沖縄タイムスと共同通信の合同スクープ・米海兵隊と陸自が極秘の合意「日本版海兵隊とも言える水陸機動団を辺野古新基地に常駐させる」

 沖縄タイムスと共同通信の異例の合同取材によるスクープです。辺野古新基地に「日本版海兵隊」とされる陸上自衛隊の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させるという極秘の合意がなされていました。2012年から陸上自衛隊と米海兵隊との間で交渉が始まり、2015年に合意、その後、両者で調整しながら施設の計画図案などを作成していたと言います。政府はこれまで普天間の辺野古移設が「危険除去や負担軽減の唯一の策」と言い続け、米軍再編に伴い海兵隊が海外移転計画が進む中、それでも沖縄県民の猛反対を無視して埋め立てを強行してきた背景はこれだったのか。
24日には岸防衛相がバイデン新政権の米国防長官と改めて辺野古移設が「唯一の解決策」との方針を再確認しつつ、この時、同時に日米安保5条(米国の対日防衛義務)を尖閣諸島に適用する、つまり中国を念頭に防衛協力をすることを強調しています。
 今回明らかになった制服組同士の極秘の合意を、玉城デニー知事、政府、沖縄県も「知らなかった」と報じられています。アメリカの権力構造が大きく変容しているらしい今、この記事が突如出てきたわけですが、しかしなぜこれほどの問題が大きく取り上げられないのだろう。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)



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辺野古の新基地に自衛隊を常駐 海兵隊と自衛隊のトップが極秘合意
引用元)
陸上自衛隊と米海兵隊が、辺野古新基地に陸自の離島防衛部隊「水陸機動団」を常駐させることで2015年、極秘に合意していたことが24日、分かった。沖縄タイムスと共同通信の合同取材に日米両政府関係者が証言した。日本政府は新基地を米軍用と説明してきたが、実際には日米が共同使用し、一体化を進める中核拠点となる。大幅な機能強化と恒久基地化につながり、沖縄の反発がさらに高まることは避けられない。(編集委員・阿部岳)
(以下略)
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「沖縄県民をだました」辺野古に自衛隊常駐 県民に驚き・批判の声
引用元)
「普天間飛行場の危険性除去や基地の負担軽減に名を借りた県民だましだ」。陸上自衛隊の離島防衛部隊「水陸機動団」を、名護市辺野古の新基地に常駐させる日米合意の存在が分かった24日、県民からは憤りや批判が噴出した。機能強化の狙いに「沖縄戦同様、沖縄を本土防衛の『捨て石』にするつもりだ」と危機感をあらわにし、建設阻止を訴えた。

 前名護市長で新基地建設に反対する「オール沖縄会議」の稲嶺進共同代表は「米軍再編が進められる中、隠すように自衛隊使用という伏線が敷かれていた。事実なら恐ろしく、許されない」と憤った。
(中略) 稲嶺さんは「県民に依然として犠牲や構造的な差別を強いるもので、本土防衛のために沖縄を『捨て石』にしたような戦前の軍隊の体質が、今も防衛省の中に生きている感じがする」と批判した。
(以下略)
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名護市辺野古への移設が「唯一の解決策」 バイデン政権発足 方針を再確認
引用元)
【東京】岸信夫防衛相とロイド・オースティン米国防長官は24日、バイデン政権発足後初めて電話会談した。両氏は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設が「唯一の解決策」との方針を再確認。米国の対日防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が尖閣諸島に適用されることも改めて確認した
(中略)
 海洋進出を活発化させる中国を念頭に、東シナ海や南シナ海での力を背景とした一方的な現状変更の試みに反対することなどについても認識を共有した。
(以下略)
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