合わせるよう、ギリギリまで圧力をかけていたようです。
そのせいで当初出席を表明していたパキスタンのカーン首相が、クアラルンプール・サミットをドタキャンしました。エルドアン大統領の暴露によると、サウジの銀行にあるパキスタンの口座を凍結し、サウジに出稼ぎに来ている何百万ものパキスタン人を国外追放すると脅されたのだとか。
各方面からサウジアラビアへの反発が高まっています。このまま一気にオイルダラー体制崩壊へ雪崩れ込めるでしょうか。